わたしを離さないで

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わたしを離さないでの評価:

4.11/5点 レビュー 714件。 B ランク

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平均点4.11pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全1,119件 461〜480 24/56ページ
No.659
(5pt)

読後感が良くなかったですが星五つ⭐️

日本で翻訳発売された当時にハードカバー本を読みました。
その前に「日の名残り」を読んで流れるような翻訳文と作者カズオ・イシグロの作家としての素晴らしさに感動し、映画もまた素晴らしかったこともあって、「カズオ・イシグロの新作だー」とわくわくして期待も大きく読み始めることに。
ストーリーも翻訳も申し分ないのですが、本当に悪い読後感を味わうことになりその後、カズオ・イシグロ作品に手を伸ばせなくなったのは事実です。感想を述べられている多くの方々のように「ああ、あの表現はそういうことで、こう解釈できることから素晴らしい作品です」ということにはなかなかなりませんでした。実は今でもまだ引っかかるような感じを抱えたままで、作品中の少し引っかかる部分をまだ自分なりに解釈して行けない私がいるのは否めません。この作品は、たぶん諸手を挙げて本当に良かった! 読んでみてもう誰にでも勧められるって作品ではなく、読者が苦虫を潰したような違和感とともに読み終わり、読後には心に残った数々の場面を何度も反芻させられ、読んでしまった後にも心が酷くいつまでも囚われてしまう……。そんな素晴らしい作品なのではないかと私は思います。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.658
(4pt)

The game is over. But never let me go.

とても切ない物語。架空の設定ながらも、世の不条理、無常さ、イシグロ氏が受賞インタビューで語っていた〝もののあわれ〟が心に染みます。
現実の世界でも、ヘールシャムのような理想を掲げて活動する方々が、今も理想と現実の狭間で闘っていることでしょう。ある時はその活動の存在が光を放ち、またある時はその光を失って消え去って行く、まるで線香花火のような儚さ。大きな流れに逆らえず、潰えていくこともやむを得ない理想です。
けれども、その理想を実現しようとした人々がいて、一時期あの場所にヘールシャムがあった。主人公たちにとってそれは家であり、大きな家族であり、幼かった彼らを養い育んでくれた思い出の場所。無慈悲で残酷な世界から彼らを隔ててくれた唯一の場所が、そこにあった。ヘールシャムでの懐かしい思い出が、施設を出た彼らの、荒涼とした運命の道筋の果てを、それぞれの子供たちの心象風景として、灯火のように照らしている……。

物語の終盤で施設の運営者から、主人公たちに語られる真実は、胸に迫ります。「聞きたいのなら答えましょう。もう終わったことですから。」このニュアンスが寂寥感を加速させ、とても救いのない、泡のように儚い、影のような、家畜のような存在の子供たちにまとい付く。
まるで怖ろしい呪いのようであり、優しい嘘でヴェールのように包んでくれた善意とも受け取れる告白なのです。

この後襲うのは〝絶望〟でしょう。少なくとも私はそうです。しかし、キャシーは、この物語の主人公は、別の答えにたどり着く。だからこそ、主人公のキャシーが、最終章で独白するシーンに、私は心が打たれるのです。彼女がヘールシャムの思い出にこだわり続けたのは、そういうことだったのか……と、胸に迫ってきたからです。独白はいわば謎解きで、彼女が幼い頃から考え続けていた答えを得るシーンです。キャシーは何故、提供者の側へ行く決心を固めたのでしょうか?キャシーは、現時点では指名を受けいれる決断を先に伸ばすこともできたはずです。優秀な介護人で辞めることを惜しまれていました。だから何故なのかと冒頭のシーンからずっと不思議に思っていました。その答えがここにあるのです。

直接の原因はトミーの死かもしれません。しかし、キャシーはどうしても自分で問いの答えを見つけたかった。「将来に何が待ち受けているかを知って、どうして一所懸命になれます?」とエミリー先生は言いました。〝あなたはしがない臓器提供者です。他のこども達のように未来を思い描くなど、無意味なことです〟と教えられて、どうして真剣に生きられるでしょうか? 知らなかったからこそ、ヘールシャムでの日常が、色褪せない記憶として、ベッドの下の宝箱のように輝きを放つのではないか? そのことにキャシーは気付いたのだと思います。知らなかったからこそ、真剣な友情や愛を育むことができたのではないか? それがヘールシャムとそれ以外の施設の違いなのかもしれません。また、キャシーのように感覚の繊細な子供に特にあらわれるのかもしれません。

