罪と罰

評判

罪と罰の評価:

4.32/5点 レビュー 444件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.32pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全449件 401〜420 21/23ページ
No.49
(5pt)

ロシアの文豪が生んだ永遠の「青春小説」

ドストエフスキーの作品で一番最初に紐解かれるのがおそらく本書だろう。確かに犯罪小説であるが、後期の作品に比べれば、それほど深刻な話ではないと思う。結局ラスコーリニコフは罪を認めるし、一緒にシベリアについて行くソーニャとの未来には希望がある。スヴィドリガイロフの毒牙から守るべく殺人を決意した動機となった主人公の妹ドゥーニャと親友ラズミーヒンの仲もうまくいく方向で書かれている。愛娘ソーニャを娼婦にしなければならなかったマルメラードフの苦悩と愛情には胸を打つものがある。この作品には人間愛が溢れている。ラスコーリニコフの老婆殺害に目を向けがちであるが、この作品の細部に込めた文豪の人間に対する確固たる信頼にも気を配りたい。まさに文豪が生んだ「青春小説」である。ちなみに新潮選書の江川卓氏の『謎解き「罪と罰」』はロシア語で書かれた本書のをさらに深く読むのに役立つコメンタールであるから、ぜひ併読されたい。
罪と罰 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (下巻) (新潮文庫)より
410201022X
No.48
(5pt)

繰り返し読みたい作品

ラスコリーニコフは何故、高利貸は有害な職業なので、その職業の者は殺してしまっても罪にならないと考えたのか。それは、当時のヨーロッパ社会では高利貸は禁じられた職業だったのです。ですが、それは「人間」は就いてはならない職業であるから、ユダヤ人は人間ではないので高利貸になっても構わないと言う高利貸に対する非ユダヤ人のユダヤ人に対する意識が根底にあります。ここのところを知らないまま読むのと知って読むのとではこの作品との付き合い方が変わってきます。ただ、非ユダヤ人がユダヤ人の高利貸から金を借りることは合法でした。年齢を重ねるごとにこの作品の持つ意味は私の中で大きくなりそうです。繰り返し読んで人生の肥やしにしたいです。
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211
No.47
(5pt)

繰り返し読みたい作品

ラスコリーニコフは何故、高利貸は有害な職業なので、その職業の者は殺してしまっても罪にならないと考えたのか。それは、当時のヨーロッパ社会では高利貸は禁じられた職業だったのです。ですが、それは「人間」は就いてはならない職業であるから、ユダヤ人は人間ではないので高利貸になっても構わないと言う高利貸に対する非ユダヤ人のユダヤ人に対する意識が根底にあります。ここのところを知らないまま読むのと知って読むのとではこの作品との付き合い方が変わってきます。ただ、非ユダヤ人がユダヤ人の高利貸から金を借りることは合法でした。年齢を重ねるごとにこの作品の持つ意味は私の中で大きくなりそうです。繰り返し読んで人生の肥やしにしたいです。
罪と罰 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (下巻) (新潮文庫)より
410201022X
No.46
(4pt)

自負あればよまねば

「選ばれし者は、~~しても許される」という思想に傾倒する青年の苦悩。手垢に塗れた本ではある文学といえば、ドストエフスキーが有名だが、その中でも有名な「罪と罰」だからこそ、やはり、読んでおくべきであろう。苦悩、恋愛、挫折など生を余すことなく描ききり、かなりのボリュームだが一気に読んでしまう。圧巻。クライマックス、最後の最後でのラスコリーニコフの「たった7年」というセリフには、個人的には、感涙した勢い余ってサンクトペテルブルグまで行って、彼の家まで行った。それほど、パワーのある本である
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211
No.45
(5pt)

思い出の作品なので。

ドストエフスキーを読み始めるきっかけとなった本。わたしの中でこの作品より上をいくものは今のところないですね。読み始めた頃はなんだか分厚いし、哲学書のように難しい本だろうな、と勝手に思っていたのですが、意外と普通の小説のようにスラスラ読めました。主人公の頭のきれるところ。ソーニャの生き方。二人の関係について深く興味を持った作品です。
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211
No.44
(4pt)

