火の路

【この小説が収録されている参考書籍】

評判

火の路の評価:

4.41/5点 レビュー 39件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.41pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全55件 21〜40 2/3ページ
No.35
(3pt)

明日香を舞台に世界との繋がりがわかる本

奈良が舞台に物語が展開していき、初めは興味深かった。松本清張さんの本は内容が深いので、読み応えあるが読む側の知識が試される。正直、しんどくなる時がある。
火の路 下  文春文庫 106-30 Amazon書評・レビュー: 火の路 下  文春文庫 106-30より
4167106302
No.34
(5pt)

興味深く読みました

この本は、1973年6月から1974年10月まで朝日新聞朝刊に連載されたものなんですね。古代史ミステリーと言っても実際は小説の筋は従で、松本清張さんが飛鳥時代の石造物、特に酒船石と益田岩船に焦点を当て、大胆な仮説を主人公の論文発表という形式で小説化し学会に提起したもので、内容は極めて専門的・学術的で読みごたえがありました。

飛鳥の石造物は斉明天皇の時代につくられたものが多いが、斉明天皇は異教に興味を持ち奇矯に走った天皇として日本書紀に否定的に記されているが、ゾロアスター教文化の影響を受けていたのではと松本氏は推測。
酒船石については、酒の醸造、菜種油の搾りなどの従来説に対し、松本氏は薬の製造を主張。来日ペルシャ人の指導で何種類の薬を搗き、酪(ヨーグルト)で固めたり、薬の中には麻薬のようなものもあったとしている。
益田岩船の巨石については、イラン紀行での現地視察を踏まえ墳墓説とか占星台説でなく、斉明天皇の両槻宮設置の核でゾロアスター教ゆかりの拝火壇であったと松本氏は主張。

松本氏がこの本でこれらの仮説を主張したのが1973年。
2009年のこの文庫版の解説では、その後の研究により酒船石は水の祭祀の儀式に使用されたと考えられるようになり、益田岩船両槻宮についても、斉明紀の記す如く田身峰(多武峰)説が再確認されるようになってきてをり、清張仮説は成立しなくなったと、松本氏と親交のあった森浩一同志社大学名誉教授は付言しています。
一方、これらの進展があったのも松本氏が『火の路』で斬新な仮説を立て学会に刺激を与えてくれた効果であると述懐しています。

ともかくもゾロアスター教については拝火教と短絡的な理解しかありませんでしたが
火と土を神聖視する観点から火葬と土葬を禁じ鳥葬・風葬を行う。鳥葬はペルシャではハゲタカでなく大きな鴉。
ハオマ酒(麻薬)とペルシャ人の幻術
キリスト教と同じような「終末裁判」という観念もあり
砂漠の文化らしく噴水を大事にし
阿弥陀仏も元来はペルシャの光明の神であり
イランの地下水道技術を中国へ輸出とか
日本の役行者(役小角)の幻術も道教由来でなくゾロアスター教の関係が強いと。中国、朝鮮にもないペルシャ製のガラスの杯が正倉院にある理由。
とかペルシャ、ゾロアスター教にまつわる雑学的な薀蓄が楽しめました。
火の路〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈上〉 (文春文庫)より
4167697181
No.33
(5pt)

さすが松本清張、読み応えがありました

古代ペルシャの神殿と飛鳥の石造物の関連を推論するヒロインを、殺傷事件や大学派閥など織り交ぜながら書き進められた小説。清張の考古学的考察を存分に盛り込んだ論文のようでもあり、また横穴式石槨の崩落シーンなど臨場感があふれるフィクションのような小説で、読み応えがありました。
火の路〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈上〉 (文春文庫)より
4167697181
No.32
(5pt)

本屋さんで注文するより、はるかに便利!

あっという間に到着して、新品のように綺麗でした。ずいぶん前に出版されたミステリ-ですが、この価格なら惜しくない!
火の路―長編小説 (1979年) (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 火の路―長編小説 (1979年) (カッパ・ノベルス)より
B000J8FR42
No.31
(5pt)

本屋さんで注文するより、はるかに便利!

