モナドの領域

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評判

モナドの領域の評価:

3.76/5点 レビュー 49件。 E ランク

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平均点3.76pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全49件 1〜20 1/3ページ
No.49
(4pt)

煙に巻かれた印象

笑いを期待したのがいけなかったのかも知れない。
平凡な庶民生活の中に突然GODが現れるという突拍子もない話だった。
衒学的な話が長く、庶民側の私はなんだかよく分からないけど、凄いんだろうなという感想だった。
最後まで読んだが、満足感は?だった。
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.48
(5pt)

筒井康隆は永遠

全ての人に読んでほしい。若い頃より漫画の代わりに筒井康隆で思考のパラドックスを受けているので
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4103145323
No.47
(4pt)

小説の『インターステラー』だ

「犬の姿を知らないなら描かれる犬もない。」
確かにそうだ。我々は自分が知っている範囲でしか想像できない。
人知を超えたものを表現するにも人間の見た目になぞらえて表現するしかない。
正確に想像することはできないのだ。

中盤から禅問答が続く。こんな小説は見たことがない。思い切りがよく実験的だ。
宇宙や人知を超えるもの、四次元や時間や空間を感じる。本当に神に思えてくる。畏怖の念を抱きだす。

映画『インターステラー』と重なる部分がある。あちらは斬新な映像で四次元空間のイメージなどを視覚的に表現したが、こちらは文字の力だけで深遠な世界観を読者の脳内に描きだしている。小説という表現形式の無限の可能性を感じずにはいられない。

※何でも知っている全能の神との対話だからか『夢をかなえるゾウ』のガネーシャをちょっと思い出した。
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4103145323
No.46
(5pt)

あっと驚く感動

大変満足 新品と間違うばかり
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.45
(5pt)

五十余年を経てかなえられた「神様、お助けを!」

筒井氏曰く「最後の長編」らしい。
 筒井氏曰く「最高傑作」でもあるという。
 本作は全四章形式となっており、河川敷と公園で女性の片腕と片脚が発見されるという事件を濫觴とする「ベーカリー」、全知全能となった結野教授の奇蹟を描破する「公園」、全知全能の結野教授、畢竟、《GOD》の裁判を叙述する「大法廷」、《GOD》のTV出演と後日談からなる「神の数学」である。重要なのは第四章「神の数学」であり、就中、TV出演場面の後半にて、《多元宇宙論》の話題におよんだ爾時、《GOD》は小説としては致命的なる発言をして本作が《メタフィクション》――作中では《読者参加型のメタフィクション》である《パラフィクション》とされているが――であることを標榜する。登場人物のひとりは「それ言うたら、おしまいとちゃうんけ」とまでいう。一見悪ふざけのような場面だが、全体的に上記の発言が本作の――ついでにミステリー部分の――主題となる構成になっている。
《宇宙はひとつではなく、なんらかのかたちで複数存在する》という多元宇宙論といえば、宇宙物理学の古典的理論であり、基本的にレベルⅠからレベルⅣまでのパターンがある。曩時は《すべての宇宙はおなじ物理法則にのっとっている》とされていたが、輓近は《巨億の宇宙のなかには、我我の宇宙とは相違する法則に支配される宇宙もありえる》とされる。其処で《GOD》は、《小説の世界はすべて可能な宇宙であり、いずれかの宇宙で実際に存在している》というように論述してゆく。
 此処において、《GOD》と《世界》の関係が《筒井康隆》と《作品群》のメタファーであることが闡明されてゆく。最終的に《GOD》が秘書役の登場人物美禰子に物語る《あの台詞》が感動的だと話題になったが、この台詞はネタバレしないのが暗黙の諒解のようなので引用はしない。ただ、《GOD》が《被造物》をあのようにおもっている、ということは、《筒井康隆》が《自作の登場人物たち》をそのようにおもっている、という構造は明白だろう。ゆえに、《あの台詞》は、小説という可能宇宙においての《神》である《筒井康隆》から、『虚人たち』の主人公へ、『パプリカ』の千葉敦子へ、『富豪刑事』の神戸大助へ、『家族八景』の火田七瀬へ、「時をかける少女」の芳山和子へ、『霊長類南へ』のブライアン・ジョー・バラードへ――、というように、《すべての登場人物》たちへのメッセージであるともうけとれる。最終的には、一九六〇年発表のデビュー作「お助け」において、絶望的なる状況で「神様、お助けを!」と咆吼した宇宙航空士訓練生への《お助け》になったともいえる。五十余年の時間を閲して、筒井文學すべてがひとつの円環をなすことになったのである。
 雑誌『新潮』掲載爾時から、《感動的》とまで絶賛された本作だが、個人的には《あの台詞》に落涙はしたものの《感動的》とまではおもわなかったし、筒井氏の《最高傑作》とまでもおもえなかった。「夢の検閲官」や「アイス・クリーム」のような短篇のほうが感動的だし、エンターテインメントならば『パプリカ』、純文学ならば『虚人たち』あたりのほうが筒井氏の最高傑作と鑽仰するに相応しいとおもわれた。と雖も、前述のとおり、本作をもって筒井康隆文學をウロボロス的に総括した神業的実験には万雷の拍手がおくられるべきだし、SF作家、純文学作家として五十余年にわたり第一線を驀進してきた筒井康隆氏の諸作の《総決算》としての文學的価値はあきらかであり、星五つとするだけの重要性は充分にあるとおもわれる。

