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ケンブリッジ・シックス



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【この小説が収録されている参考書籍】
ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)

ケンブリッジ・シックスの評価: 3.57/5点 レビュー 14件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.57pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全14件 1~14 1/1ページ
No.14:
(2pt)

ケンブリッジ・シックス

キム・フィルビーら5人のケンブリッジ大学卒業生がソ連のスパイだったことが発覚し、英国は大打撃を受けた。だが彼らのほかに、もうひとり同時期に暗躍していたスパイがいたという。歴史学者のギャディスは親友の女性ジャーナリストからこの人物に関する本の共同執筆を提案されるが、その女性が急死し、彼は後を継いで調査を開始する。が、やがて国際情勢を左右する事実が明らかに。
ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)より
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No.13:
(4pt)

ヒッチコックの映画でも観るような気分は味わえた。

評者は、かって何度か目にしたチャールズ・カミングの本を読んだことがないので本書『ケンブリッジ・シックス』(原題:The Trinity Six)を手にした。
 この作品は、2011年に刊行されたものだから、時代背景もその頃のこととして設定されているのだろう。
  ジョン・ル・カレの作品にもよく出てくるイギリス諜報部最大のスキャンダルだった「ケンブリッジ・ファイヴ」から本書のタイトルを引用している。
 トリニティ・カレッジは、ケンブリッジ大学を構成するカレッジの一つだから、そこで1930年代にソ連諜報部にリクルートされた5人のスパイを「ケンブリッジ・ファイヴ」という名称で呼ぶ。
 「ケンブリッジ・ファイヴ」の一人でその中心人物キム・フィルビーがもっとも名を知られている。
 このキム・フィルビーは、MI6の長官候補にも擬せられたが、二重スパイであることが1962年に発覚しソ連に亡命した(なんと30年も二重スパイとして活躍していたのである)。
 ロシア革命、第一次世界大戦、大恐慌、など経た1930年代のケンブリッジなどの学生には社会主義思想を受け入れる時代背景があった。
 本書のタイトルで、「シックス」としていることから「六人目」のスパイがいたことを暗示している。
 実在の人物を登場させながらフィクションとしてUCL(ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン)の歴史学教授のサム・ギャディス主人公にすることが、著者のユニークさでである。
 この物語に登場するロシア大統領セルゲイ・プラトフを、KGB赤旗大学で学んだあと東ドイツのドレスデンで1990年まで諜報活動していたウラジーミル・プーチンの経歴と似ているから面白い(暗殺など平気でするところなどはリアリティがある)。
 ジョン・ル・カレのスパイ小説のように期待して読むと物足りないかもしれないが、まあヒッチコックの映画でも観るような楽しさは味わうことができた。
 500ページを飽きさせず読ませる著者チャールズ・カミングのストリーテラーとしての才能は認めないわけにいかないだろう。
ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)より
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No.12:
(3pt)

飛葉

本格的スパイストーリーと期待し読み始めたが、以外に安易な冒険小説だったので途中で興をそがれ最後まで読み終わることはなかった。
ただこの題材をまとめ上げるのはかなり労力が要ると思うので、詰まらないとまでは言えずまずまずの面白さはあったかと思う。
2作目以降にも期待したい。
ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)より
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No.11:
(2pt)

なぜ今ケンブリッジ・ファイブか?

よかれあしかれ、スパイ小説というのは時代を移すもの。
だからこそ古びることもあるが、ル・カレのように時代を超えた作品もある。

さて、ケンブリッジ・シックスであるが、なんでいまどきキム・フィルビー?
現代の世相とは全く関係のないところでのドタバタ劇だ。

シニカルなエンディングも悪趣味としか思えない。
どうせ、読むなら「レッド・スパロー」をお勧めする。
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No.10:
(5pt)

手堅く面白い

派手さは無いが、確実な面白さ。著者の自作が出たら買いと思う。
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No.9:
(4pt)

おもしろかったです

スマイリー三部作の新訳を読んでいる時に見つけて読みました。「ケンブリッジ・ファイブ」の話は、スマイリー三部作はもちろん、ピーター・ライトの「スパイ・キャッチャー」(本書の中でも言及されています)などいろいろな本で取り扱われている、冷戦期イギリスのトラウマともいえる大事件です。ただ、だんだん話は、「ケンブリッジ・シックス」よりも現代の話に移っていくのですが。ただ、残念ながら気になるのは翻訳。全体として悪くないのですが、やはり気になるところが。「全面に出てくる」は変換ミスなのでしょうが、Public Serviceを「公共サービス」と訳すのは、字面は合っているけど間違い。そしてなんといっても、ケンブリッジ大学にある川が「カム川」とは!これでは、そもそも本著の日本語タイトルが「カンブリッジ・シックス」になってしまいます。小さなことですが、そんなところが残念でした。
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No.8:
(1pt)

