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手紙
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手紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全427件 161~180 9/22ページ
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手紙だからこそ言える事、伝わるものってあるよね。 | ||||
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無知ということの怖さです、剛志が、もっと世の中を知っていたら計画することを学んでいたら、 こんな人生にならなかったでしょうね。毎月・毎月 手紙を書く剛志。 その手紙が 直喜の人生を変えて行きます。 でも、直喜は幸せです、寺尾が居て音楽に出会えて、由美子に出会えて・・ 寺尾や由美子に巡り会えない人が沢山います。 東野さんの本には、救いがあります。 毎月・毎月手紙を書き続けた剛志の償いの心が・・としてくれるのでしょう。 犯罪と償い、加害者の家族と被害者の家族、世間の目は厳しいですね。 社長が効いています。 直喜が歌う「イマジン」を聴いてみたいです。。 | ||||
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まずは物語としての感想ではなく手法として、東野圭吾の緻密な計算には空恐 ろしくなってしまった。私は、東野圭吾の著書はこの『手紙』が初めてなんだ けれども、第一章の一節からして「あ、狙ってる」と感じる部分が多かった。 当然プロットの配し方もそうであるし、各章、各節自体、それに些細な描写に ついても狙いを感じた。これは、たぶん私だけではないと思う。 ただ、読んでいくうちにその「狙い感」がどんどん薄くなったのには驚いた。 ひょっとしたら、読者を「こう揺さぶってやろう」「こう感動させてやろう」 というたぐいの「狙い」じゃないからかも知れない。自分自身もそうだが、読 者という生き物は読み違え、捉え違え、勝手に想像するものだ。それを同じ答 えへと辿り着くための手引き。その積み上げ方が、真摯に伝えたい事に一貫し ていた。だから、狙い感は薄れ、強引さもなく多くの人が似た結論へ導かれた のかもしれない。 物語的な感想は、おそらく上の手法が成功しているからだろう、多くのレビュ ア達と違わなかった。普通、と言っては何だけれども、巷で流行っているマン ガよろしく「差別」=「悪」やら「差別」→「苦悩」と言う図式は簡単に描け ると思う。その逆に「差別」=「必要悪」を描くのもまたそれほど難しくない はずだ。根拠としては、世間的な認知度を勘案してだけども――。 それら全てをひっくるめて一人一人の精神性として道を示そうとしている。 差別の功罪というと語弊があるが、人のサガ、生きる上での清濁、それらを含 めて、差別との対決や受け入れ、それでもなお、どう繋がって行くか答えを導 く。ある分野では考え尽くされた事だけれども、それをテーマに多く人に同じ ように伝えきってしまう所が凄いし、物語としての感動も大きかった。 素晴らしい。 | ||||
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弟の大学費用を調達する為に強盗を決意する兄。が、誤って人を殺めてしまう。殺人犯の弟というレッテルを貼られた人間は、とてつもなく厳しい世間の風にあってしまう。暗く、悲しい物語。 前にテレビで刑務所の特集をしていた。その時にある受刑者がこの小説を読んでいた。 あの人はきっと肌が粟立つような感覚を覚えたことだろう。 罪を犯すデメリットは、自分の想像を絶するものだと弁えておかなければいけない。 誰にでも、この小説の兄のように凶悪な犯意がなくとも、「魔が差す」場合があるのかもしれない。 そして、いつ「加害者」「被害者」になってしまうのか分からないのだ。 未然に防ぐためには何をすべきなのか。差別を無くすためにはなにをすべきなのか。 学校の教科書に載せて欲しい一作。 | ||||
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ごくごく身近でも起こってしまう可能性が十分にある、差別についての物語。 家族に犯罪者がいるということで幾度もの苦悩に悩まされる主人公の心情がわかり、考えさせられた。 ただ、所々無理やり感があったり、もう少し詳細に記述して欲しかった部分もあり、 少し不満もある。 しかし、それを差し引いてみても、タイトルの「手紙」にまつわる物語として、 十分に楽しめた作品であった。 | ||||
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小学校の道徳では「正直であれ」、「皆に公平であれ」と教えられたと思いますが、大人になったらそれが正しい場合ばかりではない、正直でなかったり、差別したりする「他人」を恨まず、自分なりの道を探さねばならない・・・「叩けよさらば開かれん」はまだまだ甘いという事を気づかせてくれる一冊です。、 | ||||
