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昭和侠盗伝 天切り松 闇がたり4
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昭和侠盗伝 天切り松 闇がたり4の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全34件 21~34 2/2ページ
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三部作で完結していたかに見えた「天切り松闇語り」シリーズの第四巻。 軍国主義に走り息苦しくなりつつある世間に、ひとつ待ったをかける「目細の安一家」。 待ちない待ちない野暮は言いっこなしだぜ。 野暮の塊・大日本帝国軍に正面切っての大仕掛け。 すこおし自己陶酔気味のところもあるが、正気じゃこんな仕掛けはできめぇよ。大目に見てくんな。 ただ「日輪の刺客」は異色作。鬼気迫る心理描写だ。三島由紀夫の「憂国」のような緊迫感に包まれている。 | ||||
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届くのが楽しみでワクワクしながら読みました。 場面は松が成長してからの話です。 1〜3の方が面白いです。 だって義賊が活躍できる時代が去った後の話ですから義賊の話を描いても面白いはずはありません。 義賊が活躍?する時代を描いたら時代にマッチしないのです。 秋葉原の通り魔事件で被害者の方が倒れているのに写メを撮る時代がこの慣れの果てです。 現代で目細の一家が活躍したら面白くても完全なフィクションになってしまいます。 フィクションの中に時代考証を盛り込むバランスが浅田ワールドなのではないでしょうか? | ||||
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いよいよ時代もくだった昭和に入ると、いろいろときな臭い話が出てくる。人が人情だけでは生きづらい雰囲気がはびこってくる。そんな中でも任侠心と心意気だけで生きる琴線に触れるお話ばかり。 とにかく言葉の端々に含蓄があって、重みがある。一つ一つ心にじーんとくる、珠玉の短編集。じっくり味わって読まなければ損である。 | ||||
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モボ・モガが闊歩する昭和初期の東京・銀座。 目細一家の親分もややお歳をめしました。 天切り松もそろそろ黄不動の兄貴の跡目を継いだ頃、日本は戦争を起こし中国大陸に進出していました。 国を挙げての泥棒行為を前にして本物の盗人は意気消沈。 そんな中で、目細一家は本物の狭義を貫く仕事を目論見ます。 松蔵の江戸言葉で語られる、昭和初期の東京の風俗。闇もあれば今の東京がなくしてしまった光もある。 特に面白いのは太平洋戦争後に日本はアメリカ被れになったように思っていましたが、昭和初期にすでにアメリカ風俗が世の中を覆っていたことです。 さらに、銀座松屋の賑わいですね。 当時の銀座の様子が伺えて読んでいるだけでその頃の銀座をブラブラ歩いている気分に浸ってきます。 この本で当初どうにも抵抗があったのは、松蔵翁が話し始めると警察署長をはじめ松の話を聞くために押すな押すなの賑わいになるという構成です。 そこに徐に「語って聞かせようか・・」と話が始まるのですが、どうも自画自賛しているように感じていました。 しかし、この江戸の話し言葉で古き時代の東京を紹介するには、天切り松に語らせる以外になかったかなぁと今では思っています。 そういったことが頭によぎったとしても、物語は抜群に面白いので気にするほどのことはないのですが、大ベストセラー作家の著者がなぜこの手法を用いたのか気にはなっています。 | ||||
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相変わらずイキな結末が、その語り口とともに見事です。 相沢三郎中佐を人間的に好ましく描いているのも、新しい視線で面白く読めました。また愛新覚羅溥傑と結婚した嵯峨浩のお茶目なところも、よくここまで物語にしたてたなと感心しました。 史実のピンポイントは押さえながらも、そこにフィクションを挿入して、一寸した涙、皮肉や意地を見せるいつものパターンにしっかりとはまった次第です。 でも戦争への足音はひたひたと聞こえてきます。この後、どんな物語が続くのか、心配しながら期待しています。 | ||||
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待ちに待った天切り松シリーズ第4巻。 警察署や留置所で警察相手に古き時代の高い気概を持った日本人の話を語るパターンの松蔵の姿は踏襲され、時代はいよいよ昭和に移る。 これまで同様、江戸っ子のテンポ良い語り口に一気に惹き込まれ気がついたら読み終わっていたといった感じであった。 天切り松シリーズは面白さに外しがないすばらしい作品である。 | ||||
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この『天切り松 闇がたり』シリーズも第4作に入り、語られる時代も昭和の御世へと移ってきました。 いつもながら、「天切り松」の外連味たっぷりな台詞回しがいいですね。威勢のよい啖呵が歌舞伎俳優の台詞回しのように伝わってきます。彼の作品は、地の文体も含めて、語り口調が滑らかですので、とても読み易いですし、テンポのある筆運びによって物語に引き込まれ、気分を高揚させてくれます。いつもながら見事なストーリーテラーですね。 拘置所や警察署内での闇語りは、恒例のパターンであり、予定調和の安心感をもたらしてくれます。この展開こそ、シリーズ化の醍醐味でしょう。読者に話の顛末を悟られない技は一級品です。 第1話の「昭和侠盗伝」は、いつもながら世間をあっと言わせる「盗人」集団の鮮やかな技を見せてくれました。「天切り松」の命名が軍神東郷元帥という展開へと最後にはつながります。戦前、東京駅前にあった爆弾3勇士の銅像の除幕式でのくだりは鮮やかですし、虚実を綯い交ぜる手法によって読者を昭和9年当時の東京へといざなってくれます。 フィクションでありながら、歴史に登場した人物や時代背景を鮮やかに描き出し、松蔵の口から、浅田次郎の思いが見え隠れするのも一興です。市井の人々の描き方も、さもありなん、と言う具合で、浅田次郎の筆力の高さを証明した一級のエンターテイメントになっています。 文庫化にあたり、巻末の解説は、日本演劇界の重鎮であり数々の演劇賞に輝いた俳優「すまけい」氏でした。「すまけい」氏は、朗読劇で天切り松を演じており、それもあってその読みこみの鋭さとファン心理はとても参考になりました。 | ||||
