(短編集)

江戸川乱歩傑作選

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評判

江戸川乱歩傑作選の評価:

4.60/5点 レビュー 101件。 S ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点4.60pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全194件 121〜140 7/10ページ
No.74
(5pt)

中でも個人的に好きな作品についての紹介的感想

九つの作品からなる短編集です。
 中でも個人的に好きな作品についての紹介的感想を書きます。

『ニ癈人』
 各々違った理由(身体面と精神面)で社会からドロップアウトして久しいふたりの人物が、偶然に出会い対話をするところか始まります。その設定だけでワクワクするのは私だけでしょうか。

『赤い部屋』
 ネタばれになるといけないので多くは書けませんが、怪しい雰囲気が魅力の作品です。

『人間椅子』
 奇想天外で変態チック。ある意味では子供が持つような柔軟(?)な発想力なしでは思いつかないアイデア。大人になると消えてしまう類の好奇心を持ち続けた著者故の着想と言えるのではないでしょうか。

『鏡地獄』
 科学的好奇心をそそられる作品。読後今も尚気になっていることがあります……。

『芋虫』
 著者はこの作品で人間的実存の限界を探っていたのかもしれません。
 妻が夫に抱く異様なエロスについては驚かされましたが、そういうものなのかも知れないなあ、と感じました。また排他的社会を批判する面は現代にも通じるのではないでしょうか。。
江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
B000JANY7C
No.73
(5pt)

中でも個人的に好きな作品についての紹介的感想

九つの作品からなる短編集です。
 中でも個人的に好きな作品についての紹介的感想を書きます。

『ニ癈人』
 各々違った理由(身体面と精神面)で社会からドロップアウトして久しいふたりの人物が、偶然に出会い対話をするところか始まります。その設定だけでワクワクするのは私だけでしょうか。

『赤い部屋』
 ネタばれになるといけないので多くは書けませんが、怪しい雰囲気が魅力の作品です。

『人間椅子』
 奇想天外で変態チック。ある意味では子供が持つような柔軟(?)な発想力なしでは思いつかないアイデア。大人になると消えてしまう類の好奇心を持ち続けた著者故の着想と言えるのではないでしょうか。

『鏡地獄』
 科学的好奇心をそそられる作品。読後今も尚気になっていることがあります……。

『芋虫』
 著者はこの作品で人間的実存の限界を探っていたのかもしれません。
 妻が夫に抱く異様なエロスについては驚かされましたが、そういうものなのかも知れないなあ、と感じました。また排他的社会を批判する面は現代にも通じるのではないでしょうか。。
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
4101149011
No.72
(5pt)

本当に嬉しい一冊

極上の短編集。探偵モノから怪奇・グロまで、バランス良く収録されていて乱歩という作家がとても良く解る。人間の深層心理の簡潔な描写力が乱歩の魅力だと思う。特にグロさは、川端康成の『眠れる美女』や谷崎潤一郎の耽美的純文学の域で、人間の刹那を感じる。娯楽芸術の領域にいる大作家の魅力満載の文字通り、傑作選。去年購入した限定カバー本も既にボロボロ。『心理試験』と耽美の極み『芋虫』がマスト。一番読んでる本の一冊かも…
江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
B000JANY7C
No.71
(5pt)

本当に嬉しい一冊

極上の短編集。探偵モノから怪奇・グロまで、バランス良く収録されていて乱歩という作家がとても良く解る。人間の深層心理の簡潔な描写力が乱歩の魅力だと思う。特にグロさは、川端康成の『眠れる美女』や谷崎潤一郎の耽美的純文学の域で、人間の刹那を感じる。娯楽芸術の領域にいる大作家の魅力満載の文字通り、傑作選。去年購入した限定カバー本も既にボロボロ。『心理試験』と耽美の極み『芋虫』がマスト。一番読んでる本の一冊かも…
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
4101149011
No.70
(5pt)

何度も読み返す

一度読んでストーリーも結末もわかっているのに、
1か月ぐらいするとまた読みたくなる。
何度読んでもおもしろい。一生ものです。
最後の「芋虫」のグロテスクさは、
夜布団の中で一人では読めません。
江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
B000JANY7C
No.69
(5pt)

