(短編集)
ボニーとクライドにはなれないけれど
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一、あれこれ ◯本書を読了してから訳者あとがきを読むと、著者アート・テイラーの作品の日本初紹介は「ミステリマガジン」2019年9月号のエドガー賞最優秀短篇賞受賞作らしい。未整理のバックナンバーを探してみたら、近年の「ミステリマガジン」は刊行号数が減っているためにすぐに見つかって、受賞作『イングリッシュ398:フィクション・ワークショップ』(高橋知子氏訳)を読むことができた。 ◯アート・テイラーは作家(主に短篇)のほかに、書評家、アンソロジスト、そして、大学准教授(創作講座担当)という仕事を持つ人だが、この短篇は創作講座を題材としていて、女子学生作成の教授講義ノート+課題短篇小説原稿で始まる。課題原稿はフィクションであったが、妻ある教授が女子学生との不倫に陥っていく経過が、教授の教えた創作テクニックを使って描かれていて、すでに学生たちのフィードバックも受けている。この原稿を読んだ教授は・・・凝った叙述形式の、たいへん面白い短篇であった。 ◯アート・テイラーの写真は、この号にエドガー賞受賞時の写真が載っているほか、ウェブにも何枚か載っている。白髪混じりの、メガネを嵌めた、太ってはいない、男性作家である。 二、本書について ◯本書は2015年に刊行され、2016年にアガサ賞最優秀新人賞を受賞した、連作短篇ミステリー『On the Road With Del&Louise:a novel in stories』の本邦初訳である。直訳すると『デルマとルイーズの車の旅:物語の中の小説』になるのかな。 ◯訳題の『ボニーとクライドにはなれないけれど』はすごい題をつけたと感心し、アメリカン・ニュー・シネマ世代は喜ぶだろうが、大丈夫かな、とちょっと心配になったが、映画はすでに超有名古典となっていて、本書の第三短編『来歴』では、ルイーズはボニー・グレイスミス、デルはクライド・グレイスミスという偽身分証明書を作っているぐらいなので、この訳題でよいのだと思う。 ◯原書のレビューを覗いてみると、アマゾンでは35のレビューのうち、星4つ以上が85%で、goodreadsでも53のレビューのうち、星4つ以上が83%という高評価になっていて、コメディ、ロマンス、犯罪小説、ミステリー、成長小説、家族ドラマ、旅ドラマ、キャラクター設定、語り口等を評価して、面白かった、ユニークだった、感動した、という賛辞が並んでいる。ただ、2人が盗みからなかなか抜け出せないことはちょっと気になるようで、「赤ちゃんも含めて物を盗みのを止められないように見えるカップル」と批判するレビューもあった。 三、私的感想 ◯楽しかった。この本が気に入ってしまった。 ◯各短編ごとに趣向をちょっと変えて、面白さを保っているのは、さすが、創作講座の先生である。 ◯『ルームミラー』は恋と旅の意外な始まりとして、『手数料』は家族ドラマとして、『来歴』は犯罪コメディとして、『女王さまのパーティ』はサスペンスとして、『極寒』は人情話として、『ウェディングベル・ブルース』はミステリー+家族ドラマ+良い結末としてよくできていると思う。 ◯『ウェディングベル・ブルース』はすごい結末になりかかったが、「それは夢」で終わらされてしまった。そういう結末は陳腐、というお考えなのかな。 | ||||
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タイトルと表紙に惹かれて読んでみたけど延々と続く下流若者の繰り言に嫌気が差してしまった…。一旦やめます。最後まで読んで面白くなるようなら復帰します。 | ||||
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