アトランティスのこころ

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評判

アトランティスのこころの評価:

4.41/5点 レビュー 41件。 A ランク

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平均点4.41pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全140件 1〜20 1/7ページ
No.140
(4pt)

州立大学での寮生活を思い出した

ひょんなことからこの年になってキングにはまり、次々と読んでます。
キングにしては異色と呼ばれるこの作品、それでも特に上巻はそんなことも感じず読みました。
下巻の寮生活の部分は長かったけど、自分も若いころアメリカの州立大学で寮生活をしていた時期があったので懐かしく読みました。やはりアメリカの大学は厳しく、落伍していく生徒もいました。大きな学生食堂があって、試験の前は24時間開いていてそこで皆勉強にいそしんでいました。今も変わってないと思います。
ベトナムのくだりは今世界の複数の地域で起きている戦争の事を思いました。
さわやかな読後感。最後の最後まで。この作品は時を隔ててもう一度読み返したいです。
アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫)より
410219326X
No.139
(5pt)

本間郁男

映画とは又一部内容が違い良い。映画も良いも、やはり本は一番かな。
アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫)より
4102193251
No.138
(4pt)

ベトナム戦争世代の痛切な痛みを静かに詩的に語るキングの筆力に引き込まれる

60年代に青春を過ごした世代、キングと同じ世代のベトナム戦争後遺症のお話なので、当時の音楽、TV、スポーツ等のネタがたくさん散りばめられてます。同時代でこれを経験した米国人が読めば、ますます懐かしさと後悔が増す、と思いました。
キングはこれが二冊目ですが、文章力と構成力に久し振り引き込まれました。男と女の40年越しのラブストーリーとしても読めます。
アトランティスのこころ (下) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (下)より
4105019082
No.137
(4pt)

ベトナム戦争世代の痛切な痛みを静かに詩的に語るキングの筆力に引き込まれる

60年代に青春を過ごした世代、キングと同じ世代のベトナム戦争後遺症のお話なので、当時の音楽、TV、スポーツ等のネタがたくさん散りばめられてます。同時代でこれを経験した米国人が読めば、ますます懐かしさと後悔が増す、と思いました。
キングはこれが二冊目ですが、文章力と構成力に久し振り引き込まれました。男と女の40年越しのラブストーリーとしても読めます。
アトランティスのこころ (上) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (上)より
4105019074
No.136
(5pt)

Kingの情景描写、人間描写を楽しめる連作小説

”…… Twenty minutes later, while he's dressing (the dark gray suit from Paul Stuart this morning, plus his favorite Sulka tie), Sharon wakes up a little. Not enough for him to fully understand what she's telling him, though. ……”

これは誰の文章だろう、と思わないだろうか?まるで村上春樹氏が喜んで、翻訳を引き受けそうではないか。実を言うと、この文は、”言うまでもなく”Hearts in Atlantis”から引用したものである。Kingは、こんなおしゃれな文も書ける。

Kingと言う作家をホラー作家として捉えるのは、簡単なことだ。初期の小説、”Carrie”から、”Salem's Lot”、”The Dead Zone”、”Shining”、”Pet Sematary”、”Cujo”………、数え上げれば、本当にきりがない。アメリカ人だって、Stephen King=Scary、だと思っている。けれども、もしそれだけの作家だったら、彼はあれほど人気を博すことができなかったかもしれない。少なくとも”Carrie”を1973年に書き上げてから、40年以上も一人の作家が、彼は多作だし、本当にProlificという形容詞が彼ほどふさわしい作家は少ない、ひとつひとつの作品も長いものが多い、”The Stand”、”It”、”The Dark Tower”、”Under the Dome”、”1963”、とペーパーバックで1,000ページを超える作品をこれでもか、これでもか、と書き続けている。もうすぐ70歳だと言うのに、創作意欲は衰えていない。彼の本当の魅力のひとつは、情景、人間の描写の細やかさにあるのではないだろうか。

こんな文は、どうだろう。

”…… She looked at him with her chin slightly tilted, the look that meant if Ted wanted to discuss this, she was ready. That she would go to the mat with him on the subject if that was his pleasure. …… She gave him a moment of the lifted chin, asking if he was sure, giving him time to change his mind. When Ted said nothing else, she smiled. It was her victory smile. ……”

