小袖日記

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評判

小袖日記の評価:

3.88/5点 レビュー 24件。 E ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.88pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全46件 1〜20 1/3ページ
No.46
(5pt)

面白かったのでkindleで再読しました

ワクワクしながらページをめくり、人の優しさに涙し、読み終えた今
柔らかな光に包まれたような充実感にひたっています。

上司と不倫した末に捨てられた主人公は、自暴自棄で公園に佇んでいたら、突然ガーンと頭に衝撃を受け、気がついたら、なんと皆んながおかめ顔した平安時代にタイムトラベルしてしまいました。
(ここまではよくあるネタですが、ここからがタダモンじゃない)

どうやら肉体の主は小袖という女官で、仕えている方は紫式部の正体とされている香子様だったのです。

小袖の頭の中にいる主人公は高校の時に文芸部に所属していたので、源氏物語は訳本ですが一通り読んでいました。

香子様のアシスタントとしてネタ探しに奔走する小袖ちゃんは、噂を聞きつけるたびに「これは末摘花だわ、この話は葵ね」とピンときて、取材に行った話しを香子様にあげ、香子様はそれを元に物語を書いていきます。

小袖ちゃんが平安時代に来てビックリした日常のtriviaネタが満載で、それがまた興味をそそられます。

例えば身分の高い女性は滅多なことでは立ち上がらずに、膝をついたままズリズリ移動するのだそう。部屋の中をズリズリ女たちが行き交うのは、想像しただけで笑えます。
トイレ事情も笑いながら読んじゃいました(雅な平安時代小説には決して出てきません)

源氏物語にからめたミステリー的な要素もあり、それもこの作品に花を添えています。

香子さんが源氏物語を書こうと思い立った動機には、うるっと感動してしまいました。
あー、楽しかった❣️いい作品でした。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167918625
No.45
(5pt)

面白かったのでkindleで再読しました

ワクワクしながらページをめくり、人の優しさに涙し、読み終えた今
柔らかな光に包まれたような充実感にひたっています。

上司と不倫した末に捨てられた主人公は、自暴自棄で公園に佇んでいたら、突然ガーンと頭に衝撃を受け、気がついたら、なんと皆んながおかめ顔した平安時代にタイムトラベルしてしまいました。
(ここまではよくあるネタですが、ここからがタダモンじゃない)

どうやら肉体の主は小袖という女官で、仕えている方は紫式部の正体とされている香子様だったのです。

小袖の頭の中にいる主人公は高校の時に文芸部に所属していたので、源氏物語は訳本ですが一通り読んでいました。

香子様のアシスタントとしてネタ探しに奔走する小袖ちゃんは、噂を聞きつけるたびに「これは末摘花だわ、この話は葵ね」とピンときて、取材に行った話しを香子様にあげ、香子様はそれを元に物語を書いていきます。

小袖ちゃんが平安時代に来てビックリした日常のtriviaネタが満載で、それがまた興味をそそられます。

例えば身分の高い女性は滅多なことでは立ち上がらずに、膝をついたままズリズリ移動するのだそう。部屋の中をズリズリ女たちが行き交うのは、想像しただけで笑えます。
トイレ事情も笑いながら読んじゃいました(雅な平安時代小説には決して出てきません)

源氏物語にからめたミステリー的な要素もあり、それもこの作品に花を添えています。

香子さんが源氏物語を書こうと思い立った動機には、うるっと感動してしまいました。
あー、楽しかった❣️いい作品でした。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167203154
No.44
(5pt)

面白かったのでkindleで再読しました

ワクワクしながらページをめくり、人の優しさに涙し、読み終えた今
柔らかな光に包まれたような充実感にひたっています。

上司と不倫した末に捨てられた主人公は、自暴自棄で公園に佇んでいたら、突然ガーンと頭に衝撃を受け、気がついたら、なんと皆んながおかめ顔した平安時代にタイムトラベルしてしまいました。
(ここまではよくあるネタですが、ここからがタダモンじゃない)

