ゲームの王国

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評判

ゲームの王国の評価:

3.96/5点 レビュー 74件。 C ランク

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平均点3.96pt

Amazonレビュー一覧

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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全96件 1〜20 1/5ページ
No.96
(5pt)

非常面白い

引き込まれる面白さを感じました。
ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314063
No.95
(5pt)

面白い

愛?憎しみ?楽しい思い出?自分でもわからない、覚えていない、けど、大事な体験てありますよね。
あっという間に読み切れます。
ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314063
No.94
(5pt)

あっという間に読み進める

とても忙しい中で、現実逃避しながら読んだ。あっという間に物語に入り込む。下巻が楽しみ。
ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314055
No.93
(4pt)

5巻ものの5巻だったならば、「金字塔」と呼ばれる作品だったと思う。星4.2。

上巻が傑作だったので、下巻も購入。上巻の続きからスタートするのかと思いきや、かなりの歳月が流れ、冒頭にはある種のネタバレとなるような章があり、読んでいて「おや?」と感じた。しかし、SFに分類されている作品なので、世界線がどうのこうのとかいう話になり、自分が望むような結末になることを願って読み進めた。しかし、中盤以降主要な人物が出てきて緊迫感が一気に増しはしたものの、上巻ほどではなく、あまり自分の期待する方向には物語が展開していかなかった。また、構成や論理的な厳密さが、上巻ほどではないような気がした。結末は結末で、まあまあという感じだったが、もしこれが5巻ものの5巻であったならば、「金字塔」と呼ばれる作品になったに違いないだろうにと思うと、かなり惜しい作品であるように思った。また、本書ではSF要素はうっすらしたものだったが、いっそのこと完全にSF要素を排してリアリズムを突き詰めた作品にした方がさらに良くなったかもしれない、と思った。ただ、作者の人間感覚には目を見張るものがあると思ったし、技量は極めて高いと感じたので、今度は別の作品を読んでみるつもりである。
ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314063
No.92
(4pt)

5巻ものの5巻だったならば、「金字塔」と呼ばれる作品だったと思う。星4.2。

上巻が傑作だったので、下巻も購入。上巻の続きからスタートするのかと思いきや、かなりの歳月が流れ、冒頭にはある種のネタバレとなるような章があり、読んでいて「おや?」と感じた。しかし、SFに分類されている作品なので、世界線がどうのこうのとかいう話になり、自分が望むような結末になることを願って読み進めた。しかし、中盤以降主要な人物が出てきて緊迫感が一気に増しはしたものの、上巻ほどではなく、あまり自分の期待する方向には物語が展開していかなかった。また、構成や論理的な厳密さが、上巻ほどではないような気がした。結末は結末で、まあまあという感じだったが、もしこれが5巻ものの5巻であったならば、「金字塔」と呼ばれる作品になったに違いないだろうにと思うと、かなり惜しい作品であるように思った。また、本書ではSF要素はうっすらしたものだったが、いっそのこと完全にSF要素を排してリアリズムを突き詰めた作品にした方がさらに良くなったかもしれない、と思った。ただ、作者の人間感覚には目を見張るものがあると思ったし、技量は極めて高いと感じたので、今度は別の作品を読んでみるつもりである。
ゲームの王国 下 Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下より
4152097019
No.91
(5pt)

著者の力量、極めて高し。手塚治虫の作品とか、HUNTER×HUNTERが好きな人は、本作に引き込まれると思う。星4.6。

色々調べていると、本書の著者の評価が非常に高い様子なので、興味を魅かれて購入。題材についてはコメントし辛いが、確かに著者の構成力は凄まじく高くて、所々に鋭い一文があり、感情面でのバランス感覚が良く、物語内部でも物語そのものでも、状況を俯瞰的に捉える能力が極めて高くて、まだ現代日本にこんなに力のある作家がいるものかと、とても感心したし、嬉しく思った。手塚治虫の作品やHUNTER×HUNTERと同様に、存在感のある登場人物が容赦なく死んでいくスタイルなので、作品を通じて強い緊張感があり、特に前半のラストではハラハラさせられた。自分は一時現代小説を大量に読んでいたものの、感性ばかりが重視されて、(本格ミステリの方々を除き)論理性が軽視されるのに嫌気がさして、古典ばかり読むようになったのだが、ちょっとこの著者の作品はこの先も読んでみたいと思わせてくれる内容だった。あと、上巻では二人の主人公の内面がずっとブラックボックスで、評価の高いはずの作品としてその点がずっと気になっていたのだが、それすらも前半のラストを印象付けるための、著者による計算だったと分かった時は大いに恐れ入った。日本の現代小説も、邦楽がそうなったように、ひたすらに質が問われるように原点回帰してくれないものかと思ったりもした。下巻に大いに期待。
ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314055
No.90
(5pt)

