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失恋探偵ももせ3



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【この小説が収録されている参考書籍】
失恋探偵ももせ (3) (電撃文庫)

失恋探偵ももせ3の評価: 4.25/5点 レビュー 4件。 -ランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.25pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全4件 1~4 1/1ページ
No.4:
(5pt)

守りたいと思っていた

高校のミステリー研究部の部活動として、「失恋探偵」をしている1年生の百瀬とその助手をしている2年生の九十九。
 3巻目最終巻です。
「自分を振った彼がいままで何人の女の子と付き合ってきたか知りたい」2年生の女子生徒
「鍵のかかった小学校の教室に現れラブレターを置いていった幽霊、そして教室に現れた血だまりの事実を知りたい」小学生の3人の女児
「自分の失恋のすべてを」知りたい百瀬
の3つのケースが掲載されています。
 先のケース初恋、小学生の恋が伏線となって、百瀬と九十九のちょっと複雑になってしまったお互いの恋の全容が最終話で解き明かされます。
 百瀬の家庭の複雑な事情や、外から見えなかった彼女の思考の秘密が語られる最終話が特に読みごたえがあり面白かったです。
失恋探偵ももせ (3) (電撃文庫)Amazon書評・レビュー:失恋探偵ももせ (3) (電撃文庫)より
4048661213
No.3:
(5pt)

青春と恋の重みを味わえる小説

この『失恋探偵ももせ』が今回で最終巻らしいですが、本当に残念です。もっと読んでいたい小説に出会えたので次のこの作者様の新作は買わせてもらおうと思います。
さて、今回の内容を読んで私が思ったことは『恋は周りを見れなくなる』です。
九十九と百瀬がある問題を抱えるのですが、九十九はともかく百瀬までも物事をしっかり考えれなくなったり、親友と喧嘩したりしてしまいます。その事を読んで感じたのが『恋は周りを見れなくなる』なぁ…と思いました。
是非ともこの小説は恋愛小説に興味を持ってる人に読んでもらいたいです!
最終巻お疲れ様でした!次の新作を楽しみにまっています!
失恋探偵ももせ (3) (電撃文庫)Amazon書評・レビュー:失恋探偵ももせ (3) (電撃文庫)より
4048661213
No.2:
(2pt)

テーマの新しさやチャレンジ精神は買うけど展開に粗が目立ち過ぎる

「失恋」に納得がいかない依頼者の求めに応じて、その「失恋」の背景を探る失恋探偵たちの物語・完結編

前巻でお互いの想いを確認して遂に付き合いを始める事にした九十九と百瀬。百瀬が入学してきたその日から
もうすぐ一年が経とうかという二月、相変わらず様々な事情を抱えたクライアントたちの依頼に応じていた
二人だったが、初恋を巡る依頼を解決した事で九十九の初恋の相手を知るに至った百瀬は言い知れぬ不安に陥る
「先輩が心の中で想っている相手は本当に私自身なんだろうか?」。そんな不安は日に日に膨らんでいき…

「失恋」という中々難しいテーマを取り扱う、新人らしいチャレンジ精神に満ち溢れたシリーズも取りあえず完結
毎回、危機に陥り失恋探偵の看板を下ろそうかという危機に陥る九十九と百瀬の関係が今回最大の危機に陥るわけ
ですが、展開が急というか「これ出来過ぎという奴じゃないか?」という強引さが目立つ点は相変わらずです

第一巻から感じた事なのだけど、連作短編仕立てにするのは展開にダラけた部分を感じさせないようにするには
悪くない方法ではあるのだけど短いページで依頼を解決するために問題解決の手法や情報の収集にあたる部分で
ご都合主義が目立ち過ぎる。九十九と百瀬がどうやって情報収集をしたのかという説明描写の不足も感じるし
あまりにも都合の良い人物のタイミングが良過ぎる登場には「もしかして舞台袖で待機されてたんですか?」と
嫌味の一つも言いたくなる

また、今回九十九の初恋の相手が自分の姉である事を知った百瀬が疑心暗鬼に陥ってしまうのだが、そのすれ違いに
至るまでの会話の流れが「もしかして台本通りの台詞のやり取りを練習してませんか?」というぐらいに無理やり感が
感じられる「すれ違い劇」になっており、その後の急展開が陳腐というかお芝居臭くなっていた

