天地に燦たり

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天地に燦たりの評価:

4.17/5点 レビュー 18件。 B ランク

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平均点4.17pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全28件 1〜20 1/2ページ
No.28
(5pt)

はたして人は「天地と参なる」ことができるのだろうか

本作は川越氏のデビュー作にして松本清張賞を受賞したという。そして二作目『熱源』が直木賞を受賞したというのだからすごい。
 正直なところ直木賞受賞作『熱源』より本作のほうがより私の好みに合う。登場人物がこちらの方が魅力的だからである。
 戦に次ぐ戦、凄惨な殺戮に倦む大野七郎久高。島津家の重臣である。幼いころから学んできた儒学では天地万物はすべて「理」によって統べられる、人は生来「至善」であって、不善や悪に陥らず誠を尽くし続ければ人は「天地と参なる」と教えられたのに、現実は人は人たることを捨て、禽獣と変わらぬ行いを続けている。はたして人と禽獣を別つという仁や礼をそなえた王に仕えることは出来るのだろうかと疑問を持っている。また朝鮮に被差別民の白丁として生まれた明鐘。儒学を学び、いつか仕官して理由もなく虐げられる白丁たちを自由にするという夢を持つ。
 いつか二人は「天地と参なる」人をみることができるのだろうか。諦めずに人の誠と道を信じ続けることができるのだろうか。そうした問いかけが本作の肝なのだろう。ワクワクしながら読ませていただいた。
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073
No.27
(5pt)

はたして人は「天地と参なる」ことができるのだろうか

本作は川越氏のデビュー作にして松本清張賞を受賞したという。そして二作目『熱源』が直木賞を受賞したというのだからすごい。
 正直なところ直木賞受賞作『熱源』より本作のほうがより私の好みに合う。登場人物がこちらの方が魅力的だからである。
 戦に次ぐ戦、凄惨な殺戮に倦む大野七郎久高。島津家の重臣である。幼いころから学んできた儒学では天地万物はすべて「理」によって統べられる、人は生来「至善」であって、不善や悪に陥らず誠を尽くし続ければ人は「天地と参なる」と教えられたのに、現実は人は人たることを捨て、禽獣と変わらぬ行いを続けている。はたして人と禽獣を別つという仁や礼をそなえた王に仕えることは出来るのだろうかと疑問を持っている。また朝鮮に被差別民の白丁として生まれた明鐘。儒学を学び、いつか仕官して理由もなく虐げられる白丁たちを自由にするという夢を持つ。
 いつか二人は「天地と参なる」人をみることができるのだろうか。諦めずに人の誠と道を信じ続けることができるのだろうか。そうした問いかけが本作の肝なのだろう。ワクワクしながら読ませていただいた。
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.26
(4pt)

戦国時代末期の日中韓の創造的関係性

戦国時代の小説となると、どうしても京都や近畿が中心となる。権力者の集まるところだからだ。
この作品の特異な点は周辺からの視点で描かれていることだ。しかしその周辺は外国との接点という意味ではダイナミックで国際的なドラマが作れて面白い。確かに周辺も中央からの影響は無視できない、いやむしろその影響を否が応でも受けている。その交わる地域で生きる者はその渦に巻き込まれてしまう。
この作品はそんな運命に翻弄されながらも、最終的には「生きる」という解を提案している。
それこそが矛盾や二者択一の厳しい状況の中で人が選ぶべきものではないだろうか。
読者は大いに励まされるに違いない。
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073
No.25
(4pt)

戦国時代末期の日中韓の創造的関係性

戦国時代の小説となると、どうしても京都や近畿が中心となる。権力者の集まるところだからだ。
この作品の特異な点は周辺からの視点で描かれていることだ。しかしその周辺は外国との接点という意味ではダイナミックで国際的なドラマが作れて面白い。確かに周辺も中央からの影響は無視できない、いやむしろその影響を否が応でも受けている。その交わる地域で生きる者はその渦に巻き込まれてしまう。
この作品はそんな運命に翻弄されながらも、最終的には「生きる」という解を提案している。
それこそが矛盾や二者択一の厳しい状況の中で人が選ぶべきものではないだろうか。
読者は大いに励まされるに違いない。
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.24
(4pt)

粗削りではあるけれど骨太な物語

文庫版の巻末の解説で担当編集者が書いているように、「粗削りではあるけれど骨太な物語」というのが読後の感想である。
著者は文章があまり上手ではない。特に前半はたどたどしささえ感じられ、比喩が適切ではなく、読みにくさすら感じた。だが、中盤過ぎあたりから的確な単語が散りばめられるようになり、読ませる文章にレベルが上昇したように感じられた。
文治、礼による平和な世の中を希求しながらも、戦わざるを得ない主人公たちの葛藤と生きざまは、読んでいてとても熱く感じられた。結末の出来事も印象的だが、慶長の役における泗川の戦いで、朝鮮人の明鍾が丸腰のまま樺山久高へ近づき、「俺の世界を、元通りにしろ」「小父さんと靴を作らせろ。先生に学ばせろ。信石を生業に戻してやれ。国に帰れ。今すぐ、帰れ」と叫びながら久高の頬を拳で殴る場面が圧巻だった。
著者の筋立ての構想力はすごいと感じたが、文章力が今一つなので、☆ひとつ減である。
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073
No.23
(4pt)