著者の力量、極めて高し。手塚治虫の作品とか、HUNTER×HUNTERが好きな人は、本作に引き込まれると思う。星4.6。

色々調べていると、本書の著者の評価が非常に高い様子なので、興味を魅かれて購入。題材についてはコメントし辛いが、確かに著者の構成力は凄まじく高くて、所々に鋭い一文があり、感情面でのバランス感覚が良く、物語内部でも物語そのものでも、状況を俯瞰的に捉える能力が極めて高くて、まだ現代日本にこんなに力のある作家がいるものかと、とても感心したし、嬉しく思った。手塚治虫の作品やHUNTER×HUNTERと同様に、存在感のある登場人物が容赦なく死んでいくスタイルなので、作品を通じて強い緊張感があり、特に前半のラストではハラハラさせられた。自分は一時現代小説を大量に読んでいたものの、感性ばかりが重視されて、(本格ミステリの方々を除き)論理性が軽視されるのに嫌気がさして、古典ばかり読むようになったのだが、ちょっとこの著者の作品はこの先も読んでみたいと思わせてくれる内容だった。あと、上巻では二人の主人公の内面がずっとブラックボックスで、評価の高いはずの作品としてその点がずっと気になっていたのだが、それすらも前半のラストを印象付けるための、著者による計算だったと分かった時は大いに恐れ入った。日本の現代小説も、邦楽がそうなったように、ひたすらに質が問われるように原点回帰してくれないものかと思ったりもした。下巻に大いに期待。
ゲームの王国 上 Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上より
4152096799
No.89
(3pt)

ゲームの王国、JAPAN

土の声を聞き操る能力、輪ゴムで死を予見する能力、真実を見抜く能力、勃起で悪意を見抜く能力などなどザボーイズのような奇怪な能力者が跋扈するカンボジア。
マルケスのマジックリアリズムの世界みたいだ。

前半は残酷なポルポト政権下の弾圧の話、後半は脳波で強制的に他者の記憶を植え付けるゲームの話がメインとなる。
ムイタックによる華麗なる復讐劇を期待したが、下巻では時が経っていてソリアもムイタックもすっかり老境の域に達してしまっている。

唐突にあらわれるNPO的な日本人のエピソードを読んで、日本はあらためて奇跡の国なのだと痛感する。
曖昧な、阿吽のような無数のルールが存在していて、それを遵守することによって平和が保たれていたというのが、これから増え続けるであろう移民たちによって浮き彫りになるのかもしれない。
ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314063
No.88
(3pt)

ゲームの王国、JAPAN

土の声を聞き操る能力、輪ゴムで死を予見する能力、真実を見抜く能力、勃起で悪意を見抜く能力などなどザボーイズのような奇怪な能力者が跋扈するカンボジア。
マルケスのマジックリアリズムの世界みたいだ。

前半は残酷なポルポト政権下の弾圧の話、後半は脳波で強制的に他者の記憶を植え付けるゲームの話がメインとなる。
ムイタックによる華麗なる復讐劇を期待したが、下巻では時が経っていてソリアもムイタックもすっかり老境の域に達してしまっている。

唐突にあらわれるNPO的な日本人のエピソードを読んで、日本はあらためて奇跡の国なのだと痛感する。
曖昧な、阿吽のような無数のルールが存在していて、それを遵守することによって平和が保たれていたというのが、これから増え続けるであろう移民たちによって浮き彫りになるのかもしれない。
ゲームの王国 下 Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下より
4152097019
No.87
(1pt)

小川哲ファンは

読者に対して「これくらいの前提知識はあるよね?」
という顔をしておきながら、中身は作者の都合の良いように歴史をこねくり回す……。
『ゲームの王国』はまさに「実在の歴史と人物を、
作者が自分の構築した『ゲームのルール』に合わせて勝手に動かしている物語」です。

どこまでが調べればわかる事実で、どこからが作者の創作(嘘)なのか
の境界線が意図的にボカされています。
おそらく作者は「歴史もまた一つの物語(ゲーム)に過ぎない」という
ポストモダン的な不遜な態度を取っています。

「知識がないと入れない」一方で、「知識がある人ほど、史実とのズレにイラつく」という、
非常に座りの悪い構造になっているのです。

なぜ「SF」という看板?
この作品がSFだと言われるのは、後半に「脳波」や「システム」の話が出てくるからですが、
本質的には「歴史シミュレーション・ゲーム」に近いものです。
だからSF小説だと思って手に取ると足元をすくわれます。

カンボジアの悲劇を忠実に描きたいのではなく、
「ポル・ポト政権という極端なシステムの中で、人間はどこまで記号的に動かせるか」
を実験したかった。
「人間はもっと単純なはずだ」という感覚とは決定的に対立します。
この小説の中の人間は、作者がプログラムした「駒」に過ぎないからです。

「知識がないと入っていけない」
この小説が持つ「情報の非対称性」への特権意識に向けられているのだと思います。

小川哲ファンは「難解な歴史をSF的ギミックで読み解く俺、カッコいい」という
知的な優越感をくすぐられる読者が多い。

小説なら、その背景も含めて物語の中で納得させてくれ。
外部のWikiを読み漁らないと楽しめないのは、表現として欠陥ではないか?

