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片想い



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【この小説が収録されている参考書籍】
片想い
片想い (文春文庫)

片想いの評価: 3.97/5点 レビュー 148件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.97pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全148件 121~140 7/8ページ
No.28:
(4pt)

ミステリーに留まらない人間ドラマ

ただのミステリーに留まらず、昔の仲間との友情、恋、社会問題などを盛り込んだ、読み応えのある長編小説です。主人公は30代のスポーツライター、そして彼の学生時代のアメフト部の仲間たちがある事件をめぐって苦悩し、やがて秘密がひとつひとつ明らかになり・・・というようなお話なのですが、なんだか失われた青春、変わってしまったそれぞれの仲間たち、それでも変わらない友情などがないまぜになり、とてもせつない気持ちで読みました。仲間達の一人一人の個性が、アメフトのポジションの役割と重ねてすごくよく描かれています。主人公を始め、私は仲間みんなに感情移入しながら読みました。そういう人間ドラマ的な魅力がまずひとつ。それから、実はこのお話の縦軸になっているのが「ジェンダーの問題」。いわゆる「性同一性障害」とか「半陰陽(男女両方の特徴を持った体で生まれてきた人)」とか、一般的にマイノリティの人たちの悩みとか暮らしが小説とはいえ説得力をもって描かれているのがとても痛々しくも有り、興味深くもありました。ミステリーとしての展開も面白く、かなり厚い本なのですが一気によんでしまいました。
片想い (文春文庫)Amazon書評・レビュー:片想い (文春文庫)より
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No.27:
(3pt)

メビウスの輪

性同一性障害を焦点とした作品であるが、難しい複雑なテーマ故、人物の描き方が浅いような気がした。確かに、このテーマについて、よく調べているし、そのような悩みを抱えた人の心理はある程度はとらえている。結局、性別はコインの表裏ではなく、メビウスの輪のようにつながっているという事を言いたかったのかもしらないが、どうもそのあたりも、曖昧におわってしまっていた。私の周りにもこのような人が何人かいたが、結局彼ら(彼女ら)と付き合えば付き合うほど、理解する事の難しさを実感した。この作品を読みまず感じたことは、友人なら受け入れられてももし自分の子供がこのような悩みを抱えていたときどのような対応をとってしまうだろうか?という事だった。東野さんの作品は好きで、良く読み、色々な事を考えさせられる事が多い。特に人物に描き方が好きなので、この作品は少々物足りなかった。好きな作家故、採点を少し辛くしました。
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No.26:
(4pt)

東野さんの誠実な作品

私は今ジェンダーについて学んでいるのですが、トランスジェンダーに対して誠実で、なおかつ小説としての面白さを残しているのは、さすが論理の東野さんだと思います。きれいごとばかりうったえている本より、よほど心にひびく気がしました。ただ、主人公などによって表現された主要登場人物の美月の心理状態が、誤解を呼ぶような気がしました。あくまで1ケースとして読んでほしいなと思います。最後に、私にもインターセクシャルの選手のセリフが印象的でした。
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No.25:
(4pt)

人としてどう生きるか?

「男らしく」「女らしく」そういう言葉が今では死語になりつつある。しかし、子供が生まれたときに親は、その性別に合わせた、そうであるべき姿に育てようとする。親としては当然のことなのかもしれない。だが、見た目と心が食い違うとき、人はどうすべきなのか?大事なのは男として、女としてどう生きるのかということではなく、人としてどう生きるのかということではないだろうか。この作品が抱えるテーマの重さが心にのしかかってくるようだった。
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No.24:
(4pt)

せつないミステリーです。

私は東野圭吾さんのファンですが、この本は東野さんの唯一のラブ・ストーリーです。どれほどわかりあうどうしでも秘密があるし、わかりあえないことがあると思います。愛されたい、認められたい、受入れられたいという切なる想いが叶えられないことがあります。本書はそんな切ない「片想い」に焦点をあてた深くて切ないミステリーです。私は徹夜で一気に読みました。
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No.23:
(4pt)

読ませますねぇ

 殺人事件と、性同一性障害の登場人物をとおして性別・性差を絡ませて物語は進んでいきます。 難しい主題と軽快な物語の展開が魅力の作品になっています。 それにしても、この作家の書く登場人物は、いつもよく書き込まれていて、生き生きしていますねぇ。だから会話のテンポも良くて一気に読めてしまいます。 主人公夫婦の互いの距離感も結構リアルで・・・ どの作品をとっても水準以上を確実にクリアする作者に感心するばかりです。 
片想いAmazon書評・レビュー:片想いより
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No.22:
(4pt)

そういう「片想い」か・・・

いったいどこが「片想い」????????と思いつつ読み進めていきました。あ、そういうことね?と納得。題名から 恋愛小説だと思わないでくださいね!
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No.21:
(4pt)

新たな一面

いつもの作品とは一味違い、色々な意味で楽しませてもらいました。ラスト・シーンには驚きを隠せず、しばらく余韻にひたっていました。重いテーマを心に響かせる描写は、相変わらず素晴らしい!!
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No.20:
(4pt)

