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獅子の門 鬼神編



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獅子の門 鬼神編の評価: 4.00/5点 レビュー 20件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.00pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全3件 1~3 1/1ページ
No.3:
(3pt)

現実の変化についていけなかった小説

光文社文庫版の第一巻が出たのが1992年で、三巻までは一気に発売されたので当時大変面白く読ませてもらった。
 ところが、夢枕獏の悪い癖で完結しないまま何年もの年月が経過し、最近このシリーズが完結していたことを知り、改めて全巻購入し直し、一巻から読んでみた。
 正直、格闘技界の現実の流れについていけず、中途半端な作品に堕してしまったな、というのが感想だ。
 夢枕獏がこの作品を書き始めたのが1984年とのことだが、当時、総合格闘技(MMA)もK-1も存在せず、格闘技の世界は混沌とした状況だった。その背景をもとに、強者を目指す若者たちの群像劇は十分に魅力的なものではあった。
 ところが、1993年を境にUFCやK-1が登場し、格闘技の世界は大きな変容を遂げてしまった。フルコンタクト空手やUWFがもてはやされた時代ではなくなってしまったのだ。
 四巻(光文社文庫版2002年発売)以降、この戸惑いが作品にも明確に表れており「強さ」の基準も不明瞭で、木に竹を接ぐような空虚な作品になってしまった。後半は特にひどく、出す必要のないキャラクターをやたら出したり、登場人物たちの内面を詩的というよりはまるで妄想のように描いたり、少々辟易する内容であった。
 初期の若者たち(芥菊千代・竹智完・志村礼二・加倉文平・室戸武志)の成長の物語のままで描いていったなら、遥かに良い作品になったであろうことを考えると、残念でならない。
 文壇に確固たる地位を築いた夢枕獏だが、年老いて作品の質が落ちてきていることを危惧せざるをえない。
獅子の門 鬼神編 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:獅子の門 鬼神編 (カッパ・ノベルス)より
4334077218
No.2:
(3pt)

既存のキャラをもっと大切にして欲しかった…

鹿久間源を「よく動く」と獏先生は絶賛していましたが、動けばいいという訳でもないのだなと痛感しました。既存のキャラを空気にして、或いは噛ませにしてまで暴れさせるような魅力的なキャラなのか?その疑問は最後まで解けませんでした。
鹿久間に割いたページをそのまま彦六と重明の過去話に費やしていれば最後の決闘にももっと感慨がわいたのに。
☆を2にしたいところですが、勝敗が意外だったので3に。
獅子の門 鬼神編 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:獅子の門 鬼神編 (カッパ・ノベルス)より
4334077218
No.1:
(3pt)

主人公はやはり

30年近くかけて描かれた格闘小説ですが、初期に登場した5人の青少年達とプラスアルファの活躍が、今まで狂言回しの役だった彦六と重明との決闘の前説だったというところです。

第一巻群狼編冒頭の伊吉との決闘、この果たし合いの因縁となった萩尾流当主との立ち会いとそして重明との対決という彦六の戦いを小説にしたほうが良かったかもしれません。

作者は主人公は特定しない旨の発言をしていたそうですが、主人公は彦六だったんだと思います。
獅子の門 鬼神編 (カッパ・ノベルス)Amazon書評・レビュー:獅子の門 鬼神編 (カッパ・ノベルス)より
4334077218

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