ペーパー・リリイ

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種別
長編
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あらすじ

2022年07月22日 ペーパー・リリイ

『ブラザーズ・ブラジャー』で最注目の新鋭が贈る爆走青春ロードノベル!野中杏、17歳、結婚詐欺師の叔父に育てられている高校2年生。夏休みの朝、叔父に300万円をだまし取られた女性キヨエが家にやって来た。キヨエに返してやりたい、人生を変える何かをしてあげたい。だってあたしは「詐欺師のこども」だから。家から500万円を持ち出し、杏はキヨエと一週間限定の旅に出る。目指すは幻の百合!氷室冴子青春文学賞大賞受賞作家、待望の新作長篇!愛・罪・恩から私たちは自由になる。(「BOOK」データベースより)

評判

ペーパー・リリイの評価:

6.00/10点 レビュー 1件。 D ランク

書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点6.00pt

ペーパー・リリイの総合評価:

9.00/10点 レビュー 4件。

感想一覧

サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

全1件 1〜1 1/1ページ
No.1
(6pt)

「お返し」の旅

 
 野中杏、十七歳、結婚詐欺師に育てられた子供、騙された女性・ユキエと500万を持って逃避行中。
人を騙して得た金で育った私の下に騙された女が現れた。今まで育ててくれた詐欺師の叔父には感謝している、それでも目の前の女に「お返し」がしたいと思った。この旅は報復?それとも罪滅ぼし?年齢、価値観も違う凸凹の私達が目指すは幻の百合!!

 結婚詐欺師を育ての親に持つ女子高生・野中杏とその詐欺師に騙された30代女性ユキエの二人が500万円を持って夏の旅路をスタートするところから物語は始まります。常識に囚われないイケイケな杏、それに押し切られる形で巻き込まれた引っ込み思案のキヨエ、年齢は勿論価値観も正反対の二人は時に補い合い、時に衝突しながら無計画な道を進んでいきます。女性心理を中心に描いているがきっと男性でも共感できる部分がたくさんある。そして旅の終焉には吹っ切れた爽やかさが感じれることでしょう。

りーり
9EDFH0HC

Amazonレビュー

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

No.3
(5pt)

最後まで面白い

佐原さんの作品に惚れ込んで、速攻買いました。読みやすく、キラキラしていると思いきや、いろんな要素が入っていて面白い。ファンタジー?ホラー?青春?それをギュッと一つの物語にしているのは凄すぎます。佐原さんの作品大好きです!
ペーパー・リリイ Amazon書評・レビュー: ペーパー・リリイより
4309030505
No.2
(5pt)

完璧

タイプも違う年齢も離れている女2人が大金持って逃避する小説です。
ひと夏のエモさがある小説ですがさっぱりしていてとても良い。
終わり方も、やられたーって感じで思わず笑ってしまいました。
ペーパー・リリイ Amazon書評・レビュー: ペーパー・リリイより
4309030505
No.1
(5pt)

かみゆりの疾走

読み始めてすぐ、ははあ、これはサハラさん版「テルマ&ルイーズ」じゃないかと思ったから先を読むのがとても怖かった。ふたりを好きになればなるほど、いつひどいめにあうんだろう、どんな悪いやつに出くわすんだろう、等々、なんか、かまえてしまって。あまり言うとあっちもこっちもネタバレの危険が発生するので「なんもいえねえ」(by櫻井とりお)が正しいのだが、だいじょうぶ。こわくないよ。スカーッとします。
 年齢差のある女がふたり、あてはあるけれど計画性なく、つまりほぼいきあたりばったり、爆裂疾走する。コロナでとじこもっていたこころがポップにはじけてはねる。杏が好きだ。このたくましさ、したたかさ、ねじれてももどる柔軟さは、実にいまどきのわかもの、令和のヒロインだと思う。こういう軽やかでしなやかな女の子にわたしもなりたかったよう。
 ペーパーは「ペーパームーン」なんだそうだ。映画を知っているひとは「ははあ」とうなるだろう。この映画の演技で史上最年少アカデミー助演女優賞に輝いたテイタム・オニールは、主演ライアン・オニールの実の娘さんだ。実生活ではほんとうの父娘である役者たちが、紙の月――記念写真スタジオのやすっぽいセットのふざけた顔の三日月――に象徴される「にせの親子」「かりそめの親子」「はためからはふつうに親子に見える年齢差バディ」に扮したわけだ。その父親の職業が詐欺師である。
 それを思えば、タイトルが実に絶妙だ。
 いま「ゆり」といったら、誰だって「ああ」とうなずくものがあると思う。書き手がサハラさんだし。が、そこに「ペーパー」がつくのだ。運転免許でペーパードライバーとか。思い出してほしい、にせものは実はほんものだったことを。ただ事実がふつうにほんものであるよりも、よほど本質的なほんもの。っていうか、ほんものってなに? にせって、どの部分が。ああ、なんてややこしい!
 第二回氷室冴子青春文学賞大賞であった「きみのゆくえに愛を手を」が単行本「ブラザーズ・ブラジャー」になり、ぶらぶらと略されたりBBと称されたりしているサハラさんの今度の本が、今後いったいどう呼ばれることになるのか。楽しみだ。わたしは「かみゆり」を主張する。だってそうでしょう。かみのゆりだよ。紙の、神の、上の、ゆりだ。
 この夏、この物語を読んで爽快になって、「ああ、わたしも走りたい、走ろう!」と叫ぶひとが、たくさんあらわれるに違いない。
ペーパー・リリイ Amazon書評・レビュー: ペーパー・リリイより
4309030505

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