”…… The cards settled. McQuown looked at Bobby with his eyebrows raised. There was a little smile on his mouth, but he was breathing fast and there were beads of sweat on his upper lip. ……”

もうひとつ忘れてはいけない特徴が、彼にはある。それは、元高校の英語の先生だと言うことで、これも意外にアメリカ人に知られていない。彼のエッセー、最高傑作だという人もいるけれども、”On Writing”では、彼は小説だけでなく、国語である英語の先生にもなっている。また彼の小説は、Archerなどと比べると、はるかに多くのVocabularyが要求される、もちろんArcherの文章は易しいけれども、豊かな表現力を否定している訳ではない。もうひとつのエッセーである”Danse Macabre”でも、Kingの基本的な姿勢は変わらない。

けれどもKingも人の子、彼の最大の特徴は、父親が、Kingの母親と二人の男の子、次男がKing、を残して家を出て行ってしまったことだろう。それが多くの作品のあちこちで、現われる。そして母親に対する深い愛情も、深く描かれている。例えば”Dolores Clairborne”、”The Talisman”、………、そして短編の”The Breathing Method”でさえ、母親の子を思う気持ち、逆に子どもが母親を思う気持ちが描かれている。

主人公Bobbyが、Kingの分身ではないか、と思えるこの連作小説でも、こうした特徴は随所に見ることができる。冒頭からして、例外ではない。

”…… Randall Garfield was spared this extremity by dying of a heart attack at thirty-six. ……”

Kingの小説では、父親の存在は影が薄い場合が多い。彼の人生を知っていれば、それも仕方のないことだろう。それは、Kingの作品が弱いと言う意味ではない、と思う。

ところで、なぜ「アトランティスのこころ」と言う邦訳になるのだろう。これでは、本を手に取る人たちが戸惑ってしまわないだろうか。小説の内容どおり、「ハーツ・イン・アトランティス」にしなかったのだろう。

そんなことを考えながら、このホラーとはほど遠い作品である”Hearts in Atlantis”を読んだ。
アトランティスのこころ (下) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (下)より
4105019082
No.135
(5pt)

Kingの情景描写、人間描写を楽しめる連作小説

”…… Twenty minutes later, while he's dressing (the dark gray suit from Paul Stuart this morning, plus his favorite Sulka tie), Sharon wakes up a little. Not enough for him to fully understand what she's telling him, though. ……”

これは誰の文章だろう、と思わないだろうか?まるで村上春樹氏が喜んで、翻訳を引き受けそうではないか。実を言うと、この文は、”言うまでもなく”Hearts in Atlantis”から引用したものである。Kingは、こんなおしゃれな文も書ける。

Kingと言う作家をホラー作家として捉えるのは、簡単なことだ。初期の小説、”Carrie”から、”Salem's Lot”、”The Dead Zone”、”Shining”、”Pet Sematary”、”Cujo”………、数え上げれば、本当にきりがない。アメリカ人だって、Stephen King=Scary、だと思っている。けれども、もしそれだけの作家だったら、彼はあれほど人気を博すことができなかったかもしれない。少なくとも”Carrie”を1973年に書き上げてから、40年以上も一人の作家が、彼は多作だし、本当にProlificという形容詞が彼ほどふさわしい作家は少ない、ひとつひとつの作品も長いものが多い、”The Stand”、”It”、”The Dark Tower”、”Under the Dome”、”1963”、とペーパーバックで1,000ページを超える作品をこれでもか、これでもか、と書き続けている。もうすぐ70歳だと言うのに、創作意欲は衰えていない。彼の本当の魅力のひとつは、情景、人間の描写の細やかさにあるのではないだろうか。

こんな文は、どうだろう。

”…… She looked at him with her chin slightly tilted, the look that meant if Ted wanted to discuss this, she was ready. That she would go to the mat with him on the subject if that was his pleasure. …… She gave him a moment of the lifted chin, asking if he was sure, giving him time to change his mind. When Ted said nothing else, she smiled. It was her victory smile. ……”

