月と蟹

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評判

月と蟹の評価:

3.41/5点 レビュー 92件。 C ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.41pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全106件 81〜100 5/6ページ
No.26
(2pt)

ヤドカリには詳しくなれる

道尾さんはミステリー作家だと思っていたのですが、本書はほとんど純文学です。
ただ純文としては人物造形はかなり浅いです。キャラクターは本の中でのみ存在しているようで、とくに主人公のおじいさんに至ってはまるで過去を想像できませんでした。

登場する子供たちは、それぞれに弱さや残酷さから行動するのですが、それがどうも「確固たる」弱さや残酷さに見えてしまいます。常識や空気に流される、ということは見受けられませんでした。
キャラクターが物語のために行動しているように見えるのです。

それはミステリーなら良いのですが、純文ではどうかなと思います。
本書で直木賞を取ったのは本人にとって良いことだったのでしょうか?
あまり純文学は向いていないように思えるのですが。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.25
(1pt)

ひたすら残念

まったく感情移入できませんでした。そもそも虐待されている子供は友人などできません。ストーリーが破綻しています。それでも最後まで読みました。「時間を返してください」。以上。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.24
(3pt)

おどろおどろしさ

読み手を引きつけるストーリー展開があるかと言われば難しいが、
一度読めば廃れるような流行りの娯楽重視の作家とは違う。それは確かだと思う。

文章が緻密で臨場感があるので、まるで自分が、慎一と春也の傍でたたずみ、
事のすべてを固唾をのんで見ているような気になった。
特に何が起こるわけではない、比較的淡々とした小説なのだが、心の底からぞわぞわする気持ちを味わった。

子どもの世界は、大人が考えているほどきれいで純真ではない。
子どものとき、自分も、この小説の登場人物のように狂気におかされていたことを、
まざまざと、思い出させてくれた。

大人の事情に振り回されながら、いじめや虐待に惑わされながら、それでも強く生き抜いて、
だんだんと狂気を強めていく少年少女。
その緩慢で、ゆったりとした事の成り行きが、ヤドカリの気味の悪い描写、暗い海辺の町の描写、
義足の祖父の描写と重なって、独自の世界観を作っている。

私は女性読者なので、主人公が少女なら、もっと強く感情移入できたかもしれない。
しかし、少年の傷つきやすい心にも十分呼応して、苦しくなった。

ミステリーや感動小説、恋愛小説など何かのジャンルに分類できるような分かりやすい作品ではないが、
文章が繊細で独特の魅力があり、良い意味で気味の悪さを残す小説だった。

月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.23
(4pt)

最後は救われる

3人の子どもを軸に話は展開していくのだが、子どもが主人公の話にあるようなサッパリさはなく、いつも曇り空が続くどんよりとした日々のように話は進行して行く。食べるなと言われた「月夜の蟹」を食べることなく、最後まで唯一の友人の嘘に救われる主人公。決して救われて明るい未来があるわけではないのだけれど、最後はなんだかホッとする。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.22
(5pt)

素晴らしい

個人的には、重松清の「疾走」に似た激情を見出だせました。
少年期の複雑な感情を見事に表現しています。

月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.21
(4pt)

向日葵の咲かない夏が好きじゃない人にお勧め

子供から大人に近づきつつある年頃の言葉に表せないような心情がとても綺麗に描かれていて、幼い頃のやるせない気持ちとか歯がゆさとかが思い出されて、読んでいると言うより過去の時間を巡っているような気持ちにさせて貰える作品でした。
向日葵の咲かない夏を読んで納得いかずなんだかちょっと腹立たしい気持ちになった方でも楽しめる一冊だと思います。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.20
(2pt)

純文学を意識しているような作品

表現の繊細さが取り上げられているが、アマチュアが文学賞を目指して捻り出しているような、腑に落ちないものが多いように思われた。ストーリー展開も単調で、とにかく地味な作品。率直に、つまらなかった。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.19
(5pt)

封印されるであろう少年時代の思い出

二人の少年と一人の少女の心理が、丁寧に描写されている。漁港のある町へ転校してきて二年経った小学五年生。
同じく転校してきた者同士の濃密な寄り添い。そして因縁のある少女。
うちとけられないクラスで流れる子供たちの時間。
三人の交流が、小さなしぐさやセリフとともに背景にうごめく心情を伴って描かれる。
慎一にいやがらせの手紙を書くのは誰なのか。…読者の誰もが察する通り。
鳴海をめぐって仲良し二人の少年たちの心が騒ぐ。
母の再婚は許せない。
ヤドカリをあぶって遊ぶ残酷な遊びは、徐々に神話性を帯び、少年たちの行動を縛ってゆく。
この遊びは、車のカギを偶然手に入れる設定として、よく練られた場面である。