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弟を大学に入れたいと思う気持ちから殺人を起こしてしまった兄と、殺人者の弟として大学はおろか社会から徹底的に 差別を受ける弟。 すごく、重い話です。しかし、実際にあるであろう現実を想像させる本です。 この「手紙」というタイトルの重さは、最後まで読んで初めてずっしりと心にきました。 本当に大切な人がいて、何か思いつめている人にぜひ読んでほしい1冊です。 | ||||
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剛志が殺人を犯し逮捕されるまでのところは剛志視点で物語が進行していきます。 この時点では「殺人はいけないけど、こんな深刻な理由があるのなら むしろ剛志自身も被害者なのではないか」という剛志に対する同情心が芽生えました。 しかし直貴視点になった途端、剛志に対する憎しみとも呼べる感情が沸々とわき上がっていくのです。 自分の感情の変化を感じながら「私ってころころ気持ちが変わるなぁ」と感じるとともに ここまで人の気持ちを操っていく東野圭吾さんに脱帽しました。 | ||||
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剛志が殺人を犯し逮捕されるまでのところは剛志視点で物語が進行していきます。 この時点では「殺人はいけないけど、こんな深刻な理由があるのなら むしろ剛志自身も被害者なのではないか」という剛志に対する同情心が芽生えました。 しかし直貴視点になった途端、剛志に対する憎しみとも呼べる感情が沸々とわき上がっていくのです。 自分の感情の変化を感じながら「私ってころころ気持ちが変わるなぁ」と感じるとともに ここまで人の気持ちを操っていく東野圭吾さんに脱帽しました。 | ||||
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殺人を犯してはいけない理由の一つは、家族に迷惑がかかるから、だと思う。 実際はわからないが、家族に犯罪者がいることが、恋愛や結婚、夢、就職に影響することがよくわかる。 これにマスコミからの奇異の目が加わるわけで。 差別はなくならないこと、縁を切るしかないと結論付けた主人公は、変に奇麗な終わり方ではなく 納得できるものであったことは良かったと思う。 | ||||
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東野圭吾さんの作品としては少ない感動の一冊です。殺人者の兄を持つ弟の苦悩が書かれていますが、それを支える嫁が泣かせます。東野圭吾さんの作品としてはとても珍しく感動するものです。電車の中で思わず泣いてしまいました。お勧めです。 | ||||
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犯罪加害者・犯罪被害者の事を描いた作品は多くありますが、 この作品が最高傑作だと思います。 主人公は兄が犯罪者であるが為に様々な苦境に立たされます。 それが理不尽に感じられ、もどかしい気持ちになりますが、 登場人物の一人が犯罪者の家族は差別を受けても仕方がない という理論を展開します。 その言葉が論理的で説得力があり、私もそちらに傾いてしまいました。 最後にある人物からある人物へ送られる手紙を読んだ時は 何とも言えない感情が湧き上がり、 この本を読んで本当によかったと思えます。 | ||||
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事件によって、傷つくのが被害者だけではない事実を、 改めて教えてくれた作品でした。 被害者家族はもちろん、加害者家族もいっぱい傷つくことが 改めて教えてくれて気がします。 いや、なんとなく感じていたのかもしれません。 ただ、自分の中で蓋をしていたのかもしれません。 重いけど、読んでおくべき作品だと思いました。 | ||||
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この本を読むにあたり、高校時代、ある社会科の教師が言っていたことが思い出される。 「犯罪者の家族も犯罪者扱いされる」・・・具体的な事例として、その頃世間を震撼させた、某宗教団体によるサリン事件、和歌山の毒入りカレー事件、筋弛緩剤点滴事件、大阪の小学校襲撃事件などの容疑者の家族についてであった。 彼らの親兄弟は職場や学校を追われてしまい、新たな所へ行ってもどこかからそういう情報が流れてしまうために、行き場を失っている、連続幼女誘拐殺害事件の宮崎某の父親など、自ら生命を絶った・・・という話だったと記憶している。 読み進めるうちに、何故そのようになるのかも考えさせられた。 「差別や偏見はよくない」と言っても、我々は普通に生活していれば、厄介な問題、とりわけ殺人事件など自分の身近にはないものと考えたい、なるべくなら関わりたくないと思うのが普通の感覚かもしれない。 「殺人は何故いけないのか」という理屈や理論はともかく、それに関連するものが身近にあると、避けようとするのも人間の本能に依るものなのだろうか? | ||||