”…… The cards settled. McQuown looked at Bobby with his eyebrows raised. There was a little smile on his mouth, but he was breathing fast and there were beads of sweat on his upper lip. ……”

もうひとつ忘れてはいけない特徴が、彼にはある。それは、元高校の英語の先生だと言うことで、これも意外にアメリカ人に知られていない。彼のエッセー、最高傑作だという人もいるけれども、”On Writing”では、彼は小説だけでなく、国語である英語の先生にもなっている。また彼の小説は、Archerなどと比べると、はるかに多くのVocabularyが要求される、もちろんArcherの文章は易しいけれども、豊かな表現力を否定している訳ではない。もうひとつのエッセーである”Danse Macabre”でも、Kingの基本的な姿勢は変わらない。

けれどもKingも人の子、彼の最大の特徴は、父親が、Kingの母親と二人の男の子、次男がKing、を残して家を出て行ってしまったことだろう。それが多くの作品のあちこちで、現われる。そして母親に対する深い愛情も、深く描かれている。例えば”Dolores Clairborne”、”The Talisman”、………、そして短編の”The Breathing Method”でさえ、母親の子を思う気持ち、逆に子どもが母親を思う気持ちが描かれている。

主人公Bobbyが、Kingの分身ではないか、と思えるこの連作小説でも、こうした特徴は随所に見ることができる。冒頭からして、例外ではない。

”…… Randall Garfield was spared this extremity by dying of a heart attack at thirty-six. ……”

Kingの小説では、父親の存在は影が薄い場合が多い。彼の人生を知っていれば、それも仕方のないことだろう。それは、Kingの作品が弱いと言う意味ではない、と思う。

ところで、なぜ「アトランティスのこころ」と言う邦訳になるのだろう。これでは、本を手に取る人たちが戸惑ってしまわないだろうか。小説の内容どおり、「ハーツ・イン・アトランティス」にしなかったのだろう。

そんなことを考えながら、このホラーとはほど遠い作品である”Hearts in Atlantis”を読んだ。
アトランティスのこころ (上) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (上)より
4105019074
No.134
(5pt)

Kingの情景描写、人間描写を楽しめる連作小説

”…… Twenty minutes later, while he's dressing (the dark gray suit from Paul Stuart this morning, plus his favorite Sulka tie), Sharon wakes up a little. Not enough for him to fully understand what she's telling him, though. ……”

これは誰の文章だろう、と思わないだろうか?まるで村上春樹氏が喜んで、翻訳を引き受けそうではないか。実を言うと、この文は、”言うまでもなく”Hearts in Atlantis”から引用したものである。Kingは、こんなおしゃれな文も書ける。

Kingと言う作家をホラー作家として捉えるのは、簡単なことだ。初期の小説、”Carrie”から、”Salem's Lot”、”The Dead Zone”、”Shining”、”Pet Sematary”、”Cujo”………、数え上げれば、本当にきりがない。アメリカ人だって、Stephen King=Scary、だと思っている。けれども、もしそれだけの作家だったら、彼はあれほど人気を博すことができなかったかもしれない。少なくとも”Carrie”を1973年に書き上げてから、40年以上も一人の作家が、彼は多作だし、本当にProlificという形容詞が彼ほどふさわしい作家は少ない、ひとつひとつの作品も長いものが多い、”The Stand”、”It”、”The Dark Tower”、”Under the Dome”、”1963”、とペーパーバックで1,000ページを超える作品をこれでもか、これでもか、と書き続けている。もうすぐ70歳だと言うのに、創作意欲は衰えていない。彼の本当の魅力のひとつは、情景、人間の描写の細やかさにあるのではないだろうか。

こんな文は、どうだろう。

”…… She looked at him with her chin slightly tilted, the look that meant if Ted wanted to discuss this, she was ready. That she would go to the mat with him on the subject if that was his pleasure. …… She gave him a moment of the lifted chin, asking if he was sure, giving him time to change his mind. When Ted said nothing else, she smiled. It was her victory smile. ……”

