ステイト・オブ・テラー
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ヒラリー・クリントンが書いた『ステイト・オブ・テラー』が邦訳されたというので、読んでみた。正確には、カナダのミステリー作家、ルイーズ・ペニーとの共著だ。 無能な前大統領エリック・ダンを破って新大統領の座についたダグラス・ウィリアムズは、予備選を戦った相手の支持者でありマスコミを経営するエレン・アダムスを国務長官に指名する。女性国務長官が主人公であるとは、いかにもヒラリー作、といったところだ。前政権の外交の失敗を十字架に背負って韓国に乗り込んだエレンはみじめな失敗にあえぐこととなる。そんな中、ロンドン、パリと連続バス爆破事件が発生し、多数の死傷者が出る。犯行声明は出ない。犯人は、何のために犯行に及んだのか?一方、国務省の南・中央アジア局下級職員のアナヒータ・ダヒールの元に意味不明のメールが届く。それはジャンクとして処理されるが、アナヒータはそれが第3のバス爆破事件の予告でないかと思いいたる。そしてその標的たるバスには、ある重要人物が乗っていた。爆破は、防げるのか? そして話はパキスタン、そして核合意廃棄後のイランへと飛ぶ。アフガニスタンからのアメリカ軍撤退はタリバン、そしてアルカイダの跳梁跋扈を招くことになり、武器商人の不穏な動向やロシアの介入も絡んで話は思わぬ方向へと発展し、ついにはアメリカ国内へと波及する。 これ以上書くと完全なネタバレになってしまうので伏せるが、カウント・ダウン的スリルも含めてミステリー要素・国際謀略的要素満載で、一気読み必至。と言っても、600ページもあるので、とても一晩では読めませんが。最後に失速してしまいますが、これを笑って許せれば楽しめますし、どこかで聞いたような話が満載、という意味でも楽しめます。 | ||||
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現実にとても近いフィクションだと思います。 一気に読んでしまいました。 | ||||
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すごく面白い。今年120冊読んだ本の中でも最上位に位置する小説。謝辞を読んでからキャラクターの一人一人が真の人々を投影させている事に心が温かくなる作品。 | ||||
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リアルにハラハラ、ドキドキ。平和と正義を守ることの大変さを実感。 | ||||
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「より完璧に近いスリラーを作るという責務」によって書かれたポリティカル・スリラー「大統領失踪」(ジェイムズ・パタースン+ビル・クリントン 2018/12月)は、紛れもなくページ・ターナーでした。 そして今回は、ファーストレディ、米国67代国務長官を務めたヒラリー・R・クリントンとルイーズ・ペニーによる「ステイト・オブ・テラー "State of Terror"」(小学館)を実は別に読みかけていた本を放り出して一気読みしました。世界を駆け抜けるポリティカル・スリラー。それは無双のページ・ターナーとして記憶されることでしょう。 メディア帝国の経営トップから米国国務長官に抜擢されたエレン・アダムスが主人公。彼女は予備選で指示した候補の対立候補だった大統領、ダグラス・ウィリアムズによって指名されることになりますが、そこには或る理由が隠されています。 そして、ロンドン、パリ、フランクフルトで発生する連続爆破テロ。エレンは親友で国務長官顧問のベッツィーとエレンの家族と共にそのテロの首謀者を探ることになります。果たして、誰がどんな理由から? 欠点を先に述べてしまうと、特に起承転結の<承>の部分に於いてマテリアルが多過ぎることによってサスペンスが盛り上がらない部分があると思います。しかし、或る人物の関与が明確になり、米国を出てパキスタン、イランへとエアフォース・スリーが飛翔を繰り返すあたりから巻置く能わざる展開が待っていました。 ヒラリーが主要プロットと最強の経験と知見に基づくマテリアルを提供し、ルイーズ・ペニーがミステリ部分を堅固に構築しているように思えますが、スリラーですからこれ以上その詳細を明かすことはできません。 エンターティメントとして楽しめればそれでよいと思いながらもこの2022年の世界の在り様を望むと満更絵空事とは思えないほど背景と時系列が或るリアリティを持って私たちの眼前に亡霊のように現れて来るように思えます。核の脅威、第45代大統領の存在、極右、そして彼の国。 良きところは、斃れし兵士たちへの慈しみ深い眼差し、言及される詩人、ジョン・ダンの「王と絶望した男たち」の一節が繰り返しインサートされ罪が罪を贖い、拭いきれない罪がものみな滞留すること、その重み。 最後に、人が"State of Terror"に晒されたとき、それを拭い去ろうとするとき、ヒラリーはとてもシンプルな秘訣を教えてくれます。 「人が正しく理解することができるのは心だけ。つまり肝心なものは眼には見えないの」(p.336)。エレン=ヒラリーの母性がサン=テグジュペリのフレーズを引用することでこのエンターティメントに類まれな静けさを与えてくれます。 思うに米国が二進も三進も行かなくなった時、この国(日本)のようなただの「観光立国」は一体どうしたらいいのでしょうね? | ||||
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