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片想い
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片想いの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全148件 81~100 5/8ページ
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私は性同一性障害ではないと思うが、自分自身の男性性、女性性について 考えてしまうことがあり、それを改めて意識させられた読書体験だった。 世の中に受け入れられるためには本来の自分の性別である女性らしさを 強調しなければと思っていたけれど、本書を読み進めるにつれて、 薄々感じていた違和感、他人には隠していた自分の男性性のようなものを どう扱うのか、受容するのかを考えることになった。読んで良かったと思う。 謎解きの仕掛け、構成については、ややエンターティメント寄りに走り過ぎたのか リアリティのなさや「読ませる側」の視点を感じてしまったのが興醒めだったが このテーマをまとめてがつんと仕上げてしまった力技、流石と思う。 | ||||
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本書のタイトルの「片想い」であるが,多くの人は青春期の男女間の淡い恋愛を連想してしまうであろう.一方,本書の著者が東野圭吾ということで,そのような普通の片想いであるはずがなく,もっと深い意味が込められているはずだと思う読者も多いであろう.読み進めるうちに,後者であることがわかった.恋愛感情に関わらず,自分の思いが相手に伝わらない.それが片想いであるとは,さすがと感心させられた. 本書は性同一性障害という言葉が,世の中にあまり浸透していない時代に,出版されている.そのため,そのような障害があるということを世に広めるために一役を担ったと思われる.現在でもかなりの偏見や差別があると思われるが,そのような障害を持つ人や周囲にいる人達に,生きる勇気を与えてくれる一冊ではなかろうか.差別や偏見のない社会が一日も早く訪れることを祈りたい. | ||||
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ここで東野氏が題材にしたのが、「男女の性別の境界線」であり、この本を読む前の私も「性同一性障害」という言葉は聞いたことはありましたが、この中に出てくる人々の中には、「男」「女」「男の心を持つ女」「女の心を持つ男」というように、明確に言葉にできない方々も出てきて、東野氏がこの小説を書くにあたり、かなり調べた様子がうかがえますし、私自身、勉強になったのは確かです。 そして、588ページめあたりから始まるラストの場面で、キーになる「とある人物」の、別の人物への「恋愛感情」が語られる場面〜最後の「手紙」が出てくる場面に結び付いた時、複雑だけどそんな「男女のつながり」(まぁ、正確には「男女」と言いきらない方がいいのかもしれませんが…)もあるのだと深く考えさせられました。 また、主人公:哲朗の「妻には家にいてほしい」という考え方や、妻:理沙子の「仕事にやりがいを感じている女性」等など、「性同一性障害」の枠を超えて、「性別」であらゆることを区分けしようとする無意味さを、この小説全体から感じることができます。特に、哲朗と理沙子の、子づくりをめぐる争いは、あまりに感情むき出しですが、極めて現実的でもあり、心にズキンと来ます。 その一方で、私たち人間は、心がどうであれ、生物学的に持つ「性別」から、どうしても逃れられない側面もあることも、ここでは描かれています(どの部分かは、ここで書くとネタばれになるのでやめておきます)。 しかし星が低めなのは、まず、主人公:哲朗の女性観や、「脅し」ともとれる聞きこみ方が、私個人的にはどうしても好きになれなかったことが挙げられます。 また、確かに「性同一性障害」や、「性別を明確に言葉にできない方々」は、少数派であり、現実として差別の問題はあり、誰もが「強く差別と戦える」わけではありませんが、「自分が望むように生きたいのであえて罪を犯す」という描き方はしてほしくなかったです。そんな人々に対し「ひっそりと生きようとしているんだからそっとしておいてやれ」と言われても、共感はできませんでした。 | ||||
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実際に著者がそうしたのかは知らないが、緻密な関係図に基づいて厳密に設計された小説、という感じが、ぎこちなさとして特に前半ににじみ出ているような気がする。 性同一性障害についても資料を駆使して描いたという感じで共感できない、というか著者自身の思いではないものが、最大多数(あるいはメディア)の共感を得られるだろうという計算の結果として描かれているように感じられた。 一体、著者はこの小説で何を言いたかったのだろう? 大上段に振りかざしたものの、結局のところ女の姿をしている人間には女であって欲しかっただけなのではないのか? エンターテインメントとして最大公約数を外せないのは分かるが、計算をしすぎた結果、ただ読み捨てられるだけの作品となってしまったように思える。 | ||||