”…… The cards settled. McQuown looked at Bobby with his eyebrows raised. There was a little smile on his mouth, but he was breathing fast and there were beads of sweat on his upper lip. ……”

もうひとつ忘れてはいけない特徴が、彼にはある。それは、元高校の英語の先生だと言うことで、これも意外にアメリカ人に知られていない。彼のエッセー、最高傑作だという人もいるけれども、”On Writing”では、彼は小説だけでなく、国語である英語の先生にもなっている。また彼の小説は、Archerなどと比べると、はるかに多くのVocabularyが要求される、もちろんArcherの文章は易しいけれども、豊かな表現力を否定している訳ではない。もうひとつのエッセーである”Danse Macabre”でも、Kingの基本的な姿勢は変わらない。

けれどもKingも人の子、彼の最大の特徴は、父親が、Kingの母親と二人の男の子、次男がKing、を残して家を出て行ってしまったことだろう。それが多くの作品のあちこちで、現われる。そして母親に対する深い愛情も、深く描かれている。例えば”Dolores Clairborne”、”The Talisman”、………、そして短編の”The Breathing Method”でさえ、母親の子を思う気持ち、逆に子どもが母親を思う気持ちが描かれている。

主人公Bobbyが、Kingの分身ではないか、と思えるこの連作小説でも、こうした特徴は随所に見ることができる。冒頭からして、例外ではない。

”…… Randall Garfield was spared this extremity by dying of a heart attack at thirty-six. ……”

Kingの小説では、父親の存在は影が薄い場合が多い。彼の人生を知っていれば、それも仕方のないことだろう。それは、Kingの作品が弱いと言う意味ではない、と思う。

ところで、なぜ「アトランティスのこころ」と言う邦訳になるのだろう。これでは、本を手に取る人たちが戸惑ってしまわないだろうか。小説の内容どおり、「ハーツ・イン・アトランティス」にしなかったのだろう。

そんなことを考えながら、このホラーとはほど遠い作品である”Hearts in Atlantis”を読んだ。
アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫)より
410219326X
No.133
(5pt)

Kingの情景描写、人間描写を楽しめる連作小説

”…… Twenty minutes later, while he's dressing (the dark gray suit from Paul Stuart this morning, plus his favorite Sulka tie), Sharon wakes up a little. Not enough for him to fully understand what she's telling him, though. ……”

これは誰の文章だろう、と思わないだろうか?まるで村上春樹氏が喜んで、翻訳を引き受けそうではないか。実を言うと、この文は、”言うまでもなく”Hearts in Atlantis”から引用したものである。Kingは、こんなおしゃれな文も書ける。

Kingと言う作家をホラー作家として捉えるのは、簡単なことだ。初期の小説、”Carrie”から、”Salem's Lot”、”The Dead Zone”、”Shining”、”Pet Sematary”、”Cujo”………、数え上げれば、本当にきりがない。アメリカ人だって、Stephen King=Scary、だと思っている。けれども、もしそれだけの作家だったら、彼はあれほど人気を博すことができなかったかもしれない。少なくとも”Carrie”を1973年に書き上げてから、40年以上も一人の作家が、彼は多作だし、本当にProlificという形容詞が彼ほどふさわしい作家は少ない、ひとつひとつの作品も長いものが多い、”The Stand”、”It”、”The Dark Tower”、”Under the Dome”、”1963”、とペーパーバックで1,000ページを超える作品をこれでもか、これでもか、と書き続けている。もうすぐ70歳だと言うのに、創作意欲は衰えていない。彼の本当の魅力のひとつは、情景、人間の描写の細やかさにあるのではないだろうか。

こんな文は、どうだろう。

”…… She looked at him with her chin slightly tilted, the look that meant if Ted wanted to discuss this, she was ready. That she would go to the mat with him on the subject if that was his pleasure. …… She gave him a moment of the lifted chin, asking if he was sure, giving him time to change his mind. When Ted said nothing else, she smiled. It was her victory smile. ……”

”…… The cards settled. McQuown looked at Bobby with his eyebrows raised. There was a little smile on his mouth, but he was breathing fast and there were beads of sweat on his upper lip. ……”

