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夢幻花
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夢幻花の評価:
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全187件 81~100 5/10ページ
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| 久しぶりの書き下ろし文庫本で、私には、なかなか面白かったです。 | ||||
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| 一読、爽やかな物語である。この世に現存しない筈の品種の<黄色い花>を巡る物語なのだが、全編が逆境にある人々に対する応援メッセージとなっていて、ミステリとしての出来栄えもさる事ながら、読む者に生きて行く勇気・希望を与える内容となっている。 50年前の通り魔殺人事件(特に、生き残った名前不明の幼娘)を描いたプロローグから始まって、本文の発端は上述の<黄色い花>を栽培していた老人を犠牲者とした殺人事件。この殺人現場を発見した老人の孫娘であるヒロイン、そのヒロインとフトした事から知り合いとなる大学院の学生及び老人に恩義を感じている妻子と別居中の刑事を中心として、事件及び<黄色い花>の謎の解明の物語が展開する。登場人物の中で誰がプロローグ中の幼娘なのかは直ぐに類推出来てしまうし、<黄色い花>に関与している人物は限られていると思い込んでしまうので、単純な事件構造かと思いきや、意外や意外、幾重もの数奇な因果譚を巧みに混淆させて意表を突いた真相へと導く作者の手腕には感心した。そして、主な登場人物は皆"挫折体験"を持つのである。突然の心不安でオリンピックの水泳代表を断念したヒロイン、家族との断絶感を幼い頃から味わって来た学生、別居中の息子との距離感に苛まれて来た刑事、<青いバラ>の開発競争に敗れて会社を追いやられた老人等々、各々が辛い過去を持つのである。 老人が刑事の息子に宛てた以下の手紙(正義感が強い上に包容力のある老人はかつてこの息子の冤罪を晴らしていた)の一節が本作の意匠を象徴していると思う。 「辛い事があった時には、このお陰で一歩成長出来たと思えばいいのです。 そうすれば、素晴らしい一年になる事でしょう」 ミステリ的技巧を用いながら、人間の才能とは何かを考えさせると共に、挫折に負けずに生きて行く姿勢の尊さを描いた佳作だと思った。 | ||||
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| 早速(本日)、届きました。 ありがとうございます! 申し分なかったです!! | ||||
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| SFっぽいのに本格的ミステリーなのが良い。かと言って重くて暗いだけではなく、エンターテイメントとしても十分楽しめます。作者の作品としては、珍しく色んな要素が入っててバランスが凄く良く取れた作品だと思います。 実写化しても問題ないのでは? | ||||
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| 読み進めていると、本筋とは関係ない伏線が色々あり、なんだこれは?と最初おもって、最後の最後まで伏線がなんなのかわかりませんでした。 なので夢オチとかそういう類かとだんだんと疑い始めてくる感じもありました。 ですが、それらの謎もきっちり解決する東野さん流石です。 また、100pくらい前に起こった出来事に関しても丁寧に出てくる時に少ない記憶の手がかりが書いてあり、読み進めるのが楽でした。 オススメです。 | ||||
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| カバーの素敵なイラストと題名に惹かれて久々に東野圭吾さんの作品を読みました。 読み出したら止まらない!読む価値ありです。 | ||||
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| プロローグ。当たり前のように、話の展開がわからず。一体、これがどんなような伏線となり、結末へ続くのか。皆目見当がつきませんでした。なので、プロローグは、頭の隅っこのほうへ押しやり物語を読んでいきました。結末に近づくにつれ、はやく事件の真相を知りたいため、どんどんページをめくる速さが加速されていきました。徐々に、なるほど、プロローグのそこにつながっているのか。と関心をしながら、最終的には、そういうことか。と東野さんの展開に脱帽といった感じです。率直に、本書は結構厚みがるけど、まぁ話に無駄がないという感じです。期待感に十分こたえる作品でした。個人的満足度は、100点満点中86点といったところです。良かったです。(^-^)> | ||||
