■スポンサードリンク
マンチュリアン・リポート
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
マンチュリアン・リポートの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.90pt |
■スポンサードリンク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全53件 41~53 3/3ページ
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
蒼穹の昴シリーズの中で、最も重圧感がある作品だと思いました。 申し上げたいことは大きく2点です。 1 歴史の知識 張作霖爆殺事件について、中学・高校の歴史で習った程度の知識しか持ち合わせていませんでした。 しかしこの本を読んで、「ああ、そういう感じの筋書きなのか」という、おおまかなストーリー観を得ることができました。 この本は小説なので、全てが正しいというyわけではないのでしょうが、これから日中関係を勉強するためには、知っておく方が良い内容だと思います。 2 天下を治めるとはどういうことなのか 小説の中には、天命の具体が登場します。 しかし、張作霖が何者で、何を目的にどうしたのかという、この小説の内容を考えるにつけ、天下を治めるということは、現在日本で行われているような全く危機感のない議論ではないのではないかという気がしてきました。 それだけではなく、この本を読む者は、「生きるとはどういうことなのか」という命題を突きつけられるのではないかと思います。 個々の人間が必至に生きる。その総体である天下を治めるということが、どいういうことなのか。 これからの読書の視点を与えてくれる良い本でした。 ただ、蒼穹の昴シリーズで思ったことは、毛沢東があんまり出てきませんできた。 浅田次郎さんには、今後、毛沢東について書いて欲しいと思います(もうあるのかもしれませんが。) | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
蒼穹の昴に続く、最新作です。 張作霖爆殺事件を題材に、戦時下の混沌がリアルに描かれております。 ”運命”を考えさせられる一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
蒼穹の昴に続く、最新作です。 張作霖爆殺事件を題材に、戦時下の混沌がリアルに描かれております。 ”運命”を考えさせられる一冊です。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
僕は「失われた日本近代史」というテーマで、本を読んでいる。同時に、日本から見た世界史だけではない「北東アジアから見た歴史」を、通史として「体感したい」と願っている。その時期から、素晴らしく読みやすいエンターテイメントとして清朝末期から中国の近代化までを描く『蒼穹の昴』『珍妃の井戸』『中原の虹』そして『マンチュリアンレポート』という作品群に出会えたことは、読書を愛する書痴として、本当に幸せだ。それにしても、浅田次郎さんは、他の作品はともすれば軽過ぎて僕にはあまり会わない文体なのだが(どうせ文学を読むのなら重く堅い文体が僕は好き)、テーマが膨大かつ深く重いだけに、その軽さが逆に素晴らしく味の雰囲気を醸し出して、本当に素晴らしい。特にこの時代を読む補助線になって、本当に分かりやすい。最初に昭和天皇に呼び出されて、ある一大尉が「なぜこうなったか?」ということの意見を述べるシーンがあるんだが、日本側の政治力学を非常に分かりやすく噛み砕いてあり、分かりやすさにぐっとうなった。だれもが、当たり前のように歴史知識を持っているわけではない。ましてやこのシリーズは、きっと中国や韓国や他のアジア諸国でも翻訳されると思う。面白いもの。また若い世代には、そもそも近現代史の共通認識がないのだから、若く読書する世代はかなり第二次世界大戦の認識は希薄だと思うのだ、好きな人以外は。そう考えると、僕はこういった小作品で、まず基本を説明しておくのは、大きなサーガの一部として、非常に価値があると思う。少なくとも僕は再整理の一助になったもの。繰り返しになるが、『珍妃の井戸』と同じくスピアウト的な小作品なので、これ自体では、他のレヴューにあるように、小粒なこともありそれほど最高とは言い難いかもしれないが。『蒼穹の昴』から続く、中国近代史の大河ロマンの一つとして位置付ければ、僕は非常に面白い小説だと思います。『蒼穹の昴』はウルトラ級の作品なので、毎回それを求めると、息切れしてしまうので、僕はこういうふうに挟むのは悪くとないと思うけどなぁ、この大サーガのファンとしては。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
