奈落で踊れ

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奈落で踊れの評価:

4.08/5点 レビュー 12件。 E ランク

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平均点4.08pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全24件 21〜24 2/2ページ
No.4
(4pt)

持っている切り札をどこで、どう使い、それがどんな効果を生むのか、最後まで先が見えない展開が楽しめた

接待汚職「ノーパンすき焼きスキャンダル」の対応に追われるドタバタを描いた物語。

穏便に済ませたい大蔵省において、その調整役を任されたのが、変人の異名をもつ文書課課長補佐の香良洲圭一。

処分を逃れたい大蔵官僚、利権に群がるヤクザ、徹底的に糾弾したい与党政治家と、各々の思惑を持ちながら、様々な駆け引きが繰り広げられる展開は読み応えがあった。

喜劇なのか悲劇なのかよく分からない、やくざと政治家の意外な関わりや、それに振り舞わされる周囲の様子もおもしろかった。

香良洲が持っている切り札をどこで、どう使い、それがどんな効果を生むのか、最後まで先が見えない展開が楽しめた。
奈落で踊れ (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 奈落で踊れ (朝日文庫)より
4022651350
No.3
(4pt)

持っている切り札をどこで、どう使い、それがどんな効果を生むのか、最後まで先が見えない展開が楽しめた

接待汚職「ノーパンすき焼きスキャンダル」の対応に追われるドタバタを描いた物語。

穏便に済ませたい大蔵省において、その調整役を任されたのが、変人の異名をもつ文書課課長補佐の香良洲圭一。

処分を逃れたい大蔵官僚、利権に群がるヤクザ、徹底的に糾弾したい与党政治家と、各々の思惑を持ちながら、様々な駆け引きが繰り広げられる展開は読み応えがあった。

喜劇なのか悲劇なのかよく分からない、やくざと政治家の意外な関わりや、それに振り舞わされる周囲の様子もおもしろかった。

香良洲が持っている切り札をどこで、どう使い、それがどんな効果を生むのか、最後まで先が見えない展開が楽しめた。
奈落で踊れ Amazon書評・レビュー: 奈落で踊れより
4022516895
No.2
(4pt)

「笑劇」でもある「ノーパン・ロマン」

「奈落で踊れ」(月村了衛 朝日新聞出版)を読み終えました。
 <ノーパンすき焼き>から始まる小説をどう語ればいいのか悩みます(笑)
 「東京輪舞」、「悪の五輪」という昭和の時代を経て、月村了衛の近・歴史シリーズは、1998年の「平成」に到達しました。<ノーパンすき焼き>事件によって大蔵省の屋台骨が崩壊させられようとする中、「大蔵省」始まって以来の変人でもある主人公・香良洲が搦め手で大活躍します。悪の黒幕は雲の上に住まうキャリア官僚、主計局長。「新井将敬議員」、「第一勧業銀行による総会屋への利益供与事件」と歴史的事実が語られ、虚実皮膜、その間隙を多くの<実名>と<虚人たち>が跳梁跋扈します。その手法は、「悪の五輪」と変わりません。極道、そのまた極道(笑)、総会屋総帥、フリーライター、クセありの政治家たち、そしてこの国を支えようとする大蔵官僚たち。今回もまた、そのストーリーの詳細を語るつもりはありません。
 この「笑劇」でもある「ノーパン・ロマン」について、語りたいことは2点あります。
 1点目は、どんな物語であっても、「大蔵省」という省名が変わったという「変えることができない」歴史的事実に向かって、作者がいかに物語を紡いでいくかがポイントであり、今回は主人公・香良洲(カラス)が、ハメットの「血の収穫」の如く、あるいは「用心棒」の三十郎のように身を挺して最後まで突き進むところにあり、しかしながら、どこかにこの国の<未来>を憂うやるせない心情が漂っていることにシンパシーを覚えます。
 かと言って、それは2点目にあたりますが、それらの物語を月村了衛は、ストレートに描こうとするのではなく、今や<バブル後>ですら懐かしいと思わせながら、まるでハリウッド・コメディのように楽し気に描いているところにあるのだと思います。今回もその<プロフェッショナル>を堪能することになりました。
 作中にもあるように暴力団・征心会若頭の薄田の役と社倫党女性国会議員・錐橋の役は、微かに流れるあのメロディーと共に「昭和残侠伝」のあの二人の役者にシネマスコープで演じてほしいと願います。無理を承知で。
 世紀の恋、その決して結ばれることのない道ならぬ恋に殉じる二人に大笑いして、泣きました(笑)
奈落で踊れ Amazon書評・レビュー: 奈落で踊れより
4022516895
No.1
(4pt)

「笑劇」でもある「ノーパン・ロマン」

「奈落で踊れ」(月村了衛 朝日新聞出版)を読み終えました。
 <ノーパンすき焼き>から始まる小説をどう語ればいいのか悩みます(笑)
 「東京輪舞」、「悪の五輪」という昭和の時代を経て、月村了衛の近・歴史シリーズは、1998年の「平成」に到達しました。<ノーパンすき焼き>事件によって大蔵省の屋台骨が崩壊させられようとする中、「大蔵省」始まって以来の変人でもある主人公・香良洲が搦め手で大活躍します。悪の黒幕は雲の上に住まうキャリア官僚、主計局長。「新井将敬議員」、「第一勧業銀行による総会屋への利益供与事件」と歴史的事実が語られ、虚実皮膜、その間隙を多くの<実名>と<虚人たち>が跳梁跋扈します。その手法は、「悪の五輪」と変わりません。極道、そのまた極道(笑)、総会屋総帥、フリーライター、クセありの政治家たち、そしてこの国を支えようとする大蔵官僚たち。今回もまた、そのストーリーの詳細を語るつもりはありません。
 この「笑劇」でもある「ノーパン・ロマン」について、語りたいことは2点あります。
 1点目は、どんな物語であっても、「大蔵省」という省名が変わったという「変えることができない」歴史的事実に向かって、作者がいかに物語を紡いでいくかがポイントであり、今回は主人公・香良洲(カラス)が、ハメットの「血の収穫」の如く、あるいは「用心棒」の三十郎のように身を挺して最後まで突き進むところにあり、しかしながら、どこかにこの国の<未来>を憂うやるせない心情が漂っていることにシンパシーを覚えます。
 かと言って、それは2点目にあたりますが、それらの物語を月村了衛は、ストレートに描こうとするのではなく、今や<バブル後>ですら懐かしいと思わせながら、まるでハリウッド・コメディのように楽し気に描いているところにあるのだと思います。今回もその<プロフェッショナル>を堪能することになりました。
 作中にもあるように暴力団・征心会若頭の薄田の役と社倫党女性国会議員・錐橋の役は、微かに流れるあのメロディーと共に「昭和残侠伝」のあの二人の役者にシネマスコープで演じてほしいと願います。無理を承知で。
 世紀の恋、その決して結ばれることのない道ならぬ恋に殉じる二人に大笑いして、泣きました(笑)
奈落で踊れ (朝日文庫) Amazon書評・レビュー: 奈落で踊れ (朝日文庫)より
4022651350