あっという間に到着して、新品のように綺麗でした。ずいぶん前に出版されたミステリ-ですが、この価格なら惜しくない!
火の路〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈下〉 (文春文庫)より
416769719X
No.30
(5pt)

本屋さんで注文するより、はるかに便利!

あっという間に到着して、新品のように綺麗でした。ずいぶん前に出版されたミステリ-ですが、この価格なら惜しくない!
火の路 下  文春文庫 106-30 Amazon書評・レビュー: 火の路 下  文春文庫 106-30より
4167106302
No.29
(3pt)

本格推理が好き

昔のイラン、イラクと日本の古都を舞台に松本清張の小説にしては私には難しいものでした。清張ものとしては砂の器とか点と線あるいは球形の荒野のような本格な推理が大好きです。
火の路―長編小説 (1979年) (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 火の路―長編小説 (1979年) (カッパ・ノベルス)より
B000J8FR42
No.28
(3pt)

本格推理が好き

昔のイラン、イラクと日本の古都を舞台に松本清張の小説にしては私には難しいものでした。清張ものとしては砂の器とか点と線あるいは球形の荒野のような本格な推理が大好きです。
火の路〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈下〉 (文春文庫)より
416769719X
No.27
(3pt)

本格推理が好き

昔のイラン、イラクと日本の古都を舞台に松本清張の小説にしては私には難しいものでした。清張ものとしては砂の器とか点と線あるいは球形の荒野のような本格な推理が大好きです。
火の路 下  文春文庫 106-30 Amazon書評・レビュー: 火の路 下  文春文庫 106-30より
4167106302
No.26
(5pt)

古代飛鳥・奈良史に新風を吹き込む

本作は、朝日新聞朝刊に昭和48年6月から翌年10月にかけて連載された。清張氏は当時64歳。執筆に先立つ4月、更に5年後の53年9月(69歳)と、イラン取材を二度行っている。私は清張全集50で読んだ。上下びっしりの2段組みで500頁、堂々の長編である。

想像するに、せっかちな新聞読者は、非小説的学術的論文が登場するところで何度か読むのを投げ出したのではなかろうか。
小説では、一応主人公に女性の考古学・古代史研究家を設定し(彼女は才媛だが保守的学界、ボス支配の研究室の中で苦労する)ミステリー・タッチの装いをこらして読者を引っ張っていこうとはしている。しかし、清張氏の狙いは当時(今も)学者が思いもよらなかった着眼ーー飛鳥には古代イラン(ペルシャ)人が渡来していた、彼らが残していった文化・技術・宗教的残滓はあちらこちらに見られ、それらは中国風でも仏教風でもない独特なものだ。明日香に散在する巨石遺跡(これらは何を意味するか、なぜここにあるのか、学者たちは解きあぐねていた)などもこの視点に立てば説明可能ではなかろうかーーをこの考古学徒を通じて主張することにあった。小説でありながらも、この点では清張氏は少しも妥協しない。読者はおかげでいくつかの研究論文的な記述を読まされる羽目となる。本作の真の主人公は論文であると言ったレビュアーがいらしたが、あながち間違ってはいない。

観光客風に奈良の寺社巡りで満足する向きはさておき、より古い飛鳥の深層世界に関心を持つ読者にはこたえられない作品である。本書のおかげで明日香村の酒船石、橿原の益田岩船、亀石、猿石などずいぶん身近なものになった。この先訪れることもない灼熱のイラン、イスファハン、ペルセポリス。今なお生きているゾロアスター(拝火)教とアフラ・マズダ信仰などもとても興味深かった。

飛鳥時代の日本にイラン人が来ていて、彼らの宗教を伝えていったというのは壮大な仮説であり、日本の古代をもっぱら中国・朝鮮との交渉でとらえることしかできなかった古代史学に風穴を開けるものであった。日本の古代をより大きな文明史の展望の中で捉えるという清張氏の主張は学界でどう受け取られたのだろうか。アマチュア学徒の所論にいちいち反応せず、といったところだろうか。表立っての本格的論評は見られないようである。
それはそうだろう。古代史での歴史資料は限られており、二度までもイラン調査を敢行した清張のエネルギーに対抗して反証を挙げるのは困難でありこれは黙殺するしかない。