自負あればよまねば

「選ばれし者は、~~しても許される」という思想に傾倒する青年の苦悩。手垢に塗れた本ではある文学といえば、ドストエフスキーが有名だが、その中でも有名な「罪と罰」だからこそ、やはり、読んでおくべきであろう。苦悩、恋愛、挫折など生を余すことなく描ききり、かなりのボリュームだが一気に読んでしまう。圧巻。クライマックス、最後の最後でのラスコリーニコフの「たった7年」というセリフには、個人的には、感涙した勢い余ってサンクトペテルブルグまで行って、彼の家まで行った。それほど、パワーのある本である
罪と罰 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (下巻) (新潮文庫)より
410201022X
No.43
(5pt)

思い出の作品なので。

ドストエフスキーを読み始めるきっかけとなった本。わたしの中でこの作品より上をいくものは今のところないですね。読み始めた頃はなんだか分厚いし、哲学書のように難しい本だろうな、と勝手に思っていたのですが、意外と普通の小説のようにスラスラ読めました。主人公の頭のきれるところ。ソーニャの生き方。二人の関係について深く興味を持った作品です。
罪と罰 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (下巻) (新潮文庫)より
410201022X
No.42
(5pt)

「聖」と「俗」の見事な大逆転

将来英雄になるであろう非凡な人間は、それが英雄となるために避けられぬことであるならば、社会に有益でない人間を殺めても、許される。ナポレオンに心酔する主人公は、自ら築いたこの理論をもとに、高利貸しの老婆、さらには何の罪もないその妹までも惨殺してしまいます。たしかに歴史を紐解いてみても、ナポレオンのみならず、三国志の曹操や日本の織田信長の例もあるように、既成の概念を打ち破る人間とは、とかく他人の血を流すことを躊躇いません。これら負の英雄像を、チャップリンが映画「殺人狂時代」において、「ひとり殺せば悪党で、100万人だと英雄だ」と大いに皮肉ったことはあまりに有名です。主人公は、第一の殺人でいきなり精神的な行き詰まりに陥り、「英雄」となる前に平凡な「悪党」で終わることを恐れ、苦しむ。本書の大部分はこの非凡と平凡の狭間で揺れる主人公の心の葛藤で構成されています。この物語をいかに捉えるかは、読み手によって千差万別でしょう。私はシンプルに「愛の物語」と捉えています。なぜなら、上記の理論は彼を支える信念であっても、殺人の動機ではないと考えるからです。生活に苦しむ自分のため、富豪との愛のない結婚へ望もうとしている(と主人公は思い込んでいる)妹への愛。そして無力な自己への怒り。それらが相まって彼を殺人へ駆り立てたのではないでしょうか。しかし、平凡な人間に殺人は大事業です。それを完遂するための心の拠り所として、かの英雄論が浮かび上がってくるのです。が、すべからく英雄とは唯一無二のもの。他者を模範に英雄たらんと望む時点で、すでに彼は英雄の資格を失っており、自己の空想の中での「聖」の立場から、現実としての「俗」へ転落します。そんな敗者を救うのが、薄幸の娼婦という「俗」の象徴たるソーニャからの一点の曇りもない愛である、という点こそ、この物語の妙でしょう。主人公とソーニャだけではありません。帝政ロシア時代の輝ける首都サンクトペテルブルクは陰惨で気だるい空気に包まれ、その反面、最後の舞台であるシベリアの流刑地は、陽光の眩しい、さながら楽園のような場所。「聖」も「俗」も人間が作り出したものある以上、人間の意志ひとつでどちらにでも転じてしまえることを、この作品から強く感じることができます。多少取っ付きにくい文体ではありますが、読めば必ず得るもののある一冊です。
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211
No.41
(5pt)

