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手紙
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手紙の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全55件 41~55 3/3ページ
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可もなく不可もなく。 つまんなくもないけど読んで得るものもないといったかんじ。 殺人犯の家族からの視点という設定は斬新だったけど、リアリティーが 感じられなかった。いかにも「つくった」感が強くのめり込めなかった。 また同じパターンの繰り返しも多く、登場人物の性格の整合性のなさも目についた。 重いテーマを選んでいる以上、もう少し深い考察がほしかった。 明らかに取材不足だし、内容も皮相。 「差別」というのがひとつのテーマになっているが私は差別より「偏見」といったほうが しっくりとくる気がした。。 多様性よりも協調性、個性よりも他の人と同じでないと安心できない 日本の国民性、社会の未成熟さがこの作品の評価を上げたのかもしれない。 | ||||
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読みやすくて引き込まれるけれど、一度読んだらもういいかなと思いました。そういう点でドラマっぽい本です。 すなわちこの本には奥行きが感じられません。登場人物の心情を丁寧に説明してくれる代わりに、こちら側がそれ以上想像する余地を遮断しています(たとえば恋人の父親に主人公が「つきあっていたことを言いふらす」と言った時の、父親の表情が変化する様の描写など)。結果的に、登場人物が全て「この人はこういう人なんです」という状態になってしまっています。また、意識的なのかどうかわかりませんが、情景描写が乏しいのも作品の平坦さに拍車をかけています。何度も読んで、「この人はこの後どうしたんだろう」だとか「この人はこのときどんな気持ちでこの言葉を言ったんだろう」などと考えることはないです。 この作品は社会問題にメスを入れるためのストーリーではない(社会派小説としては現実性に乏しい箇所が多いので)と私は理解していますが、そうであるならばエピソードを少し減らしてでも人物やその心理描写にもっと深みを出してほしかったです。 | ||||
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他の人のレビューを見て、まず評価の高さにびっくり。 私がこの本を先入観無しで読んだ後の感想とあまりに違っていました。 ありていに言えば、私の読後の評価は「うすっぺらいなぁ」です。 理由としては、非常に重い題材をテーマとして扱っていながら そこにリアリティを感じなかったのが一番の理由だと思います。 主人公は殺人者の弟と言うレッテルを貼られ、様々な差別を受けますが、 どうもその内容が想像の範囲内というか、妄想の域を出ていません。 全ての出来事が「主人公はかわいそう」というベクトルに向かうことを 前提で起こっているように見えてしかたなかったです。 それと、主人公が美形で、音楽的才能にあふれているという設定も漫画的で リアリティを感じなかった要因の一つかもしれません。 | ||||
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殺人を犯した人間をもつ家族の心境とは・・・ 加害者、被害者、それを遠くから見ている無関係の人間のそれぞれの考え方の描写は、 しっかりしていたが、どこか味気無いような気もした。 個人的には面白いと思えなかった。 東野作品でこのように思うのはこれが初めて。まだ読んでない作品もあるのですが、これ以降無い事を願いたい・・・。 感動作だと言われていますが、どうしても感情移入が出来ずに涙が出る事はなかった。 何度も何度も繰り返される幸せな日々に対する裏切り、 それは反面、幸運が何度も訪れている事を意味していて その点がどこか現実味が無く、違和感を感じる。 収穫があるとすれば、色んな視点があることを改めて思い出せた事くらいです。 | ||||
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東野圭吾は初めて読みました。あっという間に読み、最後の方では涙があふれそうになったから、とてもよくできた作品だと思います。 しかし読んでる間に何度も疑問符が浮かび、読み終わった後にはどんどんネガティブな感想の方が強くなりました。 寓話としてなら全然いいんだけど、現実の社会を反映させた小説としては、兄弟の境遇をはじめ登場人物の設定があまりにもベタすぎて。。この弟がキモメンだったら話が成り立たないあたりが特に。社長の言葉も、、どうなのかなー。これで日本社会はオッケーなの?別に「法律は法律、家族は家族」とドライに考えても社会は破綻しないのでは。 そんなことを考えていたら、犯罪加害者の差別について、他国での状況を知りたくなりました。もしこんな差別が日本独特のことなら、「差別は必要」なんかじゃないはず。 いくら作品として質が高くても最初の設定とか方向に疑問を持つと評価できないので、星一つです。 | ||||
