アルカード城の殺人
評判
アルカード城の殺人の評価:
4.00/5点 レビュー 2件。 - ランク
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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滅多に下車する者のないトランシルヴァニア駅に図書館司書のゴーカーが降り立つ。森の中に聳え立つ古城の主アルカード伯爵に蔵書整理を依頼され雇われたのだ。やがて城に着いて伯爵を初めとする城に住む人々や道に迷った若夫婦ら11人と引き合わされたゴーカーは、何とその翌朝哀れにも死体となって発見されてしまうのだった。
本書の真相はごく常識的な物でして、途中でこれが答だったらつまらないなあと思っていた通りの内容でした。巻末によれば著者はあまりに複雑にし過ぎると正解者が出なくなる事を心配してわざと当たり障りのない物にされたらしく、止むを得ない事情だとはいえ手加減されて著者の実力を出し切った出来栄えでないのが残念です。また巻末のクイズも記憶力を試される形式の物が大半であまり面白くありませんでした。という事で謎解きパズラーの面では見るべき点はありませんが、本書の楽しみ方としては怪奇小説仕立てのストーリーの吸血鬼や人狼や伯爵家に代々遺伝して来た奇病と言った薄気味悪いムードを味わうのが良いでしょう。私は特に153頁の白黒写真のプリメヴァ役の女優さんが怪しい風情を漂わせていて中々に良いと思いました。まあ帯に「ウェストレイクが贈る究極の犯人当てゲーム」と書かれているとどうしても推理ファンとしては期待してしまいますが、でもカバー・イラストの丹下京子さんのあまり怖くないユニークな絵やスティーヴン・キングのユーモラスな序文や途中に挿入された役者さん達の迫力を感じさせるフォトもそれぞれに楽しめますので、あなたもそんなに厳しく考え過ぎずに気軽な気持ちで手に取って読んで見られたら如何かと思います。