奇面館の殺人

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評判

奇面館の殺人の評価:

3.74/5点 レビュー 94件。 A ランク

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平均点3.74pt

Amazonレビュー一覧

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未読の方はご注意ください

全61件 41〜60 3/4ページ
No.21
(4pt)

ラス前。

「綾辻行人の〈館〉シリーズ」
と聞くと、ある一定のファンは、自分の中のハードルを勝手に最高値まで上げてしまうというか。
そして、そのラインをいつも軽々と超えて来てくれたのがこのシリーズなのです。
はい。
という訳で、「全10作」と明言されているシリーズの、愈々9作目。
持って来たのが、敢えて?直球のパズラー。
大技一発、でないのが寧ろ新鮮な人も、懐かしい趣の人も居るかも知れません(多分)。

気が付けば『十角館』が登場してから丁度四半世紀。
あとひとつ。
奇面館の殺人 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 奇面館の殺人 (講談社ノベルス)より
4061827383
No.20
(4pt)

「おどろ」度低め

「館」シリーズの中ではかなりライトな部類に入る。
おどろおどろしさは低めで、驚愕の展開!もあまりない。
「暗黒館」に見られたようなゴシックホラーテイストが苦手な人にもOKな、正統派のパズラーである。
著者の筆力により相変わらずの「徹夜」クオリティには仕上がっているが、探偵役の主人公がスーパーヒーローすぎるのと、その他の登場人物がゲームの駒のように薄い造形になっている点は残念。
美青年執事好きの人にもおすすめ。
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4061827383
No.19
(4pt)

軽やかな好パズラー

【注:ややネタばれ気味な記述あります】

 待望の館シリーズ新作は、初期の味わいに戻った感のある好作品になりました。犯人当てゲームに徹し、描かれている全てが謎解きに奉仕する構成は、まさに本格ミステリならではの楽しみです。招待客の○○が△△であったという設定は「うーん、そんな事あり得るのかしらん?」と思える部分もありましたし、ご都合主義的な設定も目立ちますが、謎解きゲームの約束事と割り切って読むべきでしょう。何より計算されつくしたプロット構築が見事で、綾辻氏が卓越した技量の持ち主である事を改めて実感させてくれます。招待客の全てに仮面が被せられた理由にはやや既視感を覚えないでもありませんでしたが、大きな問題ではないと考えます。ただ事件そのものが、犯人が悪魔的な発想で緻密に練り上げた完全犯罪、という訳ではなかったため、全体的に小ぶりな印象の作品になってしまった点が少々残念です。贅沢かもしれませんが、『時計館の殺人』のように、犯罪計画そのものに恐ろしいまでの迫力を感じさせてくれる作品をまた読ませてほしいと願っています。とはいえ、本作も読んでいる間の楽しさは格別でした。
奇面館の殺人 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 奇面館の殺人 (講談社ノベルス)より
4061827383
No.18
(5pt)

こういうのを待っていた

綾辻行人の新作は待っていた甲斐のある傑作だった。
雪や仮面といったミステリーファンにとってはたまらないアイテムが次々と。
館シリーズのマニアならば、ゾクゾクすることうけあいの奇面館。
作者の頭の中はどうなっているのかと思うほどの、設定のややこしさ。
さすがの一言である。
必死で推理しながら読んだが、またしても犯人を当てることはかなわず。
「また作者に負けてしまった」と思わせてくれるのも嬉しい。
これからもいい意味で我々ファンを敗北させて欲しいものである。
今から次の館が読みたくて待ちきれない思いだ。
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4061827383
No.17
(5pt)

流石のクオリティ

登場人物全員が<仮面>を被った舞台で殺人事件が起こり、推理を行うという状況設定が面白いです。

犯人と文中のミスリードも「分かる人には分かるかな?」というギリギリのラインかと思います。

(私も伏線を意識しながら読みましたが、やはり最後に明かされるトリックには驚きました。)

綾辻さんへの期待感が大きいので星の数には迷いますが、

ここまで随所に変態(褒めてます)な要素はなかなか思い浮かばないと思うので満点にします。

単純な娯楽作品としては文章が少々回りくどい上に殺人が重苦しいので、

女子大生といかにもな美青年秘書の存在が作品の印象を少し明るくしているようにも感じました。
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4061827383
No.16
(5pt)

これぞ、綾辻氏。

素直に面白いです。
みなさんが言っているように、小ぶりで軽めですが、私は十分楽しめました。
暗黒館や時計館みたいな壮大さはないですが、中村青司の館はやっぱりわくわくします。
最後は、どんな館が出てくるのでしょか?
奇面館の殺人 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 奇面館の殺人 (講談社ノベルス)より
4061827383
No.15
(4pt)