何度も読み返す

一度読んでストーリーも結末もわかっているのに、
1か月ぐらいするとまた読みたくなる。
何度読んでもおもしろい。一生ものです。
最後の「芋虫」のグロテスクさは、
夜布団の中で一人では読めません。
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
4101149011
No.68
(5pt)

乱歩入門のための良い一冊

一番最初に買った乱歩アダルト作品は本書だった。
それまで、少年探偵団シリーズで親しんでいた著者の短編集を、中学生だった純情な青年はワクワクして手にとり、そして大きなショックを受けた。
そのショックは、少年探偵団ものとのあまりの違いだった。

もう、この傑作選は何年に渡って刊行され続けているのだろう。
どれだけの読者が本書を手にしたのだろう。
乱歩入門としては、これに勝る短編のセレクトはない。
異論はもちろんあるだろう。
好みはひとそれぞれだから。
しかし、乱歩の多彩な面を一冊で、というと、本書以上のものはない。
「何者」や「D坂〜」の本格趣味、「芋虫」の異常な形の恋愛、ホラーといっても良い「鏡地獄」、ミステリのパロディのような「赤い部屋」や「人間椅子」等々、どれひとつをとっても傑作ではない短編はない、という優れものである。

おしむらくは初期作品が中心であり、明智小五郎登場作が多い、ということだろうか。
明智は乱歩作品では本格色の強い作品にしか登場しないので、彼が登場するとその作品はきれいな解決がついてしまう、ということが分かってしまう。
乱歩らしさはファンタジー色の強い作品のほうにあるので、もっとそっち側の作品が収載されていても、とは思う。

しかし、本作を読めば、間違いなく乱歩の魅力に嵌る。
その入り口として、本書はまぎれもなく良い仕事をしている。
これだけの作品がこの価格で読める、というのは実に幸せなことだ。
江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
B000JANY7C
No.67
(5pt)

乱歩入門のための良い一冊

一番最初に買った乱歩アダルト作品は本書だった。
それまで、少年探偵団シリーズで親しんでいた著者の短編集を、中学生だった純情な青年はワクワクして手にとり、そして大きなショックを受けた。
そのショックは、少年探偵団ものとのあまりの違いだった。

もう、この傑作選は何年に渡って刊行され続けているのだろう。
どれだけの読者が本書を手にしたのだろう。
乱歩入門としては、これに勝る短編のセレクトはない。
異論はもちろんあるだろう。
好みはひとそれぞれだから。
しかし、乱歩の多彩な面を一冊で、というと、本書以上のものはない。
「何者」や「D坂〜」の本格趣味、「芋虫」の異常な形の恋愛、ホラーといっても良い「鏡地獄」、ミステリのパロディのような「赤い部屋」や「人間椅子」等々、どれひとつをとっても傑作ではない短編はない、という優れものである。

おしむらくは初期作品が中心であり、明智小五郎登場作が多い、ということだろうか。
明智は乱歩作品では本格色の強い作品にしか登場しないので、彼が登場するとその作品はきれいな解決がついてしまう、ということが分かってしまう。
乱歩らしさはファンタジー色の強い作品のほうにあるので、もっとそっち側の作品が収載されていても、とは思う。

しかし、本作を読めば、間違いなく乱歩の魅力に嵌る。
その入り口として、本書はまぎれもなく良い仕事をしている。
これだけの作品がこの価格で読める、というのは実に幸せなことだ。
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
4101149011
No.66
(5pt)

まだ読んでないのですか?

「まだ読んでない」という人が羨ましい。このどんでん返しの切れ味を次々と味わえるのですから。
江戸川乱歩は小学生時分のポプラ社の少年探偵団もの以来でしたが、とても楽しめました。
江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
B000JANY7C
No.65
(5pt)

まだ読んでないのですか?