もうひとつ忘れてはいけない特徴が、彼にはある。それは、元高校の英語の先生だと言うことで、これも意外にアメリカ人に知られていない。彼のエッセー、最高傑作だという人もいるけれども、”On Writing”では、彼は小説だけでなく、国語である英語の先生にもなっている。また彼の小説は、Archerなどと比べると、はるかに多くのVocabularyが要求される、もちろんArcherの文章は易しいけれども、豊かな表現力を否定している訳ではない。もうひとつのエッセーである”Danse Macabre”でも、Kingの基本的な姿勢は変わらない。

けれどもKingも人の子、彼の最大の特徴は、父親が、Kingの母親と二人の男の子、次男がKing、を残して家を出て行ってしまったことだろう。それが多くの作品のあちこちで、現われる。そして母親に対する深い愛情も、深く描かれている。例えば”Dolores Clairborne”、”The Talisman”、………、そして短編の”The Breathing Method”でさえ、母親の子を思う気持ち、逆に子どもが母親を思う気持ちが描かれている。

主人公Bobbyが、Kingの分身ではないか、と思えるこの連作小説でも、こうした特徴は随所に見ることができる。冒頭からして、例外ではない。

”…… Randall Garfield was spared this extremity by dying of a heart attack at thirty-six. ……”

Kingの小説では、父親の存在は影が薄い場合が多い。彼の人生を知っていれば、それも仕方のないことだろう。それは、Kingの作品が弱いと言う意味ではない、と思う。

ところで、なぜ「アトランティスのこころ」と言う邦訳になるのだろう。これでは、本を手に取る人たちが戸惑ってしまわないだろうか。小説の内容どおり、「ハーツ・イン・アトランティス」にしなかったのだろう。

そんなことを考えながら、このホラーとはほど遠い作品である”Hearts in Atlantis”を読んだ。
アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫)より
4102193251
No.132
(4pt)

ホラーではない、純小説として読ませる大長編

アメリカの60年代にある少年の元に奇妙なろうじんが引っ越してき・・・というお話。
と上記に書きましたが、それだけだと何の説明にもなっていない大長編小説。超常現象、モンスター、超能力、そういったホラー的要素を一切排除(ほんの少しだけ怪異現象っぽいシーンがありますが)してアメリカの60年代を独自の視点から見直したかのような物語。この大作でキングが描きたかったことを考えると、自身も経験した60年代、70年代、80年代を通過して90年代にアメリカがどうなったか、どのようにして今現在(この当時の90年代)に至ったかを模索して小説に仕立てたのではないかと思いました。語り手の主人公を多数物語に配置して複数の視点からアメリカの過去、現在を見つめ、未来はどうするのかを訴えたかったのではないかというのが、この長い物語を堪能した一読者としての感想でした。そういう意味ではピンチョンの「ヴァインランド」と近しい読後感を持ちました。なので、この著者お得意のホラーを期待すると肩透かしを喰うことになりますが、小説としては十分読ませる力を持った作品だと思いました。
長いですし、ホラーではないですが、アメリカに興味のある方には一読の価値ある小説。機会があったら是非。
アトランティスのこころ (下) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (下)より
4105019082
No.131
(4pt)

ホラーではない、純小説として読ませる大長編

アメリカの60年代にある少年の元に奇妙なろうじんが引っ越してき・・・というお話。
と上記に書きましたが、それだけだと何の説明にもなっていない大長編小説。超常現象、モンスター、超能力、そういったホラー的要素を一切排除(ほんの少しだけ怪異現象っぽいシーンがありますが)してアメリカの60年代を独自の視点から見直したかのような物語。この大作でキングが描きたかったことを考えると、自身も経験した60年代、70年代、80年代を通過して90年代にアメリカがどうなったか、どのようにして今現在(この当時の90年代)に至ったかを模索して小説に仕立てたのではないかと思いました。語り手の主人公を多数物語に配置して複数の視点からアメリカの過去、現在を見つめ、未来はどうするのかを訴えたかったのではないかというのが、この長い物語を堪能した一読者としての感想でした。そういう意味ではピンチョンの「ヴァインランド」と近しい読後感を持ちました。なので、この著者お得意のホラーを期待すると肩透かしを喰うことになりますが、小説としては十分読ませる力を持った作品だと思いました。
長いですし、ホラーではないですが、アメリカに興味のある方には一読の価値ある小説。機会があったら是非。
アトランティスのこころ (上) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (上)より
4105019074
No.130
(4pt)

