見捨てられた者たち
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出自の違いから裂かれる。精緻な器が落ちて粉々になったかの筋運び。父子や組織がかつての少年を襲う因果。組み立てる読み手の愉悦。 | ||||
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イタリアでテロが頻発した時代の少年たちが時代に翻弄され・・・というお話。 一応サスペンス風、クライム・ノベル風ですが、犯罪がじっくり描かれるよりも、その犯罪の中で少年たちが逞しく生き延びる様を描いた、一種のビルドウィングス・ロマンに思えました。 イタリアというと、陽光燦燦、生きる希望に満ちた国というイメージが(個人的には)ありますが、決して楽しい事ばかりではなく、嫌な事もあったり、テロや犯罪も多いという国で、日本でもその他の国でもあまり変らない実情が判って興味深かかったです。また、登場人物の多くがアメリカの文化に憧れを抱く所も、少し前までの日本にも多かったので親近感を抱きました。 著者の方はプロフィールによると、ケースワーカーをしていたそうで、ここに出てくる少年たちもモデルがいて、実際にこういう経歴を辿った人もいたのかも。それを小説として昇華させた作品に思えました。 激動のイタリアで生き抜く少年たちの姿を追った小説。機会があったら是非。 | ||||
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「見捨てられた者たち "L'AMERICANO"」(マッシミリアーノ・ヴィルジーリオ 早川書房)を読み終えました。 主なる舞台は、イタリア、ナポリ。銀行員を父に持つマルチェッロ。カモッラのメンバーでもある父を持つレオ。レオの恋人・カテリーナ。1990年代、突然炎のごとく、トライアングルが鳴らされた青春物語のようにストーリーが遷移していくのかと思いましたが、大きく異なっていました。 (私たちと同じような)憧れのアメリカ。アルド・モーロ元首相誘拐暗殺事件。マフィア。右翼テロ。そして、イタリアだけではなく、世界がローリングしながら変わり続けます。911。ITバブルの崩壊。それらの歴史的背景の下、マルチェロの父、エドゥアルドの視点と囚われたレオの視点が交錯しながら、3人の男たち、その家族の物語が時にスリリングに、時に文学的に、辿り着くことのない(予測できない)彼方へ向かって展開していきます。 風上にいるのは、果たして常に悪い奴らなのだろうか?愛する人が欲しがっているものが贈ることができないものだと気づいてしまった時、「幸せは残酷なものだから」と宣うことになるのだろうか? 苦難も、試練も、後悔も、誰にでもあるものだとするならば、変転する時代の中で本当に必要なものは、唯一、<太陽>だけだったのかもしれません。カミュを読むように。ホレス・マッコイを語るように。嗚呼、リッチー・ヴァレンスが歌う「ラ・バンバ」が聞こえる。 廃馬もまた、生き続けなければならない。 | ||||
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