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深い・・・ 『片想い』に込められた意味は、題名を見ただけでは絶対分からないと思います。それにミステリーとしても面白い、東野圭吾さんってほんとすごいですね。 genderについて考えさせられました。 | ||||
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作者は学生時代の友情の行方を書きたかったのだろう。それをあぶり出すために、時間経過(各々が社会に出て家庭を持つ)と性の問題を扱ったのだと思う。こういう話の組み立て方は上手い。 ただ、性同一性障害の記述は頭でっかちな印象があり、ミステリーとして提示される謎は魅力が薄い。 もちろん、そういった問題に挑戦しながら人間の暖かい面を書こうというスタイルには好感が持てるが、今まで読んだ東野作品に比べると、ドラマ的にもミステリー的にもコクがないような気がした。 | ||||
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東野氏の作品としては面白さは佳作ですが、社会的な問題を取り上げた作品としては傑作の一つだと思います。 内容としては少し単調な所もありますが、ジェンダー問題を深く考えるきっかけとなる良い作品です。その分、エンターテイメントの要素が低く、社会性の高い作品と言えるかもしれません。 相変わらず人物の心理描写はうまく、共感する場面や考えさせられる一言が何箇所もありました。 ただ、東野氏の作品が初めての人にはおすすめできません。 「流星の絆」や「容疑者Xの献身」などが入りやすいかもしれません。 | ||||
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私の場合、「秘密」から東野作品にのめり込んだのですが、この作品のテーマである「性同一性障害」が、自分にとってはまったく身近なものではなく、そういった意味では、妻子ある私にとって「秘密」と比較して感情移入は難しかったですが、最後までミステリー要素満載で、一気に読み通すことができました。決して代表作とはいえないでしょうが、読んで損はそない作品かと思います。 | ||||
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性同一障害が今ほど取りあげられていない頃に書かれたそうですが、不自然な記述はなく (ちなみに一般的な、自閉症を取り扱ったものには間違っていたことが書かれていることが多いのが現状です) 人間の男女の性についての描写、メビウスの輪、グラデーションなど秀逸。 主人公の妻の描写に、作者がどこかで抱いていると思われる、「女は感情的な生き物だ」というステレオタイプな考えが伺えるのは、皮肉というべきか。 夫婦喧嘩のときはイライラしました。 | ||||
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手紙や秘密に比べると、内容も薄くつまらない。 もっといい本に時間を費やしたほうがいいのでは? | ||||
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性同一性障害という最近話題になっているテーマをとりあげつつ、それにサスペンスがうまく絡めてあっておもしろかった。事件の進展についても、犯人側から確信に迫ろうとする哲郎と、新聞記者の立場から真実を追究する早田の駆け引きが見事で読み応えがあった。 | ||||
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この作品は、性同一性障害の人たちの苦悩がうまく描かれている。戸籍を入れ替えて別人として生きていく決心は相当なものだと思った。 学生時代の仲間の絆の深さもこの作品では感じられた。 | ||||
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うーーん…… 片想いって深いす。うなりましたーー。 | ||||