旅行のお供に。

綾辻さんの作品は、もう十何年も前にかなりハマッて、
「時計館」までの館シリーズと、「霧越邸」「囁き」シリーズ、
短編小説集などを集中的に読んだ時期がありましたが、
館シリーズの新作を待っているうちに、待ちくたびれてしまって、何となく作品から足が遠のいていました。

最近、朝日新聞の書評に「館」シリーズ新作の好意的なレビューが掲載されていたのが目に留まり、
懐かしさと同時に、ちょうど二泊三日の旅行前だったこともあって、「旅のお供」として購入しました。

二泊の小旅行中に読み切れる、良い意味で「小粒」な作品で、
しかも現実からもプチ逃避でき(笑)、個人的には満足できる作品でした。

「十角館」や「霧越邸」のような、「やられた!」と唸ってしまう衝撃は、正直ありませんでした。
でも、手の内を明かしつつ、きちんと仕掛けと趣向を凝らして読み手を驚かせてくれるあたり、
熟練の域の作家だなー、と素直に感心しました。

館シリーズも、次で最終巻だとか。
その前に、手つかずになっている「暗黒館」にチャレンジしようと思います。
こちらは、七泊くらいの旅行じゃないとダメかなーと思いますが(笑
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4061827383
No.14
(5pt)

帰って来た館シリーズ?!

久しぶりの館シリーズ、しかも暗黒館のあととなると、
少々薄さが気になるところ・・・

内容も薄くなった?!

…と思いましたが、やっぱりすごいですね。

暗黒館の雰囲気や作風のテイストは変わらずに、
ホラーとミステリがギュッと濃縮されているかのような作品。

舞台設定には、思わずゾクゾクしてしまいました。
ああ、私も館を訪れてみたい…

特に、奇面を被って集うというシチュエーションと、
それによって起こる事件、現象が映像的にも面白そうな感じがしました。

別作品のAnotherもそうですが、「映像化してもアヤツジ」な作品ですよね。
キャラクターが随分と魅力的になったなぁと思いました。

読者をミスリードする明るいメイドさんのキャラクターも、
暗黒館を髣髴とさせる青年秘書鬼丸の存在も、
とても魅力的に感じられる本作でした。

もちろん、本格ミステリとしての完成度も高く、
ついつい奇面を使うということは・・・とか
あの殺人の仕方は・・・とか、
色々読者を深読みさせながら、読者を振り回し、
まったく違う方向の回答を鮮やかに見せてくれるという、
綾辻マジックも健在です。

公約どおり、次回作もでるようなのでうれしいです。
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4061827383
No.13
(5pt)

初期の面白さが復活

事件のスケールは小さいですが、文句なしに楽しめました。
「暗黒館」でこの館シリーズを挫折した人も是非この「奇面館」は読んでほしいです。
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4061827383
No.12
(4pt)

クイーンが見えた

綾辻行人が盟友有栖川有栖の作品解説(あれ?逆だったかな)でお互いの共通点としてクイーンに傾倒している点を挙げていて、私はちょっと驚いた覚えがある。有栖川のクイーン傾倒ってのは分かる。作品からして、ストレートに影響を受けている。しかし、綾辻は? 作品は、どちらかというとクリスティーだとか、読者をひたすらだまくらかすタイプじゃないか。そこで…クイーン? そんな風に思っていたのだが、この奇面館を読み、成る程と納得した。どんどん橋でも見られた、正統派の犯人当てがこれには見られる。名探偵がひたすらに論理を駆使し、可能性を排除していく……私みたいなファンはこれだけでノックアウトだ。プラスして、奇面というキーワードでミスリードを仕掛けている(今作の真相に驚くか否かはこれに掛かるか否かだと私は思う)
まあ、小振りだが、ファンとしては納得できる一冊では無いだろうか。
マジックのところ等、本格ファンに嬉しい小ネタもあることだし。
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4061827383
No.11
(5pt)

綾辻先生復活

久しぶりの館シリーズ。
最近は怪奇幻想趣味に偏るあまり、種明かしの面白さが薄れてきてしまっていたように感じていましたが、
今回はオチを読んで「やられた〜!」となる爽快感を存分に味わわせていただきました。

綾辻先生と言えば叙述トリックの名手として有名ですが、有名であるが故に
読者は「どこにトリックが仕込まれているのか…」と意識しながら読むわけです。
その裏をかいて騙すのは、簡単に見えてかなりのテクニックが必要。
今回も、真相が明らかになってあっけに取られてから、内容を振り返ってみると、
本当に怪しい物から巧妙に目をそらすためにオトリのネタを散りばめ
非常に工夫を凝らしていることが分かります。
この道の第一人者ならではの熟練の技には感嘆せざるを得ません。
いや見事に騙されて悔しいから言ってるわけじゃないですよ!
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4061827383
No.10
(4pt)

