誘拐されたオルタンス
評判
誘拐されたオルタンスの評価:
5.00/5点 レビュー 1件。 - ランク
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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本作のストーリー紹介をする事は全くの失礼・無意味(何を書いても、これから読む方の楽しみを奪ってしまう)であるので控えるが、冒頭から、作者が諧謔精神を十全に発揮して"ある企み"を持って本作を書き進めている様子が良く伝わって来る。私もかなり注意深く読み進めて行ったのだが、オカシイ点には幾つか気付いた(作者の狙いの一部が「***」である事もボンヤリ浮かんだ)ものの、作者の全体構想が全く掴めず、結局は五里霧中状態でラストに到達してしまった。本編を読んだだけでも作者のエスプリが効いていて充分楽しめる内容になっている(古典ミステリに対するオマージュとオチョクリが混在している)が、円城氏の解説を読んで驚嘆した。本作はこの解説を読んでから<再読>して、作者の驚くべき技巧を倍化して楽しめる仕掛けとなっている。訳者は健闘していると思うが、残念ながら数学的知識を欠いているために誤訳が多少見られるのは致し方ない所か。
作者はフランス人作家である。私がここ数年読んだミステリの中で本当に感心したのは(作風はまるで異なるが)「その女アレックス」と本作だけである。フランス人ミステリ作家は時々突拍子もない傑作を発表するものだと改めて思った。先に本シリーズの第一作を読むか、それとも本作を<再読>するか迷っている状況である。