結局、何が鼻につくのか?
小川哲に感じる「合わなさ」の正体は、おそらく
「歴史や他者の悲劇を、自分の知的なゲームの材料として消費している」
ように見える傲慢さではないでしょうか。
ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314055
No.86
(5pt)

圧倒的な迫力と緻密な構成で描かれる一大サーガ

「君のクイズ」で初めて小川哲作品に触れ、「地図と拳」「嘘と正典」を読了し、この「ゲームの王国」を読み始めた。作品としては「地図と拳」に近いテースト(多くの登場人物が絡み合って大きな物語を構成する)だが、アマチュア時代に書かれた当作品は「地図と拳」に比べて、視点の分散面等でやや粗削りな部分を感じる。
が、それを補って余りある圧倒的な迫力と緻密な構成で読者を最後まで惹きつけ続ける素晴らしい名作であった。シリアスもコメディーも性も生も死も詩もSFもエンターテイメントも喜劇も悲劇も、とにかく全てがこの作品には描かれていた。
ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314055
No.85
(5pt)

圧倒的な迫力と緻密な構成で描かれる一大サーガ

「君のクイズ」で初めて小川哲作品に触れ、「地図と拳」「嘘と正典」を読了し、この「ゲームの王国」を読み始めた。作品としては「地図と拳」に近いテースト(多くの登場人物が絡み合って大きな物語を構成する)だが、アマチュア時代に書かれた当作品は「地図と拳」に比べて、視点の分散面等でやや粗削りな部分を感じる。
が、それを補って余りある圧倒的な迫力と緻密な構成で読者を最後まで惹きつけ続ける素晴らしい名作であった。シリアスもコメディーも性も生も死も詩もSFもエンターテイメントも喜劇も悲劇も、とにかく全てがこの作品には描かれていた。
ゲームの王国 上 Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上より
4152096799
No.84
(2pt)

歴史小説だとはおもえませんでした

高評価のレビューに「三体的(一部が)」とあり、それに惹かれて読みました。全く三体(的)ではありません。三体を読まれたことで興味が湧きましたら、お気を付けください。三体の時代背景だと言えば、まさにそこかと思いましたが、それで丸ごと三体で括るにはあまりにも短絡的だとおもいます。
かといって、物語を楽しみつつカンボジアのポル・ポト政権について深めたいと思うなら、それも違うような気がします。歴史好きな人が歴史認識も深めたいと思って読むと、叶いません。
ポル・ポト政権時のヒリヒリするような緊張と残虐の不条理な世界を生き抜いた主人公らが、嘘のないゲームの世界で真実の出会いを求めるラブストーリーだと感じました。
ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314055
No.83
(5pt)

面白かった

カンボジア旅行前に読みました。ありえない事も多々あるけど、面白かった!
ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314063
No.82
(5pt)

面白かった

カンボジア旅行前に読みました。ありえない事も多々あるけど、面白かった!
ゲームの王国 下 Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下より
4152097019
No.81
(3pt)

ギャグっぽいところが面白い

政治的不正に対して性的に興奮するというギャグっぽいところが面白かった。だが全体として見ると、上巻があんなに長い必然性が分からないし、後半もソシャゲをやらないせいか、ピンと来ないところがある。しかし才能のある作家であることは確かだろう。
ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314063
No.80
(3pt)

ギャグっぽいところが面白い

政治的不正に対して性的に興奮するというギャグっぽいところが面白かった。だが全体として見ると、上巻があんなに長い必然性が分からないし、後半もソシャゲをやらないせいか、ピンと来ないところがある。しかし才能のある作家であることは確かだろう。
ゲームの王国 下 Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 下より
4152097019
No.79
(4pt)

楽しかった…ような気がします

読んでいて、楽しいと思った瞬間もありました。
理解出来ないと感じた時もありました。

消化しきれたとは思いません。
共感出来たとは言えません。

何度も、記憶力と理解力を試されていると感じました。

ユニークな経験だったと思います。
ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314055
No.78
(4pt)