ホラーではない、純小説として読ませる大長編

アメリカの60年代にある少年の元に奇妙なろうじんが引っ越してき・・・というお話。
と上記に書きましたが、それだけだと何の説明にもなっていない大長編小説。超常現象、モンスター、超能力、そういったホラー的要素を一切排除(ほんの少しだけ怪異現象っぽいシーンがありますが)してアメリカの60年代を独自の視点から見直したかのような物語。この大作でキングが描きたかったことを考えると、自身も経験した60年代、70年代、80年代を通過して90年代にアメリカがどうなったか、どのようにして今現在(この当時の90年代)に至ったかを模索して小説に仕立てたのではないかと思いました。語り手の主人公を多数物語に配置して複数の視点からアメリカの過去、現在を見つめ、未来はどうするのかを訴えたかったのではないかというのが、この長い物語を堪能した一読者としての感想でした。そういう意味ではピンチョンの「ヴァインランド」と近しい読後感を持ちました。なので、この著者お得意のホラーを期待すると肩透かしを喰うことになりますが、小説としては十分読ませる力を持った作品だと思いました。
長いですし、ホラーではないですが、アメリカに興味のある方には一読の価値ある小説。機会があったら是非。
アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫)より
410219326X
No.129
(4pt)

ホラーではない、純小説として読ませる大長編

アメリカの60年代にある少年の元に奇妙なろうじんが引っ越してき・・・というお話。
と上記に書きましたが、それだけだと何の説明にもなっていない大長編小説。超常現象、モンスター、超能力、そういったホラー的要素を一切排除(ほんの少しだけ怪異現象っぽいシーンがありますが)してアメリカの60年代を独自の視点から見直したかのような物語。この大作でキングが描きたかったことを考えると、自身も経験した60年代、70年代、80年代を通過して90年代にアメリカがどうなったか、どのようにして今現在(この当時の90年代)に至ったかを模索して小説に仕立てたのではないかと思いました。語り手の主人公を多数物語に配置して複数の視点からアメリカの過去、現在を見つめ、未来はどうするのかを訴えたかったのではないかというのが、この長い物語を堪能した一読者としての感想でした。そういう意味ではピンチョンの「ヴァインランド」と近しい読後感を持ちました。なので、この著者お得意のホラーを期待すると肩透かしを喰うことになりますが、小説としては十分読ませる力を持った作品だと思いました。
長いですし、ホラーではないですが、アメリカに興味のある方には一読の価値ある小説。機会があったら是非。
アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫)より
4102193251
No.128
(5pt)

人それぞれの青春

僕が初めてStephen Kingの作品を手にしたのがこのHearts in Atlantisです。内容は部分部分に共鳴することは多々ありましたが総体的に見て僕の能力を超えた難しい作品でした、が 未だに僕が彼の呪縛から逃れないで彼の作品を買い続けているのは、この作品で出会った以下のフレーズの為かなと思っています。
She came back,gave me a grin,and took her cigarettes out of her jeans pocket.I took out my own cigarettes and lit us both.It was a good moment,the two of us looking at each other in the Zippo's flame.Not as sweet as a kiss,but nice.I felt that lightness inside me again,that sense of lifting off.Sometimes your view widens and grows hopeful.Sometimes you think you can see around corners,and maybe you can.Those are good moments.I snapped my lighter shut and we walked on,smoking,the backs of our hands close but not quite brushing.
"How much money are we talking about?"she asked."Enough to run away to California on,or maybe not quite that much?" "Nine dollars" She laughed and took my hand."It's a date.all right,"she said."You can buy me popcorn,too"
あ〜これが僕の青春の美学だったのかな〜!
アトランティスのこころ (下) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (下)より
4105019082
No.127
(5pt)