「まだ読んでない」という人が羨ましい。このどんでん返しの切れ味を次々と味わえるのですから。
江戸川乱歩は小学生時分のポプラ社の少年探偵団もの以来でしたが、とても楽しめました。
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
4101149011
No.64
(5pt)

乱歩に親しむ

江戸川乱歩。名前は知っていても作品は未読の方や、幼い頃少年探偵団シリーズを読みふけった方。

是非とも乱歩の短編を、この本をきっかけに読んでみて下さい!まず題名に惹かれること間違いなし。傑作選とあるだけに、入門には最適かと思われます。

重苦しい空気に浸った後に、現実世界に戻ってこれた安堵感が病みつきになる。それを味わって頂きたいです。
江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
B000JANY7C
No.63
(5pt)

乱歩に親しむ

江戸川乱歩。名前は知っていても作品は未読の方や、幼い頃少年探偵団シリーズを読みふけった方。

是非とも乱歩の短編を、この本をきっかけに読んでみて下さい!まず題名に惹かれること間違いなし。傑作選とあるだけに、入門には最適かと思われます。

重苦しい空気に浸った後に、現実世界に戻ってこれた安堵感が病みつきになる。それを味わって頂きたいです。
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
4101149011
No.62
(5pt)

灯台もと暗し

本が好きで、ミステリーが好きですが、読む本が増えると、外れに当たる回数も増えてくるのです。

日本の昔の著名な作家の作品にはあまり興味を持てず、名前は知っていても食わず嫌いでしたが、古本屋さんで、安く売っていたことと、短編だったこともあって購入したら、大当たり。
お腹が冷える怖さを与えてくれる、粒揃いの傑作ばかりです。
乱歩を初めて読む人はこの本から入るのが正解だと思います。
かならず、他の作品も読みたくなる程はまること請け合いです。
心底恐ろしいのに、独語はジェットコースターに乗った後の様な爽快感でいっぱいでした。

これは、アマゾンでも、好評価だろうと、見てみたら、思った通り。 レビューが多いものには、書き足すのは無意味と思い、普段は書かないのですが、これは、別で、書かずにはいられなかった。 学校で無理矢理読まされたりしなければ、著名な人の作品をこれほど毛嫌いしなかっただろうに、と今までの時間が残念でなりませんが、古本屋でこの本に出会えたのは不幸中の幸い。 著名な人の食わず嫌いは勿体ないと、わからせてくれた本です。
江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
B000JANY7C
No.61
(5pt)

灯台もと暗し

本が好きで、ミステリーが好きですが、読む本が増えると、外れに当たる回数も増えてくるのです。

日本の昔の著名な作家の作品にはあまり興味を持てず、名前は知っていても食わず嫌いでしたが、古本屋さんで、安く売っていたことと、短編だったこともあって購入したら、大当たり。
お腹が冷える怖さを与えてくれる、粒揃いの傑作ばかりです。
乱歩を初めて読む人はこの本から入るのが正解だと思います。
かならず、他の作品も読みたくなる程はまること請け合いです。
心底恐ろしいのに、独語はジェットコースターに乗った後の様な爽快感でいっぱいでした。

これは、アマゾンでも、好評価だろうと、見てみたら、思った通り。 レビューが多いものには、書き足すのは無意味と思い、普段は書かないのですが、これは、別で、書かずにはいられなかった。 学校で無理矢理読まされたりしなければ、著名な人の作品をこれほど毛嫌いしなかっただろうに、と今までの時間が残念でなりませんが、古本屋でこの本に出会えたのは不幸中の幸い。 著名な人の食わず嫌いは勿体ないと、わからせてくれた本です。
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
4101149011
No.60
(5pt)

脳に直接攻撃??

