SOSの猿

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評判

SOSの猿の評価:

3.10/5点 レビュー 112件。 D ランク

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平均点3.10pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

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全225件 221〜225 12/12ページ
No.5
(3pt)

初期作品と比べると残念ながら凡作

雑誌のインタビューでもあるように最近のこの作者は、自分の書きたいものを書いているのが良く分かる。しかしそれが読者の満足度とは比例していないような気がする。悪く言えば作者の独りよがりの自己満足が最近顕著になっているともいえる。
内容はほかのレビュアーが書かれているが主人公が2人いて、1人目はイタリアでエクソシストの経験のある電機店の店員が、母親の知り合いにひきこもりの息子についての相談を受ける。もう1人は株の誤発注をしてしまった会社員の調査をする過程で、なぜか孫悟空と出会うというもので、この2人の話が物語の後半でつながる構成になっている。
内容についてはミステリ要素がかなり薄く、したがってミステリ小説ではない。孫悟空が出てくるもののそれ程ファンタジー色が強いわけでもない。結構現実的な話で、最近の伊坂作品同様最後に落ちやどんでん返しなどはない。
初期作品と比べるとミステリ色が薄くなり、内容も結末もインパクトが薄く、駄作ではないが普通の作品止まりの印象を受けた。
もともとガチガチのミステリ作家というわけではなかったのだが、私としてはもう少しミステリ要素の強い作品を読んでみたいと思った。
SOSの猿 Amazon書評・レビュー: SOSの猿より
4120040801
No.4
(4pt)

「描いたことが事実になる」のが小説 !

読売新聞の夕刊に連載されていたものを単行本に纏めた作品。「私の話」と孫悟空縁の謎の「猿の話」が数週分毎に交互に語られると言う凝った構成。

家電量販店員の私(二郎)は「困っている人がいると放って置けない」性分。訪問カウンセラー風の副業をしている。他人の「SOS」に心が疼くのだ。そして副業の正体は、悪魔祓い(エクソシスト)だった...。作中、警句のオンパレードと言っても良いが、作者が一貫して語っているのは、人と人との繋がりの大切さであり、ある人間に対する"決め付け的"態度への懐疑だ。この点、「善と悪」の対立項が鮮明なキリスト教の風習「悪魔祓い」を題材に据え、バリのバロンダンスと対比させる辺り巧いと思った。作中での相談事は"引き込もり"。孫悟空を山に閉じ込めた"二郎神"との対比で、作者の洒落っ気が窺える。ここでも、"引き込もり"を単純に悪とする考え方を否定する。引き込もった青年は「俺は孫悟空の分身」と叫び、そして語り出したのは何と「****」の話...。

「猿」はソフト会社の品質管理担当の五十嵐を狂言回しにして因果関係を語る。五十嵐に説諭される女性プログラマが蜥蜴に化身する様は西遊記の世界さながら。そして、五十嵐がトラブルで呼び出された菩薩証券の部長は牛魔王。笑わせる。だが、五十嵐は牛魔王の、そして一般人の"決め付け的"態度を信じない。客観的な原因究明が全てだ。そして、人間の心理的要因を重視する。だが、因果関係は縺れた糸のようで、何が本当の原因なのかは、やはり判然としない。そして、孫悟空の影が...。

二つの話の"因果関係"も洒脱。他人の心の痛みを感じられる人の繋がりの大切さ・決め付け的態度への戒めと言う重いテーマを、西遊記の世界で包んで、爽やかに描いた快作。
SOSの猿 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: SOSの猿 (中公文庫)より
4122057175
No.3
(5pt)

《現在(いま)》の伊坂幸太郎!

『モダンタイムス』…『あるキング』辺りを読んで 少しがっかりした古くからの伊坂ファンの皆様!!

確かに中盤辺りまでは『あるキング』の臭いがプンプンするし

お洒落な会話もあまり無いし…

確実に最近の伊坂のインタビューでの発言(伏線はもう引かない 物語を収束しない)が頭をグルグル巡り 嫌な予感がすることでしょう…苦笑

しか〜しっ!!

終盤からのワクワク感とラストの爽快感は あなたが大好きだったあの伊坂幸太郎です!!

読みましょう!ラストまで一気に!!

『魔王』…『モダンタイムス』を経て、問題作『あるキング』を通過したからこそ生まれた

これが《現在》の伊坂幸太郎!

なかなかの…傑作です。
SOSの猿 (中公文庫) Amazon書評・レビュー: SOSの猿 (中公文庫)より
4122057175
No.2
(4pt)

「描いたことが事実になる」のが小説 !

読売新聞の夕刊に連載されていたものを単行本に纏めた作品。「私の話」と孫悟空縁の謎の「猿の話」が数週分毎に交互に語られると言う凝った構成。

家電量販店員の私(二郎)は「困っている人がいると放って置けない」性分。訪問カウンセラー風の副業をしている。他人の「SOS」に心が疼くのだ。そして副業の正体は、悪魔祓い(エクソシスト)だった...。作中、警句のオンパレードと言っても良いが、作者が一貫して語っているのは、人と人との繋がりの大切さであり、ある人間に対する"決め付け的"態度への懐疑だ。この点、「善と悪」の対立項が鮮明なキリスト教の風習「悪魔祓い」を題材に据え、バリのバロンダンスと対比させる辺り巧いと思った。作中での相談事は"引き込もり"。孫悟空を山に閉じ込めた"二郎神"との対比で、作者の洒落っ気が窺える。ここでも、"引き込もり"を単純に悪とする考え方を否定する。引き込もった青年は「俺は孫悟空の分身」と叫び、そして語り出したのは何と「****」の話...。

「猿」はソフト会社の品質管理担当の五十嵐を狂言回しにして因果関係を語る。五十嵐に説諭される女性プログラマが蜥蜴に化身する様は西遊記の世界さながら。そして、五十嵐がトラブルで呼び出された菩薩証券の部長は牛魔王。笑わせる。だが、五十嵐は牛魔王の、そして一般人の"決め付け的"態度を信じない。客観的な原因究明が全てだ。そして、人間の心理的要因を重視する。だが、因果関係は縺れた糸のようで、何が本当の原因なのかは、やはり判然としない。そして、孫悟空の影が...。

二つの話の"因果関係"も洒脱。他人の心の痛みを感じられる人の繋がりの大切さ・決め付け的態度への戒めと言う重いテーマを、西遊記の世界で包んで、爽やかに描いた快作。
SOSの猿 Amazon書評・レビュー: SOSの猿より
4120040801
No.1
(5pt)

《現在(いま)》の伊坂幸太郎!

『モダンタイムス』…『あるキング』辺りを読んで 少しがっかりした古くからの伊坂ファンの皆様!!

確かに中盤辺りまでは『あるキング』の臭いがプンプンするし

お洒落な会話もあまり無いし…

確実に最近の伊坂のインタビューでの発言(伏線はもう引かない 物語を収束しない)が頭をグルグル巡り 嫌な予感がすることでしょう…苦笑

しか〜しっ!!

終盤からのワクワク感とラストの爽快感は あなたが大好きだったあの伊坂幸太郎です!!

読みましょう!ラストまで一気に!!

『魔王』…『モダンタイムス』を経て、問題作『あるキング』を通過したからこそ生まれた

これが《現在》の伊坂幸太郎!

なかなかの…傑作です。
SOSの猿 Amazon書評・レビュー: SOSの猿より
4120040801