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赤猫異聞
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赤猫異聞の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.51pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全33件 21~33 2/2ページ
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浅田次郎の作品は非常に面白いですが、こちらもなかなかです。最後は正直背筋が凍りました。 | ||||
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素晴らしい。傑作とはこれを指すといえる。読んで損なし。保証します。 | ||||
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人間関係、微妙な駆け引きがなかなか面白い。時代設定は違っても、今の時代で大事なこと、人間として大事なことは何かを教えてくれる一冊。 | ||||
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著者・浅田次郎氏の描く、幕末〜維新の時代の動乱期は、どの 様なものなのか?本書を手にとった時の大きな期待と、少し胸 騒ぎを抑えることが出来なかったのだ。 本書には、読者が大きく惹きつけられる点がある。 すべての文章が、江戸庶民の「江戸言葉」により、登場人物に よる語り口調で構成されている点である。 タイトルとなっている「赤猫」や、「盆暗」(ぼんくら)など の意味が、物語の中にさらりと説明がされている。著者の計算 された演出がキラリと光るのだ。 江戸から明治という歴史の大転換期に、囚人と下級役人が織り なす物語がシンプルに素晴しい。 江戸時代の奉行所に属した、牢屋敷の鍵役同心という立場からの 「正義」とは何だったのか・・・。 どの時代においても、変換期には権力をもつ支配者と弱者が存在 する。理不尽で複雑な境遇であっても、「正義」を見つめる、 鍵役同心の心意気に胸が熱くなるのである。 深く胸の中に残る、最高の一冊であると感じたのである。 | ||||
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久しぶりに浅田次郎さんの本を読みました。なんとなく、ストーリー展開が読める感はあります。読む前から、おそらく、天切り松、とかキンピカ系かな、と思っていましたが、その通りであっても、新鮮、そしてストーリー展開が秀逸。結局、一気読みでした。カッコいい男が沢山でてきてスカッとしました。おススメです。 | ||||
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(ネタばれ注意) 浅田次郎は泣かせる作家だ。My Best of Bestの『蒼穹の昴』はもちろん『プリズンホテル』『天切り松 闇がたり』『輪違屋糸里』『終わらざる夏』『一刀斎夢録』etc.etc. なかには『シェラザード』の様に泣かせようとするのが見え見えで、かえって泣けないイマイチな作品も有ったが、この『赤猫異聞』は浅田ワールドの魅力満載の傑作で、しっかり泣かされた。 物語の舞台は、明治元年暮れ、伝馬町牢屋敷に火の手が迫り、罪人達が解き放ちになる。しかし曰くつきの三人は共に戻れば罪一等を減じ、一人でも逃げれば全員死罪、戻らなければ重罪人 を解き放った鍵役同心が切腹という特異な条件を付けられ解き放たれた… ある意味予想通り、3人ともちゃんとも戻ってくるのだが、彼らが罪人となったいきさつや解き放ちになってから命がけの意趣返しに向かう理由を生き残った3人や同心達に後日証言させること により、徐々に物語りの全般が明らかになっていく構成の見事さ。 「盆暗」や「土壇場」の意味など絶妙なタイミングで差し挟まれる蘊蓄の数々。 そして何よりも、「弱きを助け強気を挫く」…江戸から明治に移り変わる時代に翻弄されながらも“真面目”に“真摯”に生きる虐げられた人々にエールを送る温かく清々しいメッセージ。 更に更に、ただの勧善懲悪に終わらせない浅田次郎らしい“けり”の付け方を描く、慟哭のラストシーン!!(『まだまだ』『まだまだ』のセリフで涙腺がブチ切れます) 泣くまい、泣かされるまいと頑張ったものの…やっぱり最後は気持ちよく泣いてしまいました。 | ||||
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素晴らしい作品でした。 意外な人物の意外な結末に、しばらく余韻をかみしめてしまいました。 一読したあともう一度じっくり味わいつつ読み直したくなりますね。 各人物の描写が素晴らしくストーリーの組み立てもうまいです。 読後感もよし。ぜひ手にとって読んでみてください。 | ||||
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法は民の父母であれーすばらしい言葉です。厳しく暖かい、包み込んで見捨てない。そんな世の中であって欲しい。遠い幕末の混乱の中、身をもって示した武士の話です。方法は良かったとは言えませんが、時代は混乱極まりなく正義が何なのかさえ解らなくなっています。その中で信じる道を貫いた。登場人物に語らす方法で、徐々に物語が進んで行きます。一気に読み終えました。 | ||||
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新書本でピカレスクを書いていた頃から愛読し、直木賞を取った時には本当にうれしかったものです。 けれども、だんだん、自分の好みと合わなくなってきて、「天切り松」続編群にも首をかしげるようになって、いつの間にやら遠ざかっていました。 今回、kindle購入を機に、本作を読んでみましたが(まだkindle本が少なく、どうしても知った作家の未読本を購入しがち)、実によかったです。 謎解き部分の、フーダニットは最初からわかりますが、ワイダニットがすとんと胸に落ちるかどうかは、読む人次第でしょう。 私は十分得心できました。 「法は民の父母なり」という文言は、私なりにこれから大事に記憶していきたいと思います。 浅田次郎は健在なり、と感じた一冊でした。 | ||||
