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(短編集)
黒笑小説
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黒笑小説の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全66件 41~60 3/4ページ
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「黒笑」タイトルそのまま、ブラックな笑いがちりばめられています。 個人的には、子供をターゲットにした玩具業界の企みを拒みつつも、 結局は玩具メーカーの企みにハマっていってしまう「臨界家族」。 女の見栄とそれによって良い様に踊らされてしまう、お人好しの男性を 風刺した「ストーカー入門」が好きです。 他にもいろいろありますが、どの作品も短いながらに濃い「黒笑」が盛りだくさん。 「爆笑」はしなくても、思わず「ニヤリ」としてしまいます。 東野氏の「白夜行」や「さまよえる刃」などの重い作品の後の毒消しに最適です。 | ||||
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一篇、20〜30ページの短編集。 さまざまな種類の笑いが詰まった小説だ。 条件設定だけで笑ってしまった「巨乳妄想症候群」。 笑いながらも感心してしまった。アイデア商品の アイデアをさらに活かしたアイデア商品を作ってしま う「インポグラ」。 男性ならだれしも笑える「モテモテスプレー」。 笑いながらも男性ってつらいな〜としんみりしてし まった「ストーカー入門」。 小さい子どもを持つ親なら必ず共感する「臨界家族」。 個人的には、最初の4篇が一番笑えた。 この4篇だけ、関連性をもった内容で、売れない小説家と 新人賞をとった小説家をテーマにした小説だ。 誰しもがもつ内心と外向きの顔のギャップ。それが見事に 描かれていて、自分も同じだと思いながらも笑いが抑えきれ なかった「もうひとつの助走」。 ラストでは、思わずうなってしまった。そして、あとから 笑いがこみあげてきた「選考会」。 ちょっと気持ちがへこんだときには、20〜30分この本を 手にしてみれば、少しは元気になるかも。 | ||||
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『怪笑小説』『毒笑小説』に続く、ブラックユーモア・シリーズの3作目。 最初の4作品は「文壇裏事情ネタ」です。 設定はもちろんフィクションですが、巻末の奥田英朗氏の解説でも「編集者が情熱を注ぐのは賞を獲れそうな新人と売れる作家に対してだけである。」と書かれている通り、ここに出てくる編集者の言動などはかなりリアルに近いものなのでしょう。 それゆえ人によっては、「見る必要のないものを見せられた気分」になる部分もあるかもしれません。 しかしこのような裏事情を同じ世界に属する著者が「黒笑」という形で描き世に広めた、その著者の「黒笑っぷり」を、私はぜひとも絶賛したい。 あと、名作童話をブラックユーモアに仕上げた「シンデレラ白夜行」は、その掛け合わせ方の上手さが光ります。いっそのこと他の童話でもやってほしいぐらいです。 また、最後から2作目の「笑わない男」は、それまでの濃厚な「文壇裏事情」や「男と女モノ」を読んだ後だと、話の流れがあっさりした印象がありますが、「こってりしたものを食べた後にはあっさりしたものを食べたい」のと同じく、すっと入ってきて素直に「ぷっ」とふき出しました。 作品の配列のバランスもいいのでしょうね。 ただ、下ネタ系と、「女にふりまわされる男」が出てくる内容が、私はあまり好きでないので-1としましたが、ブラックユーモアシリーズ3作を一気に読んだ今、他にも同著者の「ユーモア本」があればぜひ読んでみたいと思いました。 | ||||
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作者、東野圭吾さんの作品は毎回新作が出ても 期待を裏切らないのが嬉しい!! 是非読んでみてください!! | ||||
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4月末に集英社文庫から再刊されたユニークなタイトル『黒笑小説』(この分野の作品は本書を含めて3冊あり、3部作をなしている)。計13本の(黒い)笑いに満ちた痛快な短編が所収されている。「東野圭吾の作風は幅広い」とはよく聞く文句であるが、こういうジャンルにおいても作品の質を決して落とすことなく、読者に期待通りの(いやそれ以上の)満足感を与えてくれるのだから、東野圭吾という作家の力量に感心するばかりだ。ひまひとつ「落ち=黒笑」がしっくりこなかった作品(私にとっては「シンデレラ白夜光」)もあったが、ほとんどすべてがかなりの出来栄えである。 巻末の「解説」にあるように、最初の4作品(「もうひとつの助走」、「線香花火」、「過去の人」そして「選考会」)は、作家自身の赤裸々な心情や彼が置かれている立場・過去の経験を軽快に綴った傑作品である。そもそも作家の苗字が「寒川」という時点で読者のほとんどは笑っているであろう。その意味でも、第4作品である「選考会」の真意―実は作家先生といわれる寒川らが「選考」されている―に全く無防備な彼らの姿は実に面白い。その後のちょっと意表を付くシモネタ的な作品も不快感など全く感じない。「モテモテ・スプレー」の最後の一文、「タカシは博士を殴り倒した」には思わず声を出して笑ってしまった。仮に自分がそういう状況になったならば同じような行動に出たかもしれないなと思ったほどだ。 文庫版の表紙に載っている東野圭吾の顔写真からはこうした作風を惜しげもなく淡々と描き出すような作家にはみえない。人間にはさまざまな顔があると言われるが、特に作家に妥当するのかもしれない。本書以前に読んだ作品が『使命と魂のリミット』という緊迫感・臨場感に富んだ医学サスペンス(人間サスペンス)であったために、本書との(いい意味での)「落差」が私には心地よかった。それにしても「黒笑」か、うまいネーミングだ。 | ||||