「聖」と「俗」の見事な大逆転

将来英雄になるであろう非凡な人間は、それが英雄となるために避けられぬことであるならば、社会に有益でない人間を殺めても、許される。ナポレオンに心酔する主人公は、自ら築いたこの理論をもとに、高利貸しの老婆、さらには何の罪もないその妹までも惨殺してしまいます。たしかに歴史を紐解いてみても、ナポレオンのみならず、三国志の曹操や日本の織田信長の例もあるように、既成の概念を打ち破る人間とは、とかく他人の血を流すことを躊躇いません。これら負の英雄像を、チャップリンが映画「殺人狂時代」において、「ひとり殺せば悪党で、100万人だと英雄だ」と大いに皮肉ったことはあまりに有名です。主人公は、第一の殺人でいきなり精神的な行き詰まりに陥り、「英雄」となる前に平凡な「悪党」で終わることを恐れ、苦しむ。本書の大部分はこの非凡と平凡の狭間で揺れる主人公の心の葛藤で構成されています。この物語をいかに捉えるかは、読み手によって千差万別でしょう。私はシンプルに「愛の物語」と捉えています。なぜなら、上記の理論は彼を支える信念であっても、殺人の動機ではないと考えるからです。生活に苦しむ自分のため、富豪との愛のない結婚へ望もうとしている(と主人公は思い込んでいる)妹への愛。そして無力な自己への怒り。それらが相まって彼を殺人へ駆り立てたのではないでしょうか。しかし、平凡な人間に殺人は大事業です。それを完遂するための心の拠り所として、かの英雄論が浮かび上がってくるのです。が、すべからく英雄とは唯一無二のもの。他者を模範に英雄たらんと望む時点で、すでに彼は英雄の資格を失っており、自己の空想の中での「聖」の立場から、現実としての「俗」へ転落します。そんな敗者を救うのが、薄幸の娼婦という「俗」の象徴たるソーニャからの一点の曇りもない愛である、という点こそ、この物語の妙でしょう。主人公とソーニャだけではありません。帝政ロシア時代の輝ける首都サンクトペテルブルクは陰惨で気だるい空気に包まれ、その反面、最後の舞台であるシベリアの流刑地は、陽光の眩しい、さながら楽園のような場所。「聖」も「俗」も人間が作り出したものある以上、人間の意志ひとつでどちらにでも転じてしまえることを、この作品から強く感じることができます。多少取っ付きにくい文体ではありますが、読めば必ず得るもののある一冊です。
罪と罰 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (下巻) (新潮文庫)より
410201022X
No.40
(4pt)

凄いパワー

世界文学と聞くと、とっつきにくくて苦手という人は、何気にこの作品から入ってもいいかも知れません。長さも丁度いいと個人的には思います。集中力のない私でも毎日読むことができました。徹夜で夢中で読んでしまう人もいることでしょう。タイトルも良いですね。罪とは何か、罰とは何ぞや?誰もが考えてしまう命題ですね。私はやはり愛によって人は新生することができるのだと思いました。物語の後も主人公は献身的行為をし続けていかなくてはならない、苦悩はなおも続いていくでしょうが、それでも最後の救いは感動です。特に現代の日本人にはこういう本が必要なのかも知れません。
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211
No.39
(4pt)

凄いパワー

世界文学と聞くと、とっつきにくくて苦手という人は、何気にこの作品から入ってもいいかも知れません。長さも丁度いいと個人的には思います。集中力のない私でも毎日読むことができました。徹夜で夢中で読んでしまう人もいることでしょう。タイトルも良いですね。罪とは何か、罰とは何ぞや?誰もが考えてしまう命題ですね。私はやはり愛によって人は新生することができるのだと思いました。物語の後も主人公は献身的行為をし続けていかなくてはならない、苦悩はなおも続いていくでしょうが、それでも最後の救いは感動です。特に現代の日本人にはこういう本が必要なのかも知れません。
罪と罰 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (下巻) (新潮文庫)より
410201022X
No.38
(5pt)

不朽の名作

人間は社会との関わりの中で生きていかざるを得ない。自己と世界の関係を徹底的に見つめなおし、人間の真の尊厳のありかを探った不朽の大傑作。
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211
No.37
(5pt)