奇面館

招待客の一人として実際に別荘に赴く感じのワクワク感、事件後自分が捜索しているかのような感じになれてよかった。江南さんがほぼ出番無しなのは残念だった。 ラストは・・まあ誰でも犯人になれそうだ。説得力がなく減点

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4061827383
No.9
(5pt)

綾辻ファンは必読

久しぶりの館シリーズ第9弾。前作のびっくり館の殺人があまりできの良い作品ではなかったが、こちらはがちがちの本格推理小説になっている。
また、館の見取り図があるのもうれしい。探偵役の推理作家である鹿谷門実が最初から最後まで出ずっぱりというのも久しぶりである。
奇面館という屋敷に本来招かれるはずだった作家の代わりとして鹿谷が訪れるが、そこの屋敷の集まりは変わっていて、招待主も招待される側も全て仮面をかぶらなければならない。その中での殺人事件なので、殺された人間も殺した容疑者も仮面をかぶっているため、招待客と被害者が本物か偽者かがわからないという点がこの小説の面白いところ。
探偵役の鹿谷が、事件後に読者が考えるであろう推理をどんどんとつぶしていく。
作者は、読者の3割程度がわかるくらいの難易度と雑誌のインタビューで答えていたが、殺害方法や死体の損壊した理由がわかっても別の角度から推理しないと犯人が特定できないため、難易度は結構高い。屋敷内の登場人物が10人なので、何となくは犯人の目星がついても論理的に説明するのはかなり難しい。
屋敷内で起こるクローズドサークルものの作品が非常に少なくなってきている現在で、このような質の高い推理小説が読めることはとても喜ばしい。
法月綸太郎の「キングを探せ」同様、年末のミステリランキング上位候補の作品。
奇面館の殺人 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 奇面館の殺人 (講談社ノベルス)より
4061827383
No.8
(5pt)

またやられた

綾辻氏の色褪せぬ本格ミステリーが楽しめました。 緋色やAnotherのようにホラーと幻想の表現もありますが、あくまでも演出であってノックスの十戒は破ってません。 叙述トリックは今回は使っておらず。 犯人やトリックも何となく分かります。 ですが伏線が非常に丁寧な上に読みやすく、ついつい夢中になってしまいます。 探偵は江南よりキレ者である鹿谷門実であり、ファンには嬉しい一冊です。
奇面館の殺人 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 奇面館の殺人 (講談社ノベルス)より
4061827383
No.7
(4pt)

本格ミステリの魅力

「時計館」までの綾辻が帰ってきた!
「最後の記憶」「びっくり館」と壁本が続いた時には本気で見離しかけたが、「Another」とこの「奇面館」で見事に復活。
長年のファンとしてこんなに嬉しいことはない。
いわくありげな館に、吹雪の山荘、首のない死体、こんな手垢まみれの舞台装置を使って、現代日本を舞台にここまで魅力的な物語を紡ぎだせるのは、たぶんこの人だけだと思う。
ノベルスで400頁の物語の中で、起きる事件はたった一つだけだが、それでもまったく読者を飽きさせないのはすごい。
重要なのは魅力的な謎であって、死体の数じゃないんだと改めて思った。
最近はこういう物語がめっきり少なくなっちゃったけど、新本格が世に現れた当時は、こんな稚気にあふれたミステリが多かったんだよなあ。
本格ミステリの魅力とは何かを認識させてくれる一冊。絶対のお薦め。

奇面館の殺人 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 奇面館の殺人 (講談社ノベルス)より
4061827383
No.6
(4pt)

ちょっと小振りだけど

中村青司の館に鹿谷門実が帰ってきた!
本格ファンなら手を出さないではいられないでしょう。期待通りの面白さです。

あとがきで、比較的軽量(原稿用紙400枚程度)な作品を目指していたとあります。そういう点は随所にみられ、鹿谷たちが陥る状況って不気味ながら結構笑えるんですよ。またアルバイトメイドの女子大生をワトソン役にしているのも軽めの印象を与えます。

この女子大生、気丈で頭の回転が速く、おかげで結構複雑な論理構成ながらどんどん読み進めることができます。この論証の積み重ね、本格はやっぱり面白いなあ。折角だから、この娘を中心に映像化したら楽しいんじゃないかな。

館シリーズにしては事件が小振りなのと、怪奇性が解決にさほど活かされていないのとで一点引いておきますが、最初に書いた通り、もともとの狙いがライトな館だということで、むしろ意図的なものなのでしょう。次の、最後の館はでかいのをお願いしますよ。
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4061827383
No.5
(5pt)

待ってました。

ずっと待っていた本、さっそく徹夜で読みました。
まだ出たばかりで、読んでない人のためにも内容を詳しく書くのは控えますが、
私としてはとても楽しく読ませていただきました。

「館シリーズ」はすべて購入し読んでいますが、毎回違う館でよく
こんな内容を思いつくなぁと作者の発想には驚かされます。

ミステリー好きで普段からそういった本をよく読んでいるのですが、
私は小説の中で犯人が誰か暴かれる前に自分で先に全てを解こうとは
しません。(否応なしに先に解ってしまったこともありますが)

「あれ?ここ…」とか「あ、この人さっき…」とか漠然と自分の中で
気になる所を溜めておいて、読み終わった時に全てが一本に繋がった時の
爽快感といったら…!!