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非常に興味深いテーマを作者は選んでいます。 殺人事件の加害者の家族を中心に話を進めるとどうしても加害者に甘くなりがちです。 しかし、この作品はそのようなことはありません。罰はいつまで経っても消えません。それが事件に関係ない獄中の兄弟に対しても。 主人公の勤務先の社長の言葉は正論だと思います。罪を犯したら、罰が軽くなることはそうそうありません。 作中の出来事や差別に対する事柄は「あるかも」と思わせます。ただ、終盤の子供の怪我はやりすぎだと思いました。なかった方がすっきりしたと思います。 でも、ひさしぶりにじっくり読まされる一冊でした。 | ||||
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東野作品で久しぶりに秀作を読んだ。内容はどちらかと言うと思いが手紙のやり取り、周囲の反応を如実に描いてあり感動した。直貴の就職先の平野社長が作品に重要な役割をしている点が読者にも訴えかけている。一般文学347作品目の感想。2011/03/010 | ||||
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差別というものは、ありふれたものだと思います。職業差別、部落差別、学歴差別、人を美醜で判断すること…程度の差はあれ、こんなにも人は無意識のうちに差別をしています。 もちろん、差別はいけないことだという意識はあります。そして、差別をしている人間を蔑視するのです。しかし、それが自分の身の上に起こった時、あるいは周囲に起こった時…私も、きっと遠ざけると思います。関わりたくないというのが普通の人間の感覚です。 それが、現実です。 この物語は、だからこそ、読んでいて物凄く辛い。自分自身が責められているように感じるからです。しかし、差別はなくならない。差別は、人間である限り、発生しうるものだと思います。 | ||||
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罰は加害者だけのものではないし、悲しみは被害者だけのものではない。 主人公を避ける人たちに対して差別だ、偏見だと言うのは簡単ですが、彼らにも守るべきものがあるわけです。 大事なのは色々な角度から物事を見ること、だがそれはとても難しい。 そんな時に手助けになるのが想像力=イマジンでしょう。 | ||||
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『しのぶセンセシリーズ』みたいな軽い推理小説を書いてる一方で、こういうシリアスな社会派小説も書けちゃう引き出しの多さが、この作者のすごいところだと思います。世界は自己の観念や行動のみで完結していると思いたいけれど、他己の観念や行動によって、いとも簡単に世界がくずれることもありうるという、とてもコワイ擬似体験ができます。解説にもありましたが、作者が時々鏡をこちらに向けてきます。どきっとさせられますが、押しつけがましくなく、色々考えさせられる、味わい深いお話です。後味の悪い最後が嫌いな方も、この話は大丈夫だと思います。涙が流せるのでストレスがたまっている方におすすめします。とはいえ、実際に何らかの犯罪に遭ってまだ傷が完全に癒えていない方やその関係者にはあまりおすすめしません。人によっては読んでいてつらくなると思います。 | ||||
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この本はバスや電車の中で読んではいけません。不覚にも人に涙をみられてしまいます。東野圭吾氏はこの『手紙』にせよ、『白夜行』、『さまよう刃』、『容疑者Xの悲劇』にせよ、善悪では割り切れない心情を描きます。物語として読者をぐいぐい惹きつける面白さもさることながら、読みながら深く考えさせられるところがあります。読者に何が正しいのか、主人公はどうすべきなのかという疑問を突きつけてきます。お薦めの一冊です。この小説を原作とした映画も良い出来です。主演は山田孝之。主人公の兄役を玉山鉄二、主人公を慕う由美子役に沢尻エリカ。この映画の頃の沢尻エリカさんはかわいかったなー。(笑) 小説では主人公・直貴は一時期ミュージシャンを目指すのだが、映画ではお笑いタレントを目指すことになっているところが変わっています。小説で何度か出てくる John Lennon の "Imagine"。この小説が問うているのは犯罪者とその家族への世間の差別。その差別故に茨の道を歩むことを余儀なくされた直貴の想いがこの曲に象徴されている。偏見や差別がない世界。いつかそんな世界が現実になって欲しいという切ない想い…… | ||||
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