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(短編集)
仇敵
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仇敵の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 61~69 4/4ページ
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どなたかのレビューに水戸黄門とありましたが、自分には 必殺仕事人ですね。 恋窪の枯れた表の顔と、実はすごい本当の姿のギャップがいい。 若干安易に人が死にすぎかな、という感はあるものの、最後に正義が 勝つのは痛快です。 | ||||
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企業小説が好きで、特に高杉 良は全作品読んでいます。本好きの友人に教えてもらったのが池井戸 潤。読み進むうちに、高杉的な雰囲気を重厚な赤ワインの豊潤さとするなら、井戸的な雰囲気はスパークリングワインのような爽快さと口当たりの良さに比較してしまいました。この分だと、池井戸作品も全作品読みそうな勢いです。そこで、最初に読んだのが、この『仇敵』。元ミドルのエリートが今は庶務行員という身分で、困難を乗り越えながら巨悪に立ち向かう。まわりを固める脇役の存在もいいです。読後の爽快感は高杉作品同様に、気持ちがいいです。高杉作品より、色艶な場面がないのと、高級ホテルのメインバーで、高級ウイスキーの水割りに、ブルーチーズやスモークサーモンのオードブルみたいなシーンもなくて、庶民的で好感も持てます。 | ||||
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読みやすい。 短編ものかと思いましたがだんだんと盛り上がっていく流れがあって好きです。 銀行の内情がリアルでいい。 | ||||
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強大な権力を持つ悪人幹部によって窮地に陥れられながらも、決しておもねることなく、屈することもなくあくまで自分を貫く主人公。メガバンクのエリート行員であった主人公が会社を追われ小銀行の庶務行員という下っ端の仕事に就くことになるが、それでも決して己を哀れんだりせず真摯に仕事に取り組む。権力も後ろ盾も何もないちっぽけな人間であっても己の矜持にかけて邪な仇敵をいつかは叩き潰してやると心に誓い、徐々に悪事を暴いていく誇り高き男を描いた復讐劇。サラリーマンなら誰だって復讐が果たされるのを見たいはず。一気に読んでしまいました。 | ||||
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本作品は実業之日本社の単行本で読んだが、文庫化されているので恐縮ながらこちらでレビューを書く。銀行小説としては珍しく庶務行員(或いは総務行員)が主役で活躍する。首都圏地銀の東都南銀行、武蔵小杉支店に庶務として中途採用された42歳の恋窪商太郎。実は彼は訳ありで、以前は大手都銀東京首都銀行の企画部次長職にありながら、組織の腐敗を暴こうとして逆に罪を着せられ追われてしまった。生まれ変わった新天地で人生を豊かに過ごせる職を得たが、ただものではない庶務職に若手の融資・渉外担当の松木啓介は個人的に仕事上の相談を受けていた。ところが東京首都銀行行員、取引先や税理士が事件に巻き込まれていくにつけ、大手都市銀行を私物化し私腹を肥やす仇敵の復讐に駆り立てられ、メラメラと燃えていく様を描くスリリングな物語だ。現在庶務行員として勤務の東都南銀行と、元企画部次長として仇敵のいる東京首都銀行の事件が交錯する展開が面白く、かつ忙しい。 本書は8話の短編集の形式だが物語は継続している。 第1話「庶務行員」は、松木の担当先「大園ハードフェイシング」の融通手形事件、 第2話「貸さぬ親切」は、「橋本メディカル写真」の不芳な投資資金借入れ事件、 第4話「漏洩」は、「更科建設」や「横田電機」に関する情報の外部漏洩事件。これら前半部分は、入行3年目の松木啓介が庶務の恋窪商太郎に稟議書内容の是非、決算書や付属明細の問題点、取組み方、採択か否決かの考え方等々について、庶務行員室にいつも聞きに来る。既存先でも新規先でも誠に現実的な質問だ。恋窪が松木に的確なアドバイスをすることで銀行取引が進行していく。一方で中盤・後半は、組織を食い物にしている東京首都銀行常務の峰岸駿平や経済ヤクザの中島容山の悪事の証拠固めに、以前の同僚と組み大活躍をする展開になっている。支店の庶務行員が悪事を暴く為にここまで探偵の如く活動をするのは実際には難しいが、そこは池井戸ワールドの恋窪商太郎ならば全く不自然に感じないのが良い。また恋窪師匠に教わった松木啓介が融資マン、渉外マンとして育っていく様をシリーズで今後も続けて欲しいものだ。 | ||||