今回の「奇面館の殺人」でも、しっかりと伏線が張ってあって
最後にはまとまっています。

もちろん他の皆さんが書いておられるように、?を残したままで
終わる点もありますが、個人的にはやっぱり綾辻さんっぽいなあ〜と
思いました。

近年はなかなか自分で満足できるミステリ物は少なくなってきているので
お気に入りの作家さんの作品であれば、謎を解いてやろうと意気込まず
思いっきり騙されてみるのもいいと思います。

「館シリーズ」はあと一作ということになっていますが、
最後の「館」を楽しみにしつつ、次はどんなシリーズで
読者を楽しませてくれるのかということにも期待したいですね。
奇面館の殺人 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 奇面館の殺人 (講談社ノベルス)より
4061827383
No.4
(5pt)

待っていた直球ど真ん中の本格ミステリ

これだな、これを待っていたんだ!
著者は「〜囁き」シリーズから作品にホラー色を入れていった。
そして「館シリーズ」ではついに「暗黒館〜」なんていう、キメラのようなものを作ってしまった。
しかし、本シリーズは著者の原点なんだから、いつかはストレートなミステリを書いてくれると思っていた。
待っていた甲斐があったという感じだ。

いろいろと、つっこみ所はある。
しかし、今、こういったスタイルの王道本格ミステリを書いてくれたことは、間違いなく評価できる。
そしてその完成度は、さすがにベテランという感じだ。
原点回帰?温故知新?いろいろと言うひとがいるだろう。
でもいいじゃん、何でも複雑になりすぎたときは、振り返ってみるものだ。
そしてそこに、最も大切なものがあるものなんだから。

仮面(奇面?)のイメージは、間違いなく楳図「笑い仮面」だ。
これは嬉しい。
知らないひとは、手に入れにくい作品じゃないから、「ブックオフ」とかで探してみてほしい。
「少年画報」誌の連載2回目のところなんか、今見てもけっこうくるものがあるからね、要注意だ!

本シリーズがあと一作でおしまいなんて、もったいない。
もっともっと、このクヲリティで後世に残る本格ミステリを書いてほしいな。
この手の完成度の高いミステリが少ない今、実に渇を癒す一作だった。
ブラボー!!
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4061827383
No.3
(4pt)

中村青司の館、再び

館シリーズの9作目、雪に閉じ込められた洋館、中村青司の手による奇面館が舞台です。
文章に散りばめられた伏線を紐解く楽しみはいつもどおり。本格ミステリーならではのありえない前提条件の数々、ホラー的な味付けも綾辻行人なら良しとしましょう。
奇面館の殺人 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 奇面館の殺人 (講談社ノベルス)より
4061827383
No.2
(5pt)

刻印

作者も、暗黒館の呪縛から抜けて、「Another」の成功を経て、力が適度に抜けて、作者いわく「軽やかに」新しい館の紹介をしている、そんな感じでした。

鹿谷探偵が真相を明かす前の段階で、いろいろと読み返しもしたのですが、トリックの【全貌】や犯人に、気づけませんでした。

【一部】のトリックは、確かにミステリーを読みなれていれば見抜けるレベルだとは思いますが、この作品全体の評価を落とすほどでは決してありません。

残念ながら犯人などはわからずじまい【残念ではないかも知れません。わからないほうが、逆説的に、ミステリーを読む楽しみが多くなって幸せなのですが】でしたが、

暗黒館の最終章のシーンおよび、びっくり館の公園でのシーン同様、「この記述は、もしや?」という記述には気づき、出会うことができました。これは、楽しみに待ちたいと思います。

本来、メインの一つとなるはずのトリックが、ある事情で使えなくなった、と作者は語っていましたが、今となってはそのトリックも知りたいところです。

詳しくは書けないのですが、「こんなのあるはずない」というのは、ひとつだけありました。ミステリーとして全く腑に落ちない。けれども、暗黒館を見た今となっては、【それも綾辻氏らしいな】と思えてしまうのが、レビューとしては甘いかなとは思いますが。

館シリーズファンの期待は、とにかく半端ではないし、作者得意のホラー味・幻想味は、ほとんど無し。人によって評価はさまざまだと思いますが、館シリーズのひとつとして立派な作品だと思います。
奇面館の殺人 (講談社ノベルス) Amazon書評・レビュー: 奇面館の殺人 (講談社ノベルス)より
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