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ブラックユーモア短編集シリーズの3巻目。 前二作との明らかな違いは、東野圭吾が有名になったということだろうと思う(前作「毒笑小説」が上梓されたのは96年、「秘密」が推理作家協会賞を獲るより前である)。 さて、全13編の短編集、トップバッターは「もうひとつの助走」。文学賞受賞を切望する作家を描いている。 果たして読者のうち何割がわかるのかは知らないが、これは筒井康隆の怪作「大いなる助走」へのオマージュである。 ただ、題名こそオマージュではあるが、展開は全く違う。このあたり、最終的に直木賞を獲った作家と獲らなかった作家の違いが見えると言っても良いのではないか(この短編が書かれたのは東野圭吾の直木賞受賞より前だけれど)。 「もうひとつの助走」「線香花火」「過去の人」「選考会」と、「文壇パロディ」が四連続で収められている。このようなものが書けるのは、不遇時代を経て売れっ子に至った作者の貫禄と言うべきだろう。 そういった眼で読み通せば、全体的に安定感というか、余裕が感じられる。 ブラックユーモア短編に、自身の傑作長編の名前を冠する(「シンデレラ白夜行」)のも、その表れと思われる。 前二作が傑作すぎて、それと比べると若干見劣りがするので★を一つ落としたが、それでも十分楽しめる。今なら最新作なので、恐らく多くの本屋で平積みにされて、入手しやすいだろう。暇つぶしにはもってこいだ。 | ||||
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ミステリー作家だと聞いていたんだけど、こういった面も持ち合わせているんですね。 筒井康隆の大いなる助走をもじった、もう一つの助走は笑いました。 大阪人らしいギャグ満載です。 | ||||
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初の東野圭吾作品でした。 読む前の作家東野圭吾のイメージは暗いミステリー推理小説を書くお方といったところでした。 しかし、この作品はなんどもクスリとさせられる良質の短編集となっています。 どの作品もレベルが高く、どの落ちもサラッとしていて読後感がとてもよかったのも印象に残りました。 大笑いしないまでもちょっとだけ笑える作品が読みたいなと思う方にはとてもぴったりな作品だと思います。 個人的にはストーカー入門、臨界家族がおすすめです。 | ||||
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東野氏の作品は私も大好きで、いくつか読みましたが、本書は他の推理小説というジャンルに属するであろう長編とは一風、趣を異にしています。タイトルの「黒笑」、つまりブラックユーモア的な要素がふんだんに盛り込まれており、とても面白かったです。しかも短編集とあれば、日常的などんな場面でも読めてしまう軽さがあると思います。 東野氏の推理小説の、殺意や憎しみなどの負の感情に毒されて疲れた・・・けど、氏の作品は面白いから読んでみたい・・・という方にピッタリだと思います。 決して、明るい気分になる作品ばかりというわけではありませんが、推理小説のような驚きのレベルの結末を、「黒笑」という別の形で見事に描いている作品です。 | ||||
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どれもとても面白くて良かった。明るめでクスリと笑えるテンポの良いお話ばかりなので、暗い東野圭吾作品しか知らない人には新鮮で面白いかも。かく言う私も東野さんの本は長編ばかり読んでいたので、こう言う短編集を読むのは初めてでした。他の方も書いてましたが、少し奥田英朗さんに似ていると感じられた。「ストーカー入門」や「笑わない男」などは「世にも奇妙な物語」とかで映像化できそう。「笑わない男」は読んでいてオリエンタルラジオの二人が思い浮かんだ。「シンデレラ白夜行」には思わずニヤリ。思わせぶりなラストがどれもいい。是非「虚無僧探偵ゾフィー」を読んでみたい。 | ||||
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いつもの東野作品とはちょっと違ったテイストな、皮肉たっぷりの短編集。 文壇の作品賞にまつわる出版社と選考委員、作家たちのそれぞれの思惑がからみあう数編がかなりおもしろかった。 若い女流作家って、、、あの人のことか???と想像しながら読むのも一興。。 確かになんでこの作品が賞獲れるの?っての、あるもんね。。。 「シンデレラ白夜行」も「白夜行」を読んだ人ならクスっと笑える一遍。 | ||||