初心者向きです

今までにスパイ小説を読んだことのない方には、手始めに読んでみると良いと思います。経験者には、読み進めるうちに
展開がわかってしまいます。登場人物の心象描写も知的戦略もありきたりです。この作品は映像化されて美男・美女によって演じられた場合は救われるでしょう。2時間もので充分だと思います。
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No.7:
(3pt)

主人公の運・・・

どんでんどんでん・・そうくるか!という感じの繰り返しで、面白いといえば面白いんですけど、
ノンフィクションとフィクションを行ったり来たりするような感覚なんです。
というのは、全体的には現実味のある緊迫したストーりーなのに、主人公の運がやたらよすぎて、
他の登場人物の非情な運命が薄っぺらく感じてしまうというか。
主人公が物語や他の登場人物をひっかき回す感じ・・・。
殺し屋も主人公には甘くね?みたいな。

でも何度も言いますが面白いっちゃ面白いと思いますので、一読してみてほしい作品です。
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No.6:
(3pt)

何か物足りない・・・

1900年代なかば、イギリス秘密情報部MI6に所属していたスパイ、キム・フィルビーをはじめとする通称ケンブリッジ5人組は、実はソ連側にリクルートされていた二重スパイだった。が、そこに実は6人目がいたという。親友のジャーナリスト、キャロラインからその情報を受けた歴史学者ギャディスは彼女と共同執筆で本を書くことに同意するが、その直後に彼女は亡くなってしまう。そこから、6人目エドワード・クレインを追うギャディスの調査が始まる・・・という設定にはなんとも興味をそそられた。けれど・・読み終わって何か物足りなかった。
この本を手に取って粗筋を知れば、どうしてもエスピオナージの大家ジョン・ル・カレの作品が頭に浮かんでしまう。ル・カレの小説は恐ろしく地味で、ものすごくじわじわゆっくりと物事が進むのだが、読み終わった後は「もしかして表面に現れてこない国際政治の裏側で、実際に行われているのはまさにこんなえげつないことではないのか?」というぞっとするような思いが実感を伴って感じられてくる。この小説にはそれがないのである・・。

どうしてなんだろうといろいろ考えてみた。設定はユニークだし、次々に殺人が起こって人がぼこぼこ殺されるし、英国側とロシア側両方から食えないしたたかな人物が次々に現れるし、謎も深まる。舞台は英国からヨーロッパ、ニュージーランドにまで及ぶ。なのに緊迫感があまり感じられず、どこかのんびりした感じさえしてしまう。主人公が素人なのに無茶ばかりするが、いつも無傷で無事にすり抜けるのがどこかご都合主義っぽい?なんだかんだ言っても登場人物がほとんど善人だから?悪人の設定である殺人者からして殺気のようなものがまったく感じられないので、たとえばフォーサイスやラドラムのようなエンターテイメントとしてもちょっと中途半端な気がしてしまう。

それから、他の方も書いておられたが、突然お話が違う登場人物の視点になり、話が急に変わってとまどうことが2度3度あった。そんなことをすべて総合すると、何か物足りない気持ちになってしまう。もっとも、あの巨匠ル・カレやフォーサイスなどと比較されるのは気の毒というものだが。

かといって、おもしろくないということはないので、まあ読んでみても損はないと思う。ネタばれになるので詳しくは書けないけれど、6人目の正体はなんとも食えないじいさんだった。最後まで読んでもらえばわかる。こんな人物に振り回されるまわりは大変だなあと思ってしまった。
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No.5:
(5pt)

どんでん返しがおもしろい

さすがにスマイリー3部作や「寒い国から帰ってきたスパイ」より、構成の緻密さでは一歩ゆずりますが、どんでん返しが楽しめる作品です。
どんでん返しで読ませる作品は、ともすると驚く要素を仕込むために作り物めいた印象を与える場合がありますが、この作品はよく背景、記述の順序、人物の配置などの構成をよく考えているようで、違和感があまりなく、どんでん返しを楽しむことができました。
惜しむらくは、物語の背景となるキム・フィルビーなどのスパイ事件が日本の読者に分かりにくいという点ですが、冒頭に数ページでまとめて記述されているので、物語を楽しむための最低限の知識はこれで足りると思います。
ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)より
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No.4:
(3pt)