作家の読ませる意欲には敬服

 一つの重要なテーマを取り扱っているがそれは後から出たことで本来は青春ものを書きたかったようだ。文庫版解説でと言っても年齢的に言えば奥田英朗の「東京物語」みたいな感じの青春をひきずる人物像になるが、そこに特別後付ではないと思うがミステリー要素として取り入れられている。 大学のアメフト部の同窓会でクォーターバックの哲朗はマネージャーの美月と10年ぶりに再会する。あの時の面影と記憶を引きずったまま、彼女は告白をする。痛く響く告白を。特に哲朗にとっては。ここからストーリーは色んな方向へ散らばる。 美月は既に哲朗には理解し得ない場所にいた。そう言う存在になってしまっていた。それが分からない、分かろうとしても難しい。それを東野圭吾がどう解釈してどのようにストーリーを進めていくのかが楽しみでそれに食い入れられるように読んだと思う。色んな所から絡んでくるのでどうしても人は多くなるが。伏線ミステリーはやはり得意だな。 序盤、中盤、後半以降としてみたらそれぞれが全然違う雰囲気を持っている気がする。最初はとまどいを、中盤からはどうにかしなくてはと言う思いと、後半以降はその真相が知りたかった。色んな気持ちが哲朗に走ったのだろう、浮かび上がる事実に驚愕の色も隠せなかったのだろう。雰囲気は感情とも言えない訳じゃない。 アクがない東野ミステリーだった「白夜行」以来の長編だが連載のせいもあったのだろうがやや散らばっていった感じが否めない。「白夜行」の印象が東野圭吾という作家の新境地でもあったなら。その点は割引されるがそれでもなかなか面白いんじゃないかな。訴えたいものもあったのだろうが、それ以上にヒューマンドラマとしての完結を目指した、それが本作だろう。終盤は序盤に似た感じが見えてくる。終わり方はどうしたい、と思ったが個人的には気に入っている。いかにも彼らしいんじゃないかな、と。 感想の抱き方は明らかに分かれるんだろうなと思うが。大人になってしまった自分とそれを本当に目指していたのだろうかという大学時代。大人になってしまったんだな、と最後のセリフがそれ。かつての自分から失ってしまい変わったものは大きい。それを東野は書きたかった。ごちゃごちゃもしたが、改めて読ませる意欲には敬服する。
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No.19:
(4pt)

勉強になりました

この「片想い」は1999年~2000年に連載されたものだそうです。世間でまったく注目されてない時期、すでに本作品でここまで描かれていたのである、と解説にありましたが、そのことに私もびっくりしました。東野圭吾さんってすごいです。私は性同一性障害についてはテレビで知っていましたが、ジェンダーや半陰陽についてはまったく無知でしたので、この本を読んだことでそれらのことについて知ることができ、勉強になりました。でも、自分には想像できない世界だったので主人公や美月たちには感情移入できませんでした。性のことについてはよく描かれていましたが、肝心の殺人事件のミステリーについてはこの先どうなるんだろう?というドキドキ感はありませんでした・・・なのでなかなか読むのに時間がかかりました。タイトルの「片想い」、シンプルですがとても深い意味があったんですね。まだの方は読んでみることをおすすめします。
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No.18:
(4pt)

素晴らしいのだが、何か釈然としないというか・・・

アメフト部の同窓会の帰り、久々に出会った女子マネージャー・日浦美月は自分が実は男であること、そして、自分は人を殺してしまった、ということを告白する。主人公・西脇は、美月の親友であった妻と共に、美月をかくまうことに・・・。序盤は美月の苦しみ、そして、それを取り巻く西脇をはじめとしたアメフト部の面々の思いによって話が進展するのが、中盤、美月の失踪から話が急展開。性同一障害をめぐる壮大な計画へと話が発展する。正直なところ、序盤と中盤以降では話の目的がすりかわってしまったと言うか、そんな感じがしてしまった。序盤の美月をめぐってのアメフト部の面々の回想やら何やらと比べると、後半の話はちょっと飛躍し過ぎてしまっているような・・・。勿論、そうは言っても伏線やら何やらに矛盾はないし、ストーリー全体に流れる喪失感のような雰囲気も悪くない。これだけ手を広げながら、完璧にまとめあげられていることも素晴らしいのだが・・・。何か釈然としない部分を感じてしまったのも事実。
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No.17:
(4pt)

う~ん・・・

物語の設定はかなり良かったと思うのだけど、自分には理解できない世界の話だったのでいまいちピンとこなかった部分もある。この小説のタイトルだけではまるで想像もできないストーリーになっているけれども、物語の世界にすんなり入っていけるし、そういう解釈か・・と最後は思ってしまうのである。東野作品ファンの自分としては、同じ長編作品でも白夜行や幻夜などのような重厚な内容とはまた違ってわりと楽しめました。ただ結局最後まで主人公達には感情移入はできませんでしたが・・。
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No.16:
(5pt)