いくつもの失敗を超え、こうして私たちは成長してきたのだ。
私たち自身、もう思い出そうともしない残酷な失敗を、いくつもしてきたはずなのだ。
殺人やトリックがなく、ただ物語の迫真性だけが読者を離さない。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.18
(2pt)

感情移入ができない

直木賞受賞作ということで、初めて道尾秀介の小説を読みました。読み終え小説全体の印象は人間の陰の部分が書かれてあり、全体的に暗い印象で最初から最後まで淡々と続きます。
あまり登場人物に感情移入できず、共感ができませんでした。なにが言いたいのかがあまり分からなかったです。読み終わったあともすっきりしないまま終わるかんじでした。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.17
(5pt)

疑心暗鬼

少年の清んだ心が濁っていく描写が胸を打ちました。近づく心の闇とそれによって道を外しそうな危うさに最後までどきどきしながら一気に読みきれました。少年の心に度々現れる嫉妬心に共感できるかどうかが作品の感想をわけそうです。女性ってどうなのかな?まだ思春期を振り返れる10代、20代の男性が読むのをお勧めしたいです。漫画おやすみぷんぷん好きな方にもお勧めです。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.16
(5pt)

最後まで読めば納得!

同年代の作家ということで、親近感をもって読ませていただきました。3名の少年少女の描写がとても繊細で、自分も少年期にタイムスリップしたような感覚を覚えました。懐かしいような、苦しいような、悲しいような、そんな作品でした。これを期に、他の作品も読んでみたいと思います。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.15
(3pt)

子供がもつ潔癖さと残酷さはわかるものの・・・

感動できるか、感情移入できるかといったら、その点は少し難しかった。主人公の慎一達は、小学校高学年の設定。ヤドカリをヤドカミ様と称して、残酷な願い事をする描写は、年齢相応で理解できるが、それ以外の思考や行動が最後まで年齢以上に大人びて、少し違和感を感じた。登場人物たちは、父を亡くした少年、母を亡くした少女、夫を亡くした女、妻を亡くした男、足と息子を失い、自らの過失で人の命を奪った老人、両親の愛情を失った少年、みな自らの大切な魂ともいうべき一部を失っている人々。人は大切な人やものを失ったとき、その理由を探したがる(因果応報に結びつける)、その理由を探しあてて諦観し、心に踏ん切りをつけて救われるのかもしれない、という点に触れたくだりはいいと思った。人の心には誰にも言えない闇があり、嫉妬や憎しみから、相手が不幸になるような残酷な願いを持ってしまう事は誰にでもあるだろう。少年達の心理描写は共感できる。海岸に置きざりにされたナイフ、月夜の砂浜の緊迫感で引っ張られたが、最終章でものわかりがよすぎた少年達と大人の描写で、少し拍子抜けしてしまったのが残念。小説の中では、登場する大人達の明確な心理描写はあまりない。だが、慎一の母、祖父、鳴海の父、大人達の心の中にも、慎一達が祈ったような残酷な「願い」(もし夫が〜、もし義父が〜etc)があり、そうした願いや祈りが不幸の連鎖となり、利己的な欲望や願望の実現との引き換えに失ってしまうものの切なさと儚さも、描きたかったのではないかと思った。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.14
(4pt)

タイトル買いした

レビューをみてみると賞狙いの作品という感想を抱いた方がけっこういるようですが。道尾氏のこれまでの作品を読んできた方は特に、そう思えても仕方ないかもしれません。情景がしっかり描かれていてそれだけでも直木賞審査員が喜びそうです。ただ、そうやって色眼鏡をかけて読んでしまうのはもったいないぐらい、丁寧に描かれた作品だと思います。まず月と蟹というタイトルに惹かれました。鎌倉の海辺の町が舞台という平凡な設定ですが、展開が面白くあっという間に読めてしまいます。料理に例えると、素材の味を生かして極上のスープが出来上がった感じでしょうか。読み終わった後、この表紙の写真を見たら、最初はなんでもなかった波の形が蟹やぶきみなcancer(癌)の陰影にも見えてきて思わぬ余韻に浸ることができました。普段、直木賞だの関係なく読みたい本を買っていますが今回は正直、タイトル買いです。装丁も見事にマッチした作品だと思います。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.13
(3pt)

あまり感情移入しにくい登場人物

小学校5年生の時のことってあまり思い出せないよね?主人公の気持ちがあまりわからなかった。秘密基地とか虫いじりとかはやったけど、もっとカラッとしてた。「向日葵の・・・」も小学生が主人公だったけど、こっちは受身だったからすごくリアルで鮮烈なイメージが残った。登場人物の年齢層をもう少しあげたほうがよかったかも。直木賞受賞はめでたいが、作者の他の作品はもっと面白いのは間違いない。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.12
(3pt)

「綺麗な言葉」というのが1人歩きしてないだろうか?