どうやら肉体の主は小袖という女官で、仕えている方は紫式部の正体とされている香子様だったのです。

小袖の頭の中にいる主人公は高校の時に文芸部に所属していたので、源氏物語は訳本ですが一通り読んでいました。

香子様のアシスタントとしてネタ探しに奔走する小袖ちゃんは、噂を聞きつけるたびに「これは末摘花だわ、この話は葵ね」とピンときて、取材に行った話しを香子様にあげ、香子様はそれを元に物語を書いていきます。

小袖ちゃんが平安時代に来てビックリした日常のtriviaネタが満載で、それがまた興味をそそられます。

例えば身分の高い女性は滅多なことでは立ち上がらずに、膝をついたままズリズリ移動するのだそう。部屋の中をズリズリ女たちが行き交うのは、想像しただけで笑えます。
トイレ事情も笑いながら読んじゃいました(雅な平安時代小説には決して出てきません)

源氏物語にからめたミステリー的な要素もあり、それもこの作品に花を添えています。

香子さんが源氏物語を書こうと思い立った動機には、うるっと感動してしまいました。
あー、楽しかった❣️いい作品でした。
小袖日記 Amazon書評・レビュー: 小袖日記より
4163258906
No.43
(3pt)

スラスラ読める

スラスラ読めて、そこそこ面白かったです。
でもミステリーにしてもSFにしで物足りないし、ちょっと残念な感じ。
平安時代のあれこれは勉強になりました。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167918625
No.42
(3pt)

スラスラ読める

スラスラ読めて、そこそこ面白かったです。
でもミステリーにしてもSFにしで物足りないし、ちょっと残念な感じ。
平安時代のあれこれは勉強になりました。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167203154
No.41
(3pt)

スラスラ読める

スラスラ読めて、そこそこ面白かったです。
でもミステリーにしてもSFにしで物足りないし、ちょっと残念な感じ。
平安時代のあれこれは勉強になりました。
小袖日記 Amazon書評・レビュー: 小袖日記より
4163258906
No.40
(1pt)

日本語を正しく使って欲しい

一人称が「あたし」。「わたし」ではなく、「あたし」。この一人称が目障りで仕方なく、読むのが苦痛になり、20%程度で読むのを止めました。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167918625
No.39
(1pt)

日本語を正しく使って欲しい

一人称が「あたし」。「わたし」ではなく、「あたし」。この一人称が目障りで仕方なく、読むのが苦痛になり、20%程度で読むのを止めました。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167203154
No.38
(1pt)

日本語を正しく使って欲しい

一人称が「あたし」。「わたし」ではなく、「あたし」。この一人称が目障りで仕方なく、読むのが苦痛になり、20%程度で読むのを止めました。
小袖日記 Amazon書評・レビュー: 小袖日記より
4163258906
No.37
(3pt)

源氏物語を現代人の生活感覚で読む

なかなか面白かったです。不倫して捨てられたOLを平安時代の源氏物語の
中に放り込んだらどういうことになるだろうというアイデアは興味深かった。
源氏物語を現代人の生活感覚で読むことにもにもなりました。
シチュエーションが突飛だけに、ストーリーがご都合主義で薄っぺらくなり
がちなのが残念。小袖は無事昔に帰れたのかな、楢山洋子さんは現代に戻れ
たのかなと気になります。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167918625
No.36
(3pt)

源氏物語を現代人の生活感覚で読む

なかなか面白かったです。不倫して捨てられたOLを平安時代の源氏物語の
中に放り込んだらどういうことになるだろうというアイデアは興味深かった。
源氏物語を現代人の生活感覚で読むことにもにもなりました。
シチュエーションが突飛だけに、ストーリーがご都合主義で薄っぺらくなり
がちなのが残念。小袖は無事昔に帰れたのかな、楢山洋子さんは現代に戻れ
たのかなと気になります。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167203154
No.35
(3pt)

