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SPEEDBOY!
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SPEEDBOY!の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.81pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全16件 1~16 1/1ページ
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背中に鬣が生えた少年 成雄(なるお)が主役の短編集。短編それぞれは関連性がなく、登場人物が同じであってもシチュエーションが違うという、パラレルワールドのような変わった構成になっている。 成雄は、音速を超えて走ることができるわけだが、疾走感の極みに達した表現は秀逸。(走りにおいては)人を超えた存在のみが体感できる世界。その中で、ライバルとの音速競走あり、バトルありと盛り上げてくれる。ファンタジーが入り混じったマイジョーらしい作品集だ(そもそも現実感は甚だしく乏しいのだが)。 ちなみに、長編『山ん中の獅見朋成雄』の主人公 成雄も同じ背中に鬣がある設定だが、特につながりはないんだね。 | ||||
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とても疾走感がある小説です。 走り続け、走り抜けていく爽快感が非常に心地よい。 夏の暑い日におすすめの一冊です。 | ||||
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すげえ。 この異常事態に対する現実感の高さがいいよね。 これが小説であり、これが空想科学であり、これが文学であると思う。 最後に登場する犬について、深く解釈することができるだろうが、 それはネタバレになるだろうから、書かない。 この本を読まないのは人生の損失だ。 | ||||
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舞城王太郎の独特な世界観で構築された、走りまくる小説。走る速さが、その擬音語が、作者独特の言い回しで表されているが、その音がちゃんと頭の中で聞こえるから不思議なものである。でも、これまでの舞城節があまり発揮されていない気がした。なんというか、話の中のキャラクターは疾走しているのに、文章自体に疾走感がないのである。「煙か土か食い物」や「阿修羅ガール」と比べると文章の疾走感はイマイチだった。 あるとき成雄は、自分の走る速さの限界は周りの意識や、自分自身の意識が決めている、と気づく。百メートル1秒を切り、音速に達し、ついには海の上を疾走する。謎の光の玉を追いかけ、走る成雄の行く先にはいったい何があるのだろうか、といった内容から始まる本作は、舞城作品らしく、いつものよーに読者をおいていき、伏線も構成もなにもない。今回は逆にそれがあだとなった。 数多くの謎が放置されすぎで、さらに構成がなく、久々の舞城作品だったおいらは、「最後まで読めば、すべての話がつながるんだろうなぁ、、」と思ってしまったのが運のつき。なにもわからないまま終わってしまい、恩田陸の「Q&A」以来、読んだ後に「えっ?」と一人部屋で声を出してしまい、「あ、独り言いっちゃったよ」と一人暮らし独特の寂しさを味わってしまった(ちなみに後の言葉も実際に声に出ている、という寂しさもある)。短編集との見方もできるけど、それはそれでひとつひとつの話は完結してほしい。 | ||||
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舞城王太郎の独特な世界観で構築された、走りまくる小説。走る速さが、その擬音語が、作者独特の言い回しで表されているが、その音がちゃんと頭の中で聞こえるから不思議なものである。でも、これまでの舞城節があまり発揮されていない気がした。なんというか、話の中のキャラクターは疾走しているのに、文章自体に疾走感がないのである。「煙か土か食い物」や「阿修羅ガール」と比べると文章の疾走感はイマイチだった。 あるとき成雄は、自分の走る速さの限界は周りの意識や、自分自身の意識が決めている、と気づく。百メートル1秒を切り、音速に達し、ついには海の上を疾走する。謎の光の玉を追いかけ、走る成雄の行く先にはいったい何があるのだろうか、といった内容から始まる本作は、舞城作品らしく、いつものよーに読者をおいていき、伏線も構成もなにもない。今回は逆にそれがあだとなった。 数多くの謎が放置されすぎで、さらに構成がなく、久々の舞城作品だったおいらは、「最後まで読めば、すべての話がつながるんだろうなぁ、、」と思ってしまったのが運のつき。なにもわからないまま終わってしまい、恩田陸の「Q&A」以来、読んだ後に「えっ?」と一人部屋で声を出してしまい、「あ、独り言いっちゃったよ」と一人暮らし独特の寂しさを味わってしまった(ちなみに後の言葉も実際に声に出ている、という寂しさもある)。短編集との見方もできるけど、それはそれでひとつひとつの話は完結してほしい。 | ||||