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時は昭和に移り、一家の状況も大きく変わっている。 黄不動に至っては・・・。 いきなり「昭和侠盗伝」からもってかれてしまう。 「天切り松読本」で筆者が今後についてを述べていたので、後は期待して待ち続けるしかない。 蒼穹の昴や新撰組のシリーズも圧倒的だが、「天切り松闇がたり」は他とは比べられない中毒性がある。一巻から通しで何度読み直してもゾクッとしてしまう。 是非改めて映像化して欲しい。そんな事を同じ中毒者の人達と飲みながら話し始めると楽しくてしょうがない。 | ||||
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全作まではあくまでも松造の視点からのみ物語が語られていましたが この作品では寅やおこんからの視点も入ってるというのが少し残念でした | ||||
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浅田次郎の作品が好きでこれまで40作品以上読んできました。この『天切り松 闇がたり』シリーズも第4作に入り、語られる時代も昭和の御世へと移ってきました。 いつもながら、「天切り松」の外連味たっぷりな台詞回しがいいですね。威勢のよい啖呵が歌舞伎俳優の台詞回しのように伝わってきます。彼の作品は、地の文体も含めて、語り口調が滑らかですので、とても読み易いですし、テンポのある筆運びによって物語に引き込まれ、気分を高揚させてくれます。いつもながら見事なストーリーテラーですね。 拘置所や警察署内での闇語りは、恒例のパターンであり、予定調和の安心感をもたらしてくれます。マンネリ気味という批評もありますが、この展開こそ、シリーズ化の醍醐味でしょう。読者に話の顛末を悟られない技は一級品です。 第1話の「昭和侠盗伝」は、いつもながら世間をあっと言わせる「盗人」集団の鮮やかな技を見せてくれました。「天切り松」の命名が軍神東郷元帥という展開へと最後にはつながります。戦前、東京駅前にあった爆弾3勇士の銅像の除幕式でのくだりは鮮やかですし、虚実を綯い交ぜる手法によって読者を昭和9年当時の東京へといざなってくれます。 市井の人々の描き方も、さもありなん、と言う具合で、浅田次郎の筆力の高さを証明した一級のエンターテイメントになっています。 | ||||
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時は流れ昭和10年代。安吉一家も年を取り、村田松蔵も青年になった。マンネリ感が漂っていたこのシリーズだが、登場人物の立場や言動に変化が見られる事で新鮮さを感じる。国が戦争への道を歩んでいく中で、一家の人間はどう生きたのか?情けが忘れられようとしている社会だからこそ、侠気が眩しく、そして哀しい。 歴史上の人物と関わるシーンは今作も健在であり、『昭和侠盗伝』では大物が登場する。天切り松誕生のエピソードが語られている事もあり、ファンなら抑えておきたい話。それ以外では『王妃のワルツ』がおすすめ。 | ||||
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天切り松シリーズの最新刊。全5夜(話)で語られ、昭和の暗い時代を天切り松と一味が切ります。いままでのシリーズを読んでから読むことをお勧めします。 相変わらずの「語り」で引き込まれます。続けてほしいシリーズ物の一つです。 | ||||
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天切り松の闇がたりの第一巻~第三巻までは、主人公の天切り松がこどものころの(見習い時代)の話が続いていましたが、第四巻では、兄貴分の黄不動の栄治から天切りの技を受け継いだ青年時代の話になっています。 この小説を読んでいると、天きり松の世界に魅きこまれていきます。このシリーズで描かれる大正の時代は非常に魅力的にうつります。 第四巻だけで読んでも面白いと思いますが、やっぱり第一巻、第二巻、第三巻を読んでから読むことをお勧めします。そうすれば、目細の安、振袖おこん、黄不動の栄治、説教寅、書生常、そして松蔵にもっと魅了されることでしょう。 | ||||
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天切り松は、第一巻から、4巻まで、すべて読みました。やはり、第一巻が一番良かったような気もします(それで、☆を4つにしました)。ですが、どの巻も、松蔵の語り、目細一家の「義賊」ぶり、分かっていながら、引き込まれます~。 第4巻では、狂信的な軍人とその妻の愛には、思わず、涙しました、爆。おこん姐さんの粋な「おせんべつ」~ 浅田氏は、松蔵の語りに託して、現代の批判をしておられるのかもしれませんね~。どの巻も読み応えがありますよ~。 第2巻を再読しましたが、また最後のところで涙してしまいました。 | ||||
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