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手紙
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手紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全56件 21~40 2/3ページ
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この作品では、尽くに服役中の兄から受ける仕打ちともいえる様な、それがまた人それぞれの持つ価値観の違いから もつれて、複雑化させて主人公である人間を苦境に立たせます。 これも人生、儚くもあり、こんなにも残酷なものでもあるのかと?自分と重ね合わせてみてもマッチする部分が一つとして見つからない歯がゆさも豊かに描かれています。 自分なら?ここでなら? そんな苦渋の決断ばかりに、ここぞのタイミングで主人公に訪れてくる陰湿さは、見ていて悲しくもなってくるものですwwwこの作品は東野作品の中でもナンバー5に入る人気作なようです。私にはそれほどではありませんでしたが(笑) 手紙 (文春文庫) | ||||
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犯罪者とその家族と社会のかかわりについて色々考えさせられる要素は沢山あった思う。 もし自分が犯罪者自身だったら? 犯罪者の家族の立場だったら? 恋人だったら? もしくはその職場の人間だったら?雇う立場だったら? 世の中キレイ事で処理できない事が多いのは自分も身をもって経験しているので、 弟の周りの人間の接し方の微妙さには妙なリアリティを感じずにはおれなかった。 ただ、物語として評価すると、 上流社会の恋人との出会いや、その彼女の自称婚約者の嫌がせされる様子、 音楽に魅了されバンド活動に陶酔する様など少々"典型的"過ぎて新鮮みがなかった。 兄の刑務所に慰安コンサートにいくエンディングも古くさく感じてしまったので★3つ。 | ||||
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映画化されているのは知っていましたが、特に何の前知識もなく読み始めました。 正直、私は間違いなく差別してしまう側だなあ、ということを実感しました。 本人の人格は全く関係なく、何かが怖いと思ってしまうのは仕方のないこととも思えます。 そんな直貴が、結婚して子供ができて、兄とも手紙のやりとりを続けている。 ホッとしたのも確かですが、ここでめでたしめでたしで終わらないのがこの作品の良いところだと思います。 絶縁するか、しないか。 と直貴が何度も葛藤するのにリアリティを感じます。 答えのあることではないですし、その時の状況によって人間の考えなんてコロコロ変わりますし。 たぶん泣かないだろう、そう思いながら読み進めていきましたが、ラストにはウルッときてしまいました。 | ||||
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東野氏らしく、描写や言い回しなどの文章そのものに魅力は乏しいが、話の展開に引き込まれる。 こうなってほしいという読者の希望に沿ったり、裏切ったりと物語を導く手腕はさすが。 しかしグイグイ引き込まれていき、ページ数も残り少なくなって来た時に読者はやはりオチに期待するもの。 それが非常に残念だった。 ピークを最後に持ってくる必要は無いし、大ドンデン返しが無くても良い。 それでも読後まで読みきった時にもう1回あそこを読み返したいとか、カタルシスでも不快感だとしても何か残るものがほしくないですか? 登場人物の行動の動機が希薄だったり、手紙やコンドームの発見、電気屋の事件等ムリクリなところは面白くなるなら別に良いのです。 小説なんだから。 でもあれだけ引き込んでくれたなら最後に何かお返しがほしかった・・・。 小説なんだから。 | ||||
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勝手にミステリだと思って読み始めたので、広義での犯罪小説?という感じだったのであれ、間違っちゃったと思いつつ読了。 秘密よりは断然良かった(比べるのは変かもしれないけど) 読んでいくうちにいろいろ考えさせられるし、物語にも引き込まれるのだけど、 昼ドラか!と言ってしまいたくなるような成分が結構あったと思う。 主人公に降りかかる災難は兄のせいと言えばそうなんだけど次から次へと運がないよなぁ とイライラさせられもした。 あと、社長についても都合良いキャラとか感じてしまったり…なんか大事なことを言わせるために出しましたよみたいな… 全体的にドラマっぽいところが気になった。 テーマは良いし伝わってくるものもあるのだけど… ドラマ臭がなければ満点というのが正直な感想です。 | ||||
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飽きずにスラスラ読めたのだが描写や展開が強引な気がしてリアリティに欠ける気もしたが、まぁ、仕方ないのかな。 いろんな意味で人間らしい人間たちが描かれた切ない作品だと思う。 直貴には感情移入できなかった。 いまどきというか、一般的には彼のような人が多いのだろうか? そう思うと少し残念な気分になる。 剛志は大バカ者ではあるが、直貴よりももっともっと、人としての尊い物を持っていると思う。 | ||||
