普通の高校生だった「ぼく」、須玉明が得た力は、この世に留まる霊の姿が視えるというものだった。

京都の美大に通うぼくが一目惚れした女の子。高嶺の花に見えた彼女に意を決して声をかけ、交際にこぎつけた。

いつになったら、私は自由になれるのだろう。恋愛小説の最高傑作。

高校生活最後を飾るイベント「歩行祭」。それは全校生徒が夜を徹して80キロ歩き通すという、北高の伝統行事だった。

2007年夏公開の映画化原作。

スタッフの熱い想いを乗せ、構想4年をかけて、堂々たるTVアニメ化! 原作もアニメも楽しめるガイド。

巨大な妄想力の持ち主。主人公のひねくれた学生生活が描かれた、笑撃のデビュー作。

暗く重たい雨雲をくぐり抜け、飛行機がハンブルク空港に着陸すると、天井のスピーカーから小さな音でビートルズの『ノルウェイの森』が流れ出した。

19年前の大阪の質屋殺し。迷宮入りしたこの事件に関係した少年と少女が歩んだ道は…。

ある日、高校生の僕は病院で一冊の文庫本を拾う。タイトルは「共病文庫」。

小学四年生のぼくが住む郊外の町に突然ペンギンたちが現れた。

幻の夜を行く男と女。息もつかせぬ傑作長編！ 阪神淡路大震災の直後に、出会った男と女。

京都の大学院から、遠く離れた実験所に飛ばされた男が一人。

天才数学者でありながら不遇な日日を送っていた高校教師の石神は、一人娘と暮らす隣人の靖子に秘かな想いを寄せていた。

強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。

隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。

僕がマユに出会ったのは、代打で呼ばれた合コンの席。やがて僕らは恋に落ちて…。

一風変わった友人と祇園祭に出かけた「俺」は“宵山法度違反”を犯し、屈強な男たちに捕らわれてしまう。

日本橋の片隅で一人の女性が絞殺された。着任したばかりの刑事・加賀恭一郎の前に立ちはだかるのは、人情という名の謎。

声の色が見える僕は、透明な君に恋をした。

愛は死をのりこえる。悲しみの涙を流す少女、彼はその生を願い、そっと瞳に唇を寄せる…。

15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。

「私たち、お父さんのこと何も知らない」。胸を刺された男性が日本橋の上で息絶えた。

どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。

親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。

「黒髪の乙女」にひそかに想いを寄せる「先輩」は、夜の先斗町に、下鴨神社の古本市に、大学の学園祭に、彼女の姿を追い求めた。

お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか。咬みません。

二十五歳の浦沢敦志はたった一人で探偵業を営んでいる。

あの『いま、会いにゆきます』よりも好きだという人が数多くいます。

幽霊が視えるようになったぼくは地縛霊の館川小梅さんと出会う。

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。

両親の仇を、俺たちは流星に誓い合った--「兄貴、妹（あいつ）は本気だよ。

両親を亡くし仕事も失った矢先に祖母がガンで入院した梨花。職場結婚したが子供ができず悩む美雪。

父親が被害者で母親が加害者--。高級住宅地に住むエリート一家で起きたセンセーショナルな事件。

この世の物とは思えない奇妙な恋の物語 22歳の春にすみれは生まれて初めて恋に落ちた。

記憶が80分しか持続しない天才数学者は、通いの家政婦の「私」と阪神タイガースファンの10歳の息子に、世界が驚きと喜びに満ちていることをたった1つの数式で示した…。

世界が終わるなら、誰に想いを伝えますか? いまさらながらに、みんなようやく気付いたのかもしれない――もとより、ぼくらに残された時間なんてそんなになかったってことに。

中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。

夏休みを玻璃ヶ浦にある伯母一家経営の旅館で過ごすことになった少年・恭平。

十年ぶりに再会した美月は、男の姿をしていた。

たったひとりで県立坂越高校文芸部を守る、ハカセこと河本博士に春が来た。なんと、可愛い新入生が入部してきたのだ。

等身大の女性を描く、第126回直木賞受賞作。

あの人にも黄泉がえってほしい―。熊本で起きた不思議な現象。

致命的な記憶の死角とは?失踪したクミコの真の声を聴くため、僕は井戸を降りていく。

85年、御巣鷹山の日航機事故で運命を翻弄された地元新聞記者たちの悲喜こもごも。上司と部下、親子など人間関係を鋭く描く。

放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。

十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。

汝は必ずや、あまねく天下の財宝を手中に収むるであろう―中国清朝末期、貧しき糞拾いの少年・春児は、占い師の予言を通じ、科挙の試験を受ける幼なじみの兄貴分・文秀に従って都へ上った。

僕の人生は無色透明だった。日野真織と出会うまでは―。

塩が世界を埋め尽くす塩害の時代。塩は着々と街を飲み込み、社会を崩壊させようとしていた。

殺人事件の時効成立目前。

バカがつくほどケーキが大好きな女子高生・未羽。

きっと誰にでも「やり直したい」ことがある。

平凡なセールスマンのグレゴール・ザムザは、気がかりな夢からさめたある朝、一匹の巨大な褐色の毒虫へと変わった自分を発見する。

ひとつきに二度、満月が見られるブルームーンの8月。17歳の僕は京都の嵐山にある祖母の家に帰省した。

選考に関わる全ての人の心を震わせた、第23回電撃小説大賞≪大賞≫受賞作　 大切な人の死から、どこかなげやりに生きてる僕。