弥栄の烏
評判
弥栄の烏の評価:
3.61/5点 レビュー 41件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1〜9 1/1ページ
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弥栄の烏の評価:
3.61/5点 レビュー 41件。 C ランク
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でも、途中は確かに楽しませてもらったので、レビューを読むという著者の阿部さんあてに、お伝えさせていただきたいです。
世界観の作り込みや、舞台設定、大きな物語の構成は、私にはとてもできないことなので、感服しながら入り込みました。
いちばん残念なのは、キャラクターだと思います。
魅力的なキャラクターがいない。
2巻、3巻あたりでは奈月彦、雪哉が好きでしたが、話が進むにつれ、魅力がどんどん失われていきました。
キャラが、ブレブレに思えるのです。性格と行動に一貫性がない。説得力がない。顔が見えない。(容姿、という意味ではもちろんありません)
面白い作品って、キャラが活き活きしているんです。本当に生きているかのように。
この人ならこういう行動するよな、と、読者がちゃんと納得できる。説得力がある。
成長したり、逆にどんどん冷酷無慈悲になるなど、キャラに変化はつきものですが、それは物語のなかで「そうなって当然」の流れがあるから。
この作品では、キャラに成長はほとんど感じられず(ますほくらいか?)、雪哉が冷酷になりはてたことの説得力もない。(あの人物の死も、ご都合的で唐突で、死ななきゃならなかった必然性は感じられず。)
4巻で、いきなり「雪哉無双」になったのも、うーん……という感じでした。せっかく養成機関を舞台にしたのだから、そこで素晴らしい教官なり、反目しあいながら成長しあうライバルなりに出会わせて、雪哉を揉ませ、彼の成長に説得力を持たせれば良かったと思います。
結局、教官含めみーんな雪哉の手のひらで転がされていただけ。雪哉ははじめっから最強。しらけてしまいました。
奈月彦も、どういう人物なのかよく掴めなかった。当初は、自分の使命に忠実ゆえドライだが、頭がよくて、ときに人の情にほだされ戸惑う皇子……を想像していましたが、後半はただ振り回され、苦しみ、思い悩んでいただけで。活躍する見せ場もなく。
物語に都合のよいようキャラが“動かされている”ように思います。話を運ぶためのコマになってしまっている。人物の意志や、思想や、内面的な変化などがまったく見えないのです。
また、軽快に読める文章はよいのですが、他の方のご指摘にもあるように、日本語の使い方が気になるところが多々ありました。この巻でいえば「耳が馬鹿になる」など……そんな口語のような言い回しを地の文で? と、引っ掛かりました。「耳を聾するような」のほうが適切かと。
そのように、ちらほら、現代人の口語のような表現が散見されて、その都度、さめてしまうんです。せっかくの世界観に没入できないのです。
著者は若い方なので、文章表現も、人物に深みを出すのも、人生経験を積めばまた変わってくるのかもしれません。
小説を書くなどできない一般人が、勝手なことを申して甚だ恐縮ですが、たしかに魅力を感じた部分も多々ありましたので、期待をこめて、書かせていただきました。