スパイスリラーの佳作

ストーリーは面白かったです。007やMIシリーズみたいな超娯楽作とは違い派手さや盛り上がりには欠けるけど、その分リアリティがありますね。 ただ、物語上必要な設定とはいえ、プロの警告を無視して窮地に陥ったりと自分勝手な素人で、二人の女性の間を行ったり来たりする節操のない主人公をあまり好きにはなれませんでした。 かなり年下の美人スパイとのロマンス的な展開も、ファンタジー過ぎてリアリティに水を差しているので余計かも。 でも、個人的に一番の減点要素は段落ごとの視点の統一が出来ていなかった事。著者は有名大学の文学部を最優等で卒業したと解説にあるけど、小説の書き方は教わらなかったのか、特に中盤では数行ごとに登場人物の視点がころころ変わり読みづらい事この上ありませんでした。 これが出来ていない作家って結構いるけど、ここをなおざりにしていては一流とは言えないと思います。 という訳で、ストーリーだけなら星四つだけど以上の点をマイナスして星三つの評価です。 それにしてもこの六人目のスパイ、かなり迷惑で困った人ですな。
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No.3:
(5pt)

超オススメです!これぞ、スパイストーリー!!!

これはもう、読むべしです。本当に面白かった。読んでいるとき、合間をおくと、登場人物のキャラとプロフが記憶と印象から薄れますが、そうなったら、ページをさかのぼって読み直すべき!クライマックスに向かって、やはり登場人物のキャラを抑えておくというのが、この小説を楽しむ必勝法です。かつての壮大な謀略。。。ワールドワイドなシチュエーション、そして、スパイストーリーには必須の「敵か味方か」的な展開。。。
 
さらに、終盤、本当に粋な結末が準備されています。
こんな面白い話が文庫本で読めるなんて、本当に幸せです!
ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)より
4150412758
No.2:
(5pt)

キム・フィルビー の六人目の仲間は

テーマは 原題 「トリニティー シックス」からも解るように
英国海外情報部 SIS の歴史上 最も有名で恥辱に満ちた裏切
「キム・フルビー」事件
ケンブリッジ大学 トリニティー校卒業の 5人の他に もう一人 仲間が居たのでは
という 手垢に満ちた伝説に 一味加えた 出色のスパイ小説

ロンドン大学で歴史学を教えるギャディス教授は 別れた妻と娘の養育費の為に
ソヴィエト諜報機関KGBが当時SISに植え付けた6人目のスパイについて共同執筆する事に
所が パートナーが 急死し 死因には疑問が残り 残された手がかりを追ううちに
現ロシア大統領の過去に絡む 重大な事件が見えてくる
「プーチン大統領は 実はSISのスパイだった」彼をリクルートしたのは
フィルビー事件の裏に隠れていた 第6番目の男
果たして この男は 裏切り者か ハタマタ 隠れたる愛国者の
2重スパイなのか 男の過去を 調べるうちに 次々に関係者が殺される
ついには 愛娘にまで 魔の手が
と面白可笑しく 書き上げた スパイ小説
ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)より
4150412758
No.1:
(5pt)

本書の衝撃度は抜群です。トリニティ・カレッジのスパイたち。

原題は「THE TRINITY SIX」。トリニティ・カレッジ (Trinity College) は、ケンブリッジ大学を構成するカレッジの一つで1546年に創設された。多くのノーベル賞受賞者や、フィールズ賞受賞者、アイザック・ニュートンなど数多くの著名人を輩出している主に理系のカレッジである。邦訳を「ケンブリッジ・シックス」としたのは妥当でしょう。約50年ほど前に世界を驚愕させたスパイ事件が英国で起こった。英国政府の外務省や情報機関などの中枢にいた5人の人物が、ソ連のスパイであったことが発覚した。彼らは全てケンブリッジ大学の卒業生であった。チャールズ・カミングによる本書では、彼ら5人のほかにもう1人,その後も長らく暗躍していたスパイがいたという設定から始まる。物語の発端は歴史学者の主人公が、友人のジャーナリストからその話を聞き、共同執筆を持ちかけられたことであった。ところが、友人は急死してしまい、彼は1人で調査するはめになるが・・・これが、途方もない秘密の迷路の入り口へと彼が導かれていくとは、だれも予想だにできないことであった。スパイ活動の基本は、騙しあいである。いかに嘘を本当に、本当を嘘に見せるかの勝負である。そんな虚実の中心には”秘密”が存在するのである。
本書における“秘密”とは・・・これは現実にも繋がるプロットでもあり、その衝撃度は読者には抜群であろう。
ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)Amazon書評・レビュー:ケンブリッジ・シックス (ハヤカワ文庫NV)より
4150412758

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