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初舞城。かなり戸惑った。けどなんだろう、この文の力。やられたの一言に尽かせてくれない大きな何かを読んだ僕の中に置いていって、それをどうしようか今迷っているところ。 あんな大胆な文や擬音、ストーリーにうまく隠されていてなおかつ、確実に読者に届いてくる強いメッセージに色々感動せざるを得なくて。もうどうしたらいいのかと。とりあえず舞城さんの他の作品を読もうと思います。 10代のうちに出会えて良かった、本当に良かった。 | ||||
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賛否両論あるようですが、これは、すごい作品ではないかなと思います。 理由1)設定がおもしろい とにかく早く走れる主人公は、「戦闘機より」早く、海上も走れるようになります。男の子なら確実にわくわくしてしまう?設定です。 理由2)ストーリーがおもしろい パラレルワールドをジャンプするお話は、一話ごとにぶった切られているようでいて、確実に、つながっていて、そのつながり方がわかりにくいけれども、通読後に激しく目が覚めるような感覚があります。それは、目に見えない世界をきれいにする挑戦を目の当たりにしたような感覚です。 理由3)言葉がおもしろい 選んでいる言葉に著者なりの必然性が感じられますし、表現のチャレンジにも成功していると思います。音楽が好きな人ならきっと気に入るリズムがあります。 お勧めできます! | ||||
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自分はこの作品が初舞城 王太郎だったのですが、はっきり言って、全く面白くありませんでした。 一言で言うならあまりにも意味不明です。 最初は割りと読み易く、それほど難解でもなかったのですが、次話に進行するにつれ、謎が深まり、結局放置のまま終了です。自分は読み終わった後、「んん!?」と限界まで首を傾げてしまいました。 自分のように精神世界の話が苦手は方は購入を控えた方がよろしいかと・・・。 著者の『文圧がある』という定評に期待していたのですが、擬音が凶悪なだけではないでしょうか。 奇抜な設定を評価して☆二つ。 | ||||
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コミックから絵を抜いた様な小説というふうにも読めるし 哲学書の様な味もある 音速を超えてもガチョーンと立ちはだかる心のジレンマ 答えの存在しない問いというものはこの世に存在して その解析の序の口を懇切丁寧に判り易くをモットーに しているのかどうかは知らないの | ||||
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久々に読んだ舞城王太郎作品です。しかも大傑作だと思いました。個人的に。読めばとりあえず感動できるんだから読んだらいいんです。おもしろいんですから。 難点なのは高いことです。あとレジに持っていくのが恥ずかしいことです。普通のノベルスサイズならあと300円は安くなったことでしょう。講談社ボックスというよくわからないレーベルで出すのはやめてほしいと思います。 編集者の太田さんの功績は評価しています。舞城王太郎や佐藤友哉を世の中に送り出したのはよかったですから。ファウストだっていいですよ。本ごとにフォントを変えるものいいですよ。ただ、無駄に箱にいれてだして値段をつりあげるのはやめてください。どうしてもやりたいのなら、普通版と箱版でだしてください……。お願い……。ついてこれないやつはついてこれなくていい!という思想の方でしょうが、べつに無理して読者を蹴り落とすことはないでしょう……。 | ||||
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前半、音速化する主人公の成雄に乗せられ貪るように読んだんですが、途中インターバルを入れて読んだら突然場面設定が変わって、小生の読解力問題ありかそもそも舞城上級者向けなのかプロットがこんがらがってしまいました。しかし主人公が人やイルカを殺しても便宜的に謝っているだけじゃないかと指摘される場面があり、自分も空謝りして心から本心から謝っていなかったのではと考えさせられました。その主人公が本当に心配して友達に声をかける場面があります。誰でも口にする一言ですがそこまで持っていくプロセスが巧妙なのです(土か煙か食い物でもラストでざくっとくる一言がありました)。 何気ない咄嗟の一言にその人の感情や熱い思い、そして愛情が凝縮されるものです。きれいごとだけでは済まされないからこそ突き刺さる舞城特有のカタルシス。小生にはこの作品本質まで理解できなかったのでよい作品かダメなのか判断できませんが舞城節を味わってみてはいかがでしょうか? | ||||
