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ドナウの旅人
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ドナウの旅人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.86pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全56件 41~56 3/3ページ
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1/4しか読んでないのに感想を書いてしまうのも失礼ながら: この小説、友達が旅情を掻き立てられるとか言って勧めてくれたし、それなりに売れたんじゃなかったかと思うのだけど、なんつーのかイマイチ面白くない。評価すべきは、ドイツについての描写。ちょっと説明臭いけど、実際に街の風景が思い浮かぶようで。イギリスでもイタリアでもなく、ドイツをきちんと表現している。でもそれが登場人物の心理描写と調和してないというのか、この2つを無理やり一つの作品にしているところに、不自然さを感じる。 人物の心理描写についても、もともと書きたいパーツがあって、それをストーリーの各所に並べたようなちぐはぐさを感じる。たとえば、主人公のある言葉: 「シギィ(彼氏)への不満は、なんと小さな、身勝手な不満であったことだろう。恋人同士であれ、夫婦であれ、友人であれ、いったい誰がいつもいつも相手の求めるものに応じられるだろう。人は絶えず、このようにされたいと思うとき、されたくない行為を受けている。自分だって、きっと同じだ。相手が言われたくない言葉を、気づかずに口にしているときが多いに違いない。自分は、ないものねだりをしていたのだ」 これは真実だと思う。宮本輝は、人間関係の普遍的な真理を、こんな風に登場人物に語らせる。その一つ一つの言葉は確かに正しいし、説得力があるのだけど、それがストーリーの中で自然な表現になっていなくて、どことなくわざとらしさを感じてしまう。どうしてなんだろう。 小説ではなく、純粋にドイツ(あるいはドナウ流域)についての紀行文を書いた方が、魅力的な作品になったんじゃないかなあ。 | ||||
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母親ほど年の離れている女性を連れ、死ぬ為に旅立つ長瀬という登場人物の移り変わっていく心理が見事に描かれています。 旅の途中で出会う人種を超えた人々の温かささ人間臭さに心地よい感動を呼びます。 このお話は恋愛小説ではなく男性の友情を描いたものだと言えると思います。 | ||||
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宮本輝氏独特の紀行文+私小説の代表的作品。この作品はドナウ川流れと運命によって流される人生を象徴的に結びつけている点は素晴らしかった。物語のきっかけは母 絹子の恋人である長瀬の死に場所探しからだった訳だが、娘 麻沙子とフィアンセのシギィと旅をすることにより最終的には自分の中の『生』を確認する旅へと変わったのだと思う。また雄大なドナウの流れと流域の東欧の街で必死に暮らす人々もその一助となったのは間違いない。ヨーロッパには行ったことは無いが、ドナウの生命力を感じる旅に出てみたくなった。あえて評価を★3とさせて頂いたのは、紀行文的要素が強く出すぎて軽さを感じたからなのだが、十分楽しめる作品だと思う。 | ||||
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長かった。上下巻合わせて800ページの作品だし。内容はお母さんの熟年離婚をきっかけに17歳年下の男とウィーンに旅立つところからはじめます。ウィーンで生活してたことのある娘はすぐに母を連れ戻しに行くのですが、母の希望に沿ってドナウ川に沿って旅することになります。現地では昔住んでいた時に結婚を考えていた男性と再会し、事情を話し4人での旅が始まります。それぞれがそれぞれの思いを秘めながら、旅が続きます。読んでいて思ったことはこの作品は1クールで終わるドラマみたいなもんだなって感じです。定期的に問題がおき、それをみんなで乗り越えていくうちにそれぞれがお互いを理解し始める。そして場所を移してまた何かが起きる。それを繰り返していくうちにいよいよラストが迫ってくる。そんな感じです。途中ちょっと長すぎて、飽きちゃいましたが、まあ面白い作品だったと思います。 | ||||
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とにかく、ドイツへ行きたくなります。長編なので読み終わった後、達成感がありました。ドナウ川をめざし、ひたすら旅をする物語です。 | ||||
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宮本輝さんの作品はいくつか読んでましたが、この本を読んで宮本輝さんの本がもっともっと好きになりました。上下巻あったけど、おもしろかったので一気に読んでしまいました。登場人物も良かったし、何より風景の描写がとっても素敵で、自分がドナウを旅してみたくなってしまう本だと思います。 | ||||
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この本は旅の途中に読むのに最適な本だと思います。 私は国内線の飛行機で読みましたが、今からどこか知らない地へ 行くような錯覚にとらわれました。 強く知的で美しい主人公が特に心に残りました。 | ||||