人それぞれの青春

僕が初めてStephen Kingの作品を手にしたのがこのHearts in Atlantisです。内容は部分部分に共鳴することは多々ありましたが総体的に見て僕の能力を超えた難しい作品でした、が 未だに僕が彼の呪縛から逃れないで彼の作品を買い続けているのは、この作品で出会った以下のフレーズの為かなと思っています。
She came back,gave me a grin,and took her cigarettes out of her jeans pocket.I took out my own cigarettes and lit us both.It was a good moment,the two of us looking at each other in the Zippo's flame.Not as sweet as a kiss,but nice.I felt that lightness inside me again,that sense of lifting off.Sometimes your view widens and grows hopeful.Sometimes you think you can see around corners,and maybe you can.Those are good moments.I snapped my lighter shut and we walked on,smoking,the backs of our hands close but not quite brushing.
"How much money are we talking about?"she asked."Enough to run away to California on,or maybe not quite that much?" "Nine dollars" She laughed and took my hand."It's a date.all right,"she said."You can buy me popcorn,too"
あ〜これが僕の青春の美学だったのかな〜!
アトランティスのこころ (上) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (上)より
4105019074
No.126
(5pt)

人それぞれの青春

僕が初めてStephen Kingの作品を手にしたのがこのHearts in Atlantisです。内容は部分部分に共鳴することは多々ありましたが総体的に見て僕の能力を超えた難しい作品でした、が 未だに僕が彼の呪縛から逃れないで彼の作品を買い続けているのは、この作品で出会った以下のフレーズの為かなと思っています。
She came back,gave me a grin,and took her cigarettes out of her jeans pocket.I took out my own cigarettes and lit us both.It was a good moment,the two of us looking at each other in the Zippo's flame.Not as sweet as a kiss,but nice.I felt that lightness inside me again,that sense of lifting off.Sometimes your view widens and grows hopeful.Sometimes you think you can see around corners,and maybe you can.Those are good moments.I snapped my lighter shut and we walked on,smoking,the backs of our hands close but not quite brushing.
"How much money are we talking about?"she asked."Enough to run away to California on,or maybe not quite that much?" "Nine dollars" She laughed and took my hand."It's a date.all right,"she said."You can buy me popcorn,too"
あ〜これが僕の青春の美学だったのかな〜!
アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫)より
410219326X
No.125
(5pt)

人それぞれの青春

僕が初めてStephen Kingの作品を手にしたのがこのHearts in Atlantisです。内容は部分部分に共鳴することは多々ありましたが総体的に見て僕の能力を超えた難しい作品でした、が 未だに僕が彼の呪縛から逃れないで彼の作品を買い続けているのは、この作品で出会った以下のフレーズの為かなと思っています。
She came back,gave me a grin,and took her cigarettes out of her jeans pocket.I took out my own cigarettes and lit us both.It was a good moment,the two of us looking at each other in the Zippo's flame.Not as sweet as a kiss,but nice.I felt that lightness inside me again,that sense of lifting off.Sometimes your view widens and grows hopeful.Sometimes you think you can see around corners,and maybe you can.Those are good moments.I snapped my lighter shut and we walked on,smoking,the backs of our hands close but not quite brushing.
"How much money are we talking about?"she asked."Enough to run away to California on,or maybe not quite that much?" "Nine dollars" She laughed and took my hand."It's a date.all right,"she said."You can buy me popcorn,too"
あ〜これが僕の青春の美学だったのかな〜!
アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫)より
4102193251
No.124
(5pt)

原作は素晴らしい。しかし、日本語タイトルが.....

Hearts in Atlantis が、「アトランティスのこころ」?

