カラスは言った
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初版刊行(参考)
種別
長編
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あらすじ
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評判
カラスは言ったの評価:
0.00/10点 レビュー 0件。 - ランク
カラスは言ったの総合評価:
10.00/10点 レビュー 1件。
感想一覧
サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
Amazonレビュー
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
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休日私は、散歩がてら近くの遊水池で鳥を眺めている。鳥たちは地面の種や草などを一心に食べている。
ふと自分に置き換えてみると、おにぎりやお菓子が道にたくさん落ちている感じか、いいな。寒い冬の日も羽毛を膨らませ、冷たい水でも気持ち良さそうに水浴びをしている。多少の餌の奪い合いはあっても「あの時アイツにやられた」などと恨みに思ったりもしない。
これって、この世界ってすでに「楽園」なんじゃないかと思う。 … 人間を除いては …。
暑くなれば、排気ガスやジェット燃料を撒き散らすこともなく、野や山に飛んでいける。
巣作りも子育ても、まるで神にでも刷り込まれた事を守り続けるように、延々と同じやり方で、夫婦でボロボロになりながらも一生懸命やっている。
人間と鳥とどちらが優れているかと問えば、皆、答えは一つかもしれない(優生などというワードもニュースで見る。)でも、知恵を持っている方が果たして優れているのだろうか。
私も一人のダメな「人間」として生きていて大きな口は叩けないけれど、何が大事なのか、この小説を読んでまた考えさせられた。
主人公の彼女が別れの時に堰を切ったように言った言葉に、現実に起きているいろんな事に部外者だったなと涙が溢れ、主人公がカラスに再会した時、無意識に手を振った場面で、また泣けた。
フェリーの空気感の細やかな描写が私には、昔のバイク旅をはっきりと思い出す程に感じられ、そこから引き込まれた。(あの頃と違ってフェリーも豪華客船になっているのかな笑)
鳥も昔より少なくなった、と遊水池でお会いする方が言われた。
キリスト教では神の教えに背くことが罪とされているらしい。支配、破壊、中傷、虐待。人間は罪を犯していないのだろうか。
森(自然)をはじめいろんな事が、また丸く(優しく)私達を包んでくれるように、人間にとってもつらい世界にならぬよう、少しでも気持ちを向けて生きて行けたらと思わせられた、そんな小説だった。(カラスの濡れ羽色をあんなに綺麗に書いた表紙も初めて見ました)
一人よがりの根暗なレビューを書いてしまったけれど、内容は好感が持てて、ロードノベルとしての読後感もすごく良いと思います。おすすめします。
(BGMは個人的な好みでTOMOOさんの「夜明けの君へ」をおすすめします。
『君が見つけてくれた時から、僕はもう一度 僕になれたよ…』がなんかいいなと)