源氏物語を現代人の生活感覚で読む

なかなか面白かったです。不倫して捨てられたOLを平安時代の源氏物語の
中に放り込んだらどういうことになるだろうというアイデアは興味深かった。
源氏物語を現代人の生活感覚で読むことにもにもなりました。
シチュエーションが突飛だけに、ストーリーがご都合主義で薄っぺらくなり
がちなのが残念。小袖は無事昔に帰れたのかな、楢山洋子さんは現代に戻れ
たのかなと気になります。
小袖日記 Amazon書評・レビュー: 小袖日記より
4163258906
No.34
(5pt)

楽しい読み物

十二単を着た悪魔 と同じ、タイムスリップで平安時代に飛ばされた人の話。現代人のオーエルが、平安時代の下働きの女官になった。当時の生活のたいへんさも、書かれているのが興味深い。現代人にとって、どれだけ生活しづらいかが、おぼろげながら理解できる。甘いものも飲み物も我慢。コンビニがあったら・・・・。主人公 小袖と、女主人香子様が、さまざまな問題を解決してゆく。小袖の気持ちに寄り添い、応援したくなる。この調子で、40,50歳まで二人三脚で活躍して欲しかった。若紫の巻で、状況が一変。もう一人の現代からタイムスリップしてきた人との出会い。現代に戻ることに。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167918625
No.33
(5pt)

楽しい読み物

十二単を着た悪魔 と同じ、タイムスリップで平安時代に飛ばされた人の話。現代人のオーエルが、平安時代の下働きの女官になった。当時の生活のたいへんさも、書かれているのが興味深い。現代人にとって、どれだけ生活しづらいかが、おぼろげながら理解できる。甘いものも飲み物も我慢。コンビニがあったら・・・・。主人公 小袖と、女主人香子様が、さまざまな問題を解決してゆく。小袖の気持ちに寄り添い、応援したくなる。この調子で、40,50歳まで二人三脚で活躍して欲しかった。若紫の巻で、状況が一変。もう一人の現代からタイムスリップしてきた人との出会い。現代に戻ることに。
小袖日記 Amazon書評・レビュー: 小袖日記より
4163258906
No.32
(5pt)

楽しい読み物

十二単を着た悪魔 と同じ、タイムスリップで平安時代に飛ばされた人の話。現代人のオーエルが、平安時代の下働きの女官になった。当時の生活のたいへんさも、書かれているのが興味深い。現代人にとって、どれだけ生活しづらいかが、おぼろげながら理解できる。甘いものも飲み物も我慢。コンビニがあったら・・・・。主人公 小袖と、女主人香子様が、さまざまな問題を解決してゆく。小袖の気持ちに寄り添い、応援したくなる。この調子で、40,50歳まで二人三脚で活躍して欲しかった。若紫の巻で、状況が一変。もう一人の現代からタイムスリップしてきた人との出会い。現代に戻ることに。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167203154
No.31
(4pt)

枠組はSFですが、平安時代の生活感と女性の身体感覚が出色

語り手のヒロインは若いOL。不倫相手に別れを告げられ、思いつめたところへ落雷。平安時代の女房のひとりと入れ替わってしまいます。
 
 自分よりさらに若いその少女は、紫式部に仕えていて、「源氏物語」のネタ提供者だった。

 ひじょうに明快なストーリーと設定のもと、「真説・源氏物語」が彼女の眼から、明らかにされていきます。「夕顔」や「葵」「末摘花」などの女たちはほんとうはどんな存在だったのか。物語の紗幕につつまれていた女君たちの素顔は、意外にしっかりとたくましく、ドライでもあり、「小袖」となった主人公に、みずからを率直に語ってくれます(さいころ勝負に勝てたらね、と条件をつけたりするしたたかさも)。
 この真実が、「源氏物語」に描かれた姿よりも「あはれ深い」かどうかは別として、パラレル「源氏物語」として、最後までおもしろく読ませられます。