22日放送の王様のブランチでもこの作品を絶賛し、言葉の表現が綺麗と触れられてましたが、その部分だけが1人歩きしてないだろうか?すごく簡潔でさらっとした文体で有名な宮部みゆきや東野圭吾が、ただ若い世代だけでなく年配にも支持されるのは、簡潔な言葉なのに非常に美しい言葉の表現が巧みなのです。この作品は、あえて泉鏡花や乱歩的な昭和浪漫な文体をやたら意識しただけであり、非常に綺麗な言葉とはなにか違う気がするのです・・・?蛇足ながら、最近の作家で非常に綺麗な言葉を書くのが上手なのは、「相棒」の脚本家の1人の櫻井武晴だと思っています。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.11
(5pt)

直木賞を取ってもおかしくないのでは

久しぶりに道尾さんの小説を読みました。一気に読ませてくれる作家さんだと改めて感じました。ちゃんと伏線が張られているので、読み終わったあとそうだったのかと納得。伊坂幸太朗さんや東野圭吾さん、それに神崎和幸さんのように、才能のある作家さんの小説を読むのはほんといいですね。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.10
(2pt)

心理描写が稚拙

山で喫煙するシーンで 「あんかけの中に溶け残った片栗粉の塊を見つけたような、厭な違和感があった」 などと表現している。これはヤドカミ様がいる神聖な雰囲気がある中、この場で友人が喫煙するのに違和感があることを表現したかったみたいだが、この表現はいくらなんでも酷い。 このような無理矢理、文を修飾した表現があちらこちらに見受けられる。 癌と蟹は英語でキャンサーだから、この二つを結び付けたのだろうか。安易な設定、稚拙な表現で読むのが苦痛でした。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.9
(2pt)

3分の1位真剣に読んだけれど・・・

3分の1位真剣に読んだけれど、全然面白くなくてそれ以上は読めませんでした。暗い。共感できない。道尾秀介さんの本はずっと読んできたけど、最近の作品は全部私はダメ・・・もう読むのをやめるかもしれません。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.8
(4pt)

懐かしい

50年以上前の子供の頃ことを思い出して、登場人物の考え、葛藤に同感・・・。みなさんも是非あの時期のことを思い出してみてはいかがですか。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607
No.7
(4pt)

子供と大人の境界線ってどこだろう?―冗長な展開に難が?

  物語は淡々と進む。伏線は幾つか仕込まれている。それがいつどのような形で開花するか,読者は冷静だが少し興奮しながら筋道を辿ってゆく。しかしなかなか大きな転換がない。苛立つ。道尾秀介の新作長篇小説だから・・・と自分に言い聞かせながらも。私が一読した限りではそういうものは本書には乏しかった。結末が「どっち」であろうが,本書の評価が変わるとは思えなかった。読み込み不足の面もあろうが,ページをどんどん捲りながらも本書の意味するものになかなかついてゆけなかった。読売新聞朝刊の紹介とその評価も過大評価だったのではないだろうか。
  狭い舞台と少ない登場人物のなかで少年・少女の繊細な内面を巧みに描き出そうと苦心している。少年・少女はいつ大人になるのか,考え方や行動力はすでに大人顔負けだ。かえって純粋な子供心に気付いていないのか,あるいは本当は気付かないふりをしているのか,大人の弱さや醜さが浮き彫りにされている印象もある。大人が抱いているよりはるかの子供の感覚(嗅覚)は鋭敏なのだ。子供と大人の境界線はどこにあるのだろう。子供が生まれ育った環境や境遇によって,子供の心理状態や性格は大きく異なるが,貧しかろうが裕福だろうが、主人公はそれぞれに固有の悩みを抱えて生きている。今の時代の子供は果たして本書のような生き物なのだろうか。大人になりきれない人がいる反面,精神的には大人以上の子供もいる。よくよく考えてみると不思議だ。連続性のないある種の飛躍があるからだ。
  こんな文章が登場する。主人公の一人「慎一は自分を取り囲む様々なものが,大人の手で形を変えられてしまうのが怖かった」(139頁)。レビューを書き終えた今,ふと回顧してしまう。帯の文言ごとく「深い余韻にとらわれる」のかもしれないと。「月と蟹」という意味深な表題も道尾ファンの心をくすぶるのではないか。他の読者はどんな感想をもつのだろうか,気になっている。
月と蟹 Amazon書評・レビュー: 月と蟹より
4163295607