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| でも、面白いです。引き込まれます。科学的な興味関心を抱かせてくれます(^^;) | ||||
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| 面白い。読めば分かる。そして、改めてクスリ(ドラック)の危険性にについて考えさせられる、1冊。 | ||||
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| 期待どおり面白くて、一気に読んでしまいました。その後東野圭吾作品を3点読みました。 | ||||
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| 帯に「こんなに時間をかけ、考えた作品は他にない」とありますが、確かにそのとおりで、様々な伏線があって、これがどこにつながるのかな、と思わせながら話が多方向に展開して行き、最後に収束する、と言う構成力には素晴らしいものがある、と思いました。 | ||||
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| 最後に繋がるとは思えない事柄が、すべて繋がります。スッキリしました。「一路」以来です。 登場人物では早瀬さんに興味を持ちました。泥臭いけど信念を持った行動はステキと感じました。 読み終えて以下の気になる点が残りました。 ①恋の行方は? ②元の鞘にもどれるの? ③30半ばで、何故独身?負の遺産を誰が引き受ける? 短編でいいので、続きを書いて欲しいです。気になってしかたありません。 | ||||
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| 伏線の張り方の見事さに、ただただ感服!全てが繋がっていく過程が見事です! | ||||
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| 恋、家族、謎の花、殺人事件などが奇妙に絡んだミステリー、読みごたえは十分である。主要な登場人物は2人だが、その他の登場人物が多いため整理して読み進めなければならない。本のタイトルどうりキーワドは花。物語が進むにつれ花の謎が明かされていき、こちらも物語に引き込まれていった。読みやすさ、話の流れは、さすが東野圭吾である。序盤、中盤と盛り上がりを見せたが、最後はもっと驚く展開を期待してたので残念であった。それでも十分満足できる一冊である。 | ||||
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| プロローグ1 プロローグ2 1 - 39 エピローグ 中学2年の夏。朝顔市で知り合った伊庭孝美と交際するようになった2人の主人公の1人、蒲生蒼太。しかし、警察官一家とは思えぬ傲慢な父・真嗣、輪をかけて傲慢で陰湿な異母兄・要介、後妻で夫と義理の息子である要介の言いなりでMM事件の被害者という過去を隠蔽して蒼太の自由を奪う蒲生家の鎖の1つとして罪悪感も無く息子を間接的に虐待する母・志摩子。父・真嗣はあろうことか、幾らPCを買う時の約束だからとはいえ息子のプライバシーを侵害して盗み見、メールを勝手に見て伊庭孝美に手を回して蒼太を口汚く罵る。更には、孝美も縁を切るように命じる両親の下僕と化して欠片も蒼太を思いやることなく裏切るのだった。ところが、10年後に思いがけない再会を果たすことになる。 もう1人の主人公・秋山梨乃は父方の従兄・鳥井尚人の突然の自殺に動揺する尚人の弟・知基とその母親の叔母・佳枝をどう慰めたものかと途方に暮れるが、2ヶ月後、父・正隆と叔母の父親であり花を愛でて余生を送っていた祖父・周治が突如殺害されてしまう。殴り倒された挙げ句、絞殺されたのだ。事件の鍵と思われる花も葉も細い「黄色い花」の情報を求めた梨乃に身分詐称で近づいた男性はなんと蒼太の兄・要介だった。情報を提供すると偽って根掘り葉掘り聞き出して脅迫したことを知り、要介を電話で詰る蒼太は梨乃と団結して事件の真相を追った。自分達で突き止めたいため、あまり詳しくは話さないものの要介とは違って誠実な人間と言えば、西荻窪署の巡査部長・早瀬亮介だけだった。但し、妻に対しては不実である。 問題の花「黄色いアサガオ」には強力な幻覚作用があり「黄色いアサガオは禁断の花。追い求めれば身を滅ぼす夢幻の花だ、黄色い花だけは咲かせてはいけない。」と家業の歯科医を継ぐも本職はアサガオの育種家だと自負する田原昌邦は自身がアサガオに興味を持つ切っ掛けになった父方の叔父の言葉を、つてを頼って訪ねた蒼太と梨乃に語る。 