そして、ドライブに出かけたノーフォークの荒野で、(失くした物の見つかる場所と信じる所で)塀の有刺鉄線や木の枝に絡まるビニールシートやショッピングバッグをみて、彷徨うものの行き着く場所、受け止めている場所に、自分の求めていた答えを見つけるのです。施設の子供たちの為に役に立とうと奔走したエミリー先生やマダムは何か見返りを求めたでしょうか? 答えは既に知っています。だから次の段階へ進むことにしたのかもしれません。役に立つべく使命が定められているキャシーは、どうすべきなのか? 空想の中でトミーが手を振っています。しかしそれ以上の空想を打ち切り、車を発進させるところで終わります。

このシーンは胸を打ちます。キャシーの心情に寄り添うイメージで、以下の台詞を記します。

「さあ、カウントダウンは始まった。
これから自分も彼らの後にようやく続くのだという決意を込めて、
だから私は、ヘールシャムという思い出に、ありがとうと伝えたいのだ。
そして、私を離さないで。永遠にありがとう……」と。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.657
(5pt)

読後感が良くなかったですが星五つ⭐️

日本で翻訳発売された当時にハードカバー本を読みました。
その前に「日の名残り」を読んで流れるような翻訳文と作者カズオ・イシグロの作家としての素晴らしさに感動し、映画もまた素晴らしかったこともあって、「カズオ・イシグロの新作だー」とわくわくして期待も大きく読み始めることに。
ストーリーも翻訳も申し分ないのですが、本当に悪い読後感を味わうことになりその後、カズオ・イシグロ作品に手を伸ばせなくなったのは事実です。感想を述べられている多くの方々のように「ああ、あの表現はそういうことで、こう解釈できることから素晴らしい作品です」ということにはなかなかなりませんでした。実は今でもまだ引っかかるような感じを抱えたままで、作品中の少し引っかかる部分をまだ自分なりに解釈して行けない私がいるのは否めません。この作品は、たぶん諸手を挙げて本当に良かった! 読んでみてもう誰にでも勧められるって作品ではなく、読者が苦虫を潰したような違和感とともに読み終わり、読後には心に残った数々の場面を何度も反芻させられ、読んでしまった後にも心が酷くいつまでも囚われてしまう……。そんな素晴らしい作品なのではないかと私は思います。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196
No.656
(4pt)

The game is over. But never let me go.

とても切ない物語。架空の設定ながらも、世の不条理、無常さ、イシグロ氏が受賞インタビューで語っていた〝もののあわれ〟が心に染みます。
現実の世界でも、ヘールシャムのような理想を掲げて活動する方々が、今も理想と現実の狭間で闘っていることでしょう。ある時はその活動の存在が光を放ち、またある時はその光を失って消え去って行く、まるで線香花火のような儚さ。大きな流れに逆らえず、潰えていくこともやむを得ない理想です。
けれども、その理想を実現しようとした人々がいて、一時期あの場所にヘールシャムがあった。主人公たちにとってそれは家であり、大きな家族であり、幼かった彼らを養い育んでくれた思い出の場所。無慈悲で残酷な世界から彼らを隔ててくれた唯一の場所が、そこにあった。ヘールシャムでの懐かしい思い出が、施設を出た彼らの、荒涼とした運命の道筋の果てを、それぞれの子供たちの心象風景として、灯火のように照らしている……。

物語の終盤で施設の運営者から、主人公たちに語られる真実は、胸に迫ります。「聞きたいのなら答えましょう。もう終わったことですから。」このニュアンスが寂寥感を加速させ、とても救いのない、泡のように儚い、影のような、家畜のような存在の子供たちにまとい付く。
まるで怖ろしい呪いのようであり、優しい嘘でヴェールのように包んでくれた善意とも受け取れる告白なのです。

この後襲うのは〝絶望〟でしょう。少なくとも私はそうです。しかし、キャシーは、この物語の主人公は、別の答えにたどり着く。だからこそ、主人公のキャシーが、最終章で独白するシーンに、私は心が打たれるのです。彼女がヘールシャムの思い出にこだわり続けたのは、そういうことだったのか……と、胸に迫ってきたからです。独白はいわば謎解きで、彼女が幼い頃から考え続けていた答えを得るシーンです。キャシーは何故、提供者の側へ行く決心を固めたのでしょうか?キャシーは、現時点では指名を受けいれる決断を先に伸ばすこともできたはずです。優秀な介護人で辞めることを惜しまれていました。だから何故なのかと冒頭のシーンからずっと不思議に思っていました。その答えがここにあるのです。

