■スポンサードリンク


(短編集)

春秋の檻 獄医立花登手控え1



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

春秋の檻 獄医立花登手控え1の評価: 4.20/5点 レビュー 15件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.20pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全15件 1~15 1/1ページ
No.15:
(5pt)

読後感が良い

刀ではなく、自らの手足を武器とする柔で悪人をやっつける手法は珍しい。
この事を含めて全体に藤沢周平の優しさが溢れ、
簡単に読めて全ての編の読後感がスッキリしていて良い。
「簡単」という言葉を使ったが、匠な文章だからこそで、
並な筆力ではないという証である。
編がすすむ度に立花登の心境が変化、そしてゆっくり様々なことが進展。
最初の方では立花登の叔母と従妹の性格の悪さが際立っていたが、
話が進むにつれ、次第に魅力的な人物に変わっていった。
最後は立花登の明るい希望を読者に確信させる。
ハッピーエンドがなによりである。
作者が存命であれば、続きが読めただろうに・・・
少し残念である。
春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (文春文庫)Amazon書評・レビュー:春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (文春文庫)より
4167908123
No.14:
(3pt)

通俗の域を出ず!

・今やテレビドラマでお馴染み。若き獄医が、牢に繋がれた罪人から、俗世では果たせなかった頼みを引き受け、代わって諸々の事どもを、解いて行く。覚えの柔術で懲らしめる様は、臨場感ある著者ならではの筆捌きで、人の情や道理を通すは、爽やかな読後感を与える。但し主人公が、時に老成染みて見えたり、頼みを引き受ける心情が不鮮明・不自然であったりするうえ、筋立ての妙に、著者の関心が向けられ過ぎて、リアリティを欠くなどが、気になった。これでは、通俗な活劇の域を出なくなる。
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.13:
(5pt)

青春を思い出す感動の一作

昔々に読み感動した本です。再購読で新たな感動を得る事ができました。藤沢周平作品にのめり込む一冊です。
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.12:
(4pt)

原作者の作風

テレビドラマとは一味違う原作者の筆運び等が感じられて楽しく読ませていただいております。
春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (文春文庫)Amazon書評・レビュー:春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (文春文庫)より
4167908123
No.11:
(2pt)

祖父に。

読書好きな祖父に買いました。ずっと探していた本らしく、喜んでました。
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.10:
(3pt)

獄医者 立花登の登場

本年最後のレヴューが藤沢周平とはわれながら苦笑。

これまでは、一度も手に取らなかったこの作家だが、9月の月山行きを前に、「鶴岡」との絡みで、初めて何の気なしに手に取った。とりわけ強い印象を受けたわけではないが、その後はどういうわけか断続的に読み続けている。

今回は、江戸市井ものの「獄医、立花登手控え」の第一巻「春秋の檻」。もともとは1979年ごろに雑誌に連載されたもの。江戸市井ものの連作は、ほかにも多数の作家が手掛けており、本来はあまり好みではない。似たような話が、繰り返され、そのわりに読んだ内容がさっぱり頭に残らない。「市井もののシリーズに記憶に残る何かを求めるなんて無粋な!」と叱責を食らいそうだ。

市井ものは時代小説の書き手の定番だ。これにより、もし一定の人気を得れば、一種の中毒症状を読者に植え付けることにより、相当長い期間にわたって、一定のキャッシュフローを確保することが出来る。一方で、この種のシリーズは、相当の圧力を書き手には強制することによる。一定の型を踏襲しながらも、それなりの質を備えた作品を毎月もしくは毎週生産しなければならないのだ。飽きさせることなく「日常の繰り返し」を演じなければならないのだ。

藤沢にはほかにもいくつか類似の市井ものがあるようだが、なぜこれを選んだのか。まず剣豪ものではなかったから。剣の戦いはとてもじゃないが、文字で追いかけていくには、よほどの想像力を必要とする。本書の主人公は、北国出身(特定はされていない)の獄医者、つまり牢屋に勤めている医者なのだ。剣の使い手ではない。ただ、医者では、アクションが欠落してしまうからだろう、主人公は「やわら」つまり「柔術」の達人とされているのは御愛嬌だ。

また藤沢の作品の特徴として、必ずしもハッピーエンドの一見落着というフォーマットを踏襲するわけでもない。本書にも、何とも言えないエンディングを持つものがその大半だ。逆説と不条理が結末には凝縮されている。

この二点に藤沢のアンチテーゼを見つけるのは邪道かな。手垢に汚れてしまったformatには堕したくない、一方で編集者からの要請を無下に拒絶するわけにもいかない。その中での受動的な抵抗。

ただ牢獄という設定は、社会の縮図ともいうべき場であり、そこには様々な人間の思惑が犯罪という形で凝縮された後の到着点。元はたわいもない行き違いや偶然が人間の業と絡み合遭い、たどり着いた場所。

本シリーズは全部で4巻。またゆっくりと読み進めるのだろう。
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.9:
(5pt)

立花登手控え1~4

4巻再読一気読みの面白さ!続きが読みたいが、著者は、残念ながら、もう此の世人ではない。
春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (文春文庫)Amazon書評・レビュー:春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (文春文庫)より
4167908123
No.8:
(5pt)

ドラマもいいが、やはり小説。さすが藤沢周平。

NHK-BSでドラマ化(主演:溝端淳平)されたのを観て、
今までの小説と違って明るい内容にまず驚いて、原作を読んだ
次第である。

ドラマの登は気性が真っ直ぐすぎるところがあるが、原作はもう少し
人間くささがある。
叔母に頭が上がらず、すぐ逃げてしまう叔父など設定が面白い。
ホームドラマのようだ。これはめずらしい。
それに牢医者というのもいい。一癖も二癖もある人物たちが毎回
登場する。

