(短編集)

13・67

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評判

13・67の評価:

4.41/5点 レビュー 66件。 S ランク

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平均点4.41pt

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全68件 61〜68 4/4ページ
No.8
(5pt)

これからは中台ミステリーの時代?!?!?!

これは、本当に面白かった!!!!
初めて北欧ミステリー読んだのと同じくらいの衝撃。

香港を舞台にした1967年から2013年までの6つのミステリー。
主人公はクワン警部とその弟子ロー警部。
2013年の話からだんだんと物語は時代をさかのぼっていきます。
訳もよくできていて、警察関係者の名前はカタカナ表記。それ以外の登場人物は漢字表記になっています。

以下、一部ネタバレっぽい文章があります。

が、いくらミステリーといっても何も書かないわけにはいかないので。。

第1話は、いきなり病院のベットの横たわるほぼこん睡状態のクワン警部。
その頭部に装置をとりつけてロー警部の質問について「Yes]と「No]だけで事件を解決していく・・
「安楽椅子探偵」ならぬ「ベット探偵」?!?!
(著者はこのシーンを思いついて、この本を書くことにしたとのこと)

最終話だけが一人称で物語が進んでいき、最後の最後、この登場人物の氏名が判ったところが、衝撃!
再度、第1話から読みたくなる!!!

今年、私が読んだ小説でベスト1かも???
超~超~超~お勧めです。

香港ってこんな歴史だったんだ・・・と知ることもできました。
北欧ミステリーの新刊が少なくなったところで、これからは香港・台湾ミステリーを読みあさるかも??

おしむらくは、巻頭の地図がもうすこし詳しかったらうれしいかな。
13・67 Amazon書評・レビュー: 13・67より
4163907157
No.7
(5pt)

チェスタトン風の奇抜なアイデアを、壮大かつ重厚として読者を圧倒する"騙し"のテクニックが光る傑作連作中編集

「黒と白のあいだの真実」、「任侠のジレンマ」、「クワンのいちばん長い日」、「テミスの天秤」、「借りた場所に」及び「借りた時間に」の全6つの中編から構成される香港警察の伝説<名探偵>警視クワン及びその弟子のロー警部を主人公とした連作中編集。本作の特長は何と言っても、香港を舞台とした警察小説でありながら、謎解きミステリを指向している点であろう。勿論、警察自身の汚職体質やマフィアを初めとする香港社会の暗部及びそれに立ち向かうロー警部達の正義漢振り・矜持も描かれてはいるが、読後の印象として残るのは卓越した"騙し"のテクニックであろう。

特に、冒頭の「黒と白のあいだの真実」には完全に騙された。一言一句読み落としがない様に慎重に読み進めたのだが、結局、二重三重に騙された。読者の予想の遥か上を行く作者の力量には舌を巻いた。「囚人のジレンマ」をもじった「任侠のジレンマ」も良く練ってある。何名かの著名人が、「どうせ嘘を吐くなら、大きな嘘を吐け」、と述べているが、それを地で行った大きなスケール及び緻密な構成には感心した。「クワンのいちばん長い日」は、クワン警視の定年退職(後に嘱託)日に起こった複数事件の同時解決を扱った一作だが、少し読み慣れたせいか、やや凡庸に映った。と思いきや、本編は次編「テミスの天秤」の前哨戦であって、「任侠のジレンマ」にも似たこの次編の疾走感と壮大なスケールには、これまた感心した。「借りた場所に」は、誘拐もので、一応の捻りがある佳作だが、どうやら、「クワンのいちばん長い日」以降、香港警察の腐敗体質及び香港、中国、イギリス間の権力・政治闘争に重点を置いているという印象を受けた。社会派小説の趣きもあるのだ。掉尾の「借りた時間に」も、この流れを汲む一人称の語りだが、語り手の「私」の正体にはスッカリ騙された。

各中編は必ずしも時系列順ではなく、特に冒頭及び掉尾の両編を筆頭とした、その全体構成の妙にも唸らされた。チェスタトン風の奇抜なアイデアを、壮大かつ重厚として読者を圧倒する傑作だと思った。
13・67 Amazon書評・レビュー: 13・67より
4163907157
No.6
(5pt)