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自らの男女の性別に違和感を持つ人達に絡む物語。社会的テーマと推理小説的な要素を上手く合体させ、大学時代のサークルをベースに青春小説風にも仕上げたとどなたもが評価される作品です。 入れ替りという点では『秘密』とかぶりますし、その結果自分の過去を捨てて再スタートせざるを得ないという点では『白夜行』シリーズ(?)にも通じるものがあります(この3作しか他には読んでいませんが)。ともすると重くなりそうなテーマを上記の通り過度に深刻にならず飽く迄も軽いタッチで仕上げており、作者は引き出しが豊富で器用な「流行作家」なのだと思います。ずっしりとした読後感を求めるのではなく、ジャンルをとやかく気にすることもなく気楽に楽しみたいものです。 | ||||
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僕にとってはいつも頭の体操になる。 彼の小説の主人公は、いつも何気ない現実の中で、 突然、普段みすごしてた社会の「ひだ」に直面する。 いつも裏側にあったシワみたいな、モノかなあ…。 てっきり三面記事や他人ゴトと思ってたそのシワが、 まさか自分の表の人生とつながるとは…。 読書を通じ、その主人公のレア経験を追体験すると、 たいてい僕は固定観念を覆される。これが気持ちイイ! 毎度ち密なエピソードだ。夫婦ゲンカがリアルで没入できた。 食器棚のティーカップかあ…共働きって大変だね。 毎度トリビアねたが楽しい。女子スポーツの検査など 時事ネタのおかげで、より具体的に考える事ができた。 グラデーションという表現が印象に残った。 僕のグラデーションは、どの当りかなあ…と。 PS●ジェンダーの生の声が聴きたければ→ちくま『よのなかのルール』338Pへ ただ社会や科学が進むにつれ、生じる乖離が恐くなるね。 人間としての可能性と動物としての本能とは、相反するものなのか…。 僕は所与の条件で精一杯ですね。 | ||||
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とても面白かった。読んでいて他の東野作品の要素がたくさん使われている印象が強かった。 解説にも書いてあった、「妻と娘」が「男と女」に変わっているという点で「秘密」、途中行方不明になった美月を探していたところは「時生」、「性同一性障害」という社会問題を題材にしている点で「天空の蜂」。最初に犯行を告白している点で「レイクサイド」、壮大な計画が動いていた点では「宿命」「変身」「分身」に似ていた。裏面に書いてある、「十年という歳月はかつての仲間を、そして自分を変えてしまったのだろうか」という点では、作者は違うが、重松清の「トワイライト」を連想させる。そして、少し無理矢理かもしれないが、男と女の心の間で揺れ動く美月を見ていると、恩田陸の「夜のピクニック」を思わせる。 「性同一障害」について深く考えさせられたので、多くの人に読んでほしい。「3年B組金八先生」第6シリーズを見て、「性同一障害」に関心を持った人なら共感してもらえる作品だと思うので、そういう人にはぜひ読んでもらいたい。 | ||||
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これは私の中では東野作品で一、二を争う小説でした。 面白かったという意味でです。 すごく長編で、これだけのものをよく書けたなというのもあるし、よく調べてあるし、性同一性障害について読者に考えさせる力もあるし、ミステリーとしても最後まで息が抜けない感じで、文句のつけどころがなかったです。 | ||||
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性同一性障害というテーマ自体は面白かったけれども、なんとなく話自体には引き込まれませんでした。いつもより話の展開が単調だったような気がします。ただ、男と女という線引きだけにとどまらず、より大きな目線で書かかれており、東野作品らしさも感じることもできます。 | ||||
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素晴らしい本だと思う。 男と女、陽と陰、善と悪。 一見、全く違うものであり対比しているものも、実は表裏一体、 それは「メビウスの輪のごとく」である。 東野圭吾で一番好きなのはこれです。 迷っている方はぜひよんでほしい!! この本で人生ちょっと変わったな〜 | ||||
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前半はアメフト部のエピソードなどが安っぽいし 物語自体もイマイチで東野さんらしくないなあ、 と思っていたのですが、 中盤から一気に引き込まれます。 アメフトのエピソードにしても最終的に上手く絡んできますし、 社会的メッセージも素晴らしいし、流石は東野さんです。 本当に東野さんの作品には無駄な部分がありません。 | ||||
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