沈黙法廷

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評判

沈黙法廷の評価:

3.69/5点 レビュー 29件。 B ランク

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平均点3.69pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全23件 21〜23 2/2ページ
No.3
(4pt)

社会に一石を投じつつ。

この小説は、いろんな登場人物の視点から事象にアプローチし社会に課題を残した形となっています。
事件を捜査する刑事の視点、被告人の視点、敏腕弁護士の視点、検察の視点など。
557ページに及ぶ長編ミステリー。
前半は事件を追い続ける部分であり、後半は刑事裁判へと展開していきます。
警察組織の内部事情たるメンツを露呈し、警察の現場とキャリアのギャップに上意下達。
状況証拠だけで仕立て上げられるという恐ろしさ。
三現主義に則り、行為者主義ではなく、行為主義が原則ではないか。
刑事裁判を傍聴した事があります。
「それは右手か左手か」との質問に、その時の行為が正確に答えられるものか疑問に思うところ。
また、プライバシーを越えた愉快さを煽り偏ったマスコミ報道といった現代社会に一石を投じています。
加えて、平穏な社会構造の中に潜む、仕事、生活といった様々な要素をピックアップしています。
最後の最後まで、有罪か無罪かは判然とさせないところにミステリーの醍醐味があります。
少し惜しいところは、結末をショートカットしたような、あとは類推で読者にお任せと言う描き方にあります。
ほんの少しだけ、ピュアにハートをつかんでくれる人間性をクローズアップしてほしいところです。
沈黙法廷 Amazon書評・レビュー: 沈黙法廷より
4104555118
No.2
(5pt)

追い詰められても爽やかに生きることができるだろうか?

私が佐々木譲の小説を読む楽しみの一つに地図を広げて確認する作業がある。
『警官の血』『地層捜査』『廃墟に乞う』『代官山コールドケース』、『制服捜査』『笑う警官』、これらの傑作小説すべては、地図を広げることなしでは読めなかった。佐々木譲はそれほど土地にこだわって書いている。
本書は東京都北区赤羽。埼玉県と隣接する東京の下町。まず、地図を広げて場所を確認する。それから、膨大な人数の登場人物を書き込む大きな紙とペンを用意して読みはじめた。
ざっと50人近くが登場するので、読了したときには紙は人名でいっぱいに埋まってしまった。557ページという長い小説だが、あまりに面白くて途中でやめることができず、土曜の夜から読みだして日曜で読了。読み終えるのが惜しかった。

主人公の女性は27歳。眼鏡をかけたやせ形のジーンズの似合う、フリーの家事代行業者。ほんとうは才能も有り、素敵な女性なのだろうが、小さいころから不幸の連続で、本来の姿を発揮できない。外見は男性的だが、もって生まれた生真面目さからか、魅力があり男性を引き付ける。しかし、現実には学歴も資格もなく、いつも貧しさのなかでカツカツの生活を強いられる。家事代行という汚れ仕事を引き受けるしか生きていくすべはない。

始まりは北区赤羽の古い住宅地で一人暮しの財産家の男性が殺害されるところから。その容疑者として彼女の名前があがる。埼玉の大宮でも同時に彼女の犯行ではないか、という殺人事件が起きる。それだけではなく、彼女が家事代行の仕事に出かけた高齢の男性宅では次々と事件が起き、人が死んでいく。彼女は実際に納得した場合に限り、初老男性に、家事サービスだけでなく性のサービスも介護サービスもこなして、多額の現金を借りたり、もらったりしている。人には知られたくないし言いたくないもない恥ずかしい生活の実態が裁判の過程で丸裸にされていく。読んでいて痛い。しかし、人間は追い詰められたら誰だって恥ずかしく、おぞましい生活を強いられるのではないか。追い詰められて爽やかに生きることなど誰にもできないのでは? 彼女は本当に殺人事件の犯人なのか。警察、検察、弁護士それぞれの立場から、彼女の周辺で起きた事件を詳細に探っていく。同じ事件でも立場が違えばこれほど、違った見方ができるのかと感じた。今までの佐々木譲の警察小説とは違った法廷小説として読み応えがある。
沈黙法廷 Amazon書評・レビュー: 沈黙法廷より
4104555118
No.1
(5pt)

沈黙

警察小説と法廷小説が融合した長編ミステリー。とても気に入った。
沈黙法廷 Amazon書評・レビュー: 沈黙法廷より
4104555118