禁断の花とされる「黄色いアサガオ」の危険性を知る人々は表沙汰になるのを回避しようと極秘に調査・処分するのに奔走するが、その1人である蒼太の父・真嗣は事情を知らぬ次男のPCやメールを勝手に見、蚊帳の外に追い遣り事実を隠蔽するという呆れた所業を恥じることが皆無だ。昔、警察が愚かにも「黄色いアサガオ」を自白剤として使おうとしたことがややこしくしてしまい、そのための研究をして自白剤に活用することは危険すぎると気づいて「黄色いアサガオ」を追っていた医学者の一族こそ伊庭家だった。蒲生家と伊庭家、こいつらは徹底的に不実で身勝手で自分達こそ世のために役に立っていると自惚れており、肉親でも踏みつけることを何とも思わない。蒼太は立派な人間だと誤った認識を持ってしまったが、こいつらは最低最悪だと私は思う。 自殺した尚人と殺人を犯してしまった大杉雅哉は「黄色いアサガオ」の幻覚作用で身を滅ぼしてしまったが、2人にその麻薬を渡して道を誤らせた元凶の工藤アキラが何の刑罰にも処されないのはおかしいと思う。こいつがいなければ、2人はマトモな人生を歩んでいたのに。 | ||||
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| 気負わず、2時間ドラマのようにとらえればグイグイ引き込まれる。 メインのテーマは謎解きではなく、「負の遺産」についてのメッセージのようなので トリックや、騙し的な衝撃は期待しないほうがいいかも。 相変わらず構成や言い回しはよくできてるなぁと、敬服します。 後で二度読みして、主人公以外の視点で追いたくなる作品です。 ただ、早瀬の後日談がないのは個人的に不満ですw | ||||
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| 主体となる事件自体は小さく登場人物どうしのつながりも点々として見えづらいですが、読み進めていくうちにバシバシと線が引かれていきます。 単なる事件解決のミステリーの次元じゃありません。時代を跨いだ事件の関連、親子の関係、個々の人物の思い悩み、などなどふんだんに盛り込まれていますが、これ以上なくキレイに繋がっています。 途中単なる原発やめよう的内容かと心配しましたが、過去の負債との向き合いをミステリーと綿密に絡めていて凄みを感じた。 読み終えた時の感嘆はは書き足りないほど。 『ミステリーの書き方』等で「苦労して書いてます。」と東野さんのコメントをみるんですが、この練り具合は苦労どころじゃないですね。 | ||||
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| 黄色いアサガオを題材に、様々な「謎」が駆け巡ります。 三通りのルートで「推理」が進みます。 そして、それが一つになるとき、「謎」はその姿を現します。 この断片的な情報の積み重ねが、物語を読ませます。 おかげで、一気に読むことが出来ました。 それにしても、作者の構成の上手さには驚愕します。 実に考え抜かれた作品だと思います。 | ||||
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| ベストセラーに惹かれて購入。とっても面白いミステリーでした。最初はいまいちピンとこなかったのですが、過去の事件、現代の事件とだんだん繋がって登場人物にも徐々につながりが見えてくるのが面白く、あっという間に読み終えてしまいました。ラストが少し簡単すぎかな?みたいな感じはあるけれど、久しぶりに読んだミステリーとしては大満足!な一冊でした。 | ||||
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| 東野圭吾さんの作品は、どれも当たり外れがなく、すべて傑作だと思います。「夢幻花」、夢中で読んでしまいました。 「 負の遺産についての覚悟」、東野さんは、これを訴えたかったのですね。原発はこの物語とは関係がありませんが、最後にエピローグで語られる、原子力工学を専攻する主人公の言葉です。「だけど、原発は違う。放置しておけば勝手に廃炉になるというわけじゃない。・・・廃炉の際には、膨大な量の放射性廃棄物が発生する。・・・放射能のレベルが安全な値に下がるまでには何万年もかかる。実質的にこの国は、もう原発から逃れられないんだ。そういう選択を、何十年も前に済ませてしまっているんだ。」「世の中には負の遺産というものがある。それが放っておけば消えてなくなるものなら、そのままにしておけばいい。でも、そうならないのなら、誰かが引き受けるしかない。」「これまで、世界の誰も経験しなかった問題に立ち向かっていかなきゃならない。」今、私たちが抱えている、逃げられない問題です。 | ||||
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