僕は「失われた日本近代史」というテーマで、本を読んでいる。同時に、日本から見た世界史だけではない「北東アジアから見た歴史」を、通史として「体感したい」と願っている。その時期から、素晴らしく読みやすいエンターテイメントとして清朝末期から中国の近代化までを描く『蒼穹の昴』『珍妃の井戸』『中原の虹』そして『マンチュリアンレポート』という作品群に出会えたことは、読書を愛する書痴として、本当に幸せだ。それにしても、浅田次郎さんは、他の作品はともすれば軽過ぎて僕にはあまり会わない文体なのだが(どうせ文学を読むのなら重く堅い文体が僕は好き)、テーマが膨大かつ深く重いだけに、その軽さが逆に素晴らしく味の雰囲気を醸し出して、本当に素晴らしい。特にこの時代を読む補助線になって、本当に分かりやすい。最初に昭和天皇に呼び出されて、ある一大尉が「なぜこうなったか?」ということの意見を述べるシーンがあるんだが、日本側の政治力学を非常に分かりやすく噛み砕いてあり、分かりやすさにぐっとうなった。だれもが、当たり前のように歴史知識を持っているわけではない。ましてやこのシリーズは、きっと中国や韓国や他のアジア諸国でも翻訳されると思う。面白いもの。また若い世代には、そもそも近現代史の共通認識がないのだから、若く読書する世代はかなり第二次世界大戦の認識は希薄だと思うのだ、好きな人以外は。そう考えると、僕はこういった小作品で、まず基本を説明しておくのは、大きなサーガの一部として、非常に価値があると思う。少なくとも僕は再整理の一助になったもの。繰り返しになるが、『珍妃の井戸』と同じくスピアウト的な小作品なので、これ自体では、他のレヴューにあるように、小粒なこともありそれほど最高とは言い難いかもしれないが。『蒼穹の昴』から続く、中国近代史の大河ロマンの一つとして位置付ければ、僕は非常に面白い小説だと思います。『蒼穹の昴』はウルトラ級の作品なので、毎回それを求めると、息切れしてしまうので、僕はこういうふうに挟むのは悪くとないと思うけどなぁ、この大サーガのファンとしては。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まさか、このような構成で張作霖の終章が綴られるとは思わなかった。リポートと鋼鉄の独白、淡々として効果的だ。定まった終わりに向け、徐々に進んでいく。悲しみがじわじわと高まる。“死なないでくれ”そう思ったのは私だけではないと思う。この本を手に取る人は「蒼穹の昴」から読んでいる方が多いと思う。そうであればこそ、高まる思いを押し留めようがない。「中原の虹」冒頭で、いきなり描かれた爆殺の場面。それが出てくる。李春雷の慟哭、言いようのない悲しみが押し寄せる。龍玉の物語はどこまで続くのか。張作霖は最後まで白虎張だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
まさか、このような構成で張作霖の終章が綴られるとは思わなかった。 リポートと鋼鉄の独白、淡々として効果的だ。 定まった終わりに向け、徐々に進んでいく。悲しみがじわじわと高まる。 “死なないでくれ”そう思ったのは私だけではないと思う。 この本を手に取る人は「蒼穹の昴」から読んでいる方が多いと思う。 そうであればこそ、高まる思いを押し留めようがない。 「中原の虹」冒頭で、いきなり描かれた爆殺の場面。それが出てくる。 李春雷の慟哭、言いようのない悲しみが押し寄せる。 龍玉の物語はどこまで続くのか。 張作霖は最後まで白虎張だった。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
蒼穹の昴から読書が好きになった自分としては、特別な思い入れがあるシリーズ。こうしていまだに続いているのがとてもうれしい。今回も満足できた。中原の虹で語られなかった張作霖爆殺事件に焦点を当て、日本からの密使と、張作霖が最後に乗っていた鉄道の二つの視点が交互に挿入され、事件の全貌が明らかになるというスタイル。鉄道の視点が始まったときは、それはやりすぎなんじゃ・・とも思ったが、読了してみると、浅田さんらしいファンタジーとして、これもありかなと思う。鉄道と張作霖の会話など、とても楽しい。しかし、中原の虹のときも思ったが、張作霖のかっこよさは異常。文章でこれほどかっこいいキャラクターを創造(実在だが)してしまう文章力に脱帽。張作霖を殺したやつを本気で許せないと思ってしまった。そして「李春雲」・・・。私はこの名前を聞き、彼の人生を思い出すだけで胸が熱くなる。途中までほとんど出番がなかったが、最後に登場し、結構長く彼の言葉を聞くことが出来る。これはとてもうれしかった。今後も李春雲は絶対登場させてくださいね、浅田さん。しかし今作は「蒼穹の昴」や「中原の虹」に比べれば、短い・・・。「珍妃の井戸」にスタンスが似ていて、外伝というか後日談的なのが残念。長編二作品に匹敵する長編が読みたい。また、以前登場したキャラで今回ほとんど触れられなかったキャラも多い(梁文秀・玲玲・王逸・毛沢東・馬占山・李春雷など・・・)。彼らのその後をしっかり書くためにも、ぜひ長編での続編を希望する。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