楽しかった…ような気がします

読んでいて、楽しいと思った瞬間もありました。
理解出来ないと感じた時もありました。

消化しきれたとは思いません。
共感出来たとは言えません。

何度も、記憶力と理解力を試されていると感じました。

ユニークな経験だったと思います。
ゲームの王国 上 Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上より
4152096799
No.77
(4pt)

恐ろしく明晰かつ錯乱した文章の羅列

物語全体でいうと、まず上巻と下巻で話のノリがだいぶ違う。
時系列的に間隔が空いているという以上に、まるで別の物語のようにすら感じられる。

本書の二大主要人物と思しきムイタックとソリヤにしてからが、もはや別人に思えるレベル。

上巻で神童のごとき冴えを見せたムイタックは下巻では小難しい理屈をこね回す気難し屋の大学教授になっているし、他人の嘘を喝破すること鬼神のごときソリヤも、汚れ仕事もいとわない現実主義的な野党政治家になっている。

束の間の遊戯で直接対決したときのあの闊達な2人との、落差が激しい。
いや、落差というよりは「とても些細で微妙な差なんだけど、決定的に違ってしまった」というべきか。

全くの別人というわけでもないが、神算鬼謀、深慮遠謀という言葉がぴったりだった2人が、なんというか、ややもすると凡庸で冴えない大人になったと思うのは気のせいだろうか。
どちらも社会的には成功しているし、だんぜん優秀ではあるのだが。

また、上巻でひたすら描写されたクメール・ルージュの話が丸々過去のことになって置き去りにされていて唐突な気がするし、そもそもソリヤの父と思しきポル・ポトの末路に至ってはほとんど何の言及もない。

「上下巻」とはいうが、もしかして中巻を読み飛ばしたのか?と疑問が生じるレベルである。

まあ、本書のテーマのひとつが「改竄される記憶」なのだろうから、このぐらいの落差は作者によって意図的に選び取られた展開なのかもしれないが。

また、得てして神童というものは凡庸な大人になっていたりするものである。
(本書の二人は凡庸という評価からは程遠いが)

さて本書は、全体としてはおそらく「人生」とか「幸福」とか「生きることの意味」だとかいった、かなり形而上学的な諸問題を、非常にユニークな仕方で論じているようにも思える。
その点で、この物語はどんなにケチをつけようが、その最終的な価値じたいは決して毀損され得ない。

そもそも人生に意味などというものはないけれど、しかし人はそこにそれがあると錯覚しないことには生きていけない存在である。
そのありもしない「意味」というものをだまし絵のように浮かび上がらせるのが「ゲーム」や「ルール」といったこの世の仕組みないし構造であるとするなら、ムイタックはそのゲームやルールをメタ的に思考し、最適解となるような新しいゲームの在り方を模索試行し続けていて、ソリヤはむしろ既存のゲームにどっぷりと身を置き続ける中で、それでも実現可能な最善の選択をしようと藻搔いていたように読めた。

このとことん分かり合えたかもしれない才能ある二人が、運命のいたずらによって近現代史上の加害者と被害者に分かたれてしまい、以後その偶発性がずっと二人の人生を呪縛し続けるという基本構図は見えるのだが、なんというかその構図を回収する「佳境」というか「ドラマ性」が決定的に欠けている。

下巻ではようやくこの二人がゲームソフト上で対決するのだが、正直上巻における遊戯合戦の方が、才気あふれる子供が智略の火花を散らし合っている感じがしてワクワクした。

年のいったゲーマー同士が対戦ゲームでガチャガチャやってるのを見せられても、あまり盛り上がれない。
記憶の糸をたどり、それを心から楽しむことでキャラが強くなるという非常に特異なゲームシステムではあるが、やっているのはいくら魔法アリとはいえたんなるFPSの類である。

しかもその後に待っていたはずの肝心の現実での直接対決は、カンの凶行によってついに実現しなかった。
なんという肩透かしだろうか。

むしろ、個人的にはこのカンとWPやラディーとの対決ももっと読みたかったし、そうした展開の矢先に頭のおかしいヘモグロビン医師が話の腰を折ってしまうのも、どこかポストモダン小説のようで頂けない。

これだけの巨大質量、周囲の時空が歪みかねないレベルの小説を書いた作者に対してはまことに無礼千万なのだが、正直粗削り過ぎるのでもっともっと練り直して欲しいとすら感じる。
あとがきでは「9割削って1割残った」そうだが、その作業をもっともっと突き詰めることができるのではあるまいか。

この本の射程というか面白さは、まだまだこんなもんではないように思われる。
ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA) Amazon書評・レビュー: ゲームの王国 上 (ハヤカワ文庫JA)より
4150314055