(本稿は、元来、本作の単行本版に投稿したものですが、文庫化にあたって、本作の単行本版ページが閉鎖されたので、こちらに移植したものです)
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.44
(1pt)

神が古い

神のイメージがあまりにも古くさく、神に関する記述に不整合や考察の不徹底、浅さえ感じてしまう。神はなぜか被造物の考察を論評し、自身の知的優越をひけらかす。「神の創造」と「神の遍在」について一貫した考えを構築することなしにこの作品を書いてしまったのだろう。創造物を含みこの世に遍在する神なら、創造物に遍在する際は、その存在の現実を満喫するならともかく、創造物に対して優越しようとするだろうか。
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4103145323
No.43
(2pt)

さほどでもない

作家の自己評価とはかなりかけ離れた作品かな!がっかり。
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4103145323
No.42
(5pt)

なぜ最高傑作なのか

読者に伝えたいことをSF小説の形で書き切ったと作者が確信したから、最高傑作なのでしょう。

読者のほうに伝わったかというと、私の場合はぼんやりしているので読了後一時間くらい気づきませんでした。ヒントはたくさんあったのに。
伝えられたことに気づくと、嬉しい気持ちと淋しい気持ちになりました。感謝です。

筒井さんの長年の読者には、同じような感慨を持たれた方も多いと思います。
若い読者の方は、今はわからなくても、筒井さんのいろいろな作品をお読みになると、わかるかもしれません。

このような野暮で曖昧な文章をこの場に書くべきかどうか、ちょっと迷いましたが、それも領域内かなと思って書きました。

作者も読者も年を取りましたね。
読書は絶滅するのかどうかわりませんが、頭がはたらくうちは読書を続けたいと思います。
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4103145323
No.41
(4pt)

"GOD"と『エディプスの恋人』の"母"どっちがつおい⁈

最初の―ベーカリー―の中ほど辺りまでは、
ナニか狙ってのこととはわかれども、なんだか人物描写のクドさ ばっかり気になって…。
幼少のごろ、怪獣映画を観に行った映画館でやらかした
"ね~怪獣まだぁ?"よろしく、
"ねぇ~神さままだぁ~?!"な気分。
でも、結野教授が―公園―に出た辺りからおもろく読めるようになり胸なでおろす~。
あとはラストまで引っ張っていってもらえました。
…けど、こういうお話って漫画や映画の世界では、
とっくに赤塚不二夫やギリアムが唾つけちゃってるよ~な!?
アリストテレス君だの、トマス・アクィナス君、ヴォルテール君らを
引き合いに出さないと進まないトコロが小説と言う表現形態の不自由さなのでは?
でも〓そこがいいんじゃな~い!という気にさせてくれるトコロがいい。
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4103145323
No.40
(1pt)

つまらん

中古で購入した 新品で買ってたら許せない一冊
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4103145323
No.39
(5pt)

まさに神品

哲学や宗教学、特にキリスト教を念頭に置いた神学を齧ったことがある人には、こたえられない傑作になっています。そうでない方もそうでないなりにちゃんと楽しめるように書かれてあります。やはり、筒井康隆はすごい。カバーの装画は筒井伸輔さんの作品で、これも神がかっている。
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4103145323
No.38
(5pt)

「わたしが創ったものすべてを愛する」大作家に敬意を表す。

難解な哲学(神学?)問答は、さっぱりわからないが、十分に面白いエンタメ作。GODは泰然と構えているが、周囲のドタバタ喜劇は、チクチクと知識欲も刺激しながら、全盛期を思わせる出来だと思う。

