汝らその総ての悪を
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長編なのに一気に読んでしまった グロテスクな描写も多いが、それが気持ちいい やりたい放題で清々しい 2人が望んだ通りの終わりを迎えられて良かった | ||||
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なので、第一部はきわめて退屈ですが、我慢して読み進めましょう。 退屈な理由も、引きこもりの20歳男の日常を延々と描きながら、そいつがヤリマンと出会って30秒で合体、というあまりにもうらやましすぎる展開に腹が立ったからかもしれません。しかし次第に、主役である水澤浚の狂気が読者である私にも移ったかのように、最後まで一気読みしてしまいました。 バカなので(とあえて断じてみる)、若くしてどん詰まりになった殺人カップルの話なので、キャラクターへの共感とかストーリーの妙とかそういう楽しみはありません。刺殺、殴殺、性交、食人に旧約聖書を塗りつぶすというろくでもない描写が続きますので、決して万人受けするような小説ではありません。 新潮45とか鬱を垂れ流すネットの文章をついつい読んでしまうという方向けです。 私は聖書やキリスト教に詳しくないので、タイトルや碑がなんだかよくわからず、解説めいたものはないか探しているところです。ナナの絶頂はひょっとして "Ecce Homo" じゃないですよね? もちろんあえて書かれていないのですが。ラテン語が読めたら面白いのに。ちなみにタイトルをラテン語訳するとFacies et omnia quae mali ? となりましたが、出エジプト記の20章だか27章だかもよくわからず。 繰り返し繰り返し登場する半球や三角形のイメージ、「世界の秘密」というわけのわからない概念など、どうにも圧迫感が強い。「赤目四十八滝心中未遂」は現実描写と人間関係からなにかを浮かび上がらせる純文学で、こちらは幻想文学と思います。併せて読むと面白さは4倍かも。 「バカどもが」「くされサイコパスが」と吐き捨てて本を投げ捨てることもできますが、わざわざ旧約聖書を絡めて、性愛が悪と密着してる側面を描き切ったのではと思います。トラウマ、親殺し、共感なきセックス(どころかセックス中の殺人!)、変態同士の絆など。不思議と投げ捨てることのできない長編です。 とりあえずソープランド行くのが怖くなってきました。 | ||||
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屍食教典儀・ネクロノミコン・無名祭祀書・妖蛆の秘密 ルルイエ異本・螺湮城本伝・ナコト写本・象牙の書・セラエノ断章 普通の人間が読んではいけない書物があるのだとしたら この『汝らその総ての悪を』もそこに加えるべきである。 殺人、姦淫、屍姦、屍食、ありとあらゆる不道徳 それが登場人物の二人には普通のことであり 読んでいる自分にも むしろ成さねばならないことであると思えてしまう。 救いのないこの物語が物語で良かったと思います。 小説として面白いとか面白くないとかを超えています。 | ||||
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やはり狂っている… 読み終えてからある程度日が経ってからそう思ったことを覚えている。普通とされる感覚の持ち主が読めば、ほぼ間違いなくそう思うはずだ。誰かほかの者からこの話をきいただけの人であるなら尚更だろう。尽きない欲望に身を委ね、幾度も躯を求め合い、自らが殺したモノの前で自慰をし、挙げ句の果てには死肉をも喰らう男と女。 明らかに狂っているのは彼らであるはず… だが何故わたしはこの本を読んでいる間、間違っているのは男と女ではなくむしろ彼らを取り巻くセカイの方であって、彼らの行動こそ正しい行いである様に感じられたのだろう… 妙に現実味のあるグロテスクな雰囲気に飲み込まれ、これ以上読みたくないと思っているのに、身体は意に反して“読む”行為を止めてはくれなかった。読後も、もう読むことはないだろうと思いながら本棚に押し込めたはずなのに、この本は、ふとした拍子に日常の意識に浮かび上がっては、意識のはじっこを握って放していないことを、何度もわたしに気付かせた。そして読み終えて一年もとうに過ぎた今日、わたしは再びこの本にむかっている。 | ||||
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サスペンスではないし、ましてやミステリーではない。 ホラーでもない。 どんでん返しらしいものもなく、総ては予定調和に向けて進んでいきます。 本作は俊とナナの転落の物語です。 まあ、最初から狂っていた感じもあるので、斜陽から終末への物語、 とでもいえるでしょうか。 聖書の部分だけを抽出することで悪意だけを撰び取り、 エロ・グロが頻出する、 そういう部分は乱歩、夢野久作的だから 探偵小説的と言えなくもないですが、 耽美小説でもないし、やっぱり純文学でしょうか…。 果たしてタイトル「汝らその総ての悪を」に続く言葉は いったいどちらなのでしょうか。 「悪を許さん」なのか「悪を許さじ」なのか。 …それとも全然別の言葉なのか…。 | ||||
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