粗削りではあるけれど骨太な物語

文庫版の巻末の解説で担当編集者が書いているように、「粗削りではあるけれど骨太な物語」というのが読後の感想である。
著者は文章があまり上手ではない。特に前半はたどたどしささえ感じられ、比喩が適切ではなく、読みにくさすら感じた。だが、中盤過ぎあたりから的確な単語が散りばめられるようになり、読ませる文章にレベルが上昇したように感じられた。
文治、礼による平和な世の中を希求しながらも、戦わざるを得ない主人公たちの葛藤と生きざまは、読んでいてとても熱く感じられた。結末の出来事も印象的だが、慶長の役における泗川の戦いで、朝鮮人の明鍾が丸腰のまま樺山久高へ近づき、「俺の世界を、元通りにしろ」「小父さんと靴を作らせろ。先生に学ばせろ。信石を生業に戻してやれ。国に帰れ。今すぐ、帰れ」と叫びながら久高の頬を拳で殴る場面が圧巻だった。
著者の筋立ての構想力はすごいと感じたが、文章力が今一つなので、☆ひとつ減である。
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.22
(5pt)

思わず

思わず涙がでてきました。単なる日本の武士の生きざまを描いたのではなく、当時の世界事情を取り込んで物語が展開していったのが、私には斬新でした。現実もこんな交流ができればいいのに、と切に願います。
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073
No.21
(5pt)

思わず

思わず涙がでてきました。単なる日本の武士の生きざまを描いたのではなく、当時の世界事情を取り込んで物語が展開していったのが、私には斬新でした。現実もこんな交流ができればいいのに、と切に願います。
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.20
(5pt)

「熱源」から先に読みました

島津の侍大将、朝鮮の白丁、琉球の密偵の視点を寄せていって、「武」による征服と「礼」の普遍力を対比するという主題を描いている長編でした。なんだか憲法9条に関する論争を読んでいるようで、全体的に「薬臭い」気がしました。地の文に難読漢字を多用する反面、会話文がちゃらく、ちぐはぐ感もありました。
 けれども、これを会社員がデビュー作として書いたことを知ると、称賛・驚嘆せざるをえません。編集者の解説がすごくよかった。
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073
No.19
(5pt)

「熱源」から先に読みました

島津の侍大将、朝鮮の白丁、琉球の密偵の視点を寄せていって、「武」による征服と「礼」の普遍力を対比するという主題を描いている長編でした。なんだか憲法9条に関する論争を読んでいるようで、全体的に「薬臭い」気がしました。地の文に難読漢字を多用する反面、会話文がちゃらく、ちぐはぐ感もありました。
 けれども、これを会社員がデビュー作として書いたことを知ると、称賛・驚嘆せざるをえません。編集者の解説がすごくよかった。
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.18
(4pt)

まあまあかな!

話の筋立てと主人公が巧く絡み合っていない。
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073
No.17
(4pt)

まあまあかな!

話の筋立てと主人公が巧く絡み合っていない。
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.16
(5pt)

設定の妙と卓越した結末

本作品は16世紀の終わりの10年ぐらいと17世紀の最初の10年弱の極東地域を舞台に、島津家の上士と李氏朝鮮の被差別民出身の下級官吏、琉球の密偵の三人が主人公であり、共通する儒教的教養を媒介に三人が交錯する。秀吉の朝鮮出兵や島津家の琉球討ち入りなどの歴史的事件がその背景・舞台設定となる。これだけでものすごい着想だと安心してしまう。
 本作品において戦闘場面の迫力や歴史的事物の描写のリアリティが決して少ないわけではないのだが、その辺の印象はあまり残らない。やはり印象に残るのは主人公格の3人は当然として、それを取り巻く主要な人物が儒教思想について云々する場面である。とは言え、純文学・思想小説として登場人物の議論や内話が延々と展開するわけでもない。物語自体の緩急やその展開する速度もあって、娯楽小説として気楽に読み進めることができた。
 物語の結末には娯楽小説的爽快さと優れた純文学作品のような強靭さの両方を垣間見ることができた。そこで道具立てとしての儒教思想が効いている。そもそも儒教思想がこの21世紀前半においても日本列島人の思想や価値観に大きく影響していることは間違いない。筆者自身、子供の頃に論語やなんや感やに出てくるフレーズのいくつかを習字の先生だった祖父から暗記させられたのを思い出してしまった。このような普遍的な芯が通されたことで、作品世界のスケールがさらに拡大された。
 総じて面白かった。しかし個々のエピソードをもっと肉付けして、名前が登場人物(名前がついたレベルであれば)の背景や心情をもっとしつこく描写すれば、5倍ぐらいの長さの長編大河作品も可能なのではないかと夢想してしまった。
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073
No.15
(5pt)