  終盤近く、GODの語る「わたしが創ったものすべてを愛する」と言う言葉が、大作家筒井康隆さんの作家人生の総決算に思えて、感慨深かった。ああ、これが確かに最後の長編なんだな、と。敬意を表して最高評価としたい。
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.37
(4pt)

この作品をこの現実世界では「神業」と呼ぶ

「モナドの領域」(筒井康隆 新潮文庫)を読み終えました。
 筒井康隆を読むのは久方ぶりです。「読書の極意と掟」を2018/7月に読んで以来かもしれません。数十年前予備校に通っている頃、私は熱狂的な筒井康隆の"追っかけ"でした。授業中に短編集を盗み読みして、声を出して笑ってしまって以来筒井康隆を読むときはコソコソ、ひっそりと読むことにしています(笑)。
 ということで、「モナドの領域」。上代真一警部がバラバラ殺人事件を捜査するサイコ・スリラーが、ベーカリーを舞台にかつての松竹映画の如き視線の低い「都市小説」に変貌を遂げるのかと見せかけながら、法廷ジャムセッションを通して哲学を語るがごときリーガル・スリラーにメタモルフォーゼし、次第に私自身がかつて純真だった頃(笑)スピルバーグの「E.T.」の終盤を見た時のような、或いは著者による「時をかける少女」を読んだ時のような温かい感動に包まれるのは何故なのでしょうね。
 主役は、紛れもなく"GOD"であり、2022年に於いては「世界平和」を希求する稀な作品として記憶されることになるでしょう。この作品をこの現実世界では「神業」と呼びます。
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.36
(5pt)

兎に角満足

満足
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4103145323
No.35
(4pt)

神学・哲学ファンへ

"しかしこんな人間みたいな姿かたちをしておる者に向かって『神』とか『神様』とかは呼びかけにくいだろうから『GOD』でいいんじゃないかな。"2015年発刊の本書は著者自ら“わが最高傑作にして、おそらくは最後の長篇"と宣言した、GODが人間界の裁判にかけられる実験小説、著者版の『大審問官』

個人的には長らく著者ファンなのですが。本書に関しては未読だったので手にとりました。

さて、そんな本書は河川敷で片腕、近くの公園では片足が発見されるバラバラ事件の発端と思われる出来事、一方でパン屋のバイトとして見事な片腕や片足の形をしたバゲットを作り失踪した美大生。と如何にもミステリー仕立ての状況から始まるも【物語は一転】『GOD』に憑依され別人の様な『万能存在になった』結野教授が人々の相談にのる中で、彼を教祖として利用しようとする男を"デコピン"で3メートル近く弾いたことから(笑)傷害事件として、裁判に立たされたりTVに生出演し、哲学的な問答を繰り広げる。という『思考・実験小説』になっていくのですが。

まず、著者の神的存在を【神学や哲学の名著を引き合いに出しながら言語化する】という博学さの中に自身の自虐ネタやブラックジョークを散りばめる法廷やTVでのやりとりに、ドストエフスキー『大審問』をオマージュした楽しさがあって、最高傑作かどうかは別にして【著者自身の実体験も反映された】総決算的な作品。という迫力を感じました。

一方で、美貌の刑事が事件に関わっていく。という冒頭からのミステリー仕立ての流れも、作中内で一応は解説されるも【導入部としては特に必要なかったのでは?】と疑問を覚える部分がありましたが。ファンとしては、80代と高齢になってもメタフィクション・パラフィクション的な『実験小説に挑んでいる姿勢』に感動しかないわけで『それはそれ』といったところでしょうか。

神的存在について。『小説仕立て』での問答を追体験したい神学・哲学ファンに。著者の(おそらくは)最後の長編としてもオススメ。
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.34
(5pt)

完璧。

新本同様でした。ありがとう。
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.33
(3pt)

以前ほどのパワーが感じられない

女性の切断された手と足が発見され、近くのパン屋では手の形をしたパンをアルバイトの美大生が焼いて評判になる。
果たして、本物の手と手の形をしたパンとはいかなる関係にあるのか?
その捜査の過程で「神以上の存在」と自称する人物が現れる。
そして、話は神とは何か、多元宇宙にまで展開する。
筒井康隆らしいといえば、らしい。
荒唐無稽をつなげてみせるのも相変わらず。
が、以前ほどパワーがないのか、面白くない。
以前と言っても『時をかける少女』の頃と比べてなんだが・・・w。
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.32
(4pt)

最高傑作・・・?