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東野圭吾は著名な作家なので、何冊か読んでみた。 手紙はそのうちの1つ。 ストーリー自体は面白いのだが、読んでいるときにあまり登場人物の「体温」が感じられなかった。 ステレオタイプな登場人物が掘下げられることはなく、小説も後半に差し掛かった所でも 「あれ?こんなキャラだったんだ?」と感じるくらい、人物設定が弱い。 だが最後まで引きつけるストーリー展開は見事であり、さすがと言うしかない。 重いテーマを分かり易く扱っており、社会のありかた、人の関わりかた、色々なことを考えさせられた。 | ||||
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『1987年にTBS系列で放映され好評を博した同名ドラマ(主演:村松雄基、伊藤かずえ、他)のノベライズ版ーーー』 なんていうと怒られるんだろうか。 でもとにかくそんなくらいにこの小説のディテールが<安手>なのだ。 富裕層の家族は田園調布に住んでいて、 そこの若い親族は紺色のBMWに乗っている。 主人公は初めて行ったカラオケで秘めた実力を見初められてバンドに加入し、 所属事務所もないそのアマチュアバンドはいきなり大手のレーベルから声がかかる。 しかもコンドームに穴を開けたらばっちり見つかった! 一事が万事この調子だ。 ばかばかしいにもほどがある。 これが二千年代に入ってから書かれたなんて 呆れるなというのが無理な話じゃないの? あんま読者をばかにすんなよおー、と。 で、それを置いといたとしても テーマの重さからして すべからくもっと粘液質な表現になるものだと思っていたが ずいぶんさらさらと話は進んでしまう。 でもこういう境遇に置かれた者の葛藤っていうのは もっと濁った沼地の藻みたいに ねっとりと足下に絡まりついてはなれないようなものじゃないのか? (そういう意味では兄や妻のホラー級な無神経ぶりは秀逸だけど) そして極めつけがこれ。 でたーーーー!!!こまったときのジョン・レノン!!! しかもやっぱり『イマジン』!!!!!! オノ・ヨーコはもっとこういう表現に異議を唱えるべきだと思うなぁ。。。 | ||||
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考えさせられはする。 加害者の家族というだけで、 こんなにも苦労するんだな、と。 でもそれって東野圭吾が書かなくても、 いや、小説で読まずとも、 例えばドキュメント番組などで見れば、 それなりに感銘を受けそうな題材だし、 それを除くと彼ならではの個性が希薄ではないですか? 映画化するほどの原作ではないような。 東野さんってもっといい作品沢山ありますよねぇ? | ||||
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私は作者のデビュー当時からの付き合いなので、25年間程作者の書く物を追っている。「秘密」で普通小説に転向して以来、どうやら作者の頭は「直木賞」受賞で占有されているようだ。候補になっては落選の繰り返し。本作はその怨念が産みだしたと言える、空虚な作品。どんな手を使っても良いから読者を感動させてやるという作者の魂胆がミエミエの作品。 まず基本的構想は、なかにし礼氏の「兄弟」(兄への憎悪だけでなく、実は愛憎を描いている)からヒントを得たものだろう。また、必要以上に能天気に描かれている兄の獄中からの手紙の内容が漸次的に整っていくという設定は、状況こそ異なれ「アルジャーノンに花束を」の頂きであろう。更に、冒頭で兄が富裕な老婦人を殺してしまうというシーンは嫌でも「罪と罰」の冒頭シーンを想起させる。構想も借り物、エピソードも借り物。 続く、プロのバンドを目指す夢物語、富豪の令嬢との儚い恋物語。陳腐すぎて開いた口が塞がらない。これでは小学生レベルであろう。就職先の社長と女友達(後の奥さん)の"訓話"はまるで戦前の修身の教科書のようで、読んでいて体に悪寒が走った。それと、本作のテーマと合わせるようにジョン・レノンの「イマジン」を使用しているが、ジョンと言えば「イマジン」しか思い浮かばないような無知な人間にジョンを語って欲しくない。音楽絡みで言えば、作者は最後に刑務所での慰問コンサートを用意しているが、こうした慰問はアメリカでは当たり前の事である。私はJ.バエズの刑務所での慰問コンサートの模様を収めたカセット・テープ(古いですねぇ)を今でも保存している。つまり、作者のオリジナリティは皆無なのである。 読んでいて作者の精神状態の方が怖くなった。本作は重度の「直木賞を取りたい」病に罹っている作者が産みだした虚妄のエセ・ヒューマニズム作品。 | ||||