こうした事態は清張氏も十分予想済みで、ただ自分の死後にはこの仮説は認められるだろうと確信を持っていた。飛鳥のルーツを探る清張氏のイラン探査の旅の詳細は「ペルセポリスから飛鳥へ」(NHK出版)による。迫力のある写真が満載で古代ペルシャへの興味がかきたてられる。
火の路〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈上〉 (文春文庫)より
4167697181
No.25
(4pt)

異色作

最近、松本清張氏の所謂推理小説とは異なる作品を読み始めたが、本書も異色作だ。

確かに殺人など事件も起きるが、本書の主眼はあくまで、主人公の高須通子が、飛鳥地方の石造物がどのように制作されたのかを読み解く過程である。従って、頁のかなりの部分は、固い学術的な説明に費やされる。

これを面白いと思うかによって本書の評価は異なると思うが、自分はゾロアスター教の影響があるという主人公の説にロマンを感じた。また、現代でも変わっていないと思われる教授への絶対服従・保守性といった、日本の大学の問題点も抉り出されているのはさすがだ。
火の路〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈上〉 (文春文庫)より
4167697181
No.24
(5pt)

歴史好きな人にはお勧めします

斉明朝の頃のものと推定される飛鳥の石造物がメインテーマなので、古代史に興味がない人にとってはとっつきにくい作品だと思います。日本の古代史に興味がある人には楽しめる作品だと思います。飛鳥以外の遺跡もいろいろと登場します。
火の路 上 (文春文庫 ま 1-29) Amazon書評・レビュー: 火の路 上 (文春文庫 ま 1-29)より
4167106299
No.23
(5pt)

俄考古学ファンになりました

他の名作は読んでいましたが、この火の路は全く知りませんでした。発刊された当時に手にしていたら、人生は違ったものになったかも知れない。それぐらいの衝撃を受けました。遅すぎる気がしますが、元気なうちに関わる地名の場所に直接足を運んで自分の目で確認していきたいと思います。
火の路〈上巻〉 (1975年) Amazon書評・レビュー: 火の路〈上巻〉 (1975年)より
B000J99AV2
No.22
(4pt)

隠れた歴史の蘊蓄は面白いが・・・・

栗原小巻や芦田伸介が出ていたNHKのドラマ化作品(昭和51年)がかなり面白かったので、原作も読んでみた記憶がある。
ところが原作は・・・・。古代史の蘊蓄部分とストーリーが分離している印象が大変強かった。ゾロアスター教(拝火教)と奈良朝との接点など大変興味深いのだが、ミステリー本体との繋がりが(清張さんはかなり工夫をされているが)上手く行っているとは言い難い。まぁ歴史ミステリーの難しさですが。これについてカッパノベルス版のカバーに言い訳めいたことを清張さんは書いておられるが、「そりゃないでしょ!清張さん」ですよね。
さらにページ数も相当で、引っ張りすぎという感じがした。

しかし清張流古代史観のファンには堪らなく楽しい作品だとは思います。
火の路〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈上〉 (文春文庫)より
4167697181
No.21
(5pt)

酒船石の謎 ― 飛鳥の古代ロマンとイランのエキゾチシズム

飛鳥の酒船石の謎に端を発し、斉明天皇の土木事業とペルシャのゾロアスター教の関係について、著者松本清張が自己の考察・持論を、物語のヒロインである女性考古学者高須通子の役柄を借りて論説する。松本清張にしては異色で希有な小説。ひょんな事件から知り合ったかつての歴史学者のアドバイスによってヒロインは遠くイランに出かけ、飛鳥の酒船石の正体に迫る。事件という事件はほとんど起こらないので、サスペンスものを期待すると裏切られるが、古遺物の盗掘や贋作の実態、大学における考古学会の実情などが伺え興味深い。奈良飛鳥の古代ロマンと中近東イランのエキゾチシズムが旅情を誘う。上巻・下巻と分かれており読むのが大変だが、不思議と読後感の残る力作だと思う。
火の路〈上巻〉 (1975年) Amazon書評・レビュー: 火の路〈上巻〉 (1975年)より
B000J99AV2
No.20
(5pt)