筒井さんの大ファンであるが、(おそらく)最後の長編で(著者いわく)最高傑作、と考えると正直微妙かもしれない。ただ、集大成としての作品として受け止めることはできるかもしれない。
SF作品であり、メタフィクション(パラフィクション?)からめ、哲学・現代思想などを絡めて「神」(以上の存在)を描いているわけなので。法廷のシーンは過去の短編(樹木が法廷で語るやつ)を彷彿とさせる。人類の終焉について語る場面は「巨船ベラス・レトラス」の終盤のセリフを思い出させる。時かけまで出てくるw
著者の作品を昔から読んできた身としてはいろいろ楽しめた。

おそらく最後の長編とは言っているけれど、筒井康隆は20年くらい前から老い・死などをテーマにした作品を書き始めて晩年感を出し続けているし、「聖痕」を書き始めるときは最後の作品のつもりで・・・等と言っていたし、短編「アニメ的リアリズム」を書いたときもたぶん最後の短編になる、などと言っていた。その後も作品を書いているので、これで最後じゃないかもしれない。
筒井康隆が「神」をテーマに書いた後、次に何を書くのか、楽しみにしている。
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4103145323
No.31
(3pt)

巨匠の老域?

代表作を数冊読んでから、モナドの領域へ。
読了して、著者の筒井センセはいったいどういう読者を念頭に本書を執筆したのだろう、と思いをめぐらした。ストーリーは、単純なのかどうか。ミステリー仕立ての導入部から、どうやら、犯人は全知全能のGODということで展開していく。重厚な巻頭から、後半はパタパタと展開を早め(ときには失速しつつ)、一気読みをさせてくれる著者の作品群と比較して、本作は失速しつつもプロペラ機なので無事に着陸しました、ということでことさらフライトを楽しんだという実感はない。
 『虚構船団』や『文学部唯野教授』という長いフライトを楽しませていただいた一読者としてみれば、フライト自体の短さや窓からの風景もあまりなく、「えっ、もう終わったの?」と感じてしまった。つまりは、やはり御大もご高齢となってしまい、書くものは書いてきた、モノのあわれ、筆のすさびに一筆、という印象を得たのである。小生は、筒井センセは大江健三郎よりもエンターテインメントの中の小説、という意味で天才作家だと思っているが、それとこの作品の良しあしとは別物。久しぶりに、『虚構船団』を読み直そう。
モナドの領域 Amazon書評・レビュー: モナドの領域より
4103145323
No.30
(4pt)

この神は優れた詐欺師のようにも見える

もし神が人間界の裁判にかけられたらどうなるかという実験小説であり、テーマは高高度飛行を目指したと思いますが、いわば中空飛行で終わった気がします。テーマがテーマだけに、成功すれば世界的傑作になったかもしれませんが、自分にはなぜか万能感を抱いてしまった作者の知識のひけらかしに終始した作品という感じが強いです。2013年の「聖痕」、2015年の本作と、この時期の筒井氏の長編は「最後の長編になるかも・・・」という思いを抱いて臨んだ、テーマが大きすぎた挑戦作なのではと思えるのです。
裁判にかけられる事件は些細なものであり、自分は筒井氏の「エディプスの恋人」の宇宙意志の行為を既に読んでいるので、神であればその事件をなかったものにすることぐらいできる筈です。「法廷に立ちたいから」と言われても、そこがよくわかりません。因果を操れる神が裁判にかけられるなどありえないと思うのです。
でもどうしても裁判にかけたいというのであれば、例えば、本書とは違う神になるでしょうが、ノアの方舟の大洪水を起こした神、筒井氏の小説でしたら「エディプスの恋人」の宇宙意志、「弁天さま」の弁天さま、「魚籃観音記」の観音様などの行為が裁判にかけられるのなら、別の意味で、もっと読みごたえがあったと思います。
ただ、筒井氏の博学な知識が過剰に、ここぞとばかりに披露されており、この作品を借りて作者が己の知識の量と深さを自慢することが隠れたテーマであると思われます。それは筒井氏の「文学部唯野教授」でも見られたことでもあり悪いことではないのですが、あの作品は非常に説明が丁寧で、読者を啓蒙・教育する面がありました。本作の場合、説明が丁寧とは言い難く、まるで煙に巻かれたかのように、被告の神の言葉にどこまでの正確性があるのか、凡人の自分にはよくわかりません。そういう意味で、この神は自己の弁論を正当化する優れた詐欺師のようにも見えなくもありません。
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4103145323