■スポンサードリンク
ひまわり事件
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
ひまわり事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.65pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全9件 1~9 1/1ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
古本にしてはたいへん綺麗な本でした。また迅速に対応していただきほんとうにありがとうございます。良い買い物ができたと喜んでいます。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
495ページという、結構分厚い本ですが、 とにかくテンポが良くて一気に読めます。 老人ホームと幼稚園の経営陣の福祉を食い物にする運営方法に 老人たちと子供たちが抵抗するのですが、 なんと「全学連」の末裔が立ち上がり・・・ 全学連の末裔が老人ホームに入るだけ 時代は流れたんですねぇ 幼いころ、毎日テレビ放映される全学連のデモ 極めつけの浅間山荘事件 ほぉ、こう来ましたかって感じで。 この作者の作品は何作か読んでますが、 とにかく上手に引っ張ってくれるなぁと。 飽きることなく最後まで読ませて、 読後感すっきりさわやか。 精神が疲れているときはこんな感じの作品が気持ちいいです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
相互交流を開始した老人ホーム「ひまわり苑」と、「ひまわり幼稚園」。 老人と園児との交流が深まる中、問題が噴出し、一騒動に発展する。 問題は解決するのか?彼らの関係はどうなるのか? 荻原作品らしい、ウィットに富んだ心理描写が随所にちりばめられ、 550Pものボリュームを感じさせず、一気に読了した。 物語の始まり方、終わり方も上手で、大変気持ちよくなれる作品。 内容の面白さの中に、真剣なテーマも盛り込まれており、 改めて、自分の意思を伝え、行動に移すことの大切さも実感した。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
本書の本題に関しては他のレヴュアーや「解説」の西上心太氏がやっていることであるし、また私の力量では及ばないこともあり、これを避ける。れいによって、とんちんかんなことを書く。 言及するのは、〈理想〉と〈想像〉というワードに関してだ。少なくとも本書においては〈理想〉は攻撃的な、トゲトゲしい感情を武器にして向かうべき到達点として登場している。これに対し、〈想像〉は平和で優しい、ほんわかした感情――それは、無限に近く小さく折り畳んだ感情だ――を無限に近く広げていった先の到達点として登場している。こんな風に。まずは、〈理想〉。 「リソーってなんですか?」/和樹が質問すると、少し考える顔をしてから言った。/「こうしたいっていう夢だ。いまはできないけれど、いつかはできる。そう思えるもののことだよ。君たち、幼稚園に対して何か怒りたいことはないかい」/(中略)黙っていてはだめだ。自分が怒っていることを忘れたり、他のことでごまかしたりしちゃだめだ。きちんと伝えるんだ」 そして、〈想像〉。 「想像してみろよ。あの庭に何十本もひまわりが咲く姿を」/「ソーゾー?」晴也が黒目を天井に向けた。意味がわからないのか。じゃあ、そのうち教えてやる。想像というのは、自分とは違う誰かのことを考えることだ。いまとは違う明日を考えることだ。 〈理想〉に到達するためには〈想像〉する力が必要だ、とも読めたのだが……。 ネタばらしになるおそれもあるが、あえて言うと、本書は老人とかつて園児だった少年とを〈想像〉が優しく包み込む、心温まる小説である。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
久しぶりに500ページ越えの小説を、しかも一日で読み切ってしまったので少し疲れた。 だからもしかしたら違っているかもしれないけれど、本作で作者が読者に伝えたいことの一つは、「本質を忘れるな!!」ということだと思う。 これは誰にでもいえることなのだけれど、ある一つのことを続けていると「何のためにしているのか」、「誰のためにしているのか」といった本質的なことを忘れがちだ。 それはよくないことだと、個人の人生をよりよいものにしていくために、それをつづけていくためには必要なことだと、誠次、片岡、和歌子たち等のそれぞれの考えや、意見を聞いた時にそう感じた。 自分のしていることの本質が何か悩んでいる人に読んでほしい。 きっと答えを出す一助になってくれるだろう。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
主人公が老人と園児であるという設定自体で既に「勝ったも同然」なのだが、加えて独特のセンス溢れる文体で惹き込まれずにはいられない。しかもその交流も決しておざなりに描かれてはいない。たとえば国語教科書教材のような唐突かつ安直な「心の通い合い」というものではなく、最終的には老人は園児を視界に入れずに行動し、園児は「居場所を求めて」それに巻き込まれるといった展開も実に滑らかである。一人一人のキャラクターも鮮やかに描き分けられているし、特に伊梨亜が光っている。また終盤における、「ある園児の母親」の登場の仕方も気が利いている。 100章から始まるという何気ない構成も心憎い。何より独特のメタファーが効いているし、序盤の「じょわ」も良い。とにかく笑いながら、一切の中弛みなく読み進められる傑作。 さらにはあちこちに垣間見られる社会批判・制度批判も(もちろんそれは登場人物の独白であるのだが、それをこちらはそのように読み取る)も実に痛烈であり、かつ的を射ている。特に――「世代」の性質は「自然」ではなく「当為」である。子供は「純粋」であるとか、老人は「枯れている」という判断は真実ではなく、「そうでなければならない」と、文化が押しつけるものである。それを窮屈だと感じる者が、その性質を押し付け、かつ利用する者へ向けた台詞が実に印象的である。 俺たちは羊じゃないんだ。 いつまでもおとなしくしていると思ったら大間違いだぞ。(p318) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
荻原浩ワールドともいえるなさそうであり得る話? 幼稚園と老人ホーム 同一経営者の不正を40年前の学生運動家が暴く! それにまきこまれる入園者と園児。細かな心理描写や表現は相変わらず巧みで読むものを引き込ませる。 ただ ちょっとリアリティーに欠けるかな、、、、だけど読後はさわやかです。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
老人ホームの隣に幼稚園 この設定だけでわくわくして本をとりました。 まさに期待を裏切らずユーモアもありジーンってくる場面も。。 荻原さんの本はほとんど読んでいますが最初の方の書き方の感じが戻ってきたのかな〜って思って うれしく思います。幼稚園児も一人一人個性的に書いているしまた老人達のユーモアさもかなり面白い。 読み終わった時にあーーー面白かった!って本を閉じました | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
常にあたたかい目線で人間を描く荻原浩。 今回もほのぼのとやさしく、そしてユーモアたっぷり。 老人ホームの描き方や、幼稚園の実態など、 リアリティもあって本当に楽しい! 物語は経営が一緒で、隣同士の老人ホームと幼稚園、ある日自由に行き来できるようになり 積極的な交流を「させられる」ようになった事から動き始める。 子供の目から見た、老人たち。 老人の目から見た、子供たち。 これが、歯に衣着せぬ描き方で、絶妙。そうそう、みんなが子供好きなわけないって! そんなきれいごとじゃないって! でも、少しずつ深まっていく老人と子供の心のつながりが、読むものの心を暖かくする。 そんな物語にさらに、ホーム経営者の不正、それを摘発する元過激派の老人。 彼が心に抱え続けてきた過去の深い傷と切ない想いも明らかになる。 立てこもり事件の顛末は、もう息もつかせぬ感じだ。 ベースは、「ほのぼのとあたたかく」ありながら、現代社会が抱える問題を 鋭く描いている。さすが荻原浩! | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!