設定の妙と卓越した結末

本作品は16世紀の終わりの10年ぐらいと17世紀の最初の10年弱の極東地域を舞台に、島津家の上士と李氏朝鮮の被差別民出身の下級官吏、琉球の密偵の三人が主人公であり、共通する儒教的教養を媒介に三人が交錯する。秀吉の朝鮮出兵や島津家の琉球討ち入りなどの歴史的事件がその背景・舞台設定となる。これだけでものすごい着想だと安心してしまう。
 本作品において戦闘場面の迫力や歴史的事物の描写のリアリティが決して少ないわけではないのだが、その辺の印象はあまり残らない。やはり印象に残るのは主人公格の3人は当然として、それを取り巻く主要な人物が儒教思想について云々する場面である。とは言え、純文学・思想小説として登場人物の議論や内話が延々と展開するわけでもない。物語自体の緩急やその展開する速度もあって、娯楽小説として気楽に読み進めることができた。
 物語の結末には娯楽小説的爽快さと優れた純文学作品のような強靭さの両方を垣間見ることができた。そこで道具立てとしての儒教思想が効いている。そもそも儒教思想がこの21世紀前半においても日本列島人の思想や価値観に大きく影響していることは間違いない。筆者自身、子供の頃に論語やなんや感やに出てくるフレーズのいくつかを習字の先生だった祖父から暗記させられたのを思い出してしまった。このような普遍的な芯が通されたことで、作品世界のスケールがさらに拡大された。
 総じて面白かった。しかし個々のエピソードをもっと肉付けして、名前が登場人物(名前がついたレベルであれば)の背景や心情をもっとしつこく描写すれば、5倍ぐらいの長さの長編大河作品も可能なのではないかと夢想してしまった。
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.14
(5pt)

大河ドラマにぴったり

NHK大河ドラマで採用して欲しいお話です。
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.13
(5pt)

大河ドラマにぴったり

NHK大河ドラマで採用して欲しいお話です。
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073
No.12
(4pt)

現代東アジア情勢を連想させられる歴史小説

「人と人が分かり合うっていうのは、いかにもくさい。でも分かり合えない者同士が一緒に生きていくための思想が当時の儒教だったと思うし、それは現代にも通じる。今後もこうした人が抱えている問題や意識を掬い上げて書き続けていきたいです」

 儒教をテーマにした理由を問われた当時の著者の発言である。日本、琉球、朝鮮と中国が国境で入り乱れる様子は現代の東アジア情勢に通じていてダイナミックかつスリリングである。また、各々が儒教国家でありながら儒教の教えに反する争いを展開する時代に翻弄される登場人物達の苦悩や諦めに読者が共感できる点は、作家自身の思考がストーリーを裏打ちしているからだろう。

 星を一つ削ったのは登場人物たち、特に久高の描写から彼の風貌やビジュアルが浮かんでこなかったから。視覚的な鮮やかさが加わったら、完成度が更に上がったと思うが、十分読ませる作品である。
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.11
(4pt)

現代東アジア情勢を連想させられる歴史小説

「人と人が分かり合うっていうのは、いかにもくさい。でも分かり合えない者同士が一緒に生きていくための思想が当時の儒教だったと思うし、それは現代にも通じる。今後もこうした人が抱えている問題や意識を掬い上げて書き続けていきたいです」

 儒教をテーマにした理由を問われた当時の著者の発言である。日本、琉球、朝鮮と中国が国境で入り乱れる様子は現代の東アジア情勢に通じていてダイナミックかつスリリングである。また、各々が儒教国家でありながら儒教の教えに反する争いを展開する時代に翻弄される登場人物達の苦悩や諦めに読者が共感できる点は、作家自身の思考がストーリーを裏打ちしているからだろう。

 星を一つ削ったのは登場人物たち、特に久高の描写から彼の風貌やビジュアルが浮かんでこなかったから。視覚的な鮮やかさが加わったら、完成度が更に上がったと思うが、十分読ませる作品である。
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073
No.10
(5pt)

新品同様

中古品とは思えない汚れ、傷なし、状態良く気持ちよく読んでいまする
天地に燦たり Amazon書評・レビュー: 天地に燦たりより
4163908706
No.9
(5pt)

新品同様

中古品とは思えない汚れ、傷なし、状態良く気持ちよく読んでいまする
天地に燦たり (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 天地に燦たり (文春文庫)より
4167915073