カラスは言った
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「私は気付いてしまったんです。私がなりたいのは、立派な『○○』ではなく一羽のカラスなのだと」とカラスは言った… 休日、散歩がてら近くの遊水池で鳥を眺めている。鳥たちは地面の種や草などを一心に食べている。 ふと自分に置き換えてみると、おにぎりやお菓子が道にたくさん落ちている感じか、いいな。寒い冬の日も羽毛を膨らませ、冷たい水でも気持ち良さそうに水浴びをしている。多少の餌の奪い合いはあっても「あの時アイツにやられた」などと恨みに思ったりもしない。 これって、この世界って、「楽園」じゃないかと思う。 人間を除いては… また暑くなれば、排気ガスやジェット燃料を撒き散らすこともなく、野や山に飛んでいける。 巣作りも子育ても、まるで神にでも刷り込まれた事を守り続けるように、延々と同じやり方で、夫婦で痩せこけながらも一生懸命やっている。 人間と鳥とどちらが優れているかと問えば、皆、答えは一つかもしれない。(優生などというワードもニュースで見る)でも、知恵を持っている方が果たして優れているのだろうか。 自分も一人のダメな「人間」として生きていて大きな口は叩けないけど、この小説を読んでまた考えさせられた。 主人公の彼女が別れの時に堰を切ったように言った言葉に、いろんな事に部外者だったなと涙が溢れ、主人公がカラスに再会した時、無意識に手を振った場面で、また泣けた。 フェリーから見える景色や空気感の細やかな描写が私には、昔のバイク旅をはっきりと思い出す程に感じられ、そこから引き込まれた。(あの頃と違ってフェリーも豪華客船になっているのかな笑) 鳥も昔より少なくなった、と遊水池でお会いする方が言われた。 キリスト教では神の教えに背くことが罪とされているらしい。人間はどうだろうか。森(自然)をはじめいろんな事が、また丸く(優しく)私達を包んでくれるように、人間にとってもつらい世界にならぬよう、少しでも気持ちを向けて生きて行けたらと思わせられた、そんな小説であった。(カラスをあんなに綺麗に書いた表紙も初めて見ました) おすすめします… (BGMは個人的な好みでTOMOOさんの「夜明けの君へ」をおすすめします。 『君が見つけてくれた時から、僕はもう一度 僕になれたよ…』がなんかいいなと) | ||||
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