小説には登の住まい付近の地図と、小伝馬町牢獄の平面図が
ついている。
藤沢作品は皆そうだが、会話が活き活きとしていて、それに
図面を突き合せればもうドラマを観ているような、江戸の
町に入り込んだような感じである。

タイトルも『雨上がり』、『返り花』、『風の道』など風情のある
ものが多い。
不可解な女心を『塀の上に、異様なものがある気がして見上げると、
梅の花だった。枝頭に、季節でもない狂い咲きの花が、四、五輪
ひらいている。』と、美しく例えるところは、さすがである。
この美しさが藤沢作品たる所以ともいえる。

連作で4巻も出ているので、登の成長、ちえとの関係など、
短編が多い中、いつもとは違った楽しみもあるようだ。
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.7:
(5pt)

NHKBSしてから即買いに‼

NHKBSの時代劇でやってて、即Amazonで買いました。藤沢周平さんの、静かでも人間のまっすぐに生きることの美しさが素晴らしく描かれてます。
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.6:
(5pt)

NHK-BSでやっている時代劇の原作

NHK-BSでやっている時代劇の原作で、藤沢周平作品です。
獄医立花登の活躍をドラマで見て、改めて原作を読まれる方もおられると思います。
牢獄医の主役は、情に厚くて困っている人を見過ごせない男。
医術を学びながら柔術も出来て、お人よしの男前、頭脳派でありながら腕っぷしも強いという設定。

どこか情けない、少し間の抜けた、清貧の主人公ばかり描く藤沢周平作品の中で、少し違う作品です。
当然、原作の内容が面白いので、主役の俳優さんのイメージと立花登のイメージが外れなければ、【あたり】ではないでしょうか。
(ドラマ的には、JINの主役俳優が演じても外れなかったであろう作品)
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.5:
(3pt)

主人公がなんだか不自然

「用心棒」「活人剣」と並ぶ藤沢周平エンタメ時代劇シリーズ。なのだが、いまちひとぴんとこなくて手元にはあるが再読しない状態になっていた。今回読み直してわかった。主人公が得体の知れないキャラだからだ。田舎から出てきた若者。居候で柔術の心得があって獄医。年寄りじみて枯れており、品性潔白。単なるおせっかいで揉め事に首を突っ込んで解決する。美人の従妹がいる。弱点がない上に面白みもない。「用心棒」の又八郎と「活人剣」の平四郎は「生活のため」という動機があり、トラブルに巻き込まれざるを得ないという理屈が通る。平四郎は若いためにちょいちょい失敗をしている。冷や飯食い家の人たちに頭が上がらない。青江は正義感のつよいナイスガイだが、要所要所でおっちょこちょいな考え違いをやらかす。口入屋の親父や相棒の細谷に結構振り回されている。どちらの主人公もキャラとしていい感じ。しかし立花登にはそれがない。強いて言えば「居候としてこき使われる」というのが弱点なんだろうが、描写に余裕がありすぎて相手を見下しているように感じてしまう。さらに言うと、素手で剣に勝つのは無理じゃないと思う。さすがにこれはいくら味沢周平の描写でも説得力がない。というわけで、この主人公には魅力が感じられませんでした。でも物語は面白いのでこの点数です。
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.4:
(5pt)

藤沢さんが多作であったことに感謝します

江戸小伝馬町の牢獄に勤める青年医師・立花登
居候先の叔父の家で口うるさい叔母と驕慢な娘にこき使われている登は島送りの船を待つ囚人からの頼みに耳を貸したことから、思わぬ危機に陥る
起倒流柔術の妙技とあざやかな推理で獄舎に持ち込まれるさまざまな事件を解く連作集

「雨上がり」
「善人長屋」
「女牢」
「返り花」
「風の道」
「落葉降る」
「牢破り」

どれも事件は解決するのですがすっきりとはいきません
微妙に心に残るものがあって後を引きます
そこが日本人独特の心持をよく表現していると思います

2~4巻も出ています
ボチボチ読んでいきましょう
藤沢さん、本当に多作な方でしたがどれもこれも読みごたえのあるものばかり
一読者としては誠に喜ばしいことです
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.3:
(5pt)

新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え

I really liked the product,
and very good shopping with amazon
in the future will more shopping,
I like to thank you guys services.
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.2:
(5pt)

価格相応で、配送も問題なし。

いつものことながら、最後まで気持ちよくお取引できました。ただ、マーケットプレース店は配送状況の確認ができないのが残念。
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865
No.1:
(3pt)

優しい気持ちになれる作品

「叔父のような立派な医者になりたい。」
努力の末、彼は願いどおり医者になり、叔父を頼って江戸に来た。そこで彼が目にしたのは、
叔母の尻の下に敷かれている叔父の姿だった。だんだん横着になっていく叔父の代わりに
獄医として働くようになった登だが、そこで彼はさまざまな人のさまざまな人生を見ることに
なる。獄医立花登手控えシリーズ1。

ふがいない叔父、登を下男同様に扱う気の強い叔母、驕慢ないとこのおちえ。そんな環境の中、
登は獄医として勤め、医者としても人間としても成長していく。この作品の中にはさまざまな
人間模様が織り込まれ、中には胸が痛くなるような話もあるが、作者はどの人物にも暖かな
まなざしを向けながら描いている。切ないだけでは終わらない。どこかに、ほんの少しだけでも
救いを見出すことができてほっとする。読んでいると、心がほのぼのとしたものに包まれていく
ようだ。「人はどこかで支えあって生きている。」そういうことも感じさせてくれる。ふんわりと
やさしい気持ちになれる作品だった。
新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)Amazon書評・レビュー:新装版 春秋の檻 獄医立花登手控え(一) (講談社文庫)より
4062735865

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!