血と聖
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200ページに足りない薄い本なのに、読んだあとに濃い印象が残る。これは、映画への挑戦状ではないのか。 ドナート神父は天空高く浮かび上がる。崇高な光景。そして、ドサっと地上に落ち、正気に返れば、深手も負わずケロっとしている。 この神父の役にあった俳優を探してきて、うまく映画化されれば、客席のあちこちでクスクス笑う声が聞こえるだろう。何度も繰りかえされる。おいしい役だ。渥美清みたいな人がやれば最高。 はじめて、タミラが修道士アルノルフォに逢うシーン。 修道院の前の木立のなか、柊の茂みの前で小用を済ませたあと、町の外を流れる急流の音に導かれるようにして、(女の匂いをプンプンさせた)タミラはアルノルフォと出会う。 魂と魂がひきよせられていく。そして、タミラの死の真実が明かされる。 はじめと終わりの静寂な聴聞室のシーン。タミラの侍女のアウレリアと修道士アルノルフォの配役は見当がつかない。アウレリアにハル・ベリーは、いいかも。 | ||||
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16世紀末のイタリア、聖ロレンツォ教会を舞台にした豪商の娘タミラと修道士アルノルフォの間に繰り広げられる禁断の恋を描いています。許されぬ恋と肉欲の高まりとの間で悩み、苦しむ狂おしい愛です。 作者は、カトリック教会の影響下にあるイタリアの田舎町の雰囲気に読者を誘います。その中で、この「愛」を「肉欲」と「信仰」の対立構造の中に置きます。 「肉欲」の果てとして、不倫により裸でさらし者にされる男女を描きます。その対極として、「信仰」の極致としてドナート神父の奇蹟を置きます。その二つが重なり合う時、二人の禁断の恋はクライマックスを迎え、二人はそれぞれの決断をします。 いかにも坂東眞砂子らしい壮絶とも言える「魂」の揺らぎの描写が魅力の作品です。 | ||||
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