失恋探偵というミステリ調の物語と主人公二人の恋物語を両立させようという意欲は分かるし、サクサクと話を
進めようという「読みやすさ」を意識するのも悪い事では無いのだけど展開がここまでご都合主義っぽくなると
読んでいる側としては「なんだかなあ」と鼻白む

結局一巻から感じていた問題点は完結編に至るまでほとんど改善されなかった訳で、この辺りは次のシリーズを待つしかない
チャレンジ精神や目新しいテーマに挑もうとする姿勢は悪くない新人作家さんだっただけに精進を期待したい
失恋探偵ももせ (3) (電撃文庫)Amazon書評・レビュー:失恋探偵ももせ (3) (電撃文庫)より
4048661213
No.1:
(5pt)

姉より優れた妹など……(The Ditective who loved me)

『初恋(strawberry feels forever)』
電撃文庫MAGAZINE(Vol.34)で先行公開された二月下旬のおはなし。
チャラ男っぽい風貌をした同学年の代沢圭から強いアプローチを受け交際していたが、
『どうせ俺のこと忘れるでしょ』と言われ、一方的に別れを切り出された忍野千尋。
納得がいかない彼女が失恋探偵に代沢圭の過去の恋愛遍歴と相手の人となりの調査を
依頼してきたものの、代沢圭が高校一年の終わりに宇田路に引っ越してきた事情から
過去の調査がままならず、百瀬と九十九は調査に行き詰ってしまい……というのが
大まかなあらすじ。
かつての調査対象である奈菜緒悠と依頼人である時田幾郎が再登場し、
思わぬ協力者として百瀬と九十九に負けない活躍を見せてくれます。
ビートルズの楽曲(Strawberry Fields Forever)をもじったと思われる英題は、
おそらく『子どもたちが集まる場所』とイチゴをかけたものかと。
そして一見ストーリーとは関係無さそうな『初恋』というタイトルも、読み進めていくと
「ああ、そういうことか」と合点がいきます。
また、単行本化にあたり、加筆された(と言うより初出時には敢えて入れなかったのだろう)
ふたりの何気ない会話により、次章以降で大きな展開を迎えることとなります。

『恋の幽霊(ghost in classroom)』
電撃文庫MAGAZINE(Vol.33)の次号予告によれば、同誌(Vol.34)にこのおはなしが
掲載される予定だったようだが、実際に掲載されたのはなぜか前章『初恋(strawberry feels forever)』。
本文と次号予告を照らし合わせ、また、英題(仮題はlove letter from Hades;
『黄泉の国からのラブレター』の意)が変更されたことから、大幅なストーリーと
視点の変更がなされたことにより、掲載エピソードが差し替えられたことが推測されます。
ここにきて初めての、百瀬と九十九が卒業した小学校の女子児童と言う学外のクライアント(?)が
登場するおはなし。当然「小学生は最高だぜ」的なものではなく、密室状態の教室の机の上に
いつの間にか置かれていたラブレターの謎を解かんとするおはなし。
「事件」は無事解決するものの、百瀬と九十九が今まで築き上げてきたものが崩壊するというピンチを迎えます。

インターミッション
ここで初めて視点が百瀬に移り、あまりにも悲しい過去の出来事のプレイバックを通じ、
なぜ彼女が現在のような人格の形成がなされたのかが分かります。
個人的なことですが、かつてこの物語の舞台となった宇田路のモデルとなった街に住んでいた、
今は亡き従兄のことを思い出しました。もしかしたらこの小説が気に入ったのも、
彼が住んでいた街が舞台だったからと言うのも理由の一つだったのかも知れません。

『失恋探偵ももせ(Heart Break Detective MOMOSE)』
九十九は何を考え、一つの決断を下したのか。思わぬデッドラインをきっかけに、
百瀬はかつてのクライアント・矜持ヶ谷摩緒の協力の下、真実を知るため、自身にけじめをつけるため、
自らの恋について調査を始めるというおはなし。少々力技感はあるものの、
九十九との出会いを通じて変化し、そして過去から解放され、本来の自分を取り戻した百瀬の姿を描いた、
美しくまとまった最終話かと。

本作はこれが最終巻とのこと。是非とも、電撃文庫MAGAZINEや公式海賊本に掲載された
単行本未収録エピソードも、ISBNコードの入った本として形になればいいなぁと勝手に思っております。
もう一作書き下ろしがあれば、電撃文庫一冊分のボリュームになるでしょうから。
失恋探偵ももせ (3) (電撃文庫)Amazon書評・レビュー:失恋探偵ももせ (3) (電撃文庫)より
4048661213

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