不朽の名作

人間は社会との関わりの中で生きていかざるを得ない。自己と世界の関係を徹底的に見つめなおし、人間の真の尊厳のありかを探った不朽の大傑作。
罪と罰 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (下巻) (新潮文庫)より
410201022X
No.36
(5pt)

ここまで深いとは・・・愛の小説

帝政ロシアの都、ぺテルスブルグに住む、大学生ラスコリーニコフは、赤貧で孤独でした。
彼は食べ物にさえ事欠き、「優秀な者は愚劣な者を殺してもかまわない」という
彼独自の論理で、高利貸しの老婆を殺し、金庫の金を奪います。
ところが、そのとき偶然居合わせた、何の咎もない老婆の妹を殺したことに、悩みだします。
下等官吏の娘ソーニャは、継母に強いられて、家庭のために街で体を売っていました。
でも、ソーニャは神への信仰を忘れてはいませんでした。
ラスコリーニコフから罪の告白を受けると、ソーニャは言います。
「十字路の真ん中に立って、ひざまずいて口付けしなさい。そして、神に自分が
人を殺した事を告白しなさい。」
ラスコリーニコフは、十字路の真ん中で、土にキスそします。
見ていた人々は、「気が狂っている」「彼は、聖なるぺテルスブルグに感謝しているのだ」
と大笑いします。
ラスコリーニコフは言います。「私は、人を、殺しました」
彼の告白を陰で聞いていたソーニャ。
ラスコリーニコフは警察に自首して、シベリア流刑になります。
シベリア行きの列車には、ラスコリーニコフと一生をともにしようと決意した
ソーニャが乗っていました。
男の魂を救う売春婦ソーニャ。この小説は二人の愛の小説です。
罪と罰〈上〉 (岩波文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰〈上〉 (岩波文庫)より
4003261356
No.35
(5pt)

強烈過ぎる個性

『カラマーゾフ』と言い、ドストエフスキーの凄いところは、よくこんな人物を描けるなあと思わせる特異な人物を登場させる点です。彼らは似たり寄ったりではなく、実に強烈な個性を発揮しています。他の文豪、たとえばトルストイでは描けないような‘アク’の強いキラクターが生み出され、しかも重要な役回りを果たしています。社会の底辺に這いつくばって(あるいは迫害され)、生きる智恵を絞る民衆を描かせたらドストエフスキーの右に出る作家はいないでしょう。かと言ってそれだけではなく、地位や教養の高い人物も必ず登場していて(これもまた個性豊かで)、その接点や対比などがじつに面白く描かれています。漱石なども私の好きな作家なのですが、登場人物が全体的に知的レベルが高すぎるきらいがあります。あらためて話の内容については述べませんが、「読んで後悔しない名作」であることには間違いありません。
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211
No.34
(5pt)

強烈過ぎる個性

『カラマーゾフ』と言い、ドストエフスキーの凄いところは、よくこんな人物を描けるなあと思わせる特異な人物を登場させる点です。彼らは似たり寄ったりではなく、実に強烈な個性を発揮しています。他の文豪、たとえばトルストイでは描けないような‘アク’の強いキラクターが生み出され、しかも重要な役回りを果たしています。社会の底辺に這いつくばって(あるいは迫害され)、生きる智恵を絞る民衆を描かせたらドストエフスキーの右に出る作家はいないでしょう。かと言ってそれだけではなく、地位や教養の高い人物も必ず登場していて(これもまた個性豊かで)、その接点や対比などがじつに面白く描かれています。漱石なども私の好きな作家なのですが、登場人物が全体的に知的レベルが高すぎるきらいがあります。あらためて話の内容については述べませんが、「読んで後悔しない名作」であることには間違いありません。
罪と罰 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (下巻) (新潮文庫)より
410201022X
No.33
(5pt)