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銀行小説としては珍しく庶務行員(或いは総務行員)が主役で活躍する。首都圏地銀の東都南銀行、武蔵小杉支店に庶務として中途採用された42歳の恋窪商太郎。実は彼は訳ありで、以前は大手都銀東京首都銀行の企画部次長職にありながら、組織の腐敗を暴こうとして逆に罪を着せられ追われてしまった。生まれ変わった新天地で人生を豊かに過ごせる職を得たが、ただものではない庶務職に若手の融資・渉外担当の松木啓介は個人的に仕事上の相談を受けていた。ところが東京首都銀行行員、取引先や税理士が事件に巻き込まれていくにつけ、大手都市銀行を私物化し私腹を肥やす仇敵の復讐に駆り立てられ、メラメラと燃えていく様を描くスリリングな物語だ。現在庶務行員として勤務の東都南銀行と、元企画部次長として仇敵のいる東京首都銀行の事件が交錯する展開が面白く、かつ忙しい。 本書は8話の短編集の形式だが物語は継続している。 第1話「庶務行員」は、松木の担当先「大園ハードフェイシング」の融通手形事件、 第2話「貸さぬ親切」は、「橋本メディカル写真」の不芳な投資資金借入れ事件、 第4話「漏洩」は、「更科建設」や「横田電機」に関する情報の外部漏洩事件。これら前半部分は、入行3年目の松木啓介が庶務の恋窪商太郎に稟議書内容の是非、決算書や付属明細の問題点、取組み方、採択か否決かの考え方等々について、庶務行員室にいつも聞きに来る。既存先でも新規先でも誠に現実的な質問だ。恋窪が松木に的確なアドバイスをすることで銀行取引が進行していく。一方で中盤・後半は、組織を食い物にしている東京首都銀行常務の峰岸駿平や経済ヤクザの中島容山の悪事の証拠固めに、以前の同僚と組み大活躍をする展開になっている。支店の庶務行員が悪事を暴く為にここまで探偵の如く活動をするのは実際には難しいが、そこは池井戸ワールドの恋窪商太郎ならば全く不自然に感じないのが良い。また恋窪師匠に教わった松木啓介が融資マン、渉外マンとして育っていく様をシリーズで今後も続けて欲しいものだ。 | ||||
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銀行の庶務行員さんを描いた小説というのはほとんど例がない。 内容は至って痛快なストーリーなのだが、著者が銀行員だったことも幸いして、 庶務行員さんのことが詳しく表現されていることは実に興味深い。 一般の方々にも、是非、裏方で頑張っている庶務行員さんのことを よく知ってもらおう! | ||||
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庶務行員さんの悲哀(?)を知ったのはこの本です。銀行の支店でATMを使うときに教えてくれるのは庶務行員さんなんですね。大手銀行の融資担当から庶務行員になった恋窪が主人公の連作短編ですが、恋窪のキャラが良いです。連作短編という形式が好きなこともありますが、庶務行員の恋窪が仇敵を追いつめていくこの作品が、現時点は一番好きです。各短編がそれぞれ銀行の支店という現場のリアリティを描けていると思いますし、最後の短編に集約されていくのが見事です。 | ||||
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主人公は大銀行の超エリート行員だったが、行内抗争に敗れた上、古巣からの転職妨害に遭い、今は地銀の都内店舗で案内係を務めている。 しかし、前職でのライバルが殺されたことをきっかけとして、かつて自分を陥穽に陥れ、且つ我欲のため平気で人の命を奪う悪党どもを追い詰めていく。作者の池井戸氏は長年三菱銀行で務めただけあって銀行の業務内容の描写などリアルである。 但し、主人公の転職や、彼が巻き込まれる殺人事件という本書の2つの前提条件に対し「エリート銀行員がそんなことする?」という多少の違和感あり。 とはいってもそれも最初のうちだけで、いくつかのエピソードも織り込んだ連作小説としてなかなか面白く読める。 | ||||
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