 しかしこの物語で、それ以上に心に残ったのは、現代のOLがとらえた平安時代の空気でした。

 目が覚めたとたんに、無数のおかめに囲まれた自分を発見し、水鏡にうつった自分のおかめ顔に絶叫。
 この時代の高貴な女房たちは決して立って歩かず、膝で「ずりずりずって」歩いていたとか、髪を洗うのがいかに大変で、あたりには体臭とまじった香のにおいが立ち込めているとか、トイレは小川を邸内にひきこんでいたとか、甘いものが本当に少なかったとか、埋葬はほとんどが風葬だったとか。
 新鮮かつ素直に、ヒロインはこの時代の空気に驚き、小気味よく描写していきます。

 蜂蜜と牛の乳(当時食用だったのでしょうか?)からアイスクリームを作ってみせたり、「明石」の章では、都と全く違う鄙の空気のきれいさに感動したり、身体ぜんたいで平安時代を語っている部分が、威勢よくフェミニズム論をぶっている部分よりも、自然体で、心にしみてきます。

 肝心の光源氏はどう描かれているのかと思いましたが、都で人気の貴公子何人かをまぜあわせた、という設定で、感情移入の重心は女君たちのほう。
 (下ぶくれで恰幅のあるのが当時のよい男だったそうですが、そのあたりについてはもう少し知りたかった・・・)

 絢爛たる王朝絵巻の背後にある、リアルな(たぶん)平安時代を体験できます。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167918625
No.30
(4pt)

枠組はSFですが、平安時代の生活感と女性の身体感覚が出色

語り手のヒロインは若いOL。不倫相手に別れを告げられ、思いつめたところへ落雷。平安時代の女房のひとりと入れ替わってしまいます。
 
 自分よりさらに若いその少女は、紫式部に仕えていて、「源氏物語」のネタ提供者だった。

 ひじょうに明快なストーリーと設定のもと、「真説・源氏物語」が彼女の眼から、明らかにされていきます。「夕顔」や「葵」「末摘花」などの女たちはほんとうはどんな存在だったのか。物語の紗幕につつまれていた女君たちの素顔は、意外にしっかりとたくましく、ドライでもあり、「小袖」となった主人公に、みずからを率直に語ってくれます(さいころ勝負に勝てたらね、と条件をつけたりするしたたかさも)。
 この真実が、「源氏物語」に描かれた姿よりも「あはれ深い」かどうかは別として、パラレル「源氏物語」として、最後までおもしろく読ませられます。

 しかしこの物語で、それ以上に心に残ったのは、現代のOLがとらえた平安時代の空気でした。

 目が覚めたとたんに、無数のおかめに囲まれた自分を発見し、水鏡にうつった自分のおかめ顔に絶叫。
 この時代の高貴な女房たちは決して立って歩かず、膝で「ずりずりずって」歩いていたとか、髪を洗うのがいかに大変で、あたりには体臭とまじった香のにおいが立ち込めているとか、トイレは小川を邸内にひきこんでいたとか、甘いものが本当に少なかったとか、埋葬はほとんどが風葬だったとか。
 新鮮かつ素直に、ヒロインはこの時代の空気に驚き、小気味よく描写していきます。

 蜂蜜と牛の乳(当時食用だったのでしょうか?)からアイスクリームを作ってみせたり、「明石」の章では、都と全く違う鄙の空気のきれいさに感動したり、身体ぜんたいで平安時代を語っている部分が、威勢よくフェミニズム論をぶっている部分よりも、自然体で、心にしみてきます。

 肝心の光源氏はどう描かれているのかと思いましたが、都で人気の貴公子何人かをまぜあわせた、という設定で、感情移入の重心は女君たちのほう。
 (下ぶくれで恰幅のあるのが当時のよい男だったそうですが、そのあたりについてはもう少し知りたかった・・・)