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今の日本では差別は原則「許されない」ことになっている。昔ならある程度差別を受忍してきたマイナリティーの人たちに、一昔前と同じ調子で「●●のくせに」や「××の分際で」といった言葉を然るべき場所で然るべき立場の人間が口にすれば、どんなことになるか想像に難くない。かつての被差別者たちの後ろには、神聖にして犯すことのできない「人権」という名の錦の御旗がたなびいている。出るところに出れば、差別者も傍観者もその旗の前で沈黙するしかない。ただし「原則」というからには例外がある。 犯罪者である。特に殺人などの凶悪犯罪の加害者に人権はない、といって過言でない。(法が彼らを守りすぎているという言説はかねてからあるが、その反動か世間が彼らに対して行うバッシングはときとして法律をはるかに超えている。)悪いことをした彼らには圧倒的な非があり、差別する側からすれば差別すること自体が「理にかなっている」。相手は無抵抗で、いくら攻撃しても反撃されない。 つまり「弱い」のである。表向きにはあらゆる差別が禁じられたこの国において、唯一、鉄拳を振り下ろして溜飲を下げ得ることができる相手、それが犯罪者である。ネットやワイドショーを見れば一目瞭然。ついでその家族までもがその対象となる。なんで家族までが? 家族は何も悪くないのに? そのとおり、彼らは何も悪くない。だが、彼らも「弱い」のである。身内に罪を犯した者がいて、背後には被害者とその家族や遺族が控えている。必然的に声高に言い返すことなどできない。畢竟、他のマイナリティーと比べて団結力が弱く、集まって数の力に恃めない。加害者家族はいわばエアポケットにいる。人権の及ばない異次元空間である。 したがって、本作中で家電屋のオヤジが「差別は当然」と宣っても、主人公は何も言い返せない。もちろん差別は当然ではない。オヤジ(平野)の言葉を犯罪者からハンセン病患者に置き換えるとよくわかる。 「わたしたちはハンセン病患者と関わりたくないんだ。多くの人がハンセン病とは関係のない普通の生活を営んでいる。かれらと関わることはたいへんなストレスだ。だからハンセン病患者もその家族も差別されて当然なんだ」 もし、こんなことを口外しようものなら平野はどんな目に遭うだろうか。少なくとも物流倉庫でテレビの入った段ボールに腰掛けて偉そうに説教を垂れてなどいられないのは間違いない。というより、それ以前に作者も出版社もタダでは済まない。 これはあくまで力関係に限っての話であるが、「そもそも刑罰とは」、「法と倫理とは」といった視点で話をしはじめると、とても私ごときの力では語れる自信もない。第一、この小説のレビューとさらにかけ離れていく。だからここでそこまでは触れない。 何とも不快なところもあったが、とても読みやすく、読み物として面白かったことは否めない。だから星3つ。 なお、この駄文を書くきっかけは、西村賢太が犯罪者の息子であることを知り、犯罪の加害者家族というものに関心を持ったことによる。 | ||||
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原作を読んだ後、映画も見ましたがいまいちでした。 原作も、社会派小説っぽい内容で、推理小説やミステリー小説のほうが 好きな自分としては、ちょっと選択を間違えた気がしました。 社会派小説で東野さんなら、さまよう刃のほうが、面白かったです。 手紙は生きた兄弟間、さまよう刃は死別した親子(父と娘)間。 どちらかといえば、親子間の物語のほうが悲壮感が増し、共感しました。 | ||||
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評価が非常に高かったので読みました。強盗殺人を犯した兄からの手紙を中心に、弟が翻弄されていく姿を淡々と描いています。非常に重いテーマですが、そのことから生じる(であろう)ことがらを抑えた筆で書いています。特に深い話になっているわけではありません。この作品のように出来事の羅列が悪いとは思いませんし、こういった表現も否定しません。 しかし、個人的には、作者の熱い思いがひしひし伝わるというのを期待していただけに、ちょっと残念でした。 知る、意味はありましたが、感じる、という面は薄かったように思います。 (「差別があって当然」と言い切った社長さんは新鮮でした。この人の存在がこの作品を大いに高めています。) | ||||
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非常に多くの方が、レビューされているので、内容や感想は今更書きません。ただひとつ。2010年11月に裁判員制度で初の死刑判決を受けた被告がこの本が原作のDVDを見ていたそうです。それを知った上で読んでみてもよいのでは。知らずに読むよりも、視野の広い感想を持てるのではないかと思います。 | ||||