私、いわゆる少年探偵団シリーズって読んだことがないのです・・・
 普通の清き正しい??人たちは、まず、二十面相と明知探偵、小林少年の知恵比べにドキドキする小学生時代を経て、「二銭銅貨」「屋根裏の散歩者」「赤い部屋」「芋虫」の世界に入っていくのでしょうね。

 個人的には、乱歩の神髄は短編にありと思っております。そういう意味ではこの本はなんとも贅沢のセレクション。すべてが、名作、傑作といってもいい。『二癈人』、『D坂の殺人事件』が若干不満が残りますが、とは言え水準以上の作品であることに間違いない。これが、540円で入手できる。お安いですね。

 我々は、目で現象を見ていると思っていますが、「目」はある意味レンズにすぎず「脳」で見ているといえなくもない。原理的にいうと、「目」を介さず「脳」の直接信号を送っても「見た」と感じることはできるはずなんですね(素人かんがえですけど)。乱歩って『赤い部屋』「屋根裏の散歩者』にしても視覚イメージが華やかって印象が一見あるけど、個人的には乱歩の魅力ってむしろ、「目」を介さないで直接「脳」に攻撃を受けてくる・・・イマジネーションのすごさではないかと。

 『芋虫』の軍人さんのおぞましさも『屋根裏の散歩者』の題名そのままんまの屋根裏を徘徊する主人公のイメージも視覚的でありながら、受け取った読者のイマジネーションが作り出しているもの。『鏡地獄』のあれなんて、実際もし映像化されたら、意外とたいしたことないかもしれない・・・でも読書として体験するとまあ、恐ろしいこと、恐ろしいこと。まさに「脳」に直接攻撃なんです。

 横溝作品に比べて、乱歩作品の映像化はイタダケナイものが多い。おそらく、横溝作品の視覚的イメージって極めて具体的で映像しやいけど、乱歩のそれは、読書の脳の中にあるからなのでは・・・などと考えてしまいます。

 ・・・と言う訳で「江戸川乱歩」を体験するなら読書で・・・しないといけないのだ!!と思う次第。

 うーん、それにしても540円は安いなぁ。

江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
B000JANY7C
No.59
(5pt)

脳に直接攻撃??

私、いわゆる少年探偵団シリーズって読んだことがないのです・・・
 普通の清き正しい??人たちは、まず、二十面相と明知探偵、小林少年の知恵比べにドキドキする小学生時代を経て、「二銭銅貨」「屋根裏の散歩者」「赤い部屋」「芋虫」の世界に入っていくのでしょうね。

 個人的には、乱歩の神髄は短編にありと思っております。そういう意味ではこの本はなんとも贅沢のセレクション。すべてが、名作、傑作といってもいい。『二癈人』、『D坂の殺人事件』が若干不満が残りますが、とは言え水準以上の作品であることに間違いない。これが、540円で入手できる。お安いですね。

 我々は、目で現象を見ていると思っていますが、「目」はある意味レンズにすぎず「脳」で見ているといえなくもない。原理的にいうと、「目」を介さず「脳」の直接信号を送っても「見た」と感じることはできるはずなんですね(素人かんがえですけど)。乱歩って『赤い部屋』「屋根裏の散歩者』にしても視覚イメージが華やかって印象が一見あるけど、個人的には乱歩の魅力ってむしろ、「目」を介さないで直接「脳」に攻撃を受けてくる・・・イマジネーションのすごさではないかと。

 『芋虫』の軍人さんのおぞましさも『屋根裏の散歩者』の題名そのままんまの屋根裏を徘徊する主人公のイメージも視覚的でありながら、受け取った読者のイマジネーションが作り出しているもの。『鏡地獄』のあれなんて、実際もし映像化されたら、意外とたいしたことないかもしれない・・・でも読書として体験するとまあ、恐ろしいこと、恐ろしいこと。まさに「脳」に直接攻撃なんです。

 横溝作品に比べて、乱歩作品の映像化はイタダケナイものが多い。おそらく、横溝作品の視覚的イメージって極めて具体的で映像しやいけど、乱歩のそれは、読書の脳の中にあるからなのでは・・・などと考えてしまいます。

 ・・・と言う訳で「江戸川乱歩」を体験するなら読書で・・・しないといけないのだ!!と思う次第。

 うーん、それにしても540円は安いなぁ。

江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
4101149011
No.58
(5pt)

