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大癋見警部の事件簿 リターンズ 大癋見vs.芸術探偵
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大癋見警部の事件簿 リターンズ 大癋見vs.芸術探偵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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本作品は、大癋見警部という、警視庁捜査一課に所属していながら、事件を解決するつもりは全くなく、ブルドックのような形相のうえ、やたらと部下をどやしつけ、ナルコレプシーという病気のため、捜査中でも眠ってしまうというトンデモな人物の事件簿。 この警部、そんな無茶苦茶な割には、ここ数年の事件解決率は100%という恐るべき存在です。 このトンデモない警部の活躍を描いたのが、「大癋見警部の事件簿」で、本作品は、「リターンズ」という言葉がついていることで推察できるとおり、事件簿の第2弾ということになります。 前作と同様、短編集で、本書では、5つの短編が収められていますが、今作の特徴は、著者の作品に登場するもうひとりの重要キャラ、<芸術探偵>こと神泉寺瞬一郎とのコラボになっていることです。 実際、目次をみると、「大癋見VS.芸術探偵」と、このコラボを大々的に披露しています。 ただ、読む前のたったひとつの懸念は、両者のキャラが違いすぎることでした。 芸術探偵は、題材として芸術を得意とするという特徴はあるものの、事件に対する探偵ぶりは、とても正統なもので、本格ミステリを構成するのに最適な人物。 そんな訳で、彼の活躍する作品は、本格ミステリにふさわしいオチがあります。 一方、大癋見警部は、そのハチャメチャなキャラから想像できるように、オチは、「脱力系」です。 まさに人を食ったとはこのこと、と言わんばかりのトンデモなラストです。 このふたりがコラボしたら、作品がぶち壊しになるのでは――そんな杞憂を感じながらの読書でしたが、結果として、なかなかバランスの取れた、できの良い作品群であったと思います。 中でも、大変に面白かったのは、4つ目の短編「ピーター・ブリューゲル父子真贋殺人事件」で、「正統派」と「脱力系」がうまくミックスされていて、ラストには、思わず感激。 それにしても、著者の芸術に対する造詣の深さには、恐れ入ります。 しかも、それが蘊蓄に終わらず、しっかりとミステリとして組み上げられている。 著者の作品群の中でも、ある意味、実験作とでも呼べると思われ、しかも質の高さからしても、オススメ作品と言えるでしょう。 | ||||
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メフィスト賞作家の深水氏の大癋見警部の事件簿シリーズの2作目だ。 前作が本格ミステリーのお約束をネタにしたギャグミステリーだったが、今回は氏のかつて講談社ノベルスでリリースした芸術探偵がゲスト出演し、芸術薀蓄と言葉遊びをネタにしたミステリーになっており、本格色はほぼなくなったが、氏のかつて出した言霊たちの夜に近いテイストのギャグミステリー短編集である。 前作から趣向がガラっと変わっているのでそこらへんが評価が分かれそうだが、相変わらずの質の高いギャグが堪能できる楽しい作品である。 | ||||
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私は作品に出てくる画家、音楽家、書家のことをまったく知らず、どこまで本当のことなのかわかりませんでしたが、とてもひねりが効いています。特にラスト一遍の、音楽演奏評論に対するツッコミの嵐が最高に愉快です。『世紀の名演、今ここに不死鳥の如く蘇る!』に対して、『録音データを死蔵してたのはお前らだろ!何が不死鳥だ、死ぬの待ってたんだろ!』とツッコんでいて…超クールです。 | ||||
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帯も同様かな? 「倒叙の四季」のレビューは本作品と間違えて書いてしまった、ここで改めて「倒叙の四季」のレビューを書いておきます、短編4作品でいずれも興味深く読めた。 | ||||
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