直接の原因はトミーの死かもしれません。しかし、キャシーはどうしても自分で問いの答えを見つけたかった。「将来に何が待ち受けているかを知って、どうして一所懸命になれます?」とエミリー先生は言いました。〝あなたはしがない臓器提供者です。他のこども達のように未来を思い描くなど、無意味なことです〟と教えられて、どうして真剣に生きられるでしょうか? 知らなかったからこそ、ヘールシャムでの日常が、色褪せない記憶として、ベッドの下の宝箱のように輝きを放つのではないか? そのことにキャシーは気付いたのだと思います。知らなかったからこそ、真剣な友情や愛を育むことができたのではないか? それがヘールシャムとそれ以外の施設の違いなのかもしれません。また、キャシーのように感覚の繊細な子供に特にあらわれるのかもしれません。

そして、ドライブに出かけたノーフォークの荒野で、(失くした物の見つかる場所と信じる所で)塀の有刺鉄線や木の枝に絡まるビニールシートやショッピングバッグをみて、彷徨うものの行き着く場所、受け止めている場所に、自分の求めていた答えを見つけるのです。施設の子供たちの為に役に立とうと奔走したエミリー先生やマダムは何か見返りを求めたでしょうか? 答えは既に知っています。だから次の段階へ進むことにしたのかもしれません。役に立つべく使命が定められているキャシーは、どうすべきなのか? 空想の中でトミーが手を振っています。しかしそれ以上の空想を打ち切り、車を発進させるところで終わります。

このシーンは胸を打ちます。キャシーの心情に寄り添うイメージで、以下の台詞を記します。

「さあ、カウントダウンは始まった。
これから自分も彼らの後にようやく続くのだという決意を込めて、
だから私は、ヘールシャムという思い出に、ありがとうと伝えたいのだ。
そして、私を離さないで。永遠にありがとう……」と。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196
No.655
(5pt)

不思議な話

登場人物たちの置かれている現実はあまりに苛烈で悲しい。
なのになんだか懐かしい、もっと知りたいという欲求があるのに、一人称で語られる物語ではこれ以上は求めるべきではないとも思わされる。
余白余韻が素晴らしかった。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.654
(5pt)

何も知らないで読むことをおすすめします。

本当の本当の本題は何なのか、
壮大な比喩になっているのか、
それともど直球なのか。

じわじわ真綿でくるまれるような、
来たるべき日までの生活。
その過程の味わいは、
本当に本書特有なものでした。

せんから、内容は紹介されている有名な本書ですが、
昨今のマスコミ様
(映画化、ドラマ化、ノーベル賞を含め)、
ここへ来て、はっきりしたネタバレはして欲しくなかったです。
どうせ分かることかもしれませんが、
本書の魅力は、
「それ」をあらゆる角度から想像させることだと
思うのです・・・。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.653
(5pt)

不思議な話

登場人物たちの置かれている現実はあまりに苛烈で悲しい。
なのになんだか懐かしい、もっと知りたいという欲求があるのに、一人称で語られる物語ではこれ以上は求めるべきではないとも思わされる。
余白余韻が素晴らしかった。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196
No.652
(5pt)

何も知らないで読むことをおすすめします。

本当の本当の本題は何なのか、
壮大な比喩になっているのか、
それともど直球なのか。

じわじわ真綿でくるまれるような、
来たるべき日までの生活。
その過程の味わいは、
本当に本書特有なものでした。

せんから、内容は紹介されている有名な本書ですが、
昨今のマスコミ様
(映画化、ドラマ化、ノーベル賞を含め)、
ここへ来て、はっきりしたネタバレはして欲しくなかったです。
どうせ分かることかもしれませんが、
本書の魅力は、
「それ」をあらゆる角度から想像させることだと
思うのです・・・。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196
No.651
(5pt)

人間という生き物

何処まで突き進んでしまうんだろう。
こんな世界は悍ましいと強く思うのに、自分自身と愛する人の為ならば…と揺れる気持ちが正直有る。
人間は業欲で罪深い。
語り部の静かな語り口がより悲しさを、絶望を募らせて苦しい。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.650
(5pt)