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一応読了したが,途中から少々飽きてきた。まず,主人公の兄が馬鹿すぎる。想像力がなく,自分の行動が他人にどのような影響を与えるかを分かっていない。また主人公も同情すべき点は多いが,自分でも少しはいろいろなことを調べるべきであろう。大学や高校を働きながら夜間や通信で卒業した人や,昼間の学校でも学費は自分で負担した人などは少々白けた感じで読むのではないだろうか。親の収入によっては旧国立大では学費免除などもあるし,奨学金,特待生などさまざまな手段がある。主人公らの立場は設定だとは思うが,少々底の浅い強引な設定に思えてしまった。 経済的に大学進学をあきらめている人,意志があれば道はあります。頑張ってください。この小説を参考にしてはいけません。 | ||||
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映画キッカケで読みました。 読んでみると、映画では大事なところを カットしてしまっていて、惜しい気がしました。 それぞれ、楽しめるとは思うのですが、 私には、他の東野さんの作品に比べると 意外性、人間性、ともに物足りなく感じました。 | ||||
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私は東野さんのファンで、彼の本はほとんど読んでいます。 皆さんが絶賛される本作、大変楽しみにしていました。 だけど全編を通して主人公の辛い境遇に暗い気分にさせられ、 最後に何か残るのかと言われれば何も残らなかった、 というのが正直なところです。 皆さんと同じように感動できなかった自分に驚きを覚えています。 いったい皆さんはどこに感動を覚えたのか・・・、まったくわかりません。 私も主人公ほどではないですがハンデのある境遇に生まれているから 本作については当たり前のことをツラツラと書き並べている だけにしか思えなかったのでしょうか。 | ||||
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強盗殺人を犯した受刑者の兄とその弟、兄弟を思いやり弟に代わって刑務所に手紙を書き続ける女性(後に弟の妻)、そして弟以外にも手紙を受け取っていた被害者の遺族。それぞれの心理を「手紙」という小物を使って描いた着眼点はおもしろかったが、展開は淡々としすぎて奥行きを感じなかった。人物描写もあまり丁寧でないので、登場人物に同情するまでいかなかった。テーマが重いだけに、文章の軽さが目立った。どこに感動すればよかったのだろう。刑務所に慰問コンサートのため訪れ、絶縁したはずの兄の姿を見つける。体を震わせ合掌する兄を見て声が出ない弟。そのあたりで泣いてみればよかったのか。 | ||||
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各新聞や雑誌の書評でべたほめ、強力推薦だったので期待して手にしたものの「・・・?」という感想。う~ん、恋愛も仕事も殺人犯の兄のことが世間にわかりだめになる、っていうことは確かにあるだろうけど、この作品では「兄のせいで」何もかもだめになる弟のくやしさも悲しさも伝わってこないので、単なる通過儀礼のような予定調和のようななんとも間の悪い設定と感じた。高校のときに兄が殺人を犯して刑務所にはいったので弟が一人で生活をするところがあるが、それ自体無理な設定であることははっきりしているので完全なエンタテイメントとしてだけ読むことをおすすめ。 | ||||
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ぐいぐいと読み進めさせる力は相変わらず。ただ、テーマがせっかく面白いのにフィナーレが全く盛り上がりを欠くものに思えた。涙もろい方なんだけど、出なかったなあ。「え?もうこれで終わり」という感じだった。ストーリーテラーとしての力量はさすがなのだけど、このテーマへの著者のメッセージが読み取れなかった。どうあるべきなのか、どういう世の中であるべきと著者は考えているのか、著者の裸の心が見えなかった。少なくともボクには伝わってこなかった。こういった社会性の高いテーマの時は主張があってしかるべきと思うのだけど。世の中を批判するのは簡単。善悪を色分けできないのもその通りだと思う。でも、どうあるべきと考えるのか。「壁」を乗り越えて、それでもこう考えると伝える説得力ある物語を作って欲しかったなあ。ただ、周辺の物語をなぞっているに過ぎないように思えた。本人の責任ではないところで不幸を背負い込んだ主人公というのは「トキオ」と同じ。「トキオ」はメッセージ性ではなく、どんどんと展開していくストーリー展開、ドラマ性でとても面白い本だったけど。同じ調子でこのテーマではきついと思う。著者はなぜ続けて、似た境遇の主人公を選んだのだろう。 | ||||
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