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筆力のある作家なのだということがわかる。恐ろしいほど乏しい想像力で、弟を大学にやろうと考えて、金を盗み、強盗殺人の罪を犯した兄、剛志。弟直貴は、なんとか高校を卒業するが、大学進学をあきらめ、アルバイト先や就職先でも兄の罪が知られるたびに苦労する。兄からの手紙は徐々に整ったものになってゆくが、相変わらずの能天気さである。ここでも上手なのは、周囲の人たちの描き方である。弟に罪がないことは知っている、境遇に同情はする、けなげな弟の頑張りを評価もする、できればなんとかしてやりたいとは思う、だが、自分は直接かかわり合いたくない・・・。個人として行動するときは差別をしないが、組織として行動するときは、リスクを避けようとする。ただ、差別は当然だという社長の発言には同意できない。組織としての論理としては理解できるし、世間の差別を分析する学者としての視線でならあり得るだろうが。主人公は、けなげで真面目な理想的人物だ。しかも学業にも音楽にも才能がある。物語として、ちょっと出来過ぎのような気がする。由実子も、苦労した人なのだが、少し理想的人物として描きすぎているように思う。中心に近づくほどリアリティがなくなるのはこのせいかもしれない。 由美子の行動も、結果的には良かったのかもしれないが、あのおせっかいは駄目だと思う。引っ越しと転職の後は妻子を守るために兄と縁をきるという選択は、最善とは思わないが理解できる。最後のほうは、少し泣きそうになった。だが、あまりにも都合のよい偶然が重なって慰問コンサートだなんて、ちょっとなあという気がする。それにしもてこの後はどうするつもりなのか。仮に兄が出所したら、身元を引き受けるのか。そのばあい妻や娘への差別はどうするのか。いろいろと考えさせられた。 | ||||
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おもいっきり泣きたくて、選んだ本でした。 初めのうちは、興味をそそられる様な話の展開で次はどうなるのか、その次はどうなるのか・・・ とワクワクドキドキしながら読みました。 が、最後の結末だけが、なんだか物足りなく・・・「えーっ!もったいない!こんな感じで終わり?」と、がっかりしてしまいました。 期待しすぎると、私のような感想になってしまうのでは無いでしょうか。 期待しすぎないと、満足できると思います。 | ||||
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読みすすむうちに、一つの殺人事件を思い出した。ニュースなどで事件を知らされる一般人は、被害者の視点から事件を捉える。よって、いかなる償いをしようとも、家人を殺された恨みは晴らされないものと思う。 ところが、この物語は、加害者側の論理で始まるため、加害者側に感情移入してしまう方は少なくないと思われる。普通の人、むしろ社会の底辺に生きる彼が、意図せずして弾みで犯した事件だから、贖罪はできるのではないか、ましてや加害者の弟「直貴」は兄の犯罪と無関係に生きていってほしい、社会もそれを受入れるべき余地があっていいのではないかと、やや義憤を感じながら読む。弟に連帯責任はないのだからと。 しかし、被害者家族との対面により、僕は、はっと我に返った。いかなる償いも、殺された人を蘇らせることはできない。母を失った者の願いは「母を戻せ」だけだろう。刑期が終われば罪のすべてが、霧が晴れるように消えてしまうのではない。それと同様に、加害者の弟が背負わされる有形無形の社会的制裁も容易に消し去ることはできない。 この小説ではなく、現実の殺人被害者家族にしても、警察やマスコミからの接触を受け、あの家の人は殺されたんだと言われ続け、近所の方や知人と談笑することも憚られるだろう。それまで親しくしていた者も、どう声をかけてよいものやら当惑するだろう。死者を除いた残された家族が、例えば遊園地で楽しそうに遊ぶことはできるのだろうか。そんな気分はいつ取り戻せるのだろうか。そうした二次的な被害を、被害者側も生きている限り引きずっていく。これに刑期はない。 被害者側は、加害者に関係する全ての事を忌避するだろうし、たとえ謝罪の言葉でも、聞くに堪えないだろう。虚しいだけだ。今頃謝罪するのなら、殺さないでほしかったと。それらを感じながら、罪の重さを読者は傍らから体験することになる。そして、息のつまるような感動のラストシーン、しばし絶句である。 | ||||
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中盤までは主人公の激変した人生を哀れに思いました。 自分は関係ないのになぜ、 最終的な主人公の決断はとても切ないものですが、 それでは解決にならない、結局は逃げているだけだとも思いました。 主人公はその決断以後、少しずつ今まで諦めていた事を取り戻していきます。 その点物語としてはすっきりとした終わり方になっていると思います。 ただ、やはりそれはあくまで「物語」の世界の場合であって、 現実は被害者、加害者両家族にほんの数年の間で、理解し合い、 許しの心が生まれる事は事がなかなか無いと思います。 それだけ難しい、重大なテーマを持った作品です。 なので個人的には、加害者の家族と彼らに対する世間のあり方について焦点を当てたのか、 加害者の家族内の心境に焦点を当てたのか曖昧だった様に思います。 | ||||