 絢爛たる王朝絵巻の背後にある、リアルな(たぶん)平安時代を体験できます。
小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167203154
No.29
(4pt)

枠組はSFですが、平安時代の生活感と女性の身体感覚が出色

語り手のヒロインは若いOL。不倫相手に別れを告げられ、思いつめたところへ落雷。平安時代の女房のひとりと入れ替わってしまいます。
 
 自分よりさらに若いその少女は、紫式部に仕えていて、「源氏物語」のネタ提供者だった。

 ひじょうに明快なストーリーと設定のもと、「真説・源氏物語」が彼女の眼から、明らかにされていきます。「夕顔」や「葵」「末摘花」などの女たちはほんとうはどんな存在だったのか。物語の紗幕につつまれていた女君たちの素顔は、意外にしっかりとたくましく、ドライでもあり、「小袖」となった主人公に、みずからを率直に語ってくれます(さいころ勝負に勝てたらね、と条件をつけたりするしたたかさも)。
 この真実が、「源氏物語」に描かれた姿よりも「あはれ深い」かどうかは別として、パラレル「源氏物語」として、最後までおもしろく読ませられます。

 しかしこの物語で、それ以上に心に残ったのは、現代のOLがとらえた平安時代の空気でした。

 目が覚めたとたんに、無数のおかめに囲まれた自分を発見し、水鏡にうつった自分のおかめ顔に絶叫。
 この時代の高貴な女房たちは決して立って歩かず、膝で「ずりずりずって」歩いていたとか、髪を洗うのがいかに大変で、あたりには体臭とまじった香のにおいが立ち込めているとか、トイレは小川を邸内にひきこんでいたとか、甘いものが本当に少なかったとか、埋葬はほとんどが風葬だったとか。
 新鮮かつ素直に、ヒロインはこの時代の空気に驚き、小気味よく描写していきます。

 蜂蜜と牛の乳(当時食用だったのでしょうか?)からアイスクリームを作ってみせたり、「明石」の章では、都と全く違う鄙の空気のきれいさに感動したり、身体ぜんたいで平安時代を語っている部分が、威勢よくフェミニズム論をぶっている部分よりも、自然体で、心にしみてきます。

 肝心の光源氏はどう描かれているのかと思いましたが、都で人気の貴公子何人かをまぜあわせた、という設定で、感情移入の重心は女君たちのほう。
 (下ぶくれで恰幅のあるのが当時のよい男だったそうですが、そのあたりについてはもう少し知りたかった・・・)

 絢爛たる王朝絵巻の背後にある、リアルな(たぶん)平安時代を体験できます。
小袖日記 Amazon書評・レビュー: 小袖日記より
4163258906
No.28
(4pt)

枠組みはSFですが、平安という時代のにおい・生活感が出色

語り手のヒロインは若いOL。不倫相手に別れを告げられ、思いつめたところへ落雷。平安時代の女房のひとりと入れ替わってしまいます。
 
 自分よりさらに若いその少女は、紫式部に仕えていて、「源氏物語」のネタ提供者だった。

 ひじょうに明快なストーリーと設定のもと、「真説・源氏物語」が彼女の眼から、明らかにされていきます。「夕顔」や「葵」「末摘花」などの女たちはほんとうはどんな存在だったのか。物語の紗幕につつまれていた女君たちの素顔は、意外にしっかりとたくましく、ドライでもあり、「小袖」となった主人公に、みずからを率直に語ってくれます(さいころ勝負に勝てたらね、と条件をつけたりするしたたかさも)。
 この真実が、「源氏物語」に描かれた姿よりも「あはれ深い」かどうかは別として、パラレル「源氏物語」として、最後までおもしろく読ませられます。