蒼穹の昴から読書が好きになった自分としては、特別な思い入れがあるシリーズ。こうしていまだに続いているのがとてもうれしい。今回も満足できた。 中原の虹で語られなかった張作霖爆殺事件に焦点を当て、日本からの密使と、張作霖が最後に乗っていた鉄道の二つの視点が交互に挿入され、事件の全貌が明らかになるというスタイル。鉄道の視点が始まったときは、それはやりすぎなんじゃ・・とも思ったが、読了してみると、浅田さんらしいファンタジーとして、これもありかなと思う。鉄道と張作霖の会話など、とても楽しい。 しかし、中原の虹のときも思ったが、張作霖のかっこよさは異常。文章でこれほどかっこいいキャラクターを創造(実在だが)してしまう文章力に脱帽。張作霖を殺したやつを本気で許せないと思ってしまった。 そして「李春雲」・・・。私はこの名前を聞き、彼の人生を思い出すだけで胸が熱くなる。途中までほとんど出番がなかったが、最後に登場し、結構長く彼の言葉を聞くことが出来る。これはとてもうれしかった。今後も李春雲は絶対登場させてくださいね、浅田さん。 しかし今作は「蒼穹の昴」や「中原の虹」に比べれば、短い・・・。「珍妃の井戸」にスタンスが似ていて、外伝というか後日談的なのが残念。長編二作品に匹敵する長編が読みたい。また、以前登場したキャラで今回ほとんど触れられなかったキャラも多い(梁文秀・玲玲・王逸・毛沢東・馬占山・李春雷など・・・)。彼らのその後をしっかり書くためにも、ぜひ長編での続編を希望する。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本と中国の歴史が悲しい方向へと動く基点となった事件のレポートです。 中国という広大な国が揺れ動き、その中で正義を信じる人、忠誠に生きる人、さまざまな 人間模様が渦巻き、真実が闇に消されようとする中で、著者が歴史の中に何を見ようと しているのか、とても深く感じました。正義とは何か?忠誠とは何か?国家とは何か?人としてどう生きるべきか?そのすべてを考えさせられます。私の浅田次郎という作家は、大失敗作品と大成功作品を繰り返しますが、その中の超成功(精巧)作品です。 ・・・この話の後が、ラストエンペラーなのか・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本と中国の歴史が悲しい方向へと動く基点となった事件のレポートです。 中国という広大な国が揺れ動き、その中で正義を信じる人、忠誠に生きる人、さまざまな 人間模様が渦巻き、真実が闇に消されようとする中で、著者が歴史の中に何を見ようと しているのか、とても深く感じました。 正義とは何か?忠誠とは何か?国家とは何か? 人としてどう生きるべきか?そのすべてを考えさせられます。 私の浅田次郎という作家は、大失敗作品と大成功作品を繰り返しますが、その中の 超成功(精巧)作品です。 ・・・この話の後が、ラストエンペラーなのか・・・ | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本の十大小説の一つに間違いなく入る「蒼穹の昴」が、「中原の虹」と続き、後者の主人公が小説上でどのように終末を迎えるか気になっていたところの本書である。特命を受けた陸軍中尉(著者の想像)と人間でない当時者に張作霖を最後を語らせるという憎い演出となっている。張作霖の「玉」の後継者にまで、著者はシリーズを展開するのだろうか。 | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
---|---|---|---|---|
日本の十大小説の一つに間違いなく入る「蒼穹の昴」が、「中原の虹」と続き、後者の主人公が小説上でどのように終末を迎えるか気になっていたところの本書である。特命を受けた陸軍中尉(著者の想像)と人間でない当時者に張作霖を最後を語らせるという憎い演出となっている。張作霖の「玉」の後継者にまで、著者はシリーズを展開するのだろうか。 | ||||
| ||||
|
■スポンサードリンク
|
|
新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!