ロスト・ケア

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評判

ロスト・ケアの評価:

4.22/5点 レビュー 137件。 S ランク

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平均点4.22pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全183件 181〜183 10/10ページ
No.3
(5pt)

各章の構成も面白かったが、最後のえっ!!と思わせてくれて!!

現在の介護問題を、多角的な面から捉え、また、犯人に至るのに、机上の数学。統計学的理論から導きだしたりと、
その過程も面白かった。最後まで読んで、もう一度読み返せて、二度楽しめました。
ロスト・ケア Amazon書評・レビュー: ロスト・ケアより
4334928749
No.2
(5pt)

ロストケア

テレビの文芸書紹介番組でミステリー部門で受賞したと聞いて、本作品電子版を早速購入し読んでみた。ミステリー仕立ての物語で作者の主張は、より強烈に伝わった。
実在の介護会社コムスンが下着きに成っている。とても鮮明にコムスンの事を覚えている。自分の父がコムスンの世話に成っていた。その父がガンで七年前に他界した。
ひょんな事でコムスンの株式を保有していた。年末に読売新聞東京版で不正の第一報が報道されて、正月早々にコムスンの株式を売却した。その後、コムスンは、本作品が描く様な末路を辿った。
二年前に自分の母親の認知症が悪化し、グループホームに入る様に成った。以来、介護にまつわる問題点を考える事が多く成って、本作品のテーマとかぶさることに出くわした。介護にまつわる問題点を鋭く描き出した著者にエールを送りたい。
ロスト・ケア Amazon書評・レビュー: ロスト・ケアより
4334928749
No.1
(4pt)

社会批評精神に溢れた歴史のイフ小説

子供の頃にアガサや子供版乱歩は読んだけど、現代のミステリーには縁の無い、現役ケアワーカーとしての感想文です。
まず率直に、ミステリー小説としての出来はよく分かりません。社会批評が色濃いミステリーといえば宮部みゆきや高村薫の小説が浮かびます。ああいう小説を読んできた人が適切な評価をしてくれるでしょう。個人的には大学で数学の研究をしていた検察事務官が統計から事件を“発見”するところなんて、純粋に「すげえ」「新しい」と思いましたが、業界水準で新しいのかどうかは分かりません。
2ちゃんのニュー速板なんかにどっぷり浸かり、ブログのロスジェネ論壇に親しんできた私なんかには、登場人物が皆いかにも類型的で、小説内の道具立てとして書き割りを配置しているように感じたのは否定しません。が、長い電車通勤タイムに小説を読む事で社会のトレンド“情報”“蘊蓄”を吸収するリア充サラリーマンの人達には案外と目新しい人物造型なのかなとも思いました。いや、類型的な人物とエピソードを一見して無関係に配置しながら、終盤へ進むに従って一つの事件へとカチッとはまって収斂されていくその構成力の確かさ、手際の良さこそが新人賞選考委員絶賛のポイントだったのかもしれません。確かにエンタメとして面白い!(故にエンタメ以上のものを期待すると拍子抜けするかも。これを読んで今頃「介護の問題に気付いた!」とか言っている奴は意識が低すぎじゃね?と)
社会批評として舞台を2006〜2007年にしたのは慧眼だったと思います。コムスンショックという事実を下敷きにしているので当然の事かもしれませんが、日本の高齢者福祉行政の見直しを社会全体で議論するとしたら、あのタイミングが最後だったでしょう。残念ながら問題はコムスン経営者のパーソナリティに矮小化され、議論はほとんど起こらず、結果として介護保険制度も高齢者福祉行政も後は崩壊を待つだけとなってしまいましたが。驚く事に、アマゾンで検索してもコムスンショックをちゃんと取材したジャーナリスティックな本は出てこないですよ。当時リアルタイムで論じられた事は(恐らく著者も参考にしたであろう)finalvent氏やYosyan氏のブログに跡が残っていますが、事件後半年から1年程経過したタイミングで、最初にコムスンを告発した東京都の担当者にちゃんと取材したり、当時の大手マスメディアの論調を検証した本がない。著者が巻末の参考文献に上げているNHKスペシャル取材班のものくらい。業界最大手の企業が市場から退場させられたというのに! それが当時の社会の態度でした。
ひとつ小説内の設定について疑問を書くと、〈彼〉の行動によって社会に波風が立ち、議論が巻き起こっただろうかといえば、恐らくそんな事はないだろうと。病気腎移植や積極的安楽死で医師が逮捕されてもワイドショーが3日騒いだら風のように忘れられる社会ですから。実際もし〈彼〉の訴えが世間に届き、社会保障システムの見直しが図られ、ひいてはそこから日本の硬直したシステムも変革され始めたとしたら、小説内世界では3.11の際に原発事故が起こらなかった事だって想像出来るわけです。でも、そうはならなかった!
余談ですが、今月97年型ライフを車検代等込みの総額11万6000円で購入した38歳底辺ケアワーカーとしては、斯波君に共感しまくりなわけです(同時にロスジェネ世代の価値観を持った30代男に認知症の高齢父親がいるという設定は結構苦しいなとも思ったわけですが)。でもね、この作品内に流れるロスジェネ的価値観あるいはゼロ年代的価値観に対して読みながら「あるある」と思うのは、本当に私の生活実感からなのか、それとも私がネットでロスジェネ論壇の文章を読み過ぎてその価値観を内面化しちゃっているのか。その境界がちょっと分からなくなってきています。
ロスト・ケア Amazon書評・レビュー: ロスト・ケアより
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