歪んだ複写

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評判

歪んだ複写の評価:

4.47/5点 レビュー 17件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.47pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全32件 21〜32 2/2ページ
No.12
(3pt)

「またか」と思う点を2つ

2つの点で「またか」と思った。
1つ。エリートはただエリートというだけでいたぶり苦しめればよい、とでも言いたげな浅ましさ。「霧の旗」などにも通底する感覚。文字の上でエリートを弄び苦しめ気晴らしをする筆者と、それを読んで鬱憤をはらす読者。健康な姿とは言えない。エリートはただエリートになった訳では決してなく、エリート社会では一般人には絶対ついて行けない熾烈な競争がある筈。第一、日本の税務署では汚職が横行し日常茶飯事になっているかのように書いてあるが、誇大妄想ではないか。日本の公務員の腐敗度は、先進国基準でも世界基準でもかなり低位とされている。もちろん不心得者はどの組織にもいるが、税務署には腐敗官吏が溢れ、汚職が蔓延し、収賄天国になっているかの如く描く作者のシンセリティを疑う。これも結局権威へのルサンチマン(憎悪)なんだろう。
2つ。タイトルとストーリーの齟齬・不分明。本作もそう。「歪んだ複写」というタイトルで予想される事象はどこにもない。ムード的に付けているだけ。とにかく清張の作品タイトルはこれが多い。「眼の壁」「ゼロの焦点」「砂の器」「影の車」「時間の習俗」「霧の旗」・・・・・枚挙に暇がない。「Dの複合」「球形の荒野」などタイトルの意味が小説中で説明されるものもあるが、これはこれで頷けないものや薄っぺらなものが多い。

清張ファンの憤激を買うようなことを書いてしまった。しかし、私自身高校以来清張の本を数百冊読んできた人間だ。清張の小説の面白さ(主に初期短篇)もよく分かっているつもりだ。しかし、自己を省みて言うのだが、暗い怨念を社会の上位者にぶつけ、自己の劣等感の憂さを晴らしてくれる清張の小説が多くの日本人に読まれた時代は、善悪正邪を大まかにでも分けることができて、かえって幸せだったのかもしれない。
庶民の嫉み、妬みの表れという面も強い官僚・役人バッシングは今も昔もあるが、私見では、このバッシングの陰で、本当に悪い奴はよく眠っている、と思う。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫)より
4101109109
No.11
(5pt)

松本清張全集(11)

大変面白かった。個人読書履歴。
一般文学通算23作品目の読書完。通算23冊目の作品。1973/03/10
松本清張全集〈11〉歪んだ複写,不安な演奏 (1972年) Amazon書評・レビュー: 松本清張全集〈11〉歪んだ複写,不安な演奏 (1972年)より
B000J97TT2
No.10
(5pt)

税務署機構の腐敗を軸に描いた社会派ミステリーの問題作

現代社会の病巣ー税務署機構の腐敗を燻りだした、正義感漲る社会派ミステリー。この物語は、武蔵野で他殺死体が発掘されたところから、進んでいきます。読み易い作品で、古さを少しも感じさせなく、想だ、そうだ、と、頷きながら読める作品でかなりお勧めです。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス)より
4334030459
No.9
(5pt)

税務署機構の腐敗を軸に描いた社会派ミステリーの問題作

現代社会の病巣ー税務署機構の腐敗を燻りだした、正義感漲る社会派ミステリー。この物語は、武蔵野で他殺死体が発掘されたところから、進んでいきます。読み易い作品で、古さを少しも感じさせなく、想だ、そうだ、と、頷きながら読める作品でかなりお勧めです。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫)より
4101109109
No.8
(4pt)

映像化しやすい作品

女性なら山崎豊子、それなら男性は松本清張。と、最近思うようになった。
それはさておき、この作品も映像化しやすい、とつくづくおもったが
ドラマないし映画にはすでになったのか調べてみたい。
たしかに、尾山署長のえがき方などははなはだステレオタイプ化しているものの、
読み進んでいくうちに、自分なりの画像というか人物像がたちあがってくる
そんなすごい描写力が清張さんの持ち味である。

書かれたのが昭和30年代なかばであるので、現代とは事情が異なってほしい
というのが希望的観測ではある。当時は事情通から散々に取材をしたうえで
完成させたのであろう。

主人公が社に連絡を入れるにあたり、公衆電話探しをしたり
情報源からの電話待ちで、外出ができなかったりと、
当時の通信事情がふんだんにもりこまれている。

懐古趣味で読んだわけではないが、再読なのに一気読みをしてしまった。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス)より
4334030459
No.7
(4pt)

映像化しやすい作品

女性なら山崎豊子、それなら男性は松本清張。と、最近思うようになった。
それはさておき、この作品も映像化しやすい、とつくづくおもったが
ドラマないし映画にはすでになったのか調べてみたい。
たしかに、尾山署長のえがき方などははなはだステレオタイプ化しているものの、
読み進んでいくうちに、自分なりの画像というか人物像がたちあがってくる
そんなすごい描写力が清張さんの持ち味である。