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初めて宮本輝とであった作品であり、これを読んでから彼の著作をたくさん読みました。どれもすばらしい作品ですが,ドナウの旅人が今でも一番です。 最初に呼んだときはドイツ統一前後で、まだ東ドイツから先は共産主義国の時代だったと思います(たぶん)。当時読んだときと、最近読んだときではその影響か東の国々で麻沙子やシギィがであう人々への私の心象が変わって感じられましたが,それでも河口に向かう途中に読者に感じさせる興奮は変わらないものでした。10年後、また読み直してみたい作品です。 | ||||
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作家ってのはすごいです。内容は文句なしだし、何よりこの方の書く日本語の美しさに毎回惹かれます。 「ドナウの旅人」のおもしろさはここに書かずとも輝ファンならわかるでしょうが、「異国の窓」を合わせて読むと、この小説の面白さが一段と際立っている。お勧めしますョ | ||||
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この本ほど影響を受けた本はありません。初めて読んだとき、主人公4人の旅に魅了されました。この本のような旅をしたい、と思い、麻沙子のようにドイツ語を勉強し、実際ドイツまで行きました。まだ、ドイツより東のドナウ川を見たことはありませんが、生きているうちに必ず黒海まで行きたいです。この本が書かれた当時とは東欧の様子も変わってしまっているでしょうけれど。もし、今回行けなかったら、次の人生で。そして、何度も読み返すうちに、主人公、それぞれの弱さ、嫌なところが見えてきて、それにもかかわらず、弱さを併せ持つ人たちの魅力にひきつけられます。旅を通して出会う人々から影響され、また影響しながら4人は成長し、いろいろなことを考えて行きます。旅行の背景も、人間成長と人生の不思議な一片を垣間見る本としても大変すばらしい1冊です。 | ||||
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これで何度目の旅になるでしょう。 また麻沙子たちとドナウの流れを見つめています。 東欧という文化の交差路で人々の感情も幾重にも重なりあいます。 時には激しく、また時にはひどくやさしく相手と自分とを見つめる旅を一緒にしてみてください。 | ||||
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麻沙子・シギー・絹子・長瀬・ペーター。それぞれの思いは、ドナウ河の大きな流れに揉まれつつ、抱かれながらいよいよ終点の地・黒海へ。上下巻とおして緩むことのない緊張感を感じながら、一気に読まずにいられない、そんな小説です。ドナウ河そして東欧の風景、若い二人の心、中年二人の心・・・、が生き生きと描かれており、本当に何度読んでも感動できる1冊です。読後「どうしてもドナウ河が見たい」という思いがつのり、行ってしまいました。ドナウ河へ・・・ | ||||
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海外を舞台にした邦人の小説は多数あるが、これほどまでに外国の人々の考え方、習慣を現実味を持って私ども日本人に呈示した本に出会ったのは、初めてのような気がする。 小説は、あくまで小説であり、架空の話であろうが、いつしか読者は、主人公とともにドナウを旅して同じ景色を見、その地に生活する人々と会話を交わす。差別、習慣の違いに戸惑いながらも同じ人間としての連帯感を共有し、人々との触れ合いの中で多くのことを学ぶ。 ウィーンでのタクシードライバーステラの「人生なんて挫折して当たり前、うまくいくほうが不思議なんだ。」というさりげない一言は、珠玉である。 ドナウの流れに沿っていろいろの人々が登場し、語る。旅が終わる頃には読者は、多くの事を学んだ人々との出会いに感謝し、もう一度その人々に会いたくなるだろう。あたかも自分の旅であったかのように。 そんな思いを抱かせる一書である。 | ||||
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ドナウ川流域を舞台にした人間ドラマ。恋愛小説というにはあまりにさまざまな要素が絡み、そして、その要素がいずれも必要不可欠に思えるほどにつながっている。宮本輝さんらしい流れるようなタッチがドナウ川の流れのようでなんとも旅情を刺激される本に仕上がっている。 | ||||
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上巻からの続編。宮本輝さんの流れるようなタッチに麻紗子とシギィの愛を中心にさまざまな物語が混ざり合っていく。クライマックスはとても感動的。物語の終わりはただの分岐点でしかなく、その後の登場人物の将来を思い描くのもまた楽しみのひとつである。特に、この物語に関してはその余韻に浸りたくなるはず。 | ||||
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読むたびに絶対ヨーロッパに住むんだと自分を励ましています。日本人同士でも分かり合えない事はしょっちゅうあるわけで、それが対何人になっても変わらないんじゃないか。ただ分かり合うのに少しホームワークが必要なだけだと自分に言い聞かせています。個人的にはペーターが好きです。 | ||||
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