人間という生き物

何処まで突き進んでしまうんだろう。
こんな世界は悍ましいと強く思うのに、自分自身と愛する人の為ならば…と揺れる気持ちが正直有る。
人間は業欲で罪深い。
語り部の静かな語り口がより悲しさを、絶望を募らせて苦しい。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196
No.649
(5pt)

ようやくの文学賞。

カズオイシグロさんがノーベル文学賞を受賞されたこと、とても嬉しく思います。
本当におめでとうございます。

改めて読んでみて、描かれる生に胸を掴まれています。

キーアイテムであるこの表紙もいいのですが、
私が購入した頃の表紙は、友風子さんというイラストレーターさんが描かれたものでした。
作品の空気感が伝わってくる絵で、
またぜひ、この機会にイラスト版の表紙も復活させていただきたいです。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.648
(5pt)

この機会に

ノーベル文学賞受賞で、注目の作家の
わたしとしては、一番読みやすく心に残る作品だ。

日本での発売当初、本屋さんで見かけ、
なんの予備知識もない作家のこの本に、なんとも興味をひかれて読んだことを思い出す。
読み進めながら、え? これはもしかして、もしかすると臓器提供のことなのか、
そのためだけに育てられている子供たちのことを描いているのか、、、
そうなのか、でも、それって、、、
と慄きながらページをめくった。

その後、映画や舞台やドラマで話題になっているので、
ノーベル文学賞を身近に感じる人も、わたしをはじめ多いことだろう。
この機会に読んでほしい本だ。
ただ、こういう内容の本と知って読むのは、
え? これって、、、
というあの感じは味わえないのかな、とちょっと残念なような気もする。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.647
(5pt)

ヒトと自分が「存在し合っている」奇跡に気づき、嬉しくなれる人間賛歌。私たちは、臓器より大切な何か、を与え合って生きている。

私たちは例外なく、自分のまわりの肉親、身内、友人、学校、職場の仲間等々、星の数ほどの人々との結びつきがあって、いま、自分に成っている、自分たらしめられている。そして、その逆に、自分自身も誰かや誰かにつながり、その人々たらしめている存在でもある。物語は、見ず知らずの、誰かや誰かに自分の臓器を差し出す運命にあるクローン人間の成長過程、存在への自問、葛藤が描かれる。読者は、英国のとあるクローン養成寄宿学校の生徒の会話や行動、暮らしぶりを追ううち、自分もそのクローン生徒の一員と違わない感覚に見舞われる。幼少期の生徒たちの細かい所作、言葉、気持ちの動揺、感傷的なエピソードなどが、自分の保育、幼稚園時代の記憶と次第にリアルに、微笑ましく、重なっていくからだ。彼らクローンにも、青年期になると恋愛、性欲等、感情のはげしい起伏が生じる、そして、成人すると、臓器提供という決められた運命への憤り、嘆き、悲しみ、諦念が首をもたげてくる。私たち現実を生きる人間同士も、臓器でなくとも、自分を削って、大切な何かを互いに与え合って生きて来たのではないか。幼少期から青年期に矛盾や葛藤を覚え、得ることだけでない世界に気づく。だからこそ、成人して、犠牲にせざるを得ない自分もいれば、同時に誰かに与えられ、救われる自分もいること、運命の不思議を知る、のではなかろうか。多くの読者は、読後、この小説「never let me go」は、「never let you go」でもある、と讃えるに違いない。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.646
(4pt)

現代社会・近未来社会が包含しうる衝撃的な題材が、淡々とした語調で綴られる傑作

イギリスのとある片田舎にある閉鎖的な施設を中心とした物語。登場人物の多くは「提供者」と呼ばれる数奇な運命をもつ子供たち。その運命のため、子供たちの身体は少しずつ切り刻まれ、やがて死を迎えていく。その中で生に向き合う登場人物たち。その経過は淡々と語られるのみで激しい文体は出てこないことが、逆に強烈なコントラストとなって読者に伝わってくる。なかなか重い読後感ではあったが、題材・語調・心理描写、いずれもが静かに調和した傑作のひとつであると思う。カズオ・イシグロ先生、ノーベル文学賞おめでとうございます。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.645
(5pt)