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いつもの東野作品とはちょっと違ったテイストな、皮肉たっぷりの短編集。 文壇の作品賞にまつわる出版社と選考委員、作家たちのそれぞれの思惑がからみあう数編がかなりおもしろかった。 若い女流作家って、、、あの人のことか???と想像しながら読むのも一興。。 確かになんでこの作品が賞獲れるの?っての、あるもんね。。。 「シンデレラ白夜行」も「白夜行」を読んだ人ならクスっと笑える一遍。 | ||||
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文壇関係のネタは、発売当時は笑えなかっただろうねぇ…… もしこれで直木賞を取れなかったら……おお、怖っ。取れてよかったッスね。ただ、一部現実味がありすぎて(苦笑)、笑えなかったけども……「巨乳妄想症候群」「モテモテ・スプレー」「シンデレラ白夜行」「選考会」がオススメ。 | ||||
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東野圭吾氏が何度かのノミネートのあと直木賞を受賞した際、「そろそろ取らないと、、」みたいなコメントを述べていらっしゃいましたが、この本の文壇ネタを読むと、そのあたりのイライラや小説家としての不安がかなりブラックに描かれていて、笑えます。直木賞を取った後だから笑えるんであって、それ以前に本書を読んだ編集者は青くなったでしょうね。 「毒笑小説」を読みましたが、本書のほうが作品の粒はそろっている感じです。 | ||||
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初めて、東野圭吾さんの本を読みましたが、読み易くて面白かったです。 本書の内容は題名通りブラックユーモアなんですが、下品過ぎず上品過ぎない 感じの中でのブラックさというのはとてもシュールで後から変な笑いが込み あげました。 ただ少し、全体量が少ないので読み応えの点では弱いです。 そこは少し不満でした。 これからも東野圭吾作品は読んでいきたいと思ういい出会いとなりました。 | ||||
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初の東野作品だが、面白かった。「巨乳妄想症候群」、「インポグ ラ」、「モテモテスプレー」などは、発想と展開が奇抜で笑える。「巨乳・・ ・」はオチがちょっと惜しいって感じ。僕が一番好きなのは最後の「選考会」。逆転の発想にころっとだまされて、オチを予測できなかった。楽しめる短編集だ。 | ||||
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ありそうでなさそうな、あるいは本当にありそうな話を集めた13編の短編集。爆笑と言うよりはクスリと笑うという感じだろうか。作品のテイストとしては、奥田英郎の「空中ブランコ」に近い。アニメのキャラクター商品に振り回される「臨界家族」は、身につまされた。2時間程度の移動のお供に最適な作品である。 | ||||
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毒筆が冴え渡る13の短編集です。下ネタから文壇裏事情まであり、とても気楽に読める一作です。笑いがほしい時お勧めです。 | ||||
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もともと「毒笑小説」「超・殺人事件」など、ブラックユーモアにも冴えを見せる東野さんの、一段と過激な濃い濃いブラックな笑い。まさに黒笑、絶妙のタイトルです。 一つ一つのエピソードは短いのでさくさく読めます。お勧めエピソードは「線香花火」「ストーカー入門」「笑わない男」「選考会」どれも笑いの中、意味深なラストを迎えます。一のお勧めは「シンデレラ白夜行」なんかこれの長編が読みたいのは私だけでしょうか(笑)。 あとおまけで唐傘ザンゲ「虚無僧探偵ゾフィー」たる小説も読んでみたいなあ。まあ無理でしょうけど(笑)。 | ||||
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タイトルどおり、実にブラックな作品ばかりの短編集です。「白夜行」の作風をシンデレラの世界観に適用した「シンデレラ白夜行」や、はじめからキャラクター商品を売り出すことを前提にしてアニメを製作する玩具会社の陰謀に振り回される家族を描いた「臨海家族」あたりもインパクト抜群ですが、やはり特に黒いものを感じるのは、作家や編集者たちの思惑を描いた文壇事情関連の作品ですね。運良く小説の新人賞を受賞しただけで編集者からはまったく注目されていないのに、自分は大作家の仲間入りを果たしたと錯覚し、勤めていた会社を辞めて創作活動に専念しようとしてしまう新人作家の話。何度か文学賞の候補になったことがあるが結局受賞したことはなく、最近では感性が鈍ってきたとして編集者からは「過去の人」として扱われているが、本人としてはまだ売れてた頃と同じ感覚をもってしまっているベテラン作家。細かいところだと、ある女性作家で、文章は稚拙でストーリーの構成力もないが若くて美人であるため、最大限彼女をバックアップしてアイドル作家に仕立て上げようと企む編集者の描写なんかもありました。さすがに・・・ちょっと笑えませんでした、はい。 | ||||
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