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初代「天切り松」の信奉者です。 あの漆黒の表紙のひんやりとした肌触りを懐かしがって 浅田ファンを自認してきました。 その道中はなかなか厳しく、途中で匙を投げたくなる作風の時期もしばしば。。。 待った甲斐あって今回の作品は待望の浅田節を満喫しました。 江戸前の語り、花ある登場人物、情あり義あり、まさに浅田氏の真骨頂ともいえる場面の連続。 最後はなかなかのどんでん返しで、お約束と知りつつ涙が止まりませんでした。 どなたかのレビューにもありましたが、三人の主人公を分けて三部作とも考えられますが 一挙に堪能する贅沢もありかとおもいます。 なまじのマンネリの危険性は「天切り松」で多少味わいましたから。 憎まれ口はさて置いて久々のお薦めです。 | ||||
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江戸に咲いた最後の華。 混沌とした時代に抗う心と、江戸っ子の情と粋、侍の矜持が切なく魅せる。 浅田ワールド全開の時代小説に酔った。やられた。 維新を迎えて三月。江戸の最後の大火で解き放ちとなった罪人と、不浄役人と貶められていた鍵役同心の昔語り。 それぞれの濃密な生き様と、これしかないと言えるような構成の巧さ。 哀切も華麗さも持った舞台を観終わったような気持ちになれた。 | ||||
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「赤猫」とは江戸の火事、あるいは、火事を理由に囚人を解き放った隠語のこと。 感想はひと言でいえば「シビレました」。浅田節絶好調です。華も実もたっぷり。 おまけに舌がとろけ、目鼻につんとくる甘辛さが、ぐっと詰まっている。 自分は熱心な浅田ファンではないので、全作を読破しているわけではありません (特に第二次大戦以降が舞台の日本の現代モノは苦手)。けれど、本作の一冊としての 姿かたちと心映えのまとまり、内容と長さのバランス、密度と枠組の程の良さは、 おそらく同じ著者の、あまたの名作・快作と比べても第一級品ではないか。 器量と度胸を兼ね備えた玄人女、偏屈だが男気溢れる博奕打ち、そして、 家も貌も腕も申し分のない旗本…とくれば、この三人もう「浅田次郎一座」に 相応しい名題の面々。愛読者であれば、過去の作の誰それを思い浮かべるはず。 その三人が、明治元年暮れの江戸で起きた火事、という恰好の舞台を得て、 魅せる、読ませる。そして、泣かせる。 一つの「物語」を、複数の登場人物が章ごとに己れの立場から語る形式は、 作家にとって腕の見せ所。もちろん、当代随一の物語作者である浅田氏に、 筆法の乱れも、構成のほころびもあるはずはない。いいやそれどころか、 江戸は小伝馬町とせいぜい浅草周辺と、大川(墨田川)を挟んだ本所界隈の 限られた舞台、ほぼ一夜の寒空の下に凝縮した濃厚華麗な筋立てによって、 浅田節は、ふだんにも増して冴えにさえまくっている。 しかも、登場人物それぞれの章を締めくくる、最後に近い口説は、 オペラのアリアのように耳に心地良い名調子ながら、中身がずしり。 すなわち幕末維新の絵空事、いや、色なき文字の書き割りをとび超えて、 平成日本の苦難、21世紀世界の破綻すら、まちがいなく見据えている。 翻れば、雑誌連載のはじめに大震災があった。物語の進行と軌を一にする がごとき、世間の迷妄、内外の騒擾は、いよいよ深い…。 もちろん、野暮でこれみよがしな社会風刺は、浅田作品とは無縁。 知ってか知らずか、一読者の深読みを受け流し、一瞬の緊張を強いた あと、まさに月明りそのもののような心にしみる結末まで、 一字として閑文字はなく、余韻はあっても空隙のない、大充実の傑作。 | ||||
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人気実力ともにトップクラスの大先生の本なので、文庫までジッと待つのが常なのですが、どうしたわけか、今回は単行本で平積みされているのを手に取るなり、レジに差し出してしまった。そして、積ん読本の山は言わずもがな、途中読みの本をもさしおいて読み通してしまった。 傑作です! 『歴史は繰り返す』と言うけど、その真意は『同じ過ちを繰り返さないために歴史を学ばなければならない』という意味と、『歴史を学ばないがために同じ過ちを繰り返してしまう』という二つの意味を包含していると思う。故に、時代小説の役割とは、過去を舞台に現代を、更には未来を描くことであると思う。この小説が史実に基づいているか否か、ボクは承知しておりませんが、この小説に書かれている人の生き様や心は真実だと思います。 この小説の舞台は明治維新初年の年末。折からの大火の際に、解き放たれた囚人3人と、不浄役人と下に見られていた小役人(牢屋敷の鍵役同心)2人が主要な登場人物。大雑把に趣旨をまとめると……、この5人の目を通し、御一新の『どさくさ』に理想や職分を忘れて金儲けと保身しか考えないお偉いさんと、筋を通して死ぬことと生きることを考える庶民の対比を描いている(繰り返しますが、きわめて大雑把な要約です)。 既得権益にからめ捕られた既成政党がすべからく信頼できない今の世に、人気を集める新党が醸し出す当世の政治状況は、まさしく「維新」。 ボク自身は「維新」が良いとも悪いとも言う気はないし、ここがそんな場でないことなのでここは掘り下げませんが……、そんな『どさくさ』の時代だからこそ、浅田氏が今の世にこの作品を問うているような気がします。 真の国作りとは何か? 今の日本には何が欠けているのか? 何が必要なのか? 大きく時代が動きそうな昨今だからこそ、この本を読んで、日本の将来に思いを馳せたいと思います。 | ||||
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