 しかしこの物語で、それ以上に心に残ったのは、現代のOLがとらえた平安時代の空気でした。

 目が覚めたとたんに、無数のおかめに囲まれた自分を発見し、水鏡にうつった自分のおかめ顔に絶叫。
 この時代の高貴な女房たちは決して立って歩かず、膝で「ずりずりずって」歩いていたとか、髪を洗うのがいかに大変で、あたりには体臭とまじった香のにおいが立ち込めているとか、トイレは小川を邸内にひきこんでいたとか、甘いものが本当に少なかったとか、埋葬はほとんどが風葬だったとか。
 新鮮かつ素直に、ヒロインはこの時代の空気に驚き、小気味よく描写していきます。

 蜂蜜と牛の乳(当時食用だったのでしょうか?)からアイスクリームを作ってみせたり、「明石」の章では、都と全く違う鄙の空気のきれいさに感動したり、身体ぜんたいで平安時代を語っている部分が、威勢よくフェミニズム論をぶっている部分よりも、自然体で、心にしみてきます。

 肝心の光源氏はどう描かれているのかと思いましたが、都で人気の貴公子何人かをまぜあわせた、という設定で、感情移入の重心は女君たちのほう。
 (下ぶくれで恰幅のあるのが当時のよい男だったそうですが、そのあたりについてはもう少し知りたかった・・・)

 絢爛たる王朝絵巻の背後にある、リアル平安時代を体験できる得難い本です。

 

 
 

 


小袖日記 Amazon書評・レビュー: 小袖日記より
4163258906
No.27
(4pt)

枠組みはSFですが、平安という時代のにおい・生活感が出色

語り手のヒロインは若いOL。不倫相手に別れを告げられ、思いつめたところへ落雷。平安時代の女房のひとりと入れ替わってしまいます。
 
 自分よりさらに若いその少女は、紫式部に仕えていて、「源氏物語」のネタ提供者だった。

 ひじょうに明快なストーリーと設定のもと、「真説・源氏物語」が彼女の眼から、明らかにされていきます。「夕顔」や「葵」「末摘花」などの女たちはほんとうはどんな存在だったのか。物語の紗幕につつまれていた女君たちの素顔は、意外にしっかりとたくましく、ドライでもあり、「小袖」となった主人公に、みずからを率直に語ってくれます(さいころ勝負に勝てたらね、と条件をつけたりするしたたかさも)。
 この真実が、「源氏物語」に描かれた姿よりも「あはれ深い」かどうかは別として、パラレル「源氏物語」として、最後までおもしろく読ませられます。

 しかしこの物語で、それ以上に心に残ったのは、現代のOLがとらえた平安時代の空気でした。

 目が覚めたとたんに、無数のおかめに囲まれた自分を発見し、水鏡にうつった自分のおかめ顔に絶叫。
 この時代の高貴な女房たちは決して立って歩かず、膝で「ずりずりずって」歩いていたとか、髪を洗うのがいかに大変で、あたりには体臭とまじった香のにおいが立ち込めているとか、トイレは小川を邸内にひきこんでいたとか、甘いものが本当に少なかったとか、埋葬はほとんどが風葬だったとか。
 新鮮かつ素直に、ヒロインはこの時代の空気に驚き、小気味よく描写していきます。

 蜂蜜と牛の乳(当時食用だったのでしょうか?)からアイスクリームを作ってみせたり、「明石」の章では、都と全く違う鄙の空気のきれいさに感動したり、身体ぜんたいで平安時代を語っている部分が、威勢よくフェミニズム論をぶっている部分よりも、自然体で、心にしみてきます。

 肝心の光源氏はどう描かれているのかと思いましたが、都で人気の貴公子何人かをまぜあわせた、という設定で、感情移入の重心は女君たちのほう。
 (下ぶくれで恰幅のあるのが当時のよい男だったそうですが、そのあたりについてはもう少し知りたかった・・・)

 絢爛たる王朝絵巻の背後にある、リアル平安時代を体験できる得難い本です。

 

 
 

 


小袖日記 (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 小袖日記 (文春文庫)より
4167203154