ノーベル賞

ノーベル賞をとったので1度読んで見ようといつ届くかわかりません。速く届くことを祈ります。
わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫) Amazon書評・レビュー: わたしを離さないで (ハヤカワepi文庫)より
4151200517
No.644
(5pt)

ようやくの文学賞。

カズオイシグロさんがノーベル文学賞を受賞されたこと、とても嬉しく思います。
本当におめでとうございます。

改めて読んでみて、描かれる生に胸を掴まれています。

キーアイテムであるこの表紙もいいのですが、
私が購入した頃の表紙は、友風子さんというイラストレーターさんが描かれたものでした。
作品の空気感が伝わってくる絵で、
またぜひ、この機会にイラスト版の表紙も復活させていただきたいです。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196
No.643
(5pt)

この機会に

ノーベル文学賞受賞で、注目の作家の
わたしとしては、一番読みやすく心に残る作品だ。

日本での発売当初、本屋さんで見かけ、
なんの予備知識もない作家のこの本に、なんとも興味をひかれて読んだことを思い出す。
読み進めながら、え? これはもしかして、もしかすると臓器提供のことなのか、
そのためだけに育てられている子供たちのことを描いているのか、、、
そうなのか、でも、それって、、、
と慄きながらページをめくった。

その後、映画や舞台やドラマで話題になっているので、
ノーベル文学賞を身近に感じる人も、わたしをはじめ多いことだろう。
この機会に読んでほしい本だ。
ただ、こういう内容の本と知って読むのは、
え? これって、、、
というあの感じは味わえないのかな、とちょっと残念なような気もする。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196
No.642
(5pt)

ヒトと自分が「存在し合っている」奇跡に気づき、嬉しくなれる人間賛歌。私たちは、臓器より大切な何か、を与え合って生きている。

私たちは例外なく、自分のまわりの肉親、身内、友人、学校、職場の仲間等々、星の数ほどの人々との結びつきがあって、いま、自分に成っている、自分たらしめられている。そして、その逆に、自分自身も誰かや誰かにつながり、その人々たらしめている存在でもある。物語は、見ず知らずの、誰かや誰かに自分の臓器を差し出す運命にあるクローン人間の成長過程、存在への自問、葛藤が描かれる。読者は、英国のとあるクローン養成寄宿学校の生徒の会話や行動、暮らしぶりを追ううち、自分もそのクローン生徒の一員と違わない感覚に見舞われる。幼少期の生徒たちの細かい所作、言葉、気持ちの動揺、感傷的なエピソードなどが、自分の保育、幼稚園時代の記憶と次第にリアルに、微笑ましく、重なっていくからだ。彼らクローンにも、青年期になると恋愛、性欲等、感情のはげしい起伏が生じる、そして、成人すると、臓器提供という決められた運命への憤り、嘆き、悲しみ、諦念が首をもたげてくる。私たち現実を生きる人間同士も、臓器でなくとも、自分を削って、大切な何かを互いに与え合って生きて来たのではないか。幼少期から青年期に矛盾や葛藤を覚え、得ることだけでない世界に気づく。だからこそ、成人して、犠牲にせざるを得ない自分もいれば、同時に誰かに与えられ、救われる自分もいること、運命の不思議を知る、のではなかろうか。多くの読者は、読後、この小説「never let me go」は、「never let you go」でもある、と讃えるに違いない。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196
No.641
(4pt)

現代社会・近未来社会が包含しうる衝撃的な題材が、淡々とした語調で綴られる傑作

イギリスのとある片田舎にある閉鎖的な施設を中心とした物語。登場人物の多くは「提供者」と呼ばれる数奇な運命をもつ子供たち。その運命のため、子供たちの身体は少しずつ切り刻まれ、やがて死を迎えていく。その中で生に向き合う登場人物たち。その経過は淡々と語られるのみで激しい文体は出てこないことが、逆に強烈なコントラストとなって読者に伝わってくる。なかなか重い読後感ではあったが、題材・語調・心理描写、いずれもが静かに調和した傑作のひとつであると思う。カズオ・イシグロ先生、ノーベル文学賞おめでとうございます。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196
No.640
(5pt)

ノーベル賞

ノーベル賞をとったので1度読んで見ようといつ届くかわかりません。速く届くことを祈ります。
わたしを離さないで Amazon書評・レビュー: わたしを離さないでより
4152087196