深い想い

人を「想う」って、どんなことなんだろう。毎回東野氏の作品を読む度にそういう考えが頭をかすめるのだけれど。サスペンスとしても素晴らしいけれど事件の底に流れるものが深くて今回はあやうく溺れるところでした。それくらい、この作品深いです。 ジェンダーの問題を扱っているからとかではなく人間の心って? 人間て?そんな一冊でした。
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No.15:
(5pt)

もっとも好きな作家

東野圭吾、最近映画化されたりと注目されるようになりましたね…。 彼は話を構成していくのがうまい。積み木のようにずれながらも話を重ねていって、とても魅力的。そして的確で読みやすい。 性同一障害とも言えないのか、男になりたい美月と彼女を支える人間。そして殺人。 どう展開していくのか気になりました。 タイトルの「片想い」、はじめは単純に男女のことかと思いましたが、もっと複雑な意味なのでしょう。読み終わったあと、この3文字がもっと別な意味に見えてきます。
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No.14:
(4pt)

得意の「失恋」もの

最初読み終わった直後は違和感が残った。そんなに「うまくいく」ものだろうか。ほころびがありはしないか。数日後、思い返してみて、ほころびがない事に気がついた。うむ、凄い。そうだとすると、一つ一つのエピソードが切なく迫ってくる。私は思うのだが、東野圭吾は「失恋」物が非常に上手い、というよりたいていの物語は失恋物なのではないか。失恋ではなかったら、片思いである。「秘密」にしても壮大なる失恋の物語であるし、「白夜行」にしてもある男の片思いの物語だとも読める。常連の加賀刑事にしても、私は長い長い片思いの最中だと推察している。著者の写真を見る限りはあんなにいい男なのに、分からないものです。
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No.13:
(4pt)

心に残りすぎ

結構分厚かったが、一気に読み終えてしまった。東野さんの作品は、ただ謎を解き話を進めていくだけでなく、何か考えさせるようなものがある。今回は性同一性障害というもの。しかも、男として、女として、そういう枠だけでは収まらなくなってくる、本人たちにもよく分からない「複雑な気持ちの部分」がよく描かれていた。東野さんの本を読んだ後は、いつも東野ワールドから抜け出せず、眠れなくなってしまう。もう東野さんの作品を読むのが怖い気もする。
片想いAmazon書評・レビュー:片想いより
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No.12:
(3pt)

ジェンダー

ジェンダーの問題を扱った作品で、同時にミステリーでもあります。東野さんらしく的確、ストレートな表現で読みやすい作品ではあるのですが、どうも扱っているテーマのせいで楽しめませんでした。ジェンダーをミステリーに絡めるというアイデアは面白いのですが、どうもややこしい・・誰が男で誰が女で本当は男で・・・なんてやっていると頭がショートしてきます。ミステリーにしては謎が少なく、この先どうなるの?という展開はあまりありません。ちょっとラストの方も消化不良なので星は3つです。
片想い (文春文庫)Amazon書評・レビュー:片想い (文春文庫)より
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No.11:
(5pt)

もはやなつかしい

よく調べているし、小説としても文句なしに面白い。メビウスの輪のたとえも秀逸。全体のテーマとしては、タイトルどおり、性同一性障害にとどまらず、自分とは違う他者に気持ちの伝わらないせつなさと、伝わる喜び、みたいな感じかな。最後の解説のところには、「この小説は未来を予見したかのような」みたいなことが書いてあったが、私の感想はちょっと違った。トランス界のアングラ感、全体に流れるトランスジェンダリズム思想、戸籍への絶望感みたいなのは、この小説の書かれた、1998,9年頃の時代状況を見事に反映している。数年前のことに過ぎないが、遠い昔になった、あの頃、という感じ。未来というより、なんだか懐かしかった。今の時代背景だと、この小説はちょっと書くのが難しかったかも。
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No.10:
(5pt)

社会派ミステリー

主人公はかつての仲間たちとの集まりの後に、ある顔なじみの一人の「女性」に出会う。そしてその「女性」から、3つの告白を受ける。ここから物語は進展していきます。始めは単純な直線を歩いていると思っていたけど、いつのまにか曲がらされ迷わされていました。物語は徐々に複雑化していきます。やっぱり東野圭吾氏らしい、いい意味でも悪い意味でもそう思わされます。男と女とはいかなる人間なのか、どういうちがいがあるのか、現代人の性意識の問題点が露呈されています。そういう点でも、考えさせられずにはいられない作品でした。社会派ミステリーの本書「片想い」、十分に買うに値すると思います。
片想い (文春文庫)Amazon書評・レビュー:片想い (文春文庫)より
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No.9:
(4pt)

奥深い片想い

久しぶりに会った友達がまるで別人のように変身してしまっている。そして、思わぬ3つの告白を聞く主人公はその全てが想像を超える事態のため驚きを隠せない。”片想い”誰から誰への想いなのか。そんなシンプルな想いではない。人の存在、気持ちについて考えさせられる作品でした。ぜひ読んでみてください。
片想い (文春文庫)Amazon書評・レビュー:片想い (文春文庫)より
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