恐れながら……

ウラジミール・ナボコフに言わせるとドストエフスキーは「二流の作家」とのことである。思想的な側面を重視せず、美学的な側面に対して高い価値を置くナボコフらしい言い様である。まあ、ごみくず同然に扱われてるゴーリキーよりはましなんだけど。実はこの私、ナボコフの考えに結構賛同する所が多く、実は大上段に「思想を語る」小説は苦手だったりする。当然、ドストエフスキーの作品とは相性が悪い。『悪霊』なんか「文学愛好家」の意地で読んだところが強く、殆んど苦行ですらあったぐらいだ。私は難解で有名なヘンリー・ジェイムズやフォークナーの作品を読んでいる人間だが、どうも「思想」とは合わないらしい。しかし、『罪と罰』は例外だ。これは文句なく素晴らしい。一級のミステリーとしても充分評価できるし、思想的な側面も(私のような思想嫌いでも)堪能できる。ラスコーリニコフとソーニャの関係に目を向ければ恋愛小説としても読める。あと、訳者の工藤さんの訳、テンションがとにかく高い!
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211
No.32
(5pt)

恐れながら……

ウラジミール・ナボコフに言わせるとドストエフスキーは「二流の作家」とのことである。思想的な側面を重視せず、美学的な側面に対して高い価値を置くナボコフらしい言い様である。まあ、ごみくず同然に扱われてるゴーリキーよりはましなんだけど。実はこの私、ナボコフの考えに結構賛同する所が多く、実は大上段に「思想を語る」小説は苦手だったりする。当然、ドストエフスキーの作品とは相性が悪い。『悪霊』なんか「文学愛好家」の意地で読んだところが強く、殆んど苦行ですらあったぐらいだ。私は難解で有名なヘンリー・ジェイムズやフォークナーの作品を読んでいる人間だが、どうも「思想」とは合わないらしい。しかし、『罪と罰』は例外だ。これは文句なく素晴らしい。一級のミステリーとしても充分評価できるし、思想的な側面も(私のような思想嫌いでも)堪能できる。ラスコーリニコフとソーニャの関係に目を向ければ恋愛小説としても読める。あと、訳者の工藤さんの訳、テンションがとにかく高い!
罪と罰 (下巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (下巻) (新潮文庫)より
410201022X
No.31
(5pt)

長いけど何度も読み返したくなる!!

この本を読んで考えさせられたことは、いったい人にとって罰というのはなんなのか?ということです。私は初め、罪を犯したあとに罰があるものだ!と考えていました。しかしこの本を読んで思ったのは、罰とは常に罪と一緒にいるのだ、ということでした。吸い寄せられるように読んでしまいます。ぜひ一度この本を開いてみてください。
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211
No.30
(5pt)

ここまで深い作品とは・・・愛の小説

ロシアの大学生ラスコリーニコフは、赤貧で孤独でした。「優秀な人間は、高利貸しを殺してもかまわない。」という独自の発想により、彼は高利貸しの老婆と、偶然居合わせた老婆の妹を殺します。偶然とはいえ、何の咎もない老婆の妹を殺したことに、ラスコリーニコフは悩みだします。彼が偶然出合った、少女ソーネチカ。彼女は、家庭を支えるために、継母に言われて、街で体を売っていました。しかし、ソーネチカは、神への信仰を失っていませんでした。ラスコリーニコフに、犯した犯罪を告白されると、彼女はいいます。「十字路に立って、地面に口付けをして、神に罪を犯したことを告白 しなさい。」罪の意識にさいなまれていたラスコリーニコフは、十字路に立って地面に口付けをします。それを見ている街の人は、「頭が狂っている」「彼は聖なるぺテルスブルグに感謝しているのだ」と大笑いします。ラスコリーニコフは大声で叫びます。「私は、人を、殺しました。」彼の告白を陰から聞いていたソーネチカ。警察にラスコリーニコフが自首し、シベリアに流刑になります。その列車には、一生を彼と過ごそうと決意した、ソーネチカが乗っていました。罪を犯した男の魂を救う売春婦ソーネチカ。「人はなぜ殺人をしてはいけないのか」という主題とともに、ソーネチカのラスコリーニコフに対する愛の描写がとても良いです。世界的な傑作で、星5つです。
罪と罰 (上巻) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 罪と罰 (上巻) (新潮文庫)より
4102010211