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お兄さんがあまりにもバカっぽい。弟は進学校に通うくらい頭いいのに。バンドデビューや、お嬢様との恋とか、普通に全うに暮らしていても中々縁はないよね。働きながら通信大学行ってお金がないって言ってたけど、スタジオ代やデート代はどうやって工面してたんだろ。それと最後の刑務所慰問もどうなんだろ。犯罪加害者の家族への偏見、差別をテーマにするのはいいと思いますが、リアリティーのないエピソード?がシラケます。本当の犯罪加害者の家族が読んだら、どう思うのかな。 | ||||
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本の帯には「160万人が泣いた感動作」とあったけれど、私は・・・全然泣けなかった。 最近涙腺の感覚が麻痺したのかもしれない。 たしかに、犯罪者になってしまった剛志も、犯罪者の家族になってしまった直貴も、 大変だと思う。でも、直貴の会社の社長がいうように、差別なんてなくならないし、 犯した罪は、償わなくてはいけない。被害者意識ばかり持っている直貴も、 結局自己本位な考え方だから、卑屈な人間になってしまったのだ。 最初は直貴に同情していたけれど、読み進むうちに、社長さんに開眼させられました。 この本で学んだこと 「ものごとは、いろいろな視点で考えなくてはいけない」 自分がものごとの当事者であればあるほど、 客観的で多角的な視点でものを見なくてはいけないと思いました。 主人公の直貴も、その兄で犯罪者の剛志も、考え方が自己中心的すぎる。 それは誰かに気づかされるまでなかなか気づけないことなのかもしれないけれど、 他の人の意見を聞き入れる努力はいつもしなくてはいけないと思う。 時には、そんなバカなと思う意見も素直に聞き入れる必要があると思う。 そんなこといいつつ、私も頑固でジコチューだから、直貴のことバカにできないけど。 というか、こんなまじめなことばかり思うようでは、小説に感動なんてできないな〜。 | ||||
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ひとつの犯罪によって人生が狂う人間はどれほどいるか。 犯罪を犯した人間とその家族、被害者の家族、 塀の中と外で、どれほど苦しみが違うか、 考えさせられる一冊。 最初に兄が犯罪を犯し、 最後に弟が、兄が収容される刑務所に行くまでの過程は 非常に読ませるので、そこにそれほどの不満はない。 エンディングが好きではないので★3つ。 こういう宙ぶらりんな終わりを良しとする人もいるだろうが 私は消化不良になるのでイヤである。 | ||||
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「我々は君のことを差別しなきゃならないんだ。自分が罪を犯せば、家族をも苦しめる事になる-すべての犯罪者にそう思い知らせるためにもね」でも、同時に私たちは犯罪者の家族に罪は無いのは分かっているから同情する、、でも距離はおいて。私たちの住む社会には昔からこのような”常識”がある。”160万人が涙した、、”とあったけど私は泣けなかった。それよりも、このような”常識”、罪もない主人公の苦難に満ちた人生、また彼自身の葛藤を美化するより、罪も無い家族を責める私たち自身の行動を反省すべきではないのかと考えさせられた。だから実際に私たちは皆同情するわけなのだから、、。昔からずっとそうだから、と理由でこのまま惰性で同じ事と繰り返していくのか?今の常識を未来に向かって変えないといけない時なのかもしれない。 | ||||
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主人公である、強盗殺人の罪を犯した兄を持つ弟は、ある意味恵まれていた。 歌が上手くて、ルックスがよくて、異性にモテル。 しかも努力家で、勤勉で、それ相応に成功し、報われる。 兄の犯罪が暴露され挫折となるが、それは高みに登ったからこそ落ちただけのこと。 他の方はどう感じるか分からないが、私はこれだけでずいぶん恵まれた人間だと思った。 小説だから、と言ってしまえばそれだけだが、多くの犯罪者を身内に持つ者の生活は、 それほど波乱ではないと思う。 犯罪者が身内にいることで、卑屈になり、人目を避け、社会の片隅で生きる。 身内を調べられるような大企業で働くこともなく、 献身的に支えてくれる女性にめぐり合うことも無い。 感動した、感動した、という絶賛の嵐の中、私は少し冷めた気分で読んだ。 あっという間に読み終えたのは、 主人公が次はどんな不幸に遭わされるのかという 暗い欲望のせいだったとも思う。 心が動いた場面もあったが、良くも悪くも小説だった。 | ||||
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東野圭吾ファンではありますが、、、。 一番ひっかかるのが 由美子がどうして主人公を好きになるのかが 最後までわからないところです。 同じような境遇だからというだけでは 腑に落ちません。 それから、ラストシーンですね。 ちょっとできすぎたドラマのようで リアルさは、希薄でした。 | ||||
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