怪奇小説への扉といえる一短編選

江戸川乱歩の世界を覗いてみるには最適な一冊です。収録作品は、探偵モノは少なく怪奇モノが大半を占めています。作品の雰囲気やストーリー等、この一冊を読めば乱歩にハマルか否かが判る事でしょう。また、黒く淫靡な物語が好きな方、陰鬱な昭和の雰囲気が好きな方はお手に取ってみてはいかがでしょうか。表紙の仄暗いトンネルは、この陰鬱な江戸川乱歩の怪奇な世界への入り口のようではないですか。
江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
B000JANY7C
No.57
(5pt)

怪奇小説への扉といえる一短編選

江戸川乱歩の世界を覗いてみるには最適な一冊です。収録作品は、探偵モノは少なく怪奇モノが大半を占めています。作品の雰囲気やストーリー等、この一冊を読めば乱歩にハマルか否かが判る事でしょう。また、黒く淫靡な物語が好きな方、陰鬱な昭和の雰囲気が好きな方はお手に取ってみてはいかがでしょうか。表紙の仄暗いトンネルは、この陰鬱な江戸川乱歩の怪奇な世界への入り口のようではないですか。
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
4101149011
No.56
(4pt)

密室への執着

こうして代表作を並べてみると、乱歩先生の密室への執着というものがありありと伝わってくる。
単純に密室殺人を取り扱ったもので「D坂の殺人」や「屋根裏の散歩者」。
それ以外にも「人間椅子」は椅子という密室のなかに潜む醜い男の物語だし、「鏡地獄」の主人公は球面鏡という密室に魅入られてしまう悲劇の男だ。「芋虫」も密室のなかで行われる夫婦のアブノーマルな痴態を描き出した怪作である。
そしてこれらの作品に共通するに、題材が密室、舞台が密室であるという以上に、作品の構造自体が壁の穴から密室を覗き見るような刺激と後ろ暗さに満ちている。

密室のなかでこそ、人は社会や他人から断絶され、仮面を脱ぎ捨てふだん抑圧されていた本性を出しうる。
乱歩先生は密室殺人、密室トリックといったものへのミステリ作家としての興味だけでなく、
日常では見られぬ人間の本性、心の暗部のようなものに強く関心を覚えておいでだったのであろう。
ミステリ作家、通俗作家としてだけでなく、ひとりの文学者としての揺るぎない評価を勝ち得た理由は、そういう部分にこそあると強く感じる。

代表作を集めた本短編集のなかで、特に白眉の出来栄えなのが、ミステリとは呼び難い「芋虫」という名の一編であることからも、乱歩先生の本領がミステリという限定されたジャンルに収まらないスケールの大きな作家であったことを雄弁に示しているのではないか。
江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (1960年) (新潮文庫)より
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No.55
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密室への執着

こうして代表作を並べてみると、乱歩先生の密室への執着というものがありありと伝わってくる。
単純に密室殺人を取り扱ったもので「D坂の殺人」や「屋根裏の散歩者」。
それ以外にも「人間椅子」は椅子という密室のなかに潜む醜い男の物語だし、「鏡地獄」の主人公は球面鏡という密室に魅入られてしまう悲劇の男だ。「芋虫」も密室のなかで行われる夫婦のアブノーマルな痴態を描き出した怪作である。
そしてこれらの作品に共通するに、題材が密室、舞台が密室であるという以上に、作品の構造自体が壁の穴から密室を覗き見るような刺激と後ろ暗さに満ちている。

密室のなかでこそ、人は社会や他人から断絶され、仮面を脱ぎ捨てふだん抑圧されていた本性を出しうる。
乱歩先生は密室殺人、密室トリックといったものへのミステリ作家としての興味だけでなく、
日常では見られぬ人間の本性、心の暗部のようなものに強く関心を覚えておいでだったのであろう。
ミステリ作家、通俗作家としてだけでなく、ひとりの文学者としての揺るぎない評価を勝ち得た理由は、そういう部分にこそあると強く感じる。

代表作を集めた本短編集のなかで、特に白眉の出来栄えなのが、ミステリとは呼び難い「芋虫」という名の一編であることからも、乱歩先生の本領がミステリという限定されたジャンルに収まらないスケールの大きな作家であったことを雄弁に示しているのではないか。
江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: 江戸川乱歩傑作選 (新潮文庫)より
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