これも、単純素朴に訳すことが、原題に込められた意味を充分反映していないことになる例です。この小説の一部が映画化されていますが、ベトナム戦争が重く暗い影を落としています。

アトランティスとは、外界と隔離された世界の比喩で、この小説ではベトナム戦争時代の大学の男子寮のこと。

ハーツ (Hearts) は、ご存知 トランプゲーム。パソコンにもついていますね。無意識に戦争/徴兵におびえながら、男子寮の学生たち(アトランティスの住民たち)はハーツに強迫的なほど惑溺してゆく。

....というニュアンスが 和訳題名である「アトランティスの心」に充分反映されているかどうか?だれが見ても、おそらく NO でしょう。と言うことは、誤訳の一種と言われても仕方がありません。

たとえば、学生たちがハーツではなくブリッジに惑溺していて原題が「Bridge in Atlantis」になっていたとしたら、この訳者は「アトランティスの橋」とでも訳すのでしょうかね? まさか...
アトランティスのこころ (下) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (下)より
4105019082
No.123
(5pt)

原作は素晴らしい。しかし、日本語タイトルが.....

Hearts in Atlantis が、「アトランティスのこころ」?

これも、単純素朴に訳すことが、原題に込められた意味を充分反映していないことになる例です。この小説の一部が映画化されていますが、ベトナム戦争が重く暗い影を落としています。

アトランティスとは、外界と隔離された世界の比喩で、この小説ではベトナム戦争時代の大学の男子寮のこと。

ハーツ (Hearts) は、ご存知 トランプゲーム。パソコンにもついていますね。無意識に戦争/徴兵におびえながら、男子寮の学生たち(アトランティスの住民たち)はハーツに強迫的なほど惑溺してゆく。

....というニュアンスが 和訳題名である「アトランティスの心」に充分反映されているかどうか?だれが見ても、おそらく NO でしょう。と言うことは、誤訳の一種と言われても仕方がありません。

たとえば、学生たちがハーツではなくブリッジに惑溺していて原題が「Bridge in Atlantis」になっていたとしたら、この訳者は「アトランティスの橋」とでも訳すのでしょうかね? まさか...
アトランティスのこころ (上) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ (上)より
4105019074
No.122
(5pt)

原作は素晴らしい。しかし、日本語タイトルが.....

Hearts in Atlantis が、「アトランティスのこころ」?

これも、単純素朴に訳すことが、原題に込められた意味を充分反映していないことになる例です。この小説の一部が映画化されていますが、ベトナム戦争が重く暗い影を落としています。

アトランティスとは、外界と隔離された世界の比喩で、この小説ではベトナム戦争時代の大学の男子寮のこと。

ハーツ (Hearts) は、ご存知 トランプゲーム。パソコンにもついていますね。無意識に戦争/徴兵におびえながら、男子寮の学生たち(アトランティスの住民たち)はハーツに強迫的なほど惑溺してゆく。

....というニュアンスが 和訳題名である「アトランティスの心」に充分反映されているかどうか?だれが見ても、おそらく NO でしょう。と言うことは、誤訳の一種と言われても仕方がありません。

たとえば、学生たちがハーツではなくブリッジに惑溺していて原題が「Bridge in Atlantis」になっていたとしたら、この訳者は「アトランティスの橋」とでも訳すのでしょうかね? まさか...
アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈下〉 (新潮文庫)より
410219326X
No.121
(5pt)

原作は素晴らしい。しかし、日本語タイトルが.....

Hearts in Atlantis が、「アトランティスのこころ」?

これも、単純素朴に訳すことが、原題に込められた意味を充分反映していないことになる例です。この小説の一部が映画化されていますが、ベトナム戦争が重く暗い影を落としています。

アトランティスとは、外界と隔離された世界の比喩で、この小説ではベトナム戦争時代の大学の男子寮のこと。

ハーツ (Hearts) は、ご存知 トランプゲーム。パソコンにもついていますね。無意識に戦争/徴兵におびえながら、男子寮の学生たち(アトランティスの住民たち)はハーツに強迫的なほど惑溺してゆく。

....というニュアンスが 和訳題名である「アトランティスの心」に充分反映されているかどうか?だれが見ても、おそらく NO でしょう。と言うことは、誤訳の一種と言われても仕方がありません。

たとえば、学生たちがハーツではなくブリッジに惑溺していて原題が「Bridge in Atlantis」になっていたとしたら、この訳者は「アトランティスの橋」とでも訳すのでしょうかね? まさか...
アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫) Amazon書評・レビュー: アトランティスのこころ〈上〉 (新潮文庫)より
4102193251