大癋見警部の事件簿 リターンズ 大癋見vs.芸術探偵
評判
大癋見警部の事件簿 リターンズ 大癋見vs.芸術探偵の評価:
4.00/5点 レビュー 4件。 D ランク
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1〜4 1/1ページ
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大癋見警部の事件簿 リターンズ 大癋見vs.芸術探偵の評価:
4.00/5点 レビュー 4件。 D ランク
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この警部、そんな無茶苦茶な割には、ここ数年の事件解決率は100%という恐るべき存在です。
このトンデモない警部の活躍を描いたのが、「大癋見警部の事件簿」で、本作品は、「リターンズ」という言葉がついていることで推察できるとおり、事件簿の第2弾ということになります。
前作と同様、短編集で、本書では、5つの短編が収められていますが、今作の特徴は、著者の作品に登場するもうひとりの重要キャラ、<芸術探偵>こと神泉寺瞬一郎とのコラボになっていることです。
実際、目次をみると、「大癋見VS.芸術探偵」と、このコラボを大々的に披露しています。
ただ、読む前のたったひとつの懸念は、両者のキャラが違いすぎることでした。
芸術探偵は、題材として芸術を得意とするという特徴はあるものの、事件に対する探偵ぶりは、とても正統なもので、本格ミステリを構成するのに最適な人物。
そんな訳で、彼の活躍する作品は、本格ミステリにふさわしいオチがあります。
一方、大癋見警部は、そのハチャメチャなキャラから想像できるように、オチは、「脱力系」です。
まさに人を食ったとはこのこと、と言わんばかりのトンデモなラストです。
このふたりがコラボしたら、作品がぶち壊しになるのでは――そんな杞憂を感じながらの読書でしたが、結果として、なかなかバランスの取れた、できの良い作品群であったと思います。
中でも、大変に面白かったのは、4つ目の短編「ピーター・ブリューゲル父子真贋殺人事件」で、「正統派」と「脱力系」がうまくミックスされていて、ラストには、思わず感激。
それにしても、著者の芸術に対する造詣の深さには、恐れ入ります。
しかも、それが蘊蓄に終わらず、しっかりとミステリとして組み上げられている。
著者の作品群の中でも、ある意味、実験作とでも呼べると思われ、しかも質の高さからしても、オススメ作品と言えるでしょう。