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十津川警部 長野新幹線の奇妙な犯罪
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十津川警部 長野新幹線の奇妙な犯罪の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.29pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全2件 1~2 1/1ページ
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▼この作品には「長野新幹線あさま号」自体も事件現場に登場しないし、ダイヤのトリックもない。舞台としては、長野(現北陸)新幹線は直接関係しない。 ▼あえていうなら、事件被害関係者がすべて「群馬県安中市にそのルーツを持つ」という一事において、安中市を故郷に持つ私が読む意義があった…というものだろう。 ▼三件の巨額身代金目的誘拐事件があいつで起こる。東京で起きた一部上場企業オーナー社長の若い後妻が誘拐された20億円の事件。横浜で6億4千万円、松江で3億6千万円のそれぞれ社長宅の幼児誘拐が相次いで起こる。合計30億円もの被害額だ。 ▼その別々に起きたと思われた巨額営利誘拐の共通点を探っていく十津川警部は、三件の事件が実は「群馬県安中市」の一点で共通性があることを突き止める。 ▼営利誘拐事件は犯人像が見えないまま、東京の被害社長が殺される殺人事件へと新たな展開を見せる。 十津川ら三件の事件担当警部が新幹線「安中榛名」駅へと飛び、市役所の計画課長ら安中市内各所で関係者に聞き込みを行って事件解決の手がかりを求める。 ▼夢のような発展物語を描いた地方都市が、「全国ワースト2位の乗降客数」という期待外れの新幹線効果に落胆した。 財政危機にあえぐ首都圏の中堅都市の市長が、起死回生の窮余の一策に、安中出身やまたはそのルーツを持つ実業家に巨額の寄付をおねだりしたことが事件の引き金になった。 ▼三件の誘拐事件の被害者らが経営する会社は、銀行の融資をつなぐため無理な粉飾決算に手を染めていた。その粉飾分の経常利益がこの身代金の額とピタリと一致する。 ▼う~ん…無理な展開だし、乱暴な推理だねぇ。粉飾決算を隠すためだからと言って、被害者が安中市にそれほど巨額の寄付をする理由づけに無理がある。 またその金額を実際に寄付したら会社がつぶれるから、狂言誘拐で特損を強いられたので寄付できなくなった…という言い逃れをしようと企む動機も企業家としてありえない。 ▼あげくには、みんな「寄付を求めた安中市長が悪い」ことに帰結させる自白で終わる。 ▼現実の安中市は1995年に安中市職員による51億円巨額詐欺事件(実質被害額は27億円あまり)が発覚し、2088年までの「103年ローン」で現在市土地公社が返済中など、西村氏が思いつく素材はある。 加えて全国でもワースト屈指の財政指数(104)。 小説のネタにされる材料には事欠かないが、せめてこれを犯行の動機とするなら、政治や財政を背景として描ける力量がほしい残念な作品だ。 ▼せっかく地方財政の問題の深さを描きだすのに格好なネタが死んでしまってる。加えて、「長野新幹線」はあまり関係ないなぁ。 高速交通網を誘致できても生かし方を思考から失っている地方都市の残念さを描き出せれば、十津川警部の登場価値もあろうというものだ。(終) | ||||
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タイトルを読むと,長野新幹線車内で,事件発生か,または事件の重要な手がかりを発見か! と,思っていたら,違っていました。 安中榛名までの移動手段で使われるだけ。がっかり。 タイトルに騙された感あり。ざんねん。 ストーリーは普通。個人的には,もっとハラハラしたい。 | ||||
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