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「山ん中の獅見朋成男」の続編??と思いきや、共通しているのは背中にたて髪をもった最速のスプリンターという点のみ。ナルオはナルオでもあくまでパラレルワールドのようですね。山ん中〜が擬音爆発で舞城的エロチシズム溢れる快作だっただけに、なんか物足りない感がある気が…ストーリーもプロットもメチャクチャなのはいつも通り。だけどいつもより中途半端に感じられる。「ピコーン!」や「九十九十九」などの破天荒さ、奈津川家サーガでのじょ〜舌な舞城節は何処へ??多少イマイチな作品が出ようとも、新刊が出る度つい買ってしまう舞城ファンは多い筈。それは彼の内に秘める凄い力を、持て余したる才能がどう昇華されていくのか期待しているからだと思うのだけど…このままだと飽きられるって!ガンバレ王太郎!作家業以外に精だす前に書け!奈津川家サーガ早く完結させろーー!と叫びたくなる私です。 | ||||
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舞城王太郎の作品はどれも好きで、ひさしぶりの新作であるSPEEDBOY!も楽しみにしていた。いかにも舞城らしい筆致でやっぱ舞城はこうじゃないとなと感じはしたけれど、どうも物足りない。 相変わらず飛んだ設定で舞城らしさを味わわせてくれるのだけど、これを伝えたいんだというメッセージが素直に伝わってこない。各章のつながりもどうもちぐはぐとした印象を与え、リズムに乗り切れない。 ただこれは読者側の読解力の問題もあるだろうから、一概に作品の質が悪いというわけではない。個人的には今までの作品よりも唸らせる要素が少なかったように感じたというだけのことかもしれない。その見極めは実際に読んでみるしかないと思う。 最後にもうひとつだけ難点をあげるとすると、作品にはまったく関係ないけれど、この分量で1260円は高すぎると思う。表紙デザインや「講談社BOX」シリーズの他ラインナップをみると購買層は10代が中心だと思うのだけれど、価格設定はそれを考慮しているとは思えないものになっている。もう少し安くできないものだろうか・・・。 | ||||
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文学雑誌掲載時に一気読みしました。 もうけっこう前に読んだので作品のディテールなどはあまり覚えていないのですが、それでもこの作品はわたしの心にたしかに残っていますね。 いかにも舞城らしい、舞城にしか書くことはできないであろう傑作だったと思います。 最近の舞城はこんなのばかりな気がしますね。 メタというのでしょうか? 以前にも増して支離滅裂なストーリー、訳のわからない登場人物の言動、しかし何故か読者の心に訴えかけるものはちゃんとあるという。 九十九十九以来、舞城はこの作風にハマっているような気がしています。 | ||||
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著者特有の畳み掛けるような言葉と数々の擬音. よくわからない展開も,引きつけられ離れられません. お話には,信じられない人間たちが登場するのですが, 7本の短編それぞれにおいて,敵だったり味方だったりと, 役回りが変わってくるのがおもしろくも不思議な感じです. また,作中に出てくるいろいろな物体や,状態など, それらに,はっきりとした説明やこたえはないのですが, 『愛しい人』であったり『心の中のなにか』であったりと, イメージを膨らませ,考えることを与えられているようです. 著者のほかの作品に比べて,素直で読みやすいほうですので, 落ち着いて,じっくりと読んでみることをおすすめします. | ||||
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本書には七つの物語がおさめられている。それぞれ登場人物が重なりあっているという共通項はあるが、物語としては独立したものになっている。本の体裁をみて、なんか軽そうだなと最初は思ったのだが実際読んでみると、これが結構いいのである。 さて、ではどこがどういいんだろう?と考えてみれば、それがうまく表現できない。相変わらず、物語 は破天荒で世界は微妙にズレている。音速を超えるスプリンターなんてどうよ?空からどんどん降って くる石の台ってどうよ?人を喰う白い玉ってどうよ?しかし、それらとんでもない事柄が微妙にリンクして増幅しているかのようなこの世界が心地よい。それに相変わらず舞城王太郎は強いメッセージを放ち続けている。自分を信じること、自分がやれると信じること。他人に惑わされず、自分の力を信じて物事を成し遂げること。うすっぺらい本なのに、結構心に残ってしまう。この感覚は「世界は密室でできている」を読んだときの感覚に似ているかもしれない。やっぱり舞城王太郎はいいよなぁ。 | ||||
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