書かれたのが昭和30年代なかばであるので、現代とは事情が異なってほしい
というのが希望的観測ではある。当時は事情通から散々に取材をしたうえで
完成させたのであろう。

主人公が社に連絡を入れるにあたり、公衆電話探しをしたり
情報源からの電話待ちで、外出ができなかったりと、
当時の通信事情がふんだんにもりこまれている。

懐古趣味で読んだわけではないが、再読なのに一気読みをしてしまった。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫)より
4101109109
No.6
(5pt)

おもしろいですよ

清張作品の中ではあまり有名ではないですけど、
とても面白かったです。

全編が不正役人への義憤と、被支配者層の僻みで満ちています。

タイトルが意味する’何らかの重要書類’は結局最後まで出てきませんでした。
今回は印刷業界とも関係ありませんでしたし。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス)より
4334030459
No.5
(5pt)

おもしろいですよ

清張作品の中ではあまり有名ではないですけど、
とても面白かったです。

全編が不正役人への義憤と、被支配者層の僻みで満ちています。

タイトルが意味する’何らかの重要書類’は結局最後まで出てきませんでした。
今回は印刷業界とも関係ありませんでしたし。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫)より
4101109109
No.4
(3pt)

税務署の驚くべき内情というほどのことはない

新潮文庫の場合、表4のカバーに本の紹介がある。それによると、
「税務署の驚くべき内情を描く」とある。

これにつられて読んでみたのだが、「ありゃまー」と思うことはあっても「驚くべき内情」と思う人はいないのではないかと思った。
こんな誘い文句を書く人がいるから、真っ当な誘い文句が埋もれていくのではないかと思う。

とまあ、悪口はこのくらいしか見たららないのがこの小説だ。
松本清張の小説をここ最近読み続けてきてようやくわかったことが、探偵役は出だしでは決まっていないと言うこと。

今回もいったい誰が犯人で誰が犠牲者で誰が探偵なのか、よくわからないまま1/4ほどを読んでしまった。
多分、この新聞記者が探偵なんだろうと思うものの、ほかの小説で裏切られたことがあるのだ。
そのくらい、松本清張は構成に凝っているので予断を許さないのだ。

しかし、終わり方はあっけない。
予想外の犯人が予想外の動機を示すモンだから、松本清張は人を信じる性格だったんだと思った。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス)より
4334030459
No.3
(3pt)

税務署の驚くべき内情というほどのことはない

新潮文庫の場合、表4のカバーに本の紹介がある。それによると、
「税務署の驚くべき内情を描く」とある。

これにつられて読んでみたのだが、「ありゃまー」と思うことはあっても「驚くべき内情」と思う人はいないのではないかと思った。
こんな誘い文句を書く人がいるから、真っ当な誘い文句が埋もれていくのではないかと思う。

とまあ、悪口はこのくらいしか見たららないのがこの小説だ。
松本清張の小説をここ最近読み続けてきてようやくわかったことが、探偵役は出だしでは決まっていないと言うこと。

今回もいったい誰が犯人で誰が犠牲者で誰が探偵なのか、よくわからないまま1/4ほどを読んでしまった。
多分、この新聞記者が探偵なんだろうと思うものの、ほかの小説で裏切られたことがあるのだ。
そのくらい、松本清張は構成に凝っているので予断を許さないのだ。

しかし、終わり方はあっけない。
予想外の犯人が予想外の動機を示すモンだから、松本清張は人を信じる性格だったんだと思った。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫)より
4101109109
No.2
(4pt)

税務署を舞台とした人間模様

 本作品は、税務署の元署員が死体で発見されるという殺人事件を内容とする推理小説である。私としては、法医学を根拠として、あるトリックが暴かれるところが印象的であった。 もっとも、話の多くは当時の税務署や官僚体制の実態を描くことに割かれている。いささか登場人物が戯画的に描かれている傾向はあるが、税務署という組織の内部事情を痛烈に批判したドキュメンタリーとも言える作品となっている。 ただ、清張の作品としては人間心理をそれほど深くは描けていないように思った。上に登場人物が戯画的に描かれている傾向があると書いたのはこの意味である。  こうした点を考えて、推理小説としての面白さは高いものの、星4つとしてみた。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (カッパ・ノベルス)より
4334030459
No.1
(4pt)

税務署を舞台とした人間模様

 本作品は、税務署の元署員が死体で発見されるという殺人事件を内容とする推理小説である。私としては、法医学を根拠として、あるトリックが暴かれるところが印象的であった。 もっとも、話の多くは当時の税務署や官僚体制の実態を描くことに割かれている。いささか登場人物が戯画的に描かれている傾向はあるが、税務署という組織の内部事情を痛烈に批判したドキュメンタリーとも言える作品となっている。 ただ、清張の作品としては人間心理をそれほど深くは描けていないように思った。上に登場人物が戯画的に描かれている傾向があると書いたのはこの意味である。  こうした点を考えて、推理小説としての面白さは高いものの、星4つとしてみた。
歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 歪んだ複写―税務署殺人事件 (新潮文庫)より
4101109109