酒船石の謎 ― 飛鳥の古代ロマンとイランのエキゾチシズム

飛鳥の酒船石の謎に端を発し、斉明天皇の土木事業とペルシャのゾロアスター教の関係について、著者松本清張が自己の考察・持論を、物語のヒロインである女性考古学者高須通子の役柄を借りて論説する。松本清張にしては異色で希有な小説。ひょんな事件から知り合ったかつての歴史学者のアドバイスによってヒロインは遠くイランに出かけ、飛鳥の酒船石の正体に迫る。事件という事件はほとんど起こらないので、サスペンスものを期待すると裏切られるが、古遺物の盗掘や贋作の実態、大学における考古学会の実情などが伺え興味深い。奈良飛鳥の古代ロマンと中近東イランのエキゾチシズムが旅情を誘う。上巻・下巻と分かれており読むのが大変だが、不思議と読後感の残る力作だと思う。
火の路〈下巻〉 (1975年) Amazon書評・レビュー: 火の路〈下巻〉 (1975年)より
B000J99AUS
No.19
(4pt)

難しい

古代史についての講釈が多く、専門的な記述は興味のない人間には理解できないし疲れます。でもまあ学界の裏話などは面白い。清張でなければ書けないミステリー小説でしょうね。
火の路〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈上〉 (文春文庫)より
4167697181
No.18
(5pt)

清張氏の作風や想像力、博識さを理解するのに最適

奈良にはよく行くため、以前から気になっていた作品でした。
酒船石の用途は現代でも本当のところ分かっていません。しかし崖下から見つかった亀型
石造物は、水を流しての神事を想像させます。酒船石も水を流して楽しむ庭園施設と考える
説が現代では有力なようです。
この作品が書かれた、70年代前半時点での清張氏の想像力に私は関心がありました。

難しいとの評判もありましたが、上下巻の重さは感じずに一気に読めました。
奈良は数十年前から街自体に大きな変化がないため、奈良の地理感覚を多少持っていただけで、
古い作品であるにもかかわらず、違和感なく読むことができました。
一方で電話や手紙、個人情報の安易な提供、本屋の利用、同人誌、飛行機(直行便がない)などの
描写には、当然ながら時代を感じます。

清張氏としては、明日香村の石像群と中央アジアの拝火教との関係性について、本気で学問
世界にアピールしたかったのでしょう。
私自身は決して突飛な発想とは感じず、可能性を大いに感じさせてくれて、興味深かったです。
ただ方法論として、推理小説仕立てで展開させる必要はなかったのでは、と感じました。
そう思わせるだけの学問的要素が強い作品ということです。

独身女性研究者の立場や、硬直化した学究世界、在野研究者の冷遇、野放しの文化財といった、
現代にも通じるテーマも包含しており、少々欲張りなほどに清張氏の思想を盛り込んだ作品に
なっています。
その意味で、松本清張氏を理解したい人には良い作品だと思います。
火の路〈上〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈上〉 (文春文庫)より
4167697181
No.17
(5pt)

火の路

大過去に読んだ作品を再度読んだ。。。。
単純なるミステリーと違って、ゾロアスター教と飛鳥を繋ぐ物語は秀逸。
火の路―長編小説 (1979年) (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 火の路―長編小説 (1979年) (カッパ・ノベルス)より
B000J8FR42
No.16
(5pt)

火の路

大過去に読んだ作品を再度読んだ。。。。
単純なるミステリーと違って、ゾロアスター教と飛鳥を繋ぐ物語は秀逸。
火の路〈下〉 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 火の路〈下〉 (文春文庫)より
416769719X