今年読んだミステリの中でNO.1

香港警察に馴染みはないし、第1話では「ホンマかいな?」と思うようなシチュエーションで話は始まるし、話題になっている本なので購入したものの「失敗したか?」と思ったのですが、読んでいるうちにどんどん面白くなり、夢中で読み終えました。
 収録された6つの作品は、それぞれ香港社会に大きな影響を及ぼした出来事があった年が舞台で、それが作品中に通低しているのだそうですが、正直、国際情勢オンチの私には、そこまで理解が及んだとは言いがたい状態です。
 しかし、ミステリとして、警察小説としては、抜群に面白い!最近の日本の警察小説は、ともすればキャリアとノンキャリの対立、組織の軋轢などが絡んできますが、本作は香港警察の「名探偵」クワン刑事の名推理がストレートに楽しめます。クワンの人柄もとても魅力的ですし。
 今年読んだミステリの中で、国内外合せて1番よかったと思います。
13・67 Amazon書評・レビュー: 13・67より
4163907157
No.5
(5pt)

正義は白と黒の間にある

香港警察モノといえば映画「インファナル・アフェア」(相互潜入ダブルスパイ)や「男たちの挽歌」(兄弟の確執)などド派手なアクションものが、まず最初に思い浮かぶ。これに挑戦するかのごとく、なんと本作は「車椅子探偵」「安楽椅子探偵」をはるかに超えた「無意識探偵」、つまり臨終の直前の病室で耳だけは聞こえて、特殊な医療器械の反応により「YES」「NO」を発することができ、犯人の自白に対して虚実を暴く、というまさに度肝を抜かれるスタート。

さらに「逆編年体」というか「倒置法」で徐々に年代を遡っていくという手法も斬新。作者のミステリーに対する造詣も半端なものではなく古典派」「本格派」「トリック」「社会派」「警察小説」「ハードボイルド」「007などの映画」まで物凄い勉強量と知識を感じずにはいられない。

随所に挟み込まれるセリフも素敵で「池の底には泥がある。かきまわさなければ上のほうの水は透明なままだ。」「あるシステムの強さはどれだけ強いかではなく、どれだけ弱くないかである。」「殺人は殺人そのものよりも、その後始末が難しい。」「まともな奴は警官にならない。」などなど。

今年のほぼ最後に出会えたナンバーワンのミステリー小説です。作者、編集者、出版社に大感謝!
13・67 Amazon書評・レビュー: 13・67より
4163907157
No.4
(5pt)

社会派というより本格ミステリ

中国系のミステリははじめてでしたが、とても面白かったです。
社会派はあまり好きじゃないミステリファンも大丈夫です。
短編ですが一つ一つの内容が濃くこんなに詰め込んでいいのかと言う感じすらある。
最後の仕掛けはとても良い余韻。
国内外で今年一番なのは間違いないですが、オールタイムベストにも入るかも。翻訳のレベルもかなり高い。
13・67 Amazon書評・レビュー: 13・67より
4163907157
No.3
(4pt)

香港と推理小説好きにお勧め

香港の歴史、地理と雰囲気が伝わる警察小説。
欧米の翻訳小説とも日本の小説とも似て非なる味わいを楽しめる。
13・67 Amazon書評・レビュー: 13・67より
4163907157
No.2
(5pt)

初体験、中国ミステリー

香港が舞台のミステリーです。
短編が6話収められています。
全ての話に同じ人物(警察官)が登場します。
ちょっと変わっているのは1話ごとに話が過去にさかのぼっていくことです。
第1話はなんとその人が寝たきり状態でまさに死の淵にいる所から始まります。
第2話、3話と過去に遡っていくので若いころの活躍も描かれます。
どの話も予想外の展開を迎え呆気にとられることが何度もありました。
最も過去にあたる最終話にはネタバレになるので詳しくは言えませんが面白い仕掛けも用意されています。

今年読んだ小説の中でベスト1です。
どの話も非常に良くできておりお買い得だと思います。
13・67 Amazon書評・レビュー: 13・67より
4163907157
No.1
(5pt)

香港のアイデンティティを考えさせる本格ミステリー

本格中編ミステリーの連作。
2013年から一話ずつ時代が遡っていくことで、「今」ある香港、香港警察、そして登場人物がどうしてそのようであるのかが、明らかになっていく。
また、香港という特殊な社会の有り様の変化を視ることで、権力と民衆の関係について考えさせられる。
13・67 Amazon書評・レビュー: 13・67より
4163907157