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(アンソロジー)
「密室」傑作選―甦る推理雑誌5
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「密室」傑作選―甦る推理雑誌5の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全4件 1~4 1/1ページ
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不勉強ながら『密室』なんていう伝説の同人誌の存在は私全く知りませんでした。 あ、因みにいわゆる「密室殺人」アンソロジー、ではないです。様々なバリエーションの、叙情性豊かな本格推理の名編が詰まっているのですね。 こういうアンソロジー物というのは、ともすれば読後感がとっ散らかっちゃって煮え切らなくなる――読んだ気がしない――危険性があると思いますが、この作品は大丈夫。 一個一個の短編がハイクオリティな本格物で、しかも本格を愛するピュアなトーンが全体を統一している感じがします。 同人誌ならではの熱気が、オタク感とはならず、純度の高いエネルギーに繋がっていると思います。 読み応えある名アンソロジー。 | ||||
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ミステリ愛好家たちが集まって、同人誌の発行が盛んだった昭和20年代、「密室」もそんな同人誌の一つとして誕生したそうです。本書巻末についている総目次を見てみると、同人誌とはいえその執筆陣はキラ星の如し、すでに忘れられた作家も多いのですが、なんとも豪華な顔ぶれです。 そんな中から本書に収録されたのは作品は、短編が山沢晴雄『罠』、狩久『訣別』、豊田寿秋『草原の果て』の3作に、長編(量的には中編かな)が宇多川蘭子と中川透(どちらも鮎川哲也です)『呪縛再現』と天城一『圷家殺人事件』の2作、マニアが喜びそうなラインナップです。個人的には、読みたくてもなかなか読めなかった『圷家殺人事件』と、名作「リラ荘事件」の母体となった『呪縛再現』が収録されているのが大収穫でした。 原点回帰というか懐古主義というか、本書のように過去の名作ミステリに再び陽を当てるばかりでなく、すでに忘れられた作家・作品の掘り起こしまで盛んになっている昨今、ミステリファンにとっては、なんとも嬉しい限りです。 | ||||
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本書は同人誌として名高い、『密室』傑作選。何といっても注目は、「高天原の犯罪」「ポツダム犯罪」など、鋭利な短編を得意とする天城の長編『圷家殺人事件』だろう。彼の短編を読んだもの誰もが、長編もぜひ、と思ったに違いない。本書はそんなマニアの渇きを癒してくれるのだ。正直なところ、天城は短編にその本領があると思わざるを得なかったが、それでも伝説であった本編が読めたのは何よりも収穫だった。ただ苦言を呈するならば、『密室』の豊富な評論群がひとつも収録されていないのは、何とも残念だ。他の書籍で読める鮎川哲也の「呪縛再現」を入れるなら、やはり評論(特に天城のものなど